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今週の見どころ(10/30~11/1)

2021年10月28日(木)

帯広競馬場 開場について

 10月31日(日)のメインには北見記念が行われます。前回の古馬オープン重賞・岩見沢記念は基礎重量820キロでしたが、今回は850キロなのに加え、毎週金曜にロータリーハローを用いた走路整備を実施。そして重量が890キロに増える次の帯広記念では、走路のヒーティングシステムが稼働済で、開催日は毎日、ロータリーハローがけされます。北見記念はパワーと持久力が必要となる冬馬場への適性を見定める重賞ともいえそうです。

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【第15回開催1日目】
 10月30日(土)のメイン第11レースには、端野峠特別(B2級-1組・20:10発走予定)が行われます。

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 B2級単独の特別戦としては8月21日のアルタイル特別以来の実施です。しかしメンバー中、同レースに出走していたのは3頭のみで、ほか7頭は当時B3級。なお4歳牝馬4頭のうち3頭は前走が紅バラ賞(4歳牝馬オープン)を使われ、最先着が3着ゲッカビジンで、勝ったエンゼルフクヒメ(現A2級)とは7秒差。ヒメミヤはさらに1秒2差がついての4着でした。
 ◎ヒメミヤは、アルタイル特別が行われた開催からB3級-1組を2連勝。B2昇級2走目だった2走前の寒露特別(B1級-1組混合)が古馬相手で初の特別戦でしたが、8番人気で2着同着と健闘しています。勝ったギンジに残り20メートルで並びかけ、コンマ5秒差で振り切られたものの、格上馬と互角にやれたのは自信になったはず。今回は当時と同じ665キロでB2級同士なら、大きな不利でもない限り勝ち負けです。
 ○シルバーアロイは、ヒメミヤと同じく今季はB4級スタートでしたが、B3、B2ともこちらが先に昇級しており、古馬相手での経験値は上といえます。アルタイル特別(4着)や2、2着だった近2走の1組平場戦がそうであるように前半ためていければ鋭い脚を使える、ヒメミヤと似たタイプ。障害を越える位置取りに差がなければ、ゴール前は接戦になりそうです。
 ▲ジェイトップは、B2昇級初戦だった8月16日のベガ特別(B1級-1組混合)で、勝ったエンゼルフクヒメから3秒7差に食い下がっています。このクラスでは、アルタイル特別(9着)を除けば障害で崩れていません。寒露特別は6着で、こちらもB2級同士なら見直せます。
 △ゲッカビジンは、2走前の1組(10月3日)が昇級初戦で、2着シルバーアロイに1秒4差の3着。そして前走の紅バラ賞では9番人気でしたがヒメミヤに先着しました。ここで結果を残せば前走がフロックでなかったといえます。

【第15回開催2日目】
 10月31日(日)のメイン第11レースには、第42回北見記念(20:05発走予定)が行われます。5頭が回避し、マルミゴウカイが加わっての6頭立てです。

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 基礎重量850キロから今季の収得賞金180万円につき10キロ課される条件。旭川記念を含め今季5勝のセンゴクエースが30キロ増で、ほかは10キロ増となります。
 850キロ超を課される重賞で連対実績がある馬が有力でしょう。
 ◎メジロゴーリキは、昨年の北見記念の勝ち馬。端コースでも流れに乗って障害をひと腰で越えると、オレノココロ、コウシュハウンカイ、センゴクエース、キタノユウジロウとのゴール前の大接戦を制しています。それ以来の勝利が今年9月の岩見沢記念。キタノユウジロウとの追い比べをコンマ2秒差でモノにしており、非凡な勝負根性を感じさせます。岩見沢記念を勝っていながら、収得賞金3万円足らずでハンデ10キロで出走できるのは恵まれたといえそうです。
 ○キタノユウジロウは、昨年の北見記念は回避馬が出たため繰り上がりでの出走。前走から中5日で調整は難しかったはずですが、逃げてメジロゴーリキに1秒5差の5着は上デキでしょう。その後、出走枠に入っていた帯広記念3着、ばんえい記念2着。昨年の北見記念に出走できたことが、その後の飛躍へのキッカケになったかもしれません。岩見沢記念でわずかに先着されたメジロゴーリキと今回は同重量。借りを返せるか。
 ▲センゴクエースは、岩見沢記念が5着で、今回もトップハンデ。メジロゴーリキ、キタノユウジロウとの20キロ差は微妙なところです。しかし現役で唯一、ばんえい記念(19年)を勝っていることを考えれば、基礎重量増はマイナスではないはず。
 △アオノブラックは、ようやく立ち直り気配。4歳で挑んだ昨年の北見記念は障害で転倒し8着で、1年間の成長を示すことができるか。

