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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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8/15ばんえいグランプリ回顧

2010年8月16日(月)

ナリタボブサップ久々の重賞制覇!

 15日(日)は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上、ファン投票)が行われ、4番人気のナリタボブサップが勝利。08年の北斗賞以来、久々の重賞制覇を果たしました。

 オレワスゴイが出走取り消しとなり7頭立て。当日の雨で馬場水分が3.6%まで上昇し、各馬の出方が注目されました。障害中間点を迎えても先行各馬は脚を止めず、なかでもニシキダイジンが強気のノンストップ作戦を敢行。一度も脚を止めることなく、先頭で第2障害を迎えました。以下ギンガリュウセイ、ナリタボブサップが続き、やや遅れてカネサブラックら後続集団が追走しました。
 各馬が障害下にたどり着いたのを見計らって、ニシキダイジンと鈴木勝堤騎手が登坂を開始。これにギンガリュウセイが続きましたが、遅れて仕掛けたナリタボブサップが抜群の登坂力を発揮。ひと腰で天板に脚をかけ、一度のバイキで障害をクリアしました。同時にニシキダイジン、やや遅れてギンガリュウセイが障害を突破し、3頭が一団で末脚勝負に挑みました。
 しかし、前半に無理追いせず脚をためていたナリタボブサップは確かな脚いろ。残り10メートル付近でも後続に2馬身半ほどのリードを保っており、独走態勢を築きました。結局そのままゴールまで荷物を運びきり、5個目の重賞タイトルを手にしました。
 2番手を併走してしぶとい粘りを見せていたニシキダイジンとギンガリュウセイでしたが、残り20メートル付近からやや失速。そこへ障害4番手から脚を伸ばしたカネサブラック、同5番手から鋭く伸びたホクショウダイヤが強襲。残り10メートルで後発2頭が一気に交わし、カネサブラックが2着、ホクショウダイヤが3着となりました。

 ナリタボブサップの前走の馬体重は1157キロで、4走前の旭川記念(1206キロ)と比べると50キロ近くも体重を落としていました。夏負けの影響が相当響いていたようでしたが、その点、今回は1186キロとだいぶ持ち直したのが大きな勝因。加えて、この馬向きの軽い馬場となったのも味方した印象です。ただ、こうしたチャンスをモノにできたのは、この馬の底力があってこそ。再浮上のきっかけをつかんだナリタボブサップに、今後も注目です。
 カネサブラックは10キロのハンデ差に加え、思った以上に馬場が軽くなってしまった印象。それでも2着まで来たのは実力の証明で、今後もよほどのハンデ差がつかない限り、勝ち負けが期待できるでしょう。
 ホクショウダイヤは北斗賞に続いての重賞3着。障害さえまともに越せれば一線級が相手でも通用する器で、今後のさらなる飛躍が期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「この馬では重賞で2着など惜しい競馬が続いていたので、やっと勝てたという思いです。雨が降って流れは速くなると思っていたので、ニシキダイジンが飛ばしていくのは想定していました。天板で一度脚を止めましたが、そこまで上がれば何とかなると思いました。ゴール前で脚が止まってしまうタイプなので油断しないで騎乗していましたが、残り10メートルくらいでは勝てるかなと思いました。久々に重賞を勝ちましたが、これからももっと勝てるように頑張りたいと思います」

7/25はまなす賞回顧

2010年7月26日(月)

アアモンドヤマト重賞初制覇!

 25日(日)は重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝4番人気のアアモンドヤマトが優勝。7度目の挑戦で重賞ウイナーの仲間入りを果たしました。

 前日は雨の影響で馬場水分が4.0%まで上がりましたが、このレースを迎える時には2.9%まで回復。道中はコマクインが先行して、ホクショウバトル、アアモンドヤマトらが2度3度脚を止めながら、これを追走。キタノタイショウもこの一角で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて仕掛けたのはコマクイン。ひと腰で軽快にクリアしたのを見て、アアモンドヤマトが動き、さらにひと呼吸おいてホクショウバトルも登坂を開始。ゆうゆうと障害を下りていくコマクインを目標に、アアモンドヤマトが3馬身程度の差で追撃態勢。さらに遅れてフェイ、キタノタイショウ、ジャングルソングが並んで3番手でクリアしました。
 コマクインの逃げは快調でしたが、それを上回る脚いろでアアモンドヤマトも迫ります。残り30メートルを切ってさらにアアモンドヤマトが加速すると、20メートル標識では併走状態に持ち込みました。これなら末脚確かなアアモンドヤマトに軍配。一気にコマクインを2馬身突き放してゴールを迎えました。3頭並んだ3着争いは、ジャングルソング、フェイ、キタノタイショウの順で入線しました。

