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7/26ばんえい大賞典回顧

2009年7月27日(月)

ワタシハスゴイ重賞初制覇!

 26日(日)は3歳三冠の第1弾・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、5番人気のワタシハスゴイが優勝。これまで惜敗が続いた鬱憤を晴らし、悲願の重賞初制覇を果たしました。

 前日まで降った雨が残り、レース時点の馬場水分は5.8%とやや軽め。予想通りレースもハイペースで推移しました。タワノアヤカが掛かりよく先行して1馬身ほど抜け出した状態で中間点へ。しかし、そこからスギノハリアーやスターオブドリームといったあたりも盛り返し、ほぼ横一線の状態で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸おいて先頭で障害に挑んだのは最軽量ハンデのワタシハキレイズキ。これを見てスギノハリアー、アアモンドヤマトあたりも仕掛け、以下各馬も続々と登坂を開始しました。しかし先頭クリアはワタシハキレイズキで、やや遅れてアアモンドヤマト、ワタシハスゴイといった順で越えていきました。
 ここからワタシハスゴイが一気に脚を伸ばし、ワタシハキレイズキに並びかける展開。これにアアモンドヤマトが取りつき、ウィナーミミ、キンノカミも差を詰め、総勢5頭による大激戦となりました。しかし先頭で粘り込みを図るワタシハスゴイが、ゴール前でグイとひと伸び。0秒6差の接戦を制し、先頭でゴールを果たしました。最後まであきらめずに脚を伸ばしたアアモンドヤマトでしたが、追撃及ばず2着。障害4番手から追い込んだウィナーミミが3着入線となりました。

 ナナカマド賞、バレンタインカップ、黒ユリ賞でいずれも2着に泣いていたワタシハスゴイ。しかし3歳三冠という大舞台で、重賞初制覇を成し遂げました。今回は三冠唯一の別定戦でしたが、牝馬20キロ減を考えれば最重量を曳いているのと同じ。加えて、しまいのしぶとい粘りを考えれば、やはり同世代における力量上位は確かでしょう。アキバオーショウ産駒としても初タイトルでもあり、今後のさらなる活躍に期待したいところです。
 2着のアアモンドヤマトは、これで5戦連続連対と充実一途。今回はややハンデに恵まれた面もありますが、最後まで勝ち馬を苦しめた内容は上々でした。振り返ればとかちダービー3着があり、世代トップクラスに引けをとらない実力の持ち主。成長次第ではタイトル奪取の可能性も十分です。

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藤本匠騎手「黒ユリ賞など悔しい2着が続いていたので、勝ててよかったです。前2走で障害をうまく上がっていたし、体重も増えて調子も上がっていたようなので、うまく障害をまとめられました。名前通り強い勝ち方でしたね」

7/19北斗賞回顧

2009年7月19日(日)

カネサブラックが今季重賞2勝目!

 19日(日)は重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、カネサブラックが勝利。4月のばんえい十勝オッズパーク杯同様の高速決戦を制すとともに、重賞7勝目を挙げました。

 雨こそやんだものの、7.4%と高めの馬場水分のなかで行われたこの一戦。道中はナリタボブサップがハイペースで飛ばし、1馬身ほど抜け出た状態。その他の各馬はほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 ひと息入れて真っ先に動いたのはナリタボブサップで、トカチプリティーとトモエパワーがこれを追撃。しかし抜群の掛かりを見せて、カネサブラックがひと腰でクリア。やや遅れてナリタボブサップとスーパークリントン、さらにホクショウダイヤもこの一角。フクイズミは7番手で障害を下りていきました。
 しかし先頭のカネサブラックの逃げ脚は快調。軽馬場を味方にスイスイと脚を伸ばし、激しい2着争いを尻目にそのまま先頭でゴールを駆け抜けました。残り10メートル付近で2番手に浮上したホクショウダイヤが2着。3着にはナリタボブサップが踏ん張り通し、追い込んだフクイズミは4着まで押し上げるのが精一杯でした。

