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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2011年12月31日(土)

ブラックボス世代トップの力を示す!

 30日(金)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産地選抜)が行われ、十勝産で単勝2番人気のブラックボスが優勝。ナナカマド賞に次ぐ重賞制覇で、世代トップの力を改めて示しました。

 前日の雪が残り、馬場水分は3.4%とやや軽め。道中はハイペースで進み、各馬横一線のまま、2回ほど脚を止めた程度。しかし第2障害手前で若干馬群がばらけ、ニシノテンザン、ブラックボス、ニシキエーカンあたりが先頭で並ぶかたちで、第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れた3頭は同時に登坂を開始。なかでもニシキエーカンとブラックボスが、ひと腰で荷物を上げきり並んでクリア。人気を集めた2頭が一騎打ちに持ち込みます。やや遅れてオメガグレート、さらにカネサマドカがクリアして追撃態勢に入りました。
 残り30メートルを切ったあたりでは、先頭を行く2頭の脚いろは確か。しかし残り20メートル付近でニシキエーカンのスピードが一気に鈍ります。その間隙を突いてブラックボスが先頭へ。そのまま一気にニシキエーカンを突き放すと、先頭でゴールに飛び込みました。しまいにこらえきれなかったニシキエーカンが5秒3差で2着。オメガグレートもよく追い上げましたが、結局は3着キープのかたちで入線しました。

 ブラックボスはこれで重賞2勝目。ここ2戦は5、8着と精彩を欠いていましたが、大舞台できっちり結果を出したあたりはこの馬の底力でしょう。ナナカマド賞で見せたしまいの甘さはまったく見られず、着実に成長を遂げている印象。年度末のイレネー記念でも好勝負が期待できそうです。

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松田道明騎手「ここ2戦は負けていたけど、皆川調教師が『任せてくれないか』と寒いなか朝早くから調教をつけて、『騎手は身体を休めて温泉でも行ってろ』と言ってくれて、きょう、乗り込みました。勝因の90%は皆川調教師のおかげです。来年も調教師が頑張ってくれると思います!」

12/25ばんえいダービー回顧

2011年12月25日(日)

オイドンが第40代ばんえいダービー馬に!

 25日(日)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝1.1倍の圧倒的1番人気に推されたオイドンが勝利。ナナカマド賞、ヤングチャンピオンに続き、重賞3勝目を挙げました。

 道中はオイドンが強気に先行しますが、障害中間点を迎えるあたりで横一線に。オイドンのほか、イワキ、フナノコーネル、フジダイビクトリー、アアモンドジャンボなどが先行集団を形成しました。それらが横並びのまま、第2障害へ。
 真っ先に動いたのはフナノコーネルで、ほぼ同時にイワキも登坂開始。これを見て各馬が動き出しますが、先頭クリアはイワキ。オイドンが天板付近でヒザを折りますが、すぐに立て直し、レットフジ、フナノコーネルとともに2番手で障害を越えました。
 こうなれば地力に勝るオイドンの独壇場。残り30メートル付近で、すでに2馬身程度の差をつけてひとり旅。2番手争いから抜け出したレットフジが懸命に追いかけますが、差はいっこうに詰まりません。そのままオイドンが押し切り、この世代の頂点に君臨しました。レットフジはゴール前で若干脚いろが鈍りましたが、後続の追撃を振り切り2着を確保。3着争いは3頭による激戦となりましたが、障害6番手から末脚を伸ばしたニュータカラコマが制しました。

 素質を高く買われていたオイドンが、名実ともにこの世代の頂点に。今季は重量を課せられて苦戦が続いていたものの、定量戦のここなら話は別。前走を楽勝していたことからも順調に調整されてきたのが、この大一番での勝負強い走りにつながったのでしょう。今後も当然重量との戦いになりますが、着実に力をつけて、未来のばんえい界を背負う存在となってほしいものです。
 レットフジはイレネー記念(3着)、ばんえい菊花賞(4着)に続く好走。障害力、末脚ともに高いレベルで安定しており、今後も世代限定重賞では、重量次第で注目したい1頭です。
 ニュータカラコマは持ち前の末脚をフルに発揮しての3着。障害でもたついたぶんが悔やまれますが、持ち味があるのは今後、古馬と対戦するうえでも魅力的。展開、馬場水分によっては、今後も無視できない存在でしょう。