【第15回開催3日目】
 11月1日(月)のメイン第11レースは、能取湖特別(オープン混合・20:15発走予定)。オープン馬シンエイボブ、A1級馬ナカゼンガキタの牝馬2頭が出走を回避。オープン7頭、A1級1頭による8頭立てです。

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 前開催のオープン-2組平場戦から5頭が参戦していますが、6着◎シンザンボーイに注目です。馬場水分3.4%と軽めの馬場で速い時計での決着が予想された平場戦。この馬にとって不向きの条件ということは8頭立ての7番人気という評価にも表れていました。同じくらいの馬場水分(3.0%)でも、9月12日の菊月特別(A1級-2組混合)では、前走とは違って前半置かれず、逃げてゴールデンフウジンの1秒4差4着に粘っています。北見記念と同じ開催のオープンということもあり、このメンバーなら今季2勝目が期待できます。
 ○インビクタは、同じ前走が障害ひと腰から逃げ粘ってコンマ6秒差の2着。9月5日のマロニエ賞(オープン)のように一線級に入ると慎重な競馬になりがちですが、相手が下がると障害力を生かし積極的に運んでいます。今回は前走の勝ち馬不在でシンザンボーイとの5キロ差も同じ。前走オープン-1組の狩勝賞で5着の4歳馬カイセドクターは気になりますが、前走より粘れる可能性が高そうです。
 その▲カイセドクターは、7月のサマーカップ(オープン・A1級混合)で2着インビクタからコンマ2秒差の3着があります。しかしその後、重賞・はまなす賞を勝ち賞金を稼いだため、サマーカップと比べ、こちらが負担重量面で不利になっています。
 △ヤマトタイコーも同じく4歳で、狩勝賞では6着。前々走で重賞・銀河賞を勝ったためA2から飛び級でのオープン昇級初戦でした。前走より相手は楽ですが、自己条件A2級でも苦戦続きだっただけに、経験を積む場といえそうです。とはいえ、しぶとい面があるだけに、早めに障害をクリアできれば上位進出が期待できます。

今週の見どころ(10/23~10/25)

2021年10月21日(木)

 24日(日)のメインには、4歳牝馬オープンによる紅バラ賞が組まれています。11月14日に実施される重賞・クインカップの前哨戦。2、3歳の女王決定戦は定量でしたが、4歳のクインカップはクラスハンデがついての争いというのがこれまでとの違い。無冠でもA2級のフォルテシモが今回670キロのトップハンデで、2歳の黒ユリ賞馬エンゼルフクヒメ、3歳のばんえいオークス馬アバシリルビーはB1級で10キロ軽い660キロ。しかしB2級も同じ660キロのため、格付上位馬に有利な重量といえるかもしれません。3週間後の本番はさらに重量が増えますが、今回のハンデ差での結果を覚えておきたいところです。

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【第14回開催4日目】
 10月23日(土)のメイン第11レースには、ペルセウス特別(A1級-1組混合・20:15発走予定)が行われます。減量ある3、4歳が3頭登録していましたが、3歳のばんえい大賞典馬イオンのみ出走。A1級5頭、A2級3頭による8頭立てです。