 カネサブラックは、今季早くも重賞2勝目。卓越したスピードはばんえい十勝オッズパーク杯で証明していましたが、当時より80キロも重い800キロを曳きながら1分26秒4の走破時計をマーク。他馬は手も脚も出せないままで終わってしまいました。前走の旭川記念(4着)はフクイズミの大駆けと10キロのハンデ差が響いただけ。定量戦で、持ち味のスピードが生きる馬場状態のここなら、この圧勝ぶりも納得です。
 ホクショウダイヤが旭川記念に続いての2着で、松井浩文厩舎のワンツーフィニッシュ。これまで800キロ以上の高重量戦では結果が出ていませんでしたが、770キロで馬場水分4.6%だった旭川記念での好走を考えれば、素直にパワーアップを果たしたと見るべきでしょう。障害を4番手でまとめたのも地力強化の証明で、悲願の重賞初制覇も時間の問題です。

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松田道明騎手「乗りやすく正直な馬なので、不利がなければ勝てるだろうと思っていました。レースではナリタボブサップがハナに行きましたが、5メートル差なら射程圏だと思い、安全策で少し下げました。馬場が軽くて前半でみんなが強めに追っていただけに、うまく障害を上げることに集中しました。障害さえまとめれば抜群の切れを持っている馬ですからね」

6/28旭川記念回顧

2009年6月29日(月)

フクイズミが逃げ切り勝ち!

 28日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、フクイズミが優勝。重賞6勝目を飾るとともに、四市冠競走3勝目を挙げました。

 6.1%でスタートしたこの日の馬場水分は徐々に下がり、レース時は4.6%まで回復。砂煙が立ち上るなか各馬とも無難に第1障害を通過し、ツジノコウフク、トモエパワーあたりが馬群をリードして第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはニシキユウで、これに呼応してツジノコウフク、トモエパワーが登坂開始。しかし少し仕掛けが早かったか、ニシキユウがヒザを折り、ツジノコウフクは障害を越えきれず結果として競走中止に。それを見ていた有力各馬がようやく腰を上げ、なかでも抜群の掛かりを見せたのがフクイズミ。普段、障害で手間取る同馬が先頭クリアを果たして、ゆうゆうと坂を下っていきました。やや遅れてナリタボブサップ、アローファイター、カネサブラックあたりが追走グループを形成しました。
 残り20メートルを切ってもフクイズミの脚いろは軽快。末脚に絶対の自信を持つ同馬が障害を真っ先に越えたのでは後続もなすすべがないといった状況で、そのまま楽々と先頭ゴールを果たしました。もつれたのは2着争いで、ナリタボブサップがカネサブラックを振り切って粘り込みを図るところへ、外からホクショウダイヤが強襲。わずかにホクショウダイヤが先着し、以下ナリタボブサップ、カネサブラックの順で入線しました。

 フクイズミは前述の通り重賞6勝目で、四市冠競走全制覇へ北見記念を残すのみとなりました。これまでの実績からすれば勝ったこと自体は驚くに値しませんが、第2障害を先頭でクリアしたレース内容に驚かされました。フクイズミといえば障害に課題があり、末脚勝負で交わせるか、もしくはどこまで差を詰められるかがこれまでの焦点。ところがそれを払拭するような“快登坂”。あっけにとられた、とはまさにこのことでしょう。今回のような障害を見せられれば、タイトルをさらに積み重ねることは必定です。
 反対に、障害6番手から2着に追い込んだのがホクショウダイヤ。若駒の頃から末脚に定評があり、この馬のスタイルを貫いての好結果。それだけ地力強化を果たした印象で、事実、今季はばんえい十勝オッズパーク杯4着など並み居るオープン馬を相手に好勝負を演じてきました。同期のマルミシュンキの影に隠れ続けた逸材が、ようやく本格化を示した格好。今後の活躍が期待できそうです。

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藤本匠騎手宣言通り、代打逆転ホームランができてよかったです。道中は調教師から聞いていたようなパターンになったし、馬の状態も良かったので、手応えは十分でした。第2障害では馬がどんどん行ってくれたし、今回ほど、障害を下りて“大丈夫だろう”と思ったレースもないですね。安心して乗っていました」

6/21黒ユリ賞回顧

2009年6月21日(日)

ウィナーミミがまず一冠!