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鈴木恵介騎手「ダービーを勝てて、ほっとしています。天板でヒザをつきましたが、いい感じで折り合いがついていたから余力があって、障害を下りてからもしっかり歩いてくれました。(自身絶好調との問いに)昨年の記録(206勝)を更新できるように、また重賞も、特に念願のばんえい記念を勝てるように頑張りたいと思います」

12/4ドリームエイジカップ回顧

2011年12月 5日(月)

王者カネサブラックが完勝!

 4日(日)は重賞・ドリームエイジカップ(3歳以上、馬齢選抜)が行われ、単勝1.7倍の断然人気に推されたカネサブラックが優勝。ばんえい十勝オッズパーク杯、旭川記念以来となる、今季重賞3勝目を挙げました。

 道中はニシキダイジン、フクドリらが先行し、それを見るようにカネサブラックもぴったりマーク。軽めの馬場を意識してか、有力各馬は前々の競馬を展開。ニシキエースもこの一角にとりつき、ほぼ横並びで第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはフクドリ。それを見て、ニシキダイジン、カネサブラック、ニシキエースも登坂を開始。なかでも抜群のかかりを見せたのがカネサブラックで、一瞬天板付近でもたついたものの、先頭でクリア。やや遅れてニシキダイジンとオレワスゴイが続きます。
 しかし馬場のせいもあるのか、3頭の差はなかなか詰まらず、先頭はカネサブラック。残り10メートル付近でやや差が詰まったように見えましたが、それでも先頭を譲るほどには至らず。そのままカネサブラックが押し切って先頭でゴールしました。2番手争いはオレワスゴイが残り10メートル付近から追い上げ、ニシキダイジンに並び掛けましたが、結局は底力の差か、わずかにニシキダイジンが先着しました。

 カネサブラックはこれが重賞16勝目。今回はニシキダイジンと20キロのハンデ差があったとはいえ、卓越したスピードとパワーを改めて示した格好。正念場の冬に向けエンジンが掛かりだした現役最強馬に、今後も注目です。

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松田道明騎手「第2障害でヒザをつきましたが、我慢して持ちこたえてくれました。馬に助けられましたね。馬場水分のわりに道中は馬場が重く感じたので、ペースが速いかなと思ったのですが、ほかも強い馬がそろっていましたから、置いていかれないようにギリギリの競馬をしました」

11/20ばんえいオークス回顧

2011年11月20日(日)

アグリコトブキが3歳女王に君臨!

 20日(日)は3歳牝馬の頂上決戦・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアグリコトブキが優勝。重賞初制覇を果たすとともに、同世代牝馬の頂点に君臨しました。

 このレースの前から小雨が降り始めたものの、砂を湿らすほどではなく、馬場水分は2.7%とやや重め。道中はツジノサクラが先行して、アアモンドマツカゼ、カムイカリンもこの一角。マリンチャンスがやや追走に苦労するも、他馬はほぼ横一線。障害が近づくにつれて徐々に隊列は入り乱れますが、それでもアアモンドマツカゼ、ツジノサクラの順で第2障害下にたどり着きました。
 ここでツジノサクラが勢いをつけたまま第2障害速攻。一気に天板まで駆け上がります。アアモンドマツカゼ、カムイカリンも負けじと早めの仕掛けで続きます。しかし結果的に厳しかったか、ツジノサクラが天板でヒザ折り、そして転倒。その間にアグリコトブキ、アアモンドマツカゼ、ブラックパールが順々にクリアし、やや遅れてトモエウンカイ、ヒメサマが追撃態勢に入りました。
 前を行く3頭のなかではブラックパールの脚いろが際立っており、先頭をうかがう勢い。しかしアグリコトブキも懸命に粘ります。残り10メートルを切ってからはこの2頭の争いとなり、結局わずか0秒5、アタマほどの差でアグリコトブキが逃げ切りました。障害6番手から追い上げたヘイセイオトメが3着で入線。