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 前開催の同条件・田山産業ばん馬大会記念からは4頭が参戦していますが、郵政創業150年記念(A2級-1組混合)で3着の◎センリョウボスに注目します。格下B1級相手とメンバーが楽だったとはいえ、減量ある4歳が4頭おり速いペース。障害5番手から追い上げ届かずも勝ち馬をコンマ9秒差まで追い詰めています。今回はA1級との混合ですが、田山産業ばん馬大会記念5~8着馬が相手なら互角に戦えるはず。しかし、A1級の残り1頭は強敵です。
 それは○ナカゼンガキタ。A1昇級初戦なのに加え、賞金ハンデ10キロを課され、前走から25キロ増、3開催ぶりと克服すべき課題は少なくありません。しかし前走9月6日の白露特別(A2級-1組)ではセンリョウボスを振り切るなど、今季8戦7勝、2着1回。オープンからの降級馬ということを考えても高い評価が必要です。
 その他のA1級勢、田山産業ばん馬大会記念の5~8着馬では5着だった▲カネゾウ、同6着△マルミゴウカイは障害で苦戦し、それぞれ6番手、7番手での通過。しかし降りてからの脚は勝ち馬より目立っていました。今回はともに相手関係が楽になり、重量も前走から据え置きとなったことで巻き返しが狙えます。

【第14回開催5日目】
 10月24日(日)のメイン第11レースには、紅バラ賞(4歳牝馬オープン・20:15発走予定)が行われます。

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 前回の4歳牝馬オープン戦は、1月のばんえいプリンセス賞まで遡ります。
 ◎アーティウィングは、競走除外明けに馬体減もあってか、ばんえいプリンセス賞を回避。しかし同レースが行われた20年度第21回開催よりあとに9勝はメンバー中最多。1月に967キロまで減った体重も、2、1、1、1着と好成績の近4走では1030キロ台で安定しています。前走はB1昇級初戦で格上A2級相手の特別戦で6番人気でしたが、素晴らしい切れ味を発揮して快勝。初騎乗ながら仕事を果たした赤塚健仁騎手が今回も手綱を取ります。4歳牝馬の格付では、ばんえいオークス馬アバシリルビーや黒ユリ賞馬エンゼルフクヒメを上回る2番手まで浮上しており、4連勝でクインカップへ弾みをつけたいところです。
 ○ヒメミヤも、ばんえいプリンセス賞は不出走でしたが、こちらは賞金不足。その後の6勝はアーティウィングに次ぐものです。B2昇級2走目の前走は古馬相手で初の特別戦。しかもB1級との混合ということもあり8番人気でしたが2着同着と大健闘。馬場水分のわりに、ためて進めたこともあってか、障害を降りてからも脚いろよく、4頭による優勝争いに加わっています。今回は乗替わりに、相手強化ですが、いい意味で相手なりの面が発揮できれば楽しみはあります。
 重賞勝ち馬では、▲エンゼルフクヒメに注目。黒ユリ賞1着、ばんえいオークス3着は実績上位。ばんえいプリンセス賞は詰めを欠き6着も1コースからしっかり先行、7月の柏林賞は10コースで障害ひと腰から5着と、端コースは苦にしないタイプに見えます。なおこちらは2歳6月のデビュー4走目から中山直樹騎手が手綱を取り続けています。
 △ニセコヒカルは、4走前に今季初勝利を挙げてから、3、1、1着と好調。ばんえいオークス、ばんえいプリンセス賞ともひと腰で越え2着という障害巧者です。

【第14回開催6日目】
 10月25日(月)のメイン第11レースには、秋雲特別(A2級-1組混合・20:05発走予定)が行われます。4歳馬コウテイが出走を回避。A2級6頭、B1級3頭による9頭立てです。

