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1/2帯広記念回顧

2010年1月 2日(土)

フクイズミが連覇達成!

 2日(土)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、フクイズミが勝利。重賞8勝目を果たすとともに、昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分は下がってきたものの、まだ軽めといえる馬場状態。各馬900キロ前後の高重量ながら難なく第1障害をクリアし、道中も軽快な行き脚を披露。スターエンジェルやニシキダイジンが半馬身ほどリードする展開で、第2障害を迎えました。
 ひと息入れて最初に仕掛けたのは、大方の予想通りニシキダイジン。続いてアローファイター、やや遅れてナリタボブサップらも登坂態勢へ。なかでも抜群の掛かりを見せたのはナリタボブサップで、さすが障害巧者らしく先頭クリアを果たしました。やや遅れて続いたのはタメにタメていたフクイズミ。ひと腰で難関を突破してナリタボブサップを追撃に入ります。さらに遅れてニシキダイジン、1番人気のカネサブラックは4番手からとなりました。
 こうなれば決め手あるフクイズミに分がある展開。徐々に差を詰めて、残り30メートル付近で先頭へ。ナリタボブサップも懸命に食い下がりますが、終いの脚に絶対の自信を持つフクイズミは余裕が感じられる手応え。結局1馬身ほどのリードを保ったまま、フクイズミが先頭でゴールを果たしました。カネサブラックが離れた3着で、やや遅れてニシキダイジンが4着入線。

 これでフクイズミは今季重賞3勝目。今回は課題の障害を早めにクリアし、軽めの馬場に対応できたことが最大の勝因です。確実な末脚を持っているだけに、障害さえまとめればこれだけ走って当然。アテにできない面もありますが力は一級品だけに、ばんえい記念でも軽視できないでしょう。なお今季7レース行われた古馬重賞は松井浩文厩舎が全勝(カネサブラック4勝、フクイズミ3勝)と、飛ぶ鳥を落とす勢い。ばんえい記念ではトモエパワーも控えているだけに、今後も注目です。
 ナリタボブサップはまたしても2着。今季重賞では【0・4・2・0】と安定している半面、勝ちきれないのも事実です。ただ今回は終いもよく粘っていた印象で、相手の決め手が一枚上だっただけ。高重量戦における障害力は随一だけに、展開と馬場次第ではチャンスも巡ってくるでしょう。
 カネサブラックは北見記念より他馬とのハンデ差が広がっていただけに、仕方のない結果。それでも3着まで押し上げたのは実力の証明で、ばんえいナンバー1の評価に疑いはありません。目標はさらに先だけに、今後のレースぶりに注目です。

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尾ヶ瀬馨騎手「ナリタボブサップをマークしていたので、それを見ながら動くことを考えていました。馬場は微妙に軽いかな、と思っていたのですが、障害を2番手で越えてくれたし、あとはフクイズミのパワーで押し切ってくれました」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2009年12月31日(木)

ホクショウバトルが"甲子園"制覇!!

 30日(水)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産地別選抜)が行われ、十勝産駒特別で2着だった2番人気ホクショウバトルが勝利。6番人気のアウルメンバーが2着で、断然人気に推されたテンマデトドケは3着に敗れました。

 レース直前から雪が降り出し、走路に積もるような馬場状態。2歳馬としては重めの重量とはいえ、高速決着が予想されました。道中はほぼ横一線ながら、ホクショウバトルとテンマデトドケの人気2頭が馬群をリード。早くも一騎打ちを予感させる展開で、第2障害を迎えました。
 ひと息入れたのち、最初に動いたのはアウルメンバーとホクショウバトル。ほぼ同時にテンマデトドケとカツラユウヒメも仕掛けます。各馬順調に障害をこなし、トレジャーハンター、アウルメンバー、ホクショウバトル、テンマデトドケの4頭が並んでクリア。カツラユウヒメ、ダイリンビューティがやや遅れて続きました。
 ここからはスピードと決め手の勝負。残り30メートル付近で半馬身ほど抜け出したのがホクショウバトルで、徐々にリードを広げます。対するテンマデトドケはやや伸びを欠き4番手。残り10メートル付近で勝負はほぼ決し、2馬身ほどのリードを保って、ホクショウバトルが先頭で荷物を運びきりました。2着は道中2番手追走から粘り込んだアウルメンバー。ゴール手前でもうひと伸びしたテンマデトドケが3着。