 アアモンドヤマトはこれまでばんえい大賞典2着、柏林賞3着と、世代でもトップクラスの実力を示してきました。その実力をタイトルというかたちに昇華させた鋭い決め手は、この馬の代名詞となることでしょう。今後もそのレースぶりに注目です。

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藤本匠騎手「本当にまじめな馬。ただ障害で優しく乗ると止まってしまうので、今日は厳しく乗りました。止まったらチャンスがなくなってしまうので。そういった意味では5月に1度乗せてもらっていたのが大きかったです。もし乗っていなかったら、障害が上がらなかったと思います。道中もいい位置で運べたし、前々で障害をクリアできればいい脚を発揮してくれると信じていました。4歳を迎えて、夏場もここまでうまく乗り切ってきていますから、秋が楽しみですね」

7/18北斗賞回顧

2010年7月19日(月)

カネサブラックが底力を発揮!

 18日(日)は重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、カネサブラックが優勝。今季の重賞で連続2着だったうっぷんを晴らしました。

 折りからの雨で徐々に馬場水分が上がり、レースを迎えた時には1.9%。標準的な馬場に近づいた状態で、8頭がスタートを切りました。馬群をリードしたのはホクショウダイヤとニシキダイジン。特にニシキダイジンの行き脚が良く、後続を引き離して第2障害を迎えました。
 2番手集団が障害にたどり着く頃を見計らって、ニシキダイジンが早くも登坂開始。一気に天板近くまで上がり、独走を図ります。続いて仕掛けたのはカネサブラックで、いったんヒザを折ったもののすぐに立て直し、3馬身程度の差で追撃態勢に入りました。遅れてナリタボブサップ、さらに遅れてホクショウダイヤ、フクイズミ、キタノタイショウが並んで障害を突破しました。
 先頭のニシキダイジンは残り30メートル付近で一気に脚いろが鈍り、カネサブラックが先頭へ。ニシキダイジンも本領を発揮して盛り返し、クビ差でこれに食い下がります。しかし、その差はゴールまで詰まらず、カネサブラックが先頭でゴールイン。ニシキダイジンは0秒9差の2着となりました。3番手を追走していたナリタボブサップは残り5メートルで痛恨のストップ。その隙にホクショウダイヤとフクイズミが交わし、3、4着となりました。

 ばんえい十勝オッズパーク杯、旭川記念で連続2着と、以前の勝ちきれない面をのぞかせていたカネサブラックでしたが、今回は勝負根性を発揮して勝利。きっちり結果を出せたことは陣営にとっても大きかったに違いありません。ただパワーとスピードの両面が要求される800キロ定量戦はこの馬にとって絶好の舞台。ばんえいナンバー1と評される同馬にとっては、重量増が見込まれる今後のばんえいグランプリや岩見沢記念などが正念場となりそうです。
 ニシキダイジンはいったん脚いろが鈍りましたが、隣枠のカネサブラックに並び掛けられると再度脚を伸ばすレースぶり。今回は敗れたにせよ、勝負根性は特筆もので、今後もさらなるタイトル奪取が期待できそうです。

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松田道明騎手「2着が続いていたから今回はぜひ勝ちたい一戦でした。ニシキダイジンがだいぶ引っ張る展開になったのでびっくりしましたが、馬場が軽くなって持ち味の切れを生かせたのが勝因でしたね。第2障害でヒザをつかせてしまったけど、調子が良かったぶん十分にカバーしてもらえました。今後もばんえいグランプリへ向けて調教を積んで、またニシキダイジンをマークして頑張りたいと思います」

6/27柏林賞回顧

2010年6月29日(火)

ジャングルソングが世代の主役に名乗り!

 27日(日)に行われた柏林賞(4歳オープン)は、単勝4番人気のジャングルソングが優勝。重賞初挑戦でいきなりタイトルを奪取しました。

 馬場水分は0.6%と、よりパワー優先の重馬場に。しかし各馬勢いよく飛び出し、第1障害を越えたのちも意外に速いペースで展開しました。コマクインがペースを握り、以下アオノレクサス、アアモンドヤマト、ワタシハキレイズキなどが入れ替わりつつ馬群をリード。これにフクドリが加わって第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて登坂を開始したのはワタシハキレイズキ。まさに息もつかせぬ速さで、他馬を揺さぶります。これに反応したのか、アオノレクサスとコマクインも仕掛けましたが、特にコマクインは抜群の掛かりを見せてひと腰で突破。遅れてワタシハキレイズキ、キンノカミが続きました。
 しかし重馬場とハイペースが響いたか3頭の脚取りは重く、その後に障害を下りた各馬の脚いろが遙かに上回っている状態。アアモンドヤマト、ジャングルソングが脚を伸ばす一方で、コマクインは残り10メートルでストップ。その間隙を突いて先頭に躍り出たのがジャングルソングで、結果2秒2差をつける完勝を演じ初タイトルをゲットしました。2着はコマクインで、アアモンドヤマトもよく追い込んだものの3着まで。しぶとく脚を伸ばしたキンノカミが4着で入線しました。

