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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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2/26チャンピオンカップ回顧

2012年2月27日(月)

ホクショウダイヤが悲願の重賞初制覇!


 26日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、重賞競走優勝馬)が行われ、単勝7番人気のホクショウダイヤが優勝。2着に3番人気のキタノタイショウ、3着に6番人気のフクドリが入り、3連単は20万超の大波乱となりました。

 馬場水分は3.1%でしたが、小雪が舞い、数字以上に軽馬場の印象。道中はキタノタイショウやフクドリが先行し、ギンガリュウセイ、ニシキダイジンあたりもほぼ横並び。各馬早めの競馬を意識した様子で、ハイペースのまま第2障害を迎えました。
 ひと呼吸置いて仕掛けたのはニシキダイジン。しかし掛かりは今ひとつで、遅れて仕掛けた後続の勢いがこれを上回ります。なかでもフクドリが抜群の登坂を見せ、先頭でクリア。やや遅れてホクショウダイヤ、ファーストスター、ギンガリュウセイが並んでクリアして追撃態勢に。キタノタイショウ、カネサブラック、ホッカイヒカル、エンジュオウカンが続き、ニシキダイジン、フクイズミは最後方からになりました。
 残り30メートル地点で先頭はフクドリ。ほとんど差なくホクショウダイヤとキタノタイショウが並んで、懸命に追い上げます。フクドリも粘りを見せますが徐々に脚いろが鈍りはじめ、残り10メートルで先頭に立ったのはホクショウダイヤ。そしてクビほどの差でキタノタイショウが続きます。激しい叩き合いを演じた2頭ですが、結局その差は詰まらず。ホクショウダイヤがこれを振り切って先頭ゴールを果たしました。3着には懸命に粘ったフクドリ。人気を分けたカネサブラック、ニシキダイジンはともに精彩を欠くレースぶりで、それぞれ9、10着に敗れました。

 ホクショウダイヤはこれが重賞初制覇。当然今季の重賞も未勝利でしたが、チャレンジカップで出走権を獲得してこの一戦に挑み、見事に栄冠を手にしました。有力馬とのハンデ差や軽い馬場が影響したのは否めませんが、障害さえ無難にこなせれば、一線級相手でも好勝負できることを証明。今後も軽視はできない1頭です。
 2着のキタノタイショウも今季は重賞勝ちがありませんでしたが、チャレンジカップ制覇からの参戦で好走。世代限定重賞で5勝を挙げている力量馬が、古馬一線級相手でも互角以上に戦える力をつけてきました。来季はさらなる活躍が期待できるでしょう。

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藤野俊一騎手「馬場がこの馬向きだったので、きょうは先行する競馬をしました。展開も予想通りで、障害をうまく越えてくれたから(逃げていた)フクドリを捕まえられれば勝てるだろうと思いました。ばんえい記念でもこの調子でいてくれれば、頑張れると思います」

2/5黒ユリ賞回顧

2012年2月 5日(日)

ハイカラサンがゴール前の混戦を制す!

 5日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝7番人気のハイカラサンが優勝。ゴール前の激しい叩き合いを制し、2歳シーズン女王に君臨しました。

 馬場水分は2.2%とやや重めで、これまで曳き慣れない620キロということもあり、道中はスローペース。カツダイヤとハイカラサンが馬群を牽引する構えですが、各馬ほぼ横一線でこれを追走。大きく隊列が乱れることなく第2障害を迎えました。
 カツダイヤが仕掛けたのを合図とするかのように、各馬が登坂を開始。ひと腰でクリアしたカツダイヤが先頭で障害を下りますが、実に7頭が一斉に登り切ってこれに続き、混戦模様を呈します。
 障害を下りてから際立った脚を見せたのはハイカラサン。一気に先頭のカツダイヤに並び掛け、1馬身ほどのリードをとります。さらに残り20メートル付近でマゴコロ、タカラハヤヒメ、ユキハナも加わります。残り10メートル付近でハイカラサンの脚いろが鈍り、カツダイヤも盛り返し、またしても横一線となり、まれに見る大激戦に。そしてゴール前ではハイカラサンとマゴコロが若干抜け出し、そこへニシキウンカイが強襲......。各馬入り乱れたゴール前は、わずかにハイカラサンが先着し、0秒2差でマゴコロが2着。さらに0秒4差の3着に単勝1番人気のニシキウンカイという結果になりました。

 ハイカラサンは父ユミタロウ、母はアサギリクインで、1歳上の半兄にオイドン(ばんえいダービーほか)がいる血統。兄同様の仕上がりの早さと大舞台での強さを発揮して、最初の牝馬限定重賞を制しました。最後まで他馬を抜かせなかった内容が良く、今後もその勝負根性を武器に重賞戦線を沸かせてくれそうです。
 マゴコロは、いちい賞に続く2着で、世代の牝馬ではやはりトップクラスにあることを証明しました。着実に馬体が増えている点にも好感が持て、さらなる飛躍が期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「正直言って、少し信じられないですね。思った以上に馬が仕上がっていて、ゴール前はもう止まりそうな感じでしたが、よくもってくれました。気性がよくまじめな馬で、体重がもっと増えてくれたら、もっともっと引っ張ってくれるはずです」

1/29ヒロインズカップ回顧

2012年1月29日(日)

エンジュオウカン2年ぶりの重賞制覇!