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 前開催の同条件・郵政創業150年記念から6頭が参戦していますが、その中で最先着の5着だった◎ハマノダイマオーに注目です。A2昇級後はじめて障害をひと腰で越えており、差し切り勝ちを収めたアーティウィングより末脚は目立っていました。復調を感じさせるタイミングで、今季この馬で2勝を挙げている松田道明騎手に戻るのは歓迎のはず。前走で先着された馬が不在で、重量も据え置き710キロなら昇級後初勝利が期待できます。
 ○ギンジは格下B1級ですが、2走前の玉泉館特別(B2級-1組混合)は大逃げを打ったアーティウィング(当時B2級)に6秒差の2着。前走の特別戦も引き続きB2級相手で、障害を2番手でクリアすると、4頭による叩き合いを制しています。今回はA2級との混合ですが、ハマノダイマオーが前走でアーティウィング(B1昇級)と4秒5差だったことを考えれば、通用しても不思議ありません。
 ▲アアモンドキーマンは、格上相手の郵政創業150年記念でもこの馬らしい逃げを貫いたのは立派。結果9着とはいえ、同じ前走組にはコウテイ(2着)のようにプレッシャーをかけてきそうな存在は見当たりません。ここも終いの踏ん張り次第でしょう。
 △ブチオは、前開催では定量500キロの選抜戦・疾風賞を使われています。ハマノダイマオーとは7月の文月特別(B1級-1組混合)で対戦し先着を許していますが、今回は同じA2格付で710キロとなります。

今週の見どころ(10/16~10/18)

2021年10月14日(木)

帯広競馬場開場について

 今週より土曜日も全12レース編成で、メインは第11レースとなります。
 10月17日(日)のメイン第11レースには2歳シーズン三冠の第1弾・ナナカマド賞が行われます。昨季から牡馬限定の翔雲賞が増えたことで、牡馬、牝馬とも最大四冠制覇が可能となりました。このナナカマド賞は、昨年のアバシリサクラこそ第2回能力検査を受検し初戦は6月でしたが、それまでは第1回能検で合格し4~5月にデビューした馬が勝利していました。今年は出走全馬が第1回能検で合格しています。

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【第14回開催1日目】
 10月16日(土)のメイン第11レースには、秋陽特別(B1級-1組混合・20:10発走予定)が行われます。

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 B1級とB2級の混合で、前開催の同条件・寒露特別組に、秋桜賞(3歳オープン)や平場のB1級-2組を使われた馬が挑む構図です。
 ◎リュウセイペガサスは、寒露特別で2着同着。8月には自己条件B2級の特別戦を勝利しており、初の格上B1級相手だった寒露特別では逃げてゴール前4頭による優勝争いを演じました。前走は4歳がこの馬を含め6頭と多く、1着馬ともう1頭の2着馬も4歳でしたが、今回はこの馬だけとハンデ面で有利。5着以内ならB1昇級となりますが、できれば勝って決めたいものです。
 ○マオノダイマオーは、寒露特別が4着でした。早めに勝負に出たぶん終いの伸びを欠きましたが、若馬の減量がない5歳ながら、10~35キロ軽い1、2着の3頭を相手に健闘しています。リュウセイペガサスとは1秒5差なら挽回できる余地はあります。
 ▲センショウニシキは、今季の大敗は9月の長月特別(B1級-1組)8着のみ。とはいえ3月のA2級-1組で4着があるように特別戦が合わないということではなく、展開などに原因があったかもしれません。19年シーズンの1勝は2月、昨季4勝のうち3勝は11月以降と、ロータリーハローがけやロードヒーティングなどがある冬馬場のほうが動けており、ここで変わり身があるかもしれません。
 寒露特別が1番人気で5着だった△ヤマトジャパンや、3歳ではB2級の平場戦で2戦とも連対している△ミソギホマレに注目します。

【第14回開催2日目】
 10月17日(日)のメイン第11レースは、BG3・第44回ナナカマド賞(2歳・20:10発走予定)。牡馬570キロ(牝馬550キロ)から収得賞金130万円につき10キロが課される別定重量戦で、青雲賞(2歳牡馬オープン)の上位3頭が10キロ増。10頭立てで争われます。

