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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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12/26ばんえいダービー回顧

2010年12月26日(日)

ミスタートカチが逃げ切って栄冠

 26日(日)は3歳三冠の最終戦・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝3番人気のミスタートカチが優勝。5度目の重賞挑戦で初のタイトル奪取を果たしました。

 馬場水分は3.8%で、前半レースの傾向から見てもやや軽めの馬場。スピードに定評のあるミスタートカチが先行し、ファーストスター、テンマデトドケ、レットダイヤがこれを追走。縦に長い展開で第2障害を迎えました。
 軽めの馬場を意識してか、ミスタートカチと松田道明騎手は各馬が第2障害にたどり着く前に登坂開始。ひと腰で障害を登り切り、アドバンテージを築きます。そのころ後続の各馬が仕掛けはじめ、だいぶ遅れてテンマデトドケ、ファーストスター、トレジャーハンターが並んでクリア。さらにレットダイヤも障害を下り、勝負の行方はこの5頭に絞られました。
 逃げるミスタートカチは快調な脚どりですが、これにジワジワ迫ってきたのが単勝1番人気のテンマデトドケ。残り20メートルを切って、その差は一気に詰まります。しかし残り10メートルから2頭の脚いろは一緒に。結局、1馬身半ほどの差を保ってミスタートカチが逃げ切り勝ちを収めました。2着はテンマデトドケで、3着にはファーストスターが入線。以下トレジャーハンター、レットダイヤという結果になりました。

 勝ったミスタートカチはナナカマド賞、イレネー記念でともにテンマデトドケの2着でしたが、この大一番で雪辱。スピードが生きる馬場に助けられた面はありますが、松田騎手が持ち味を最大限に引き出した結果とも言えるでしょう。今後も軽めの馬場の際には注目したい一頭です。
 テンマデトドケは差し届かず2着。ただこの馬場に加えて、「出来は7割」(大河原和雄騎手)の状態で勝ち馬を追い詰めた内容は評価できます。ばんえい菊花賞でトップハンデを曳きながら勝ったことからも世代屈指の存在であることに変わりはなく、今後の巻き返しが大いに期待できるでしょう。
 重賞初挑戦のファーストスターが3着。これまで曳いた最高重量が655キロで、今回は一気の重量増。加えてミスタートカチが引っ張る速い流れを追走しての結果だけに、高く評価できます。今後のレースぶり如何で、さらなる好結果が期待できそうです。

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松田道明騎手「ずっと信頼して乗っていた馬で、いつかは重賞を獲れるだろうと思って乗ってきましたが、やっと勝つことができましたね。切れ味に欠けるタイプで、前走で久しぶりに直行をかけてみたら動きが良かったので、思い切って早めの競馬をしてみました。第2障害を下りてからはとにかく力一杯に追いました。テンマデトドケの大河原騎手の声が聞こえた時には『まずい』とも思ったけど、相手も脚を使ってきているはずだから、しまいにバテるんじゃないかなと思っていました。少し馬場に注文がつくタイプですが、登坂力は抜群なので、今後も注目してください」

12/12ドリームエイジカップ回顧

2010年12月13日(月)

ナリタボブサップが初代王者に

 12日(日)は新設重賞・ドリームエイジカップ(世代選抜)が行われ、8歳のナリタボブサップが勝利。この馬らしい切れのある登坂を披露し、古豪健在をアピールしました。

 このレースは3、4、5、6、7歳以上の各世代から通算収得賞金順に2頭ずつ選抜。3歳の710キロから8歳両頭の790キロまで最大80キロ差がつき、難解な一戦となりました。
 前日の雨・雪が残り、馬場水分は3.5%。負担重量の軽さも相まって、道中は早めの展開で進みました。まず飛ばしたのはライデンロックとキタノタイショウで、以下トレジャーハンター、カネサブラックらが追走。ここからアアモンドヤマトも押し上げ、6頭が横一線で第2障害を迎えました。
 トレジャーハンター、カネサブラック、アアモンドヤマト、オレワスゴイの実に4頭が同時に登坂を開始。なかでもカネサブラックが抜群の登坂力を見せましたが、ここで痛恨のヒザ折り。その隙に、一瞬仕掛けを遅らせたナリタボブサップが障害巧者ぶりを発揮し、グイグイ荷物を引き上げてクリア。立て直したカネサブラックが1馬身ほどで追撃態勢。さらに2馬身ほど遅れてアアモンドヤマトとオレワスゴイが続き、キタノタイショウもこの一角で障害を下りていきました。
 先頭を行くのはナリタボブサップ。1馬身ほどの差でカネサブラックが懸命に食い下がりますが、いかんせん馬場が軽く、その差はいっこうに詰まりません。結局、実績馬2頭の一騎打ちとなり、3着以下を寄せ付けず、2頭がそのままの差でゴールを果たしました。カネサブラックの2馬身ほど遅れた3着争いは横一線となりましたが、しぶとく脚を伸ばしたキタノタイショウに軍配。以下ホッカイヒカル、アアモンドヤマトと入線しました。

