ブラックボスが重賞一番乗り!
9日(日)は今季最初の2歳重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のブラックボスが優勝。通算成績を6戦5勝とし、世代の頂点に名乗りを上げました。
馬場水分は3.1%と標準からやや軽め。各馬初の負担重量でしたが道中はハイペースで進み、ニシキウンカイ、ブラックボス、ヤマノウンカイらが先行。あとは横一線という隊形で第2障害を迎えました。
先行3頭がほぼ同時に仕掛け、なかでも抜群の登坂を見せたのはブラックボス。ひと腰で荷物を上げきり、ゆうゆうと障害を下りていきます。ニシキウンカイはヒザを折ってしまい苦しい展開。2番手クリアはヤマノウンカイで、少し遅れてオメガグレートとニシキエーカンが続きました。
ここから目を見張る末脚を発揮したのがニシキエーカン。残り20メートル付近でヤマノウンカイを捉えると、先頭のブラックボスの脚が止まった隙に先頭へ。しかし残り10メートルあたりで一気に脚いろが鈍り、立て直したブラックボスが逆襲。両馬とも力を振り絞っての攻防となりましたが、結局は半馬身差ほどの差でブラックボスが先着しました。ニシキエーカンは苦しみながらも2着を確保。3着にはジリジリ差を詰めてきたオメガグレートが入線しました。
ブラックボスは8月に遅れてデビューし、2戦目に3着に敗れたものの、それ以外は全勝。前走の特別戦・青雲賞で世代上位の力を示し、そして今回の一戦でその評価を不動のものとしました。しまいに甘くなった面はありますが、きっちり立て直して勝ったあたりは、この馬のレースのうまさを示すもの。今後の成長次第で、大きな飛躍も期待できそうです。
松田道明騎手「(きわどい結果となり)ちょっと疲れましたね(苦笑)。馬場が少し軽めでしたし、切れのある馬ではないので、なるべく前での競馬を意識していました。後半の伸びを欠きましたが、登坂力や先行力からは素質を感じますね」