 アグリコトブキは黒ユリ賞4着などがありましたが、前述の通りこれが重賞初制覇。とはいえ、近況は特別のばんえいプリンセス賞勝ちを含め6戦連続3着以内と、抜群の安定感を発揮しており、ここへきてだいぶ力をつけてきた印象です。近年は3歳三冠での牝馬勢の活躍が目立っているだけに、出走してくればばんえいダービーでも目が離せない1頭となりそうです。
 ブラックパールは黒ユリ賞2着に続き、またしてもタイトルを逃してしまいました。しかし今回見せたしぶとい末脚はこの馬の武器。展開次第でタイトルゲットのチャンスも十分です。
 ヘイセイオトメは鋭い末脚を発揮して3着。障害さえ無難に越えられれば重賞に手が届く器で、今後その課題を克服できるか注目です。

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鈴木恵介騎手「最後の叩き合いはよく頑張ってくれましたね。プレッシャーは特になかったですし、厩舎サイドが最高の仕上げをしてくれました」

10/30北見記念回顧

2011年10月31日(月)

ギンガリュウセイが本格化を示す!

 30日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のギンガリュウセイが優勝。昨年のこのレースと岩見沢記念2着の雪辱を果たし、重賞初制覇を成し遂げました。

 馬場水分は徐々に下がって、3.6%と標準的。しかし基礎重量850キロの高重量戦だけに、各馬ゆったりと進みます。トモエパワー、フクドリ、シベチャタイガーあたりが先行しますが、各馬ほぼ横一線。ややトモエパワーが抜け出した状態で、第2障害を迎えました。
 各馬じっくりとためたのち、最初に仕掛けたのはトモエパワー。さらにひと呼吸置いてカネサブラック、ギンガリュウセイも登坂開始。なかでも抜群の切れを見せたのがギンガリュウセイで、余力十分に荷物を曳き上げると先頭でクリアしました。やや遅れてカネサブラックが続きますが、後続は大苦戦。人気2頭によるマッチレースの様相を呈しました。
 残り30メートルを切り、脚いろが優勢なのは完全にカネサブラック。しかし残り20メートル付近でギンガリュウセイに並び掛けようとしたところ、ギンガリュウセイがもう一度脚を伸ばして先頭を死守。そして残り10メートルでもその差は変わらず。激しい叩き合いはゴールまで続き、結局クビほどの差を保って、ギンガリュウセイが逃げ切りました。2頭の後ろは10秒ほど離れ、障害3、4番手から脚を伸ばしたフクドリが3着。フクイズミは5番手で障害をクリアしたものの、時すでに遅く4着まで押し上げるのが精いっぱいでした。

 ギンガリュウセイは重賞で2着2回がありましたが、今回が悲願の重賞初制覇。9月の岩見沢記念(2着)はフクイズミに完璧なレースを演じられただけで、重賞制覇のチャンスは十分と思われました。ただ、これほど早くタイトルを奪取できたのは驚きで、充実うんぬんと言うよりは、本格化を示したと言っていいでしょう。高重量戦に対応できるパワーと、障害をすんなり越えられる器用さは今後も大きな武器となりそう。ビッグタイトルへの期待が高まります。
 カネサブラックのレース内容は悪くなく、久々の前走から比べれば着実に良化している印象。正念場はこの先であり、この一戦で評価を下すのは早計でしょう。使いつつどこまで状態を戻してくるか、今後のオープンでの戦いぶりに注目です。

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鈴木恵介騎手「カネサブラックを相手に逃げ切れて、本当に嬉しいです。いまは絶好調で、その状態で重賞を迎えられたというのが勝因だと思います。これでこの馬も自信を持ったでしょうし、オープンで活躍してくれるでしょう」

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