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 ◎キングフェスタが堂々の主役です。目下世代最多の7勝を挙げており、青雲賞では障害4番手から一気の抜け出しで快勝している実績は断然。今回は580キロでも、同レース2、3着馬も同じ重量なら不利感もありません。出走10頭のうち8頭が使われている10月3日の2歳A級-1組では、唯一賞金ハンデ10キロを課されながらも逃げ切っており、早くも王者の風格を漂わせています。
 ○ヘッチャラは、青雲賞、前走ともキングフェスタの2着でしたが、3走前・9月12日の2歳A級-1組を勝利。障害2番手から抜け出し、キョウエイハンターを2着、キングフェスタを3着にしりぞけています。勝ち時計が1分3秒9と速かっただけに、その結果がここに直結するとは思えませんが、実際に先着しているのは強みといえます。
 ▲ジェイホースワンは、デビューから3連勝で今季最初の2歳A級-1組を勝利。その後は勝ち馬から10秒以上離されるレースが続き、青雲賞も回避しました。しかし10月3日の2歳A級-1組では10番人気で3着を確保。障害4番手から脚を伸ばして復調気配が感じられます。馬場水分は3.1%でしたがロータリーハローによる馬場整備が行われるようになり、それほど軽くないのかもしれません。馬場状態が向いたことが前走好走の一因ならここも期待できます。
 青雲賞で3着だった△キョウエイハンター、8月29日の2歳A級-1組ではキングフェスタに5秒4差と見せ場大きい4着△ヤマカツエースにも上位進出のチャンスがありそうです。

【第14回開催3日目】
 10月18日(月)のメイン第11レースは、狩勝賞(オープン-1組・20:10発走予定)

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 前開催の神無月特別(オープン)は、4歳重賞・銀河賞組のカイセドクター、ヤマトタイコーに加え、岩見沢記念1着メジロゴーリキも回避したため7頭立て。今回は4歳2頭に、疾風賞(B級以上選抜)2着メムロボブサップが加わっても、7頭立てとなっています。
 ◎メムロボブサップは、前走定量500キロでの選抜戦・疾風賞で2着。9月19日の岩見沢記念には登録すらせず、連覇を目指し調整されてきました。しかし、この馬が昨年4歳で逃げ切って制したように、若馬10キロ減は大きいようで、今年は逃げた4歳ゴールドハンターをとらえることができませんでした。今回は通常の特別戦ですが、神無月特別1、2着馬やメジロゴーリキは不在と相手に恵まれています。課題は最大35キロ差のトップハンデ。神無月特別3着で同じ5歳のライバル・アオノブラックとの20キロ差を克服できるかどうか。
 ○アオノブラックは、神無月特別が6番人気で3着。5月16日以来となる馬券絡みを果たしています。今回の重量に近い720キロでは、5月のばんえい十勝オッズパーク杯を逃げ切って、同じ重量のメムロボブサップを2着に下しています。今回20キロ差つくのは有利で、本来の実力さえ発揮できれば、ばんえい十勝オッズパーク杯以来となる勝利のチャンスといえます。
 ▲キタノユウジロウはその逆で、神無月特別が4番人気で7着と不本意な結果。障害で後手を踏んだ面はあるにせよ、伸びが見られなかったのは、ロータリーハローによる走路整備が行われるようになっての初出走で、戸惑いがあったかもしれません。もともとパワーが必要な馬場は向く印象があるだけに、慣れがあれば巻き返しは可能とみます。
 △シンエイボブは、全弟メムロボブサップと今季3度対戦しいずれも先着を許しています。今回からオープンへ昇級しており、クラスハンデがなくなるのは不利。しかし35キロのハンデ差と3連勝の勢いは侮れません。

今週の見どころ(10/9~10/11)

2021年10月 8日(金)

帯広競馬場の開場について

 10月11日(月)のメインには、疾風賞が組まれています。ばんえい競馬の最高峰レースであるばんえい記念は負担重量1トンを曳き第2障害での攻防などパワー勝負ですが、このレースはその半分の500キロ。スタートからゴールまで一気に歩き切る点が見どころです。年明けに実施される準重賞・スピードスター賞の予選第1弾にもなっており、昨季のこのレース、決勝とも制したメムロボブサップが出走予定。2年連続のスピード王に名乗りを上げたいところです。

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【第13回開催4日目】
 10月9日(土)のメイン第10レースは、寒露特別(B1級-1組混合・20:10発走予定)。B1級馬6頭、B2級馬4頭による10頭立てです。