 ホクショウバトルは中川郡本別町(十勝地区)産で、2歳最初の重賞・ナナカマド賞(3着)では1番人気に推された素質馬。そのナナカマド賞ではゴール線上でストップするシーンもみられましたが、今回は各馬が重量に苦しむなか確実な末脚を披露。重量に対応できたことは今後の展望が大きく広がることを意味するだけに、さらなる飛躍が期待できるでしょう。
 紋別郡滝上町(北見地区)産のアウルメンバーは、これが7度目の2着。ただ障害に進境を見せたことは収穫で、今後も上位をにぎわす1頭となりそうです。
 テンマデトドケは終いに伸びず3着敗退も、ハンデを背負っていたなら上々の結果。世代トップクラスの評価に変わりはなく、3月のイレネー記念での巻き返しに期待したいところ。

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藤野俊一騎手「十勝産駒特別では2着に負けていたので、今回は力が入りました。軽馬場だから障害だけうまくまとめれば勝てるかな、と思っていました。ただゴールに入るまでは勝利を確信することはできなかったですね。イレネー記念でも頑張ります」

12/27ばんえいダービー回顧

2009年12月28日(月)

キタノタイショウが二冠達成!

 27日(日)は3歳三冠の最終戦・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、1番人気の、キタノタイショウが勝利。3歳チャンピオンの座を手にするとともに、ばんえいが誇る2000勝ジョッキー・大河原和雄騎手に悲願のダービータイトルをプレゼントしました。

 前日の雪が止み馬場水分は回復したものの、それでも6.7%と軽め。各馬とも軽快な行き脚で、障害中間点を過ぎたあたりでようやくワンストップ。その後はアオノレクサスが単騎で馬群を引っ張り、同馬が先頭で第2障害下にたどり着きました。
 各馬が障害にそろう前に、アオノレクサスは登坂を開始。ひと腰で荷物を上げきって、先頭で障害を下ります。続いたのはキタノタイショウとホクショウバンクの人気2頭。やや遅れてワタシハスゴイとキンノカミも障害を越えていきました。
 飛ばしたアオノレクサスの脚いろが徐々に鈍りはじめ、残り30メートル付近で先頭に躍り出たのがキタノタイショウ。楽な手応えのまま、アオノレクサスを一気に突き放し独走態勢へ。ゴール前で若干脚いろが鈍ったものの、後続の追撃を許すには至らず、先頭でゴールを果たしました。ジリジリ脚を伸ばしたホクショウバンクが残り10メートルで2番手に上がり、そのまま2着を確保。ワタシハスゴイの猛追をしのいだアオノレクサスが、3着で入線しました。

 一冠目のばんえい大賞典こそ回避しましたが、続く二冠を制して世代王者の座に就いたキタノタイショウ。古馬オープンを相手に好勝負を演じる実力に加え、イレネー記念制覇などここ一番での勝負強さは特筆もので、今後古馬相手でも好勝負が期待できそうです。
 ホクショウバンクはこれで6連続連対と充実一途。3歳となって以降は重賞未勝利ですが、今回の大一番でも力を示し、世代を代表する1頭であることを強く印象づけました。今後も要注目の1頭です。
 アオノレクサスはイレネー記念、ばんえい菊花賞(ともに2着)に続く惜敗。しかし卓越したスピードと先行力は世代上位のものがあり、今後は展開や馬場次第で重賞制覇のチャンスも巡ってくるに違いありません。

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大河原和雄騎手「やっと念願のダービーを勝つことができました。マークしようと思っていた馬はいなくて、とにかくキタノタイショウの気持ちを落ち着けることだけを考えて騎乗しました。馬自身、だんだん強くなってきています」

12/13ばんえいオークス回顧

2009年12月13日(日)

ワタシハスゴイが3歳牝馬の頂点に!

 13日(日)は3歳牝馬三冠の最終戦・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン))が行われ、ワタシハスゴイが勝利。ばんえい大賞典に次ぐ重賞2勝目を挙げました。

 全馬670キロと、この時期の牝馬にしてはまだまだ厳しい重量ですが、軽馬場もあって道中は淀みない流れ。コマクインやスーパーコマチといったあたりがペースを握り、各馬2、3度脚を止めた程度で第2障害を迎えました。
 真っ先に動いたのはワタシハキレイズキ。「差し馬に追いつかれない先行で攻めて、登坂力を活かしたレースをするのみ」と鈴木恵介騎手が語っていたとおり、積極的なレースを展開。ひと腰で障害をクリアして後続を突き放しにかかります。しかし、各馬も遅れず、コマクイン、ワタシハスゴイ、ヒマワリカツヒメ、ホクショウマドンナ、スーパーコマチまでがほぼ一団で追撃に入りました。
 順調に逃げるワタシハキレイズキでしたが、2番手集団から抜け出したコマクインとワタシハスゴイとの差が詰まりはじめ、残り15メートル付近で3頭が横一線。そこからさらに脚を伸ばしたのがワタシハスゴイで、残り10メートルで抜け出すと確かな脚取りのままゴールを駆け抜けました。最後までしぶとい粘りを見せたワタシハキレイズキが2着。3頭横並びとなった激しい3着争いは、ゴール手前で鋭く伸びたヒマワリカツヒメに軍配。以下コマクイン、ホクショウマドンナの順で入線しました。