 ナリタボブサップはこれで重賞6勝目。今年はばんえいグランプリに次ぐ重賞2勝目で、古豪らしい力強さを毎レース見せています。今回の勝因は、この馬の障害力がもっとも生きる軽い馬場。今後もこうしたスピード優先の馬場の際には、信頼が置けそうです。

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鈴木恵介騎手「ハンデ差が80キロあったので流れがきつくなるかなと思いましたが、意外といい位置が取れたので、この馬のいいレースができたかなと思います。隣枠で気になっていたカネサブラックが追いかけてきましたが、馬場が軽いのでなんとかなると思っていました。今後、帯広記念とばんえい記念を狙っているので、頑張りたいですね」

11/28ばんえいオークス回顧

2010年11月28日(日)

ダイリンビューティが3歳女王に

 28日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のダイリンビューティが優勝。昨季のバレンタインC以来となる重賞2勝目を挙げ、3歳女王の座を手にしました。

 早朝に降った雪の影響で、馬場水分は3.0%とやや軽め。それを意識してか各馬とも早め早めの競馬で、人気の一角ダイリンビューティとタケノビジンが馬群を引っ張り、単勝1番人気のツジノコウフクヒメはこれを見る位置取り。前後に分かれたような隊列で、第2障害を迎えました。
 ひと呼吸おいて仕掛けたのはタケノビジン。ほぼ同時にダイリンビューティが動き、2頭が並んで天板へ。しかしここでタケノビジンが痛恨のヒザ折り。その隙にダイリンビューティが障害を一気にクリアして、独走態勢に持ち込みます。やや苦戦しながらも、2番手で越えたのはヒロノクィン。立て直したタケノビジン、じっくりタメていたキクスイナイトが並んで3番手で障害を下りていきました。
 先頭のダイリンビューティは完全にひとり旅。脚いろにも余裕が見られ、後続はなすすべがありませんでした。結局、2着に8秒1差をつけ、ゆうゆうと先頭でゴールイン。タケノビジンは障害でのヒザ折りが響いたか、ばんえい菊花賞で見せたような粘りが見られず失速。ジワジワ伸びたキクスイナイトが2着入線を果たし、3着にはヒロノクィンが粘り込みました。

 ダイリンビューティは5走前のばんえいプリンセス賞で、メンバー最重量の640キロを曳いて完勝。前走で大敗を喫していたとはいえ、プリンセス賞と同様のメンバーで定量戦なら今回の勝ちっぷりにも納得です。歴戦の古馬牝馬が相手となる今後へ向けても、非常に期待が持てるレースぶりでした。
 2着のキクスイナイトは今回が重賞初挑戦。別定戦ならともかく、定量戦での好走だけに地力の高さを示した格好となりました。今後、世代限定重賞などでの走りで真価が問われることになるでしょう。

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細川弘則騎手「自分が思っていたよりも馬のデキが良く、道中の走りっぷりも良かったですね。少しビックリするくらいでした。障害を下りてからは心配のない馬で、"障害さえ越えれば"と思っていたのですが、まさか一番最初にクリアできるとは...。だんだん良くなっていますし、今後が楽しみです」

10/31ばんえい菊花賞回顧

2010年11月 1日(月)

テンマデトドケが復活の重賞3勝目!

 31日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝5番人気のテンマデトドケが勝利。昨季の世代チャンプがトップハンデをものともせず、重賞3勝目を挙げました。

 馬場水分は1.5%とやや重め。道中はレットダイヤ、ミスタートカチ、タケノビジンらが果敢に先行し、やや速めの流れ。それでも各馬懸命に食らいつき、ほぼ一団のまま第2障害を迎えました。
 真っ先に挑んだのはダイリンビューティ。差なくレットダイヤ、ミスタートカチ、タケノビジンも登坂を開始しました。なかでも抜群の掛かりを見せたのはタケノビジンで、いったんヒザを折りながらも即座に立て直し、先頭でこれをクリアしました。遅れてミスタートカチ、トレジャーハンターも難関を突破。以下フェイ、ホクショウバトル、テンマデトドケが続きました。
 残り30メートル付近で逃げるタケノビジンにトレジャーハンターが並び掛け、後続も一気に詰め寄り大混戦に。残り20メートルでタケノビジンが脚を止め、トレジャーハンターが一歩リード。そこへ強襲したのがテンマデトドケで、残り5メートルで脚いろが鈍ったトレジャーハンターを捉えると、これを置き去りにして先頭でゴールを果たしました。結局トレジャーハンターはストップし、立て直したタケノビジンがこれを交わして2着。トレジャーハンターは3着で入線しました。

