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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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6/19旭川記念回顧

2011年6月20日(月)

カネサブラックが順当勝ち

 19日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1.5倍の断然人気に支持されたカネサブラックが勝利。昨季のチャンピオンカップ、ばんえい記念、今季のばんえい十勝オッズパーク杯を含め6連勝と充実ぶりを示しています。

 馬場水分は1.7%と乾き気味で、道中は各馬が巻き上げる砂煙がもうもうと沸き立ちました。ペースを握ったのはニシキダイジンで、エンジュオウカンがこれを追走。カネサブラックは3番手あたりから虎視眈々と先行勢を見るかたちで進めました。
 第2障害は、各馬がたどり着く前にニシキダイジンが登坂を開始。ひと呼吸おいてエンジュオウカンも仕掛けます。両馬が天板まで登り切ったと同時にカネサブラックが動き、ひと腰でこれをクリア。エンジュオウカン、ニシキダイジン、カネサブラックの順で、ほとんど差なく3頭が障害を下っていきました。フクイズミは離れた4番手から。
 ここからグイグイ脚を伸ばしたのはカネサブラック。残り30メートルで単独先頭に抜け出すと、懸命に食い下がるニシキダイジンを突き放す圧巻の強さを発揮。余力十分にゴールまで荷物を運びきりました。5秒差でニシキダイジンが入線。エンジュオウカンは終いが甘くなり、フクイズミの切れに屈して4着となりました。

 カネサブラックは4歳限定戦当時の旭川記念を勝っていますが、現行の旭川記念(旧・旭王冠賞)は初制覇。これまで相性が良くなかったこのレースを制したことは、目下の充実ぶりの表れでしょう。これで4市冠競走は帯広記念を残すのみ。さらなる勲章を手にするか、これからの走りに注目です。

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松田道明騎手「順調すぎてびっくりしています。今回は、見た目にはニシキダイジンの作った流れが速いようだけど、先行集団から押し上げてくるタイプの馬がいなかったから、流れは落ち着くなと思っていました。勝ち続けることは大変ですが、記録に挑戦するよう頑張ります」

4/17ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2011年4月17日(日)

カネサブラック今季も盤石

 17日(日)は重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)が行われ、カネサブラックが優勝。現・ばんえい最強馬が、その実力を見せつけました。

 前日の雨の影響で馬場水分は2.6%。やや軽めの状態でレースは行われました。道中はキタノタイショウ、カネサブラック、トレジャーハンターらが先行し、ニシキダイジンもこの一角。しかし各馬曳き慣れた重量だけに、ほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはカネサブラックで、ほぼ同じタイミングでニシキダイジン、ライデンロックも登坂開始。キタノタイショウも仕掛けましたが、天板手前でヒザを折ってしまいます。それらを尻目に先頭で障害を駆け下りたのはカネサブラック。トレジャーハンターが続いて、ニシキダイジンが3番手で越えていきました。
 トレジャーハンターが一気に加速して並び掛けようとしますが、相手はばんえい記念馬。そうはさせじと、カネサブラックは再加速して逆にこれを突き放します。その脚いろは最後まで余裕が見られ、結局2着に2秒8差をつけて先頭でゴールを果たしました。トレジャーハンターはしまいに脚いろが鈍り、障害5番手から追い込んだホクショウダイヤに交わされ3着。以下ミサキスペシャル、ニシキダイジンの順で入線しました。

 今年で5回目を迎えるこのレースですが、カネサブラックはこのうち4回を制し、昨年2着を合わせて5連対と、抜群の相性を示しています。加えて今回はばんえい記念を制した直後だけに、この馬の特徴を非常によく示した一戦となりました。それは重量に左右されないオールラウンダーであるということ。スピードとパワーを高いレベルで兼ね備えていることを、改めて証明しました。今シーズンも引き続きこの馬を中心に回ることは間違いなく、今後もその走りに注目です。

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松田道明騎手「ばんえい記念後も引き続き調子が良く十分乗り込めたし、ここを目標に順調に調整できていました。前半のペースが厳しかったので、差してくる馬がいるだろうと思っていたけど、調子は最高だったので、強さを発揮することができました。このまま勝ち続けたいですね」

3/27ばんえい記念回顧

2011年3月27日(日)

カネサブラック名実ともに頂点へ!