 29日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のエンジュオウカンが優勝。2010年のこのレース以来となる重賞制覇を果たし、手綱をとった船山蔵人騎手に初タイトルをプレゼントしました。

 馬場水分は2.5パーセントとやや重めで、道中はゆったりとした流れ。ワタシハキレイズキが先行するかたちで障害中間点を迎え、アグリミズキ、コマクインなどがこれを追走。各馬思い思いに息を入れ、ややバラついた展開で進みました。
 最初に障害に挑んだのはワタシハキレイズキ。続けてアグリミズキも仕掛け、そこから堰を切ったように各馬が登坂を開始しました。しかしこれといった決め手に欠け、ようやく先頭でクリアしたのがワタシハキレイズキ。アグリミズキもいったんヒザを折りながら、立て直して2番手クリア。差なくエンジュオウカンが続きます。以下ユーファンタジーとコマクイン、単勝1番人気のフクイズミは6番手で障害を下りました。
 残り30メートルを切ったあたりでワタシハキレイズキ、そしてアグリミズキの脚いろが鈍りはじめ、道中で脚をためていたエンジュオウカンが一気に差を詰めに掛かります。残り10メートルを切ってエンジュオウカンが先頭に立ったところで、持ち前の末脚を発揮してフクイズミも争覇圏内へ。しかし仕掛けのタイミングがピタッとはまったエンジュオウカンの脚いろには余裕があり、これを振り切って先頭でゴール。2着にフクイズミで、しまいに厳しくなりながらもワタシハキレイズキが3着に踏ん張りました。

 勝ったエンジュオウカンはこれが重賞7勝目。2年ぶりの重賞制覇とはいえ、この間にも牡馬相手の重賞で健闘しており、力が衰えた様子はまったく見られませんでした。明けて11歳となりましたが、オークスとダービーを勝ったスピードは健在で、レースぶりはさらなる円熟味を増した印象。重賞初制覇を果たした船山騎手とともに、今後も目が離せない存在となりそうです。
 フクイズミは追い込み届かず2着。それでもレース内容自体は悪くなく、エンジュオウカンの抜け出しが抜群のタイミングだったというひと言に尽きるでしょう。今後も障害次第でタイトルを積み重ねるに違いありません。

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船山蔵人騎手「重賞を勝てて、すごく嬉しいというか、実感が沸かないというか...、何とも言えない感覚です。先行できて、道中で焦らず行けたのが勝因ですね。帯広記念の時に障害を下りてからきっちり歩けていたので、障害を越えられれば大丈夫かなと思っていました。僕が競馬場で働き始めた年にデビューした馬なので、本当に尊敬します。一生忘れないレースになると思います」

1/3天馬賞回顧

2012年1月 3日(火)

ファーストスター悲願の重賞初制覇!

 3日(火)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝6番人気のファーストスターが優勝。重賞初制覇を果たしました。

 馬場水分は2.7%で、基礎重量も760キロと重めだけに、道中はゆったりとしたペースで進みました。単勝1番人気のミスタートカチが強気に先行して、トレジャーハンター、リキエイあたりがこれを追走しますが、各馬一進一退でほぼ横並び。そのまま勝負どころの第2障害に突入しました。
 じっくり息を入れたのち、最初に動いたのはミスタートカチ。それを見て、人気を分け合ったホクショウバトルも反応します。しかしホクショウバトルは天板近くでヒザ折り。すぐに立て直しましたが、そこから動けず、完全にリズムを崩した印象。反対にミスタートカチは無難に越え、先頭で障害を下りていきました。やや遅れてファーストスターが続き、リキエイ、トレジャーハンターも圏内で障害をクリアしました。
 先頭を行くミスタートカチは障害で早めに動いたのが祟ったか、終始脚取りが鈍重。逆に軽快な脚いろで伸びてきたのがファーストスターで、残り30メートル付近で一気に先頭へ。そのまま2番手以下を大きく突き放しにかかります。またリキエイもミスタートカチを交わして2番手に浮上。残り10メートルを切ったあたりで大勢は決し、ファーストスターが先頭でゴール。リキエイが続き、ミスタートカチは苦しみながらも3着を確保しました。

