ニュータカラコマが2歳シーズン王者に!
13日は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、ニュータカラコマが優勝。2歳シーズンチャンプの座に就きました。
馬場水分は0.6%と重めで砂煙がもうもうと上がりましたが、各馬の脚いろは軽快。第1障害を横一線で越えたあと、オイドンが先頭へ。ニュータカラコマ、ホクショウバルトなどが続き、レットフジもこの一角で第2障害を迎えました。
先頭で障害にたどり着いたオイドンが速攻をかけ、天板に脚をかけた状態で息を入れると、ふた腰目でクリア。その間、脚をタメていたニュータカラコマが一気に障害を登り切り、1馬身程度の差で追撃態勢。勝負の行方は、この2頭に絞られました。
残り30メートル付近でニュータカラコマがオイドンに並び掛け、白熱したマッチレース。しかし残り20メートルを切ったところでオイドンがストップ。勝負あったかと思われましたが、残り10メートル付近で、今度はニュータカラコマがストップ。ふたたびオイドンが肉薄して、手に汗握る叩き合いとなりました。しかし、リードを保った状態で立て直したニュータカラコマが懸命に脚を伸ばし、オイドンに2秒の差をつけて先頭でゴールを果たしました。この2頭から30秒ほど離された3着にはレットフジが入線しました。
ニュータカラコマはナナカマド賞2着、特別の青雲賞でも3着と、これまでも世代トップクラスの成績を残してきましたが、改めてその実力を誇示。これまでオイドンとの直接対決では分が悪かったですが、この大一番で、正攻法で、これを下しただけに価値があります。やはり障害下でしっかり息を入れたことが勝因。人馬ともに落ち着いたレースぶりに好感が持てました。順調に馬体を増やしつつこの重量を克服しただけに、今後の成長次第でさらなる活躍が期待できそうです。
オイドンはこの馬らしい軽快な先行力を発揮。終いに一度脚が止まったものの、全体的なレースぶりは悪くありませんでした。今回に限っては仕掛けのタイミングの差。負けてなお強しといった印象で、今後の巻き返しは必至でしょう。
藤野俊一騎手「(最後に脚が止まったのは)オイドンの脚が止まったので、いったん様子を見て止めてみました(笑)。前走で勝った時にはすごく落ち着いていたし調子も良かったですからね。今回も、一緒に障害を下りれば負けないと思っていました。
11日の地震で被災した方々に、心からお見舞いを申し上げます」