 27日(日)はばんえい競馬の最高峰レース、重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、カネサブラックが優勝。2年連続2着の雪辱を果たし、名実ともにばんえい界の頂点に立ちました。

 早朝の雪で馬場水分1.8%からスタートしたこの日。しかしレース直前には0.9%まで下がったうえ、1トンの負担重量だけに、各馬第1障害から脚が止まりました。ホクショウダイヤ、ニシキダイジン、ナリタボブサップ、カネサブラックあたりが先団を形成し、これに他馬が追いつき、そしてまた先行勢が引き離す展開。例年同様のスローペースで進み、ニシキダイジンを先頭にようやく各馬が第2障害下にたどり着きました。
 真っ先に仕掛けたのはニシキダイジンで、呼応するようにカネサブラックも登坂を開始。ばんえい記念初挑戦となるホクショウダイヤも果敢に挑みます。先に天板に脚を掛けたのはニシキダイジン。さらなる踏み込みを見せて、荷物を曳き上げました。時を同じくしてカネサブラックも天板へ。駆け下るニシキダイジンを逃すまじと懸命に歩を進め、射程圏で難関を突破しました。後続はやや苦戦ムードで、早くも両雄の一騎打ちの様相。
 障害を下りてカネサブラックが抜群の加速を見せると、みるみる差が詰まり、ほぼ横並びに。進んでは止まり、進んでは止まり、互いに相譲らず残り30メートル。ここからカネサブラックがぐんぐん加速して、1馬身ほどリード。しかし残り10メートルで脚を止めると、ニシキダイジンが反撃して逆に1馬身差をつけて先頭へ。高重量戦での粘り腰に特長があるニシキダイジンが、渾身の歩みを見せます。
 しかし、カネサブラックはどんな重量でも高いレベルのスピードを発揮できるタイプ。立て直すと並ぶまもなくニシキダイジンを交わして先頭を奪い返します。しかし、残り3メートル。勝負あったか、と思われたところで、またしてもストップ。そこでチャンス到来とばかりにニシキダイジンが交わしますが、脚いろは今ひとつ。わずかに前に出たところで脚が止まってしまいました。
 ここで勝負あり。立て直したカネサブラックが差し返し、通算60勝目、重賞13勝目、そして悲願のばんえい記念初制覇のゴールに飛び込みました。連覇を狙ったニシキダイジンは奮闘及ばず、2秒9差の2着。障害7番手からいつものように追い上げたフクイズミが3着に入りました。古豪トモエパワーが得意の超高重量戦で4着と存在感をアピール。障害3番手クリアのナリタボブサップは、凌ぎきれずに5着に敗れました。以下ホクショウダイヤ、ニシキユウ、ヨコハマイサム、アローファイター、タケタカラニシキ。全馬10頭が無事に完走を果たしました。

 ついに頂点を極めたカネサブラック。ばんえい随一の実力馬であることは明らかでしたが、このレースは過去2年で連続2着と苦杯をなめてきました。どうしても獲りたかったであろうこのタイトルを、昨年の覇者ニシキダイジンとのマッチレースの末、力でもぎ取りました。これまで見せていたような詰めの甘さはなく、むしろゴール前では、このレースを何度も制しているかのような抜群の底力を披露。王者としてふさわしい勝ち方でした。
 ニシキダイジンは、敗れたとはいえ持ち味の粘りを存分に発揮しての2着。15キロの馬体減は帯広記念制覇時(1104キロ)とほぼ同じで、陣営の仕上げも万全だったと思われます。それだけに、今回ばかりは相手が一枚上だったと言わざるを得ないでしょう。素晴らしいレースを見せてくれただけに、2着でも惜しみない拍手を贈りたいと思います。
 3着のフクイズミは、やはりこうした脚質だけに展開次第の面は否めず、障害さえまともなら、とはいつも思うこと。しかし、そうであるからこそ愛される存在であることも事実です。980キロの重量でも持ち前の切れは鈍っておらず、牝馬ナンバー1として存在感を強くアピールしました。実力を兼ね備えたこの愛すべき個性派にも、賛辞を贈るべきでしょう。

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松田道明騎手「接戦で体も熱くなっていて、何とも言えませんが、とにかく勝ててホッとしています。スタートしてからも冷静に乗っていたつもりですが、第2障害に近づいてファンのみんなも応援してくれているのがわかって、『何とか落ち着かなきゃ』と思って乗っていました。障害にたどり着いた時には、ちょっと早いかなと思ったけど、馬の思い切りもあったから思い切って掛けてみました。障害で止まった位置がまずまずだったから、落ち着かせることに専念しました。残り30メートルの手前でニシキダイジンの脚いろが鈍ったのを見て、『絶対どこかでシーソーゲームになる』と思いました。だから離せるだけ離して、いったん相手の出方を見てみようと。昨年は目の前に相手がいても重量が重いぶん脚がきかなかったので、それと同じ轍を踏まないように意識しました。それでシーソーゲームの、最後の1メートルで前に顔を出していれば、というところまで持ち込もうと頑張りました。最後にゴールを跨いで止まった時にはヒヤッとしましたね。今回走った各馬もよく頑張っていたし、他の馬にも今後、応援をよろしくお願いします」

3/20ポプラ賞回顧

2011年3月20日(日)

充実トレジャーハンターが重賞初制覇!