 トップハンデが懸念されてか、単勝5番人気と評価の低かったテンマデトドケでしたが、終わってみれば2着に3秒4差をつける完勝。底力を問われるサバイバル戦となったことが、地力上位のこの馬に味方した印象です。つまり、この世代ではテンマデトドケの実力が抜けているということ。定量戦のばんえいダービーでは勝ちっぷりが焦点となるでしょう。
 重賞初挑戦のタケノビジンが2着。軽量780キロが味方したのは言うまでもありませんが、最後にもう一度脚を伸ばした点は、この馬の勝負根性を物語るもの。ばんえいプリンセス賞3着ののち、今回も含めて5連続連対と力をつけている印象で、ばんえいオークスでも侮れない存在となりそうです。

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大河原和雄騎手「自分が思っていた以上に強い内容でした。馬体が戻ってこない点が気がかりでしたが、何とか5キロ、ギリギリのところまで戻ってくれましたね。じっくり育ててくれた厩舎スタッフに感謝したいです」

10/24北見記念回顧

2010年10月25日(月)

ニシキダイジンが貫禄を示す!

 24日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のニシキダイジンが優勝。昨季のばんえい記念馬が貫禄を示し、今季の重賞初勝利を飾りました。

 馬場水分が2.0%と重めのなか、800キロ台後半の高重量戦。当然のように道中はゆったり進みました。ニシキダイジンが先頭で馬群を引っ張り、2番手以下はギンガリュウセイ、ナリタボブサップ、トモエパワーあたりが並んで追走。荷物と馬場の感触を確かめるように、着実な脚取りで各馬第2障害を迎えました。
 逃げたニシキダイジンが真っ先に仕掛け、まずは天板手前まで登坂。それを静観していた各馬でしたが、カネサブラックが動いたのと同時にギンガリュウセイも仕掛けました。3腰目でニシキダイジンが障害を登り切ると、それとほぼ同時にカネサブラックが痛恨のヒザ折り。対照的にゆうゆうと障害を下りていくニシキダイジン。ばんえいを牽引する両雄の明暗がくっきり分かれた、印象的なシーンでした。2番手でギンガリュウセイとナリタボブサップが馬体を併せるような形でクリア。やや遅れて、立て直したカネサブラックも障害を越え、4番手から追走する展開となりました。
 先頭は障害の下りで加速したギンガリュウセイとナリタボブサップがニシキダイジンに追いつき、3頭が横一線。残り20メートルを切って、わずかにナリタボブサップの脚いろが上回って先頭へ。しかし、高重量戦でのしぶとさではニシキダイジンのほうが一枚上で、残り15メートル付近から一気に盛り返して先頭を奪い返しました。ナリタボブサップはやや失速気味で、残り10メートルでギンガリュウセイが2番手に浮上。出入りの激しいサバイバル戦となりましたが、こうなればニシキダイジンの底力が圧倒的に優勢。結局2着ギンガリュウセイに2秒9差をつける完勝で、重賞4勝目をマークしました。ナリタボブサップは残り5メートルで脚を止めましたが、立て直して3着。カネサブラックもほぼ同じ位置で脚が止まってしまい、結果4着に敗れました。

 やはり力の要る馬場での高重量戦は強いニシキダイジン。いったんは2頭に並ばれ、さらに先頭を奪われるような展開になっても、しぶとい粘り腰は健在でした。馬場水分が下がり、さらに負担重量も増えていくこの季節。ニシキダイジンの本領発揮はこれからです。
 岩見沢記念で4着と力を示していたギンガリュウセイが、さらに前進して2着を確保しました。充実ぶり顕著なうえ、まだ6歳と若いだけに成長し続けている印象。前々で運んで、しまいも確実に脚を伸ばした内容も良く、再度一線級との戦いとなっても大きな期待が持てそうです。
 ナリタボブサップは課題の詰めの甘さが出てしまった格好。ただ先着した2頭より荷物が10キロ重いなかで互角の立ち回りを演じただけに、致し方のない結果ともいえます。今後の巻き返しに期待したいところです。

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藤野俊一騎手「レース前は先行して逃げ込みを図ろうと考えていて、その通りの競馬ができました。ナリタボブサップにいったん前に出られましたが、相手はしまいが甘くなる馬なので、ニシキダイジンが止まらなければ勝てるな、と思っていました。担当の厩務員も戻ってきてくれたので、これから馬の状態も良くなってくると思います」

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