 21日(日)は牝馬三冠の第1弾・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、2番人気のウィナーミミが優勝。2着に1番人気のワタシハスゴイが入り、人気サイドでの決着となりました。

 タワノアヤカが出走を取り消し9頭立て。スタートでヒマワリカツヒメがやや立ち遅れましたが、各馬横一線で第1障害を通過。道中でイレマルリュウジン、スーパーコマチ、ビフカミツエが脚を止め、ウィナーミミ、ワタシハスゴイの人気どころとコマクインが先頭で第2障害下にたどり着きました。
 ひと呼吸おいてコマクインが最初に仕掛けると、各馬も続々と登坂開始。真っ先に抜け出したのはウィナーミミで、半馬身程度の差でワタシハスゴイとコマクインが続く展開。ワタシハキレイズキとビフカミツエもこの一角で障害を下りていきました。
 ここから軽快に脚を伸ばしたのがウィナーミミ。2馬身、3馬身と一気に差を広げると、ゴールまでしっかりした脚いろを見せて先頭でゴールを果たしました。追ってきたワタシハスゴイは、残り30メートル付近でいったん脚いろが鈍ったものの、再加速して2着を確保。障害6番手からしぶとく末脚を伸ばしたスーパーコマチが3着で入線しました。なお、イレマルリュウジンは障害でのヒザ折りから立ち直れず競走を中止しました。

 勝ったウィナーミミは、2月のバレンタインカップに続く重賞2勝目。当時は2秒の間に4頭が入線する大混戦で力量差を感じさせませんでしたが、今回は後続を力強く突き放しての完勝。3歳牝馬戦線において、一歩も二歩もリードした印象を受けました。軽馬場とはいえしまいの脚がしっかりしていたのも好感が持て、今後の牝馬三冠戦線が楽しみです。
 ワタシハスゴイは3度目となる重賞2着。勝ち切れない面こそ目立ちますが、同世代との対戦では崩れが少なく、特に牝馬戦に限れば【2210】と安定しています。力上位は明白だけに、今後順番が回ってくる可能性も十分にありそうです。

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5/31柏林賞回顧

2009年5月31日(日)

ライデンロック、底力を見せつける!

 31日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝1.7倍の断然人気に推されたライデンロックが勝利。昨年の二冠馬が力を見せつけました。

 雨が降ったり止んだりという状況の中、馬場水分は8.6%の軽馬場。ニシキボスが出走取り消しとなり9頭立てでレースがスタートしました。各馬勢いよく飛び出し、横一線のまま第1障害を通過。しかし障害中間地点ではキンセイモン、アカダケキング、ウメノタイショウ、ライデンロックがさらにペースを上げ、この4頭が並んで第2障害下にたどり着きました。
 ひと呼吸おいて動き出したのはウメノタイショウ。これにライデンロックが反応し、続いてアカダケキングとキンセイモンも登坂を開始。そのうちウメノタイショウ、ライデンロック、アカダケキングの3頭が、並んで障害をクリアしました。
 軽馬場だけに勝負の行方はこの3頭に絞られた格好。各馬一歩も譲らず、一進一退の攻防がゴール前まで続きました。しかし、結局は二冠馬の底力。トップハンデをものともしなかったライデンロックが半馬身ほど抜け出し、重賞3勝目を挙げました。0秒7差でウメノタイショウが続き、さらに0.1秒差でアカダケキングが3着。

 今回ライデンロックはトップハンデの710キロを課せられていました。軽馬場ではハンデ差の影響が出にくいとは言うものの、それでも1分20秒に満たない高速決着で結果を出しただけに相当なスピードの持ち主と言えます。加えて、最後の接戦をモノにするあたりは、やはり二冠馬でありダービー馬。前走でナリタボブサップなど古馬一線級を相手に互角の勝負を演じたことからも、今後の活躍が大いに期待できそうです。
 ウメノタイショウは、ばんえい大賞典に続く2着。断然人気との僅差2着はもちろん評価でき、イレネー記念やばんえいダービーの入着からも世代上位の力を持っていることは確かです。しかし今回、ライデンロックをここまで追い詰めながら勝てなかったということは、もうひと押しが足りない印象を受けました。もちろん相手が強かったという見方もできますが、勝ち切るにはもう一皮むける必要がありそうです。

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