 20日(日)は重賞・ポプラ賞(4・5歳オープン)が行われ、単勝3番人気の4歳馬トレジャーハンターが勝利。目下9連続3着以内の勢いそのままに、重賞初制覇を飾りました。

 馬場水分0.5%と極端に重い馬場だけに、道中はゆったりペース。トレジャーハンターや単勝1番人気のキタノタイショウ、ミスタートカチなどが馬群をリードしますが、各馬細かく刻んで、ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて真っ先に動いたのはトレジャーハンター。やや遅れてファーストスター、タケノビジンが登坂を開始し、さらに遅れてキタノタイショウが仕掛けます。しかし、各馬これといった決め手に欠け、抜群の掛かりを見せたキタノタイショウも天板に脚を掛けたところでヒザ折りと、大苦戦を強いられました。ようやくトレジャーハンターが障害を越え、ほぼ同時にファーストスター、ミスタートカチもこれをクリア。キタノタイショウは立て直したものの、4番手からの追撃となりました。
 残り20メートルを切ってからも軽快な脚いろを見せていたトレジャーハンターですが、残り10メートル付近で、いったんストップ。その間に猛然と追い上げてきたキタノタイショウとの差が一気に詰まります。しかし何とか1馬身ほどリードを保った状態で立て直しに成功。キタノタイショウの追撃を振り切り、先頭でゴールを果たしました。3着にはミスタートカチが粘り切り、障害7番手から追い上げたフクドリが僅差の4着。

 勝ったトレジャーハンターは740キロが味方した印象もありますが、力の要る馬場のなか終始馬群をリードして障害にも真っ先に挑み、厳しい流れを自ら作り出しました。それだけに価値の高い勝利で、世代の代表馬として胸を張れる好内容でした。目下の充実ぶりには目を見張るものがあり、今後も要注目の1頭です。
 キタノタイショウは負けてなお強し。780キロを曳きながら、あれだけの末脚を見せたのは驚異的で、今後もチャンピオンカップ3着以上の結果が大いに期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「2歳の頃から大事に乗ってきた馬なので、重賞を勝つことができて本当に嬉しい。ハンデ差があったので、やれるだけやってみようと、思い切ったレースをしてみました。最後にキタノタイショウが差を詰めてきたので、ゴールに入るまで油断できませんでした」

3/13イレネー記念回顧

2011年3月14日(月)

ニュータカラコマが2歳シーズン王者に!

 13日は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、ニュータカラコマが優勝。2歳シーズンチャンプの座に就きました。

 馬場水分は0.6%と重めで砂煙がもうもうと上がりましたが、各馬の脚いろは軽快。第1障害を横一線で越えたあと、オイドンが先頭へ。ニュータカラコマ、ホクショウバルトなどが続き、レットフジもこの一角で第2障害を迎えました。
 先頭で障害にたどり着いたオイドンが速攻をかけ、天板に脚をかけた状態で息を入れると、ふた腰目でクリア。その間、脚をタメていたニュータカラコマが一気に障害を登り切り、1馬身程度の差で追撃態勢。勝負の行方は、この2頭に絞られました。
 残り30メートル付近でニュータカラコマがオイドンに並び掛け、白熱したマッチレース。しかし残り20メートルを切ったところでオイドンがストップ。勝負あったかと思われましたが、残り10メートル付近で、今度はニュータカラコマがストップ。ふたたびオイドンが肉薄して、手に汗握る叩き合いとなりました。しかし、リードを保った状態で立て直したニュータカラコマが懸命に脚を伸ばし、オイドンに2秒の差をつけて先頭でゴールを果たしました。この2頭から30秒ほど離された3着にはレットフジが入線しました。

 ニュータカラコマはナナカマド賞2着、特別の青雲賞でも3着と、これまでも世代トップクラスの成績を残してきましたが、改めてその実力を誇示。これまでオイドンとの直接対決では分が悪かったですが、この大一番で、正攻法で、これを下しただけに価値があります。やはり障害下でしっかり息を入れたことが勝因。人馬ともに落ち着いたレースぶりに好感が持てました。順調に馬体を増やしつつこの重量を克服しただけに、今後の成長次第でさらなる活躍が期待できそうです。
 オイドンはこの馬らしい軽快な先行力を発揮。終いに一度脚が止まったものの、全体的なレースぶりは悪くありませんでした。今回に限っては仕掛けのタイミングの差。負けてなお強しといった印象で、今後の巻き返しは必至でしょう。

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藤野俊一騎手「(最後に脚が止まったのは)オイドンの脚が止まったので、いったん様子を見て止めてみました(笑)。前走で勝った時にはすごく落ち着いていたし調子も良かったですからね。今回も、一緒に障害を下りれば負けないと思っていました。
 11日の地震で被災した方々に、心からお見舞いを申し上げます」

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