フクイズミが貫禄勝ち!
30日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気に推されたフクイズミが勝利。トップハンデ800キロをものともせず、貫禄を見せつけました。
馬場水分は2.3%と標準からやや重め。各馬とも重量を課せられているだけに、道中はゆったりとした流れに落ち着きました。エンジュオウカンやニシキユウが先行し、ワタシハキレイズキ、ペガサスプリティーもこの一角。フクイズミは最後方で機をうかがう展開で、第2障害を迎えました。
最初に障害に挑んだのはニシキユウとエンジュオウカン。やや遅れてワタシハキレイズキとペガサスプリティーも仕掛けますが、障害が10センチ上がったせいかどれも決定打とはならず、天板付近で横一線の状態。ここで、じっくり構えていたフクイズミが動き、この馬らしからぬ障害の切れを見せると一気に天板へ。ふた腰で障害を上げきると、エンジュオウカン、ニシキユウと並んで障害をクリアしました。
こうなればトップハンデといえどもフクイズミのレース。残り30メートルを過ぎてさらに加速すると、他馬はついて行くことすらできず差は広がる一方。そのままゴールまで脚を止めることなく、圧巻の勝ちっぷりで重賞11勝目を挙げました。2着争いは残り5メートル付近でエンジュオウカンがストップし、ニシキユウと障害4番手から追い上げてきたユーファンタジーとの叩き合いに。結果ニシキユウがアタマ差程度、ユーファンタジーの猛追を抑えて2着を死守しました。エンジュオウカンは4着で入線。
末脚には絶対の自信があるフクイズミだけに、第2障害をふた腰でまとめた時点で勝利は確定的。もっと言えば、抜群の掛かりを見せてひと腰で天板近くまで上がったところで、勝負は決していたのかもしれません。ここ2戦は障害の切れを増しており、今が最も充実している印象。この状態を維持できれば、ばんえい記念でも好勝負が期待できそうです。
ニシキユウが2着で、08年カーネーションカップ以来、久々の重賞連対。昨年3着からも牝馬同士なら互角以上に戦える力があり、今後も牝馬戦では目が離せない1頭です。
尾ヶ瀬馨騎手「ハンデは課せられていたけど、最高の状態で出走できて、この馬らしいレースができたと思います。先行した2頭が障害で手こずっていたから、そのぶん息を入れられて、障害をうまく越えられたんだと思います。あの位置で障害を下りられたので、そこで勝利を確信しました。まだまだ元気いっぱいですし、チャンピオンカップ、ばんえい記念と頑張っていきたいですね」