 各馬が馬場に苦しむなか、脚いろを乱さずに荷物を運びきったジャングルソング。昨年度末のクリスタル特別と5月のすずらん賞で同世代の強豪を破っていましたが、今回の勝利で4歳世代の中心勢力として、はっきり名乗りを上げました。4月に開業したばかりの西弘美調教師は早くも重賞初制覇。人馬ともに今後の活躍が期待されます。

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細川弘則騎手「もう少し馬込みのなかで競馬をするつもりでしたが、想像していたよりもペースが速く、馬も『これ以上は無理』という反応だったので、様子を見ながら第2障害までついていきました。ペースが速かったぶん、他馬の障害の切れも良くなかったし、コマクインが下りた頃を見計らって仕掛けました。それでも天板で止まったし"やっぱり馬場が重かったかな"と思いましたが、障害を下りてから少し追ってみたら反応が非常にいいので、"このチャンスは逃がせない"と思いました。もともと障害を下りてからの瞬発力がいい馬ですから。勢いに乗って、このまま活躍してほしいですね」

6/20旭川記念回顧

2010年6月21日(月)

フクイズミが豪脚発揮!

 20日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、3番手で第2障害を下りたフクイズミが差し切って勝利。重賞9勝目を挙げるとともに、昨年に続くこのレース連覇を果たしました。

 今年初となるナイター重賞で、馬場水分1.8%と重馬場のコンディション。照明に照らされた砂煙がもうもうと立ちのぼりましたが、オープン馬にとって700キロ台の荷物はお手のもの。特にばんえい記念馬ニシキダイジンはハイラップを刻んで飛ばし、後続に大きな差をつけて第2障害下へ。他馬も2、3度脚を止める程度で、余力十分に第2障害を迎えました。
 他馬が追いついたのを見計らって、ニシキダイジンが先頭で登坂開始。ひと腰で軽快に駆け上がり、後続との差を一気に広げにかかります。障害を下っていくその後ろ姿を見る形でカネサブラックが仕掛け、4馬身ほど後ろから追撃態勢。今回は難なく障害を突破したフクイズミが、さらに1馬身後方から追いかける展開となりました。
 快調に逃げるニシキダイジンでしたが、追う2頭はそれ以上の末脚で追い上げ、残り10メートル付近で3頭が横並びに。こうなれば"追う者の強み"で、特に末脚に絶対の自信を持つフクイズミに有利。残り5メートルを切ったあたりでフクイズミが先頭に躍り出ると、しまいまできっちり脚を伸ばし、着差以上の完勝を演じました。0秒8差でカネサブラックが続いて2着。さらに0秒8差でニシキダイジンが3着入線を果たしました。

 3頭によるゴール前の激しい叩き合いは非常に見ごたえがありました。しかし最後に笑ったのは決め手鋭いフクイズミ。700キロ台の軽量戦とはいえ、馬場の重さがわずかにフクイズミに味方したと言えるでしょう。改修されて難易度が増した第2障害を難なく突破したのは充実ぶりの現れ。今季も目が離せない存在です。
 カネサブラックはばんえい記念から3連続2着。5歳時に勝ちきれない面を見せていましたが、それを思い起こさせるようなレースが続いています。とはいえ同時に7連続連対中と安定しているのは確かで、きっかけひとつで浮上する可能性は十分でしょう。フクイズミ、トモエパワーとともに松井浩文厩舎の主軸として、今季も活躍が期待できそうです。
 頂点を極めても"我が道を行く"ニシキダイジンが、逃げ粘って3着。やはり先行力なら現役ナンバー1と言え、今後も軽馬場や、高重量で他馬が障害で苦戦を強いられるような際には注意が必要です。

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尾ヶ瀬馨騎手「逃げたニシキダイジンを追いかけたかったですが、障害に不安のあるタイプなので、いろいろ計算して騎乗しました。でもあの位置で障害を下りることができたので捕まえられると思えたし、残り20メートルを過ぎて追い出してもまだ余力はあったので、これはイケると思いました。年齢を重ねましたが、まだまだ頑張ってくれそうです。牝馬でこれだけの馬はなかなかいないですね」

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