 前述のとおり重賞2勝目となったワタシハスゴイ。牡馬相手のばんえい大賞典を制した実力からすれば、牝馬同士の定量戦ならこの勝ちっぷりも納得です。とはいえ、軽馬場を味方に自分の競馬に徹していたワタシハキレイズキをきっちり差し切ったあたりは、藤本匠騎手の仕掛けのタイミングによる部分も大きいでしょう。馬の実力と騎手の手腕が織りなした見事な勝利だったと言えます。
 惜しくも2着のワタシハキレイズキですが、後続がどっと押し寄せた残り20メートル付近から見せたしぶとい粘りには見どころがありました。ばんえいプリンセス賞に次ぐ二冠は成りませんでしたが、この馬の持ち味は十分に発揮できたと思われます。
 持ち味という点では、ヒマワリカツヒメの末脚にも見どころがありました。先行馬に有利な軽馬場だったことを考えれば、今後、馬場・展開次第で順番が回ってくる可能性も十分です。

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藤本匠騎手「このメンバーなら力はナンバー1ですから、結果が出せてよかったです。先生からは先行馬の争いに巻き込まれないように、と言われていました。それでも位置取りが少し後ろかなと思っていましたが、結果的にはそれが幸いして、障害もうまくまとめられました。障害をどの位置で下りられるかがポイントだと思っていましたが、いい位置で下りられましたし、きっちり差し切れたのでよかったです。馬体ができてくれば、もっともっと良くなりますよ」

11/29北見記念回顧

2009年11月30日(月)

カネサブラックがきっちり差し切る!

 29日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、3番人気の、カネサブラックが勝利。トップハンデ880キロをものともせず、今季重賞4勝目を飾りました。

 馬場水分は4.3%とやや低めで高重量戦とあって、道中はゆったりとしたペース。障害中間点あたりでニシキダイジンが主導権を奪い、最大3馬身ほどリード。ほぼ横一線で続く各馬を引き連れて、第2障害を迎えました。
 じっくりタメたのちに仕掛けたのは、やはりニシキダイジン。これにトモエパワーも続きますが、ともに苦戦を強いられます。さらに脚をタメていた各馬がようやく腰を上げると、抜群のかかりを見せたのはナリタボブサップ。これにアローファイター、先に登坂態勢に入っていたニシキダイジンが続き、並ぶようにしてクリア。さらに1馬身ほど後ろから、カネサブラックも続いていきました。
 懸命に逃げるナリタボブサップを目標に、残り30メートル付近でカネサブラックが2番手に浮上。しかし2頭の1馬身差はなかなか詰まらず、このまま逃げ切りかと思われた残り10メートル。ナリタボブサップの脚いろが一気に鈍り、最後の力を振り絞ってカネサブラックも猛追。そして並びかけたその瞬間がゴールライン。0秒2差の大接戦は、カネサブラックに軍配が上がりました。1番人気のフクイズミはヒザ折りでリズムを崩しながらも、障害5番手から猛追して3着。

 これが「勢いのなせる業(わざ)」と言うものでしょう。今季ここまで【5・1・0・1】、重賞3勝と波に乗っているカネサブラックが、大接戦の末に勝利。単勝3番人気が示す通り、今回は880キロのトップハンデもあってけっして楽ではなかった一戦。そしてその通りに苦しいレース展開でした。しかし、それでも結果を出したあたり、想像以上の充実ぶりと言えるでしょう。これで今季6レース行われた古馬重賞のうち、カネサブラックが4勝で、残り2勝はフクイズミ(旭川記念、ばんえいグランプリ)。すなわち松井浩文厩舎の全勝で、今後もさらにこの厩舎から目が離せなくなりました。
 ナリタボブサップは岩見沢記念に続いての2着。今季は重賞で【0・3・2・0】と抜群の安定感を誇る反面、勝ち切れないのも事実。終いの詰めの甘さは、今後も課題となりそうです。

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松田道明騎手「今日はトップハンデということで障害でヒザを折る確率も高かったですから、その点に気をつけて、あとはタメ込んで力を発揮させようと思っていました。ボブサップも思ったより先に行かなかったし十分に息も入れられたので、万全の状態で障害をクリアできました。残り30メートルあたりで追い込みに入った時に、ボブサップの動きが思わしくないように見えたので、ここは少しタメ込んでゴール間際に賭けようと思って追い出しを我慢しました。なんとかうまくいきましたね」

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