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 ◎ヤマトジャパンは、近2走がフォーマルハウト特別(B1級-2組)1着、デイリースポーツ杯(B1級-1組混合)3着。2走前は障害を差のない2番手クリアしすぐに先頭に立つと、7番手から追い込んできたマオノダイマオーを振り切っています。前走は、オープンからの降級馬オレワチャンピオンに逃げ切られてしまったものの、3頭横一線の2着争いに加わり3着で、この時はマオノダイマオーを差しています。
 ○マオノダイマオーは、ここ2走が2、4着。前半の位置取りや障害のキレと同様に成績も安定しています。今回は前走で大逃げを打ったオレワチャンピオンが不在で戦いやすい相手関係。ヤマトジャパンとの近2走の着差は1秒1、1秒0とわずかなだけに、少しの展開利があれば逆転も可能でしょう。
 ▲ギンジは、前開催では玉泉館特別(B2級-1組混合)を使われて2着。B2級との混合で相手は楽でしたが、極端な軽馬場で、逃げた30キロ軽い馬をとらえきれませんでした。今回がヤマトジャパンと初対戦になりますが、2走前の長月特別(B1級-1組)では、オレワチャンピオンが障害で苦戦したとはいえ、こちらが先着を果たしています。位置取りによっては今度こそ末脚の出番があるかもしれません。
 △ヒメトラマジックは、前走のB1級-3組平場戦でB1昇級後の初勝利をマーク。障害を離れた2番手で越え差し切っています。今季3勝がいずれも平場戦ですが、フォーマルハウト特別は8着でも着差ほど負けていません。勝ったことで弾みがつけば上位進出も期待できます。

【第13回開催5日目】
 10月10日(日)のメイン第11レースには、郵政創業150年記念(A2級-1組混合・20:05発走予定)が行われます。

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 格上A2級は5頭すべてが5歳以上で、B1級は5頭中4頭が4歳という組み合わせ。なお前開催のデイリースポーツ杯(B1級-1組混合)には4歳馬が不在で、B1級のオレワチャンピオンが逃げ切って、2着はA2昇級初戦のフナノダイヤモンドでした。
 注目は4歳馬◎コウテイです。2開催前の長月特別(B1級-1組)は障害を2番手で越え4着でしたが、1、2着は同じ4歳。追い込んで3着フナノダイヤモンドとは6秒6差でも、同馬の直後にゴールへほぼ入線しかけた状況で止まってしまったもので、着差ほど実力は離れていない印象。そして今回、両馬のハンデ差が5キロから20キロへと広がります。
 その○フナノダイヤモンドは、今季B1級では平場戦2勝、特別戦(混合戦含む)は8戦して2着1回、3、4着各2回、5着1回と堅実な成績。前走のデイリースポーツ杯が2着と、A2昇級初戦でも通用するところを示しました。1着オレワチャンピオンは今回も出走していますが、8月のベガ特別(B1級-1組混合)、長月特別ともコウテイに先着を許しており相性がイマイチ。フナノダイヤモンドを上位に取るほうがベターでしょう。
 ▲センリョウボスはメンバー中で唯一、今季A2級-1組の特別戦で連対があり実績上位。なお今季B1級での1勝は、フナノダイヤモンドを差し切ってマークしています。
 △コウシュハボブは、長月特別が7着でも障害をひと腰でまとめ、続く前開催の4歳重賞・銀河賞では9番人気で5着と善戦しています。重賞後だけに疲れはあるかもしれませんが、4歳内での格はコウテイより上といえます。

【第13回開催6日目】
 10月11日(月)のメイン第11レースは、疾風賞(B級以上選抜・20:00発走予定)です。上位馬には年明けに行われる同じ定量500キロでの決勝戦・スピードスター賞への出走権が与えられます。