 ファーストスターは、これまでばんえいダービー3着、柏林賞2着、はまなす賞3着。銀河賞では結果競走中止(ゴール寸前でヒザ折り膠着、転倒)でしたが、ほぼ2着を手中に収めていたもので、素質の片鱗は見せていました。それらの悔しいレースが続いていただけに、今回の勝利は格別の思いがあるでしょう。力が拮抗していたこの世代でしのぎを削ってきたことは、今後古馬重賞を戦ううえでも大きな糧となるはず。さらなる飛躍が期待できそうです。
 リキエイは銀河賞に続く2着。その後やや精彩を欠くレースもありましたが、この大舞台で改めて力を示しました。障害を無難に越えて、最後までしっかり歩き続ける堅実さは、混戦となった際には大きな武器。今後もメンバー次第では無視できない存在です。
 ミスタートカチは課題の終いの甘さが出てしまった印象。ただ軽快な先行力は相変わらずで、馬場次第ではダービー以来となるタイトル奪取も十分に可能でしょう。

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藤本匠騎手「前走で騎乗した入澤騎手から『状態はいい。障害もいい位置で切ってこれるだろう』と聞いていました。ただ障害を下りてから一気に追い出すと末が甘くなって、転倒したこともありましたからね。早めに捕まえに行きたかったですが、なるべく中間くらいから追い出すことを意識していました。うまくはまって良かったです。初騎乗でもすごく乗りやすい馬で、道中も楽でした。平坦なところもそこそこ歩けますし、思った以上に障害力があるので将来楽しみですね。忙しい(軽量の)競馬よりは、じっくりと行ける上のクラスの競馬のほうが向いていると思います」

1/2帯広記念回顧

2012年1月 2日(月)

カネサブラック現役最強の力を見せつける!

 2日(振・月)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のカネサブラックが勝利。ドリームエイジカップに続き、重賞17勝目を挙げました。

 馬場水分は2.9%と標準的でしたが、高重量戦だけあって、道中はスローペース。カネサブラックが引っ張る展開で、ニシキダイジン、トモエパワーあたりも先行態勢。ナリタボブサップらも続き、各馬一団で第2障害を迎えました。
 最初に動いたのはトモエパワー。しかし、荷物は上がらず膠着状態。やや遅れてカネサブラックが仕掛け、それを見てニシキダイジンも登坂を開始。さすがに高重量戦だけに各馬ひと腰とはいかず、何度も体勢を立て直しながら天板を目指します。ようやくカネサブラックが荷物を曳き上げたところで、ナリタボブサップ、ニシキダイジンも並んでクリア。実績馬3頭による末脚比べとなりました。
 先頭を行くカネサブラックに、ナリタボブサップがクビ差で追走。ニシキダイジンも遅れまじと懸命に食い下がります。障害4番手クリアのフクイズミも加わり、4頭による激しい攻防へと移りました。残り20メートルを切ってナリタボブサップの脚いろが鈍り、そこへフクイズミが鋭く追い込み2番手に浮上。ニシキダイジンも末脚を伸ばして3番手へ。ナリタボブサップは脚が止まって脱落して、残り10メートル。懸命に歩き続けるフクイズミ、ニシキダイジンですが、ともに前を行く馬との1馬身差は変わらず。結局、そのままの順でゴールを迎えました。

 カネサブラックは意外なことに帯広記念初制覇。過去4年で2、3、3、3着と善戦止まりだったうっぷんをようやく晴らしました。これで四市冠競走全制覇、また古馬の牡牝混合重賞完全制覇へ向け、残すはばんえいグランプリのみとなりました。常に進化を続ける現役最強馬の走りに、今後も注目です。
 フクイズミは持ち前の鋭い末脚を発揮して2着。障害でヒザを折るシーンもありましたが、やはり高重量戦のタフな戦いでは、この馬の決め手が生きてきます。11歳を迎えても充実ぶりは顕著で、今後も障害次第で台頭してくるでしょう。
 同じく11歳でも元気なニシキダイジンが3着。高重量戦でのしぶとい粘りは、まだまだ健在。今回はトップハンデだけに価値の高い3着で、年度末の大一番・ばんえい記念でも、当然好勝負が期待できそうです。

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松田道明騎手「きょうは負担重量が910キロだから差す競馬は無理だと思い、前めの位置取りを意識しました。ニシキダイジンの動きが少し鈍かったし、最近は障害の切れもよかったので、思い切って先行してみました。今季は中盤に十分な調子でない時もありましたが、厩舎、調教師のがんばりもあって勝つことができました。ブラックも10歳ですし、どんどん上昇というわけにはいかないでしょうけど、なんとか維持して、もうひとつこれからの大きなレースに勝てるよう頑張りたいと思います」

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