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 ◎メムロボブサップは、4歳の昨季が定量500キロ路線に初参戦ながら、予選の疾風賞、決勝のスピードスター賞とも逃げ切って、スピード王の称号を手にしました。近年のスピードスター賞は19年アアモンドロシア、20年ジェイファーストと重賞実績がない馬が勝っていましたが、この馬は世代重賞8勝(当時)と高重量で活躍。それでいて予選が48秒0、決勝戦も44秒2という出色の時計をマークしているのは驚かされます。5歳の今年は昨季はあった若馬10キロ減がなくなりますが、不動の主役となるでしょう。
 出走9頭中4頭に同条件の出走経験があります。しかしメムロボブサップを除くと、最高タイムはブチオの55秒5(18年12月の地吹雪賞)では微妙な感も。初挑戦馬に期待します。
 ○インビクタは、アアモンドグンシンが前半33秒で飛ばし逃げ切った7月5日の特別戦(馬場水分3.8%)ではテンのスピードを見せ、メムロボブサップより先に障害で仕掛けています。同世代のメムロボブサップ相手では苦杯を嘗め続けていますが、新たな舞台で素質が開花するかもしれません。
 ▲エンゼルフクヒメは最軽量470キロが有利。近3年のこのレースでは同じ470キロの4歳牝馬が4頭出走し、いずれも3着以内に入っているのは有利なデータといえます。
 △ゴールドハンターも4歳馬で、世代重賞2勝の実績があります。障害にムラがあるため前半から押していくことはまれですが、ハイペースに対応できれば、世代屈指の末脚の出番があるかもしれません。

今週の見どころ(10/2~10/4)

2021年9月30日(木)

帯広競馬場の開場について

 第13回開催の今週からは基礎重量がさらに10キロ課され、オープン700キロ。オープンで今季の収得賞金が多い馬は、10月4日(月)メインの神無月特別に編成されていますが、メムロボブサップは次週の疾風賞に出走予定のため不在。しかし、メジロゴーリキら岩見沢記念組と、4歳の銀河賞組の激突は楽しみです。
 また、3日(日)のメインである3歳オープンの秋桜賞は、11月7日に行われる二冠目・ばんえい菊花賞に向け注目されます。

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【第13回開催1日目】
 10月2日(土)のメイン第10レースには、田山産業ばん馬大会記念(A1級-1組混合・20:05発走予定)が行われます。A1、A2級の混合戦はナカゼンガキタが回避しての9頭立て。フォルテシモが唯一のA2級で昇級初戦となります。

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 2走前がポテト特別(A1級-1組)、前走が十勝毎日新聞社杯(A1級混合)だった馬が多い組み合わせです。◎シンエイボブは近2走を連勝。ともに逃げたのはノエルブランで、ポテト特別は同馬を際どく差し切っていますが、十勝毎日新聞社杯は残り30メートル手前で先頭に立ち余裕を持っての押し切りでした。今回は通常どおり今季の収得賞金順の編成ですが、通算でもシーズンでも目下、A1級では最多の賞金を稼いでいます。2着だった3走前の不知火特別(A1級混合)で逃げ切っているナカゼンガキタが不在なら、3連勝へ向け死角は見当たりません。
 ○マルミゴウカイは、不知火特別では障害で手間取って8着。ポテト特別を回避し調整された十勝毎日新聞社杯も7着とひと息でした。ここはシンエイボブ一強ですが、近走で同馬を破って勝利している(7月の層雲峡特別)のはメンバー中でこの馬だけ。状況は厳しいものの逆転の可能性を秘めています。
 ▲ノエルブランは、オープン混合だった十勝毎日新聞社杯ではシンエイボブに抵抗できず18秒1差つけられての6着。しかし、メンバー中では2番目に高い着順でした。同じく今季の収得賞金順編成だったポテト特別では1秒5差の惜敗だったように、食い下がれる余地はあります。
 △コマサンエースは、近2走ともシンエイボブを抑えて1番人気に推されています。ポテト特別は障害を2番手で越え3着でしたが、十勝毎日新聞社杯では後方のまま10着でした。今回、金田勇厩舎からはこの馬のみ出走で金田利貴騎手に手綱が戻ります。相手関係も楽になっており、見直しが必要でしょう。

【第13回開催2日目】
 10月3日(日)のメイン第11レースには、オッズパーク杯秋桜賞(3歳オープン・20:05発走予定)が行われます。

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 8月1日のばんえい大賞典を勝ったイオンがB2級からA2級へ2クラス上がった以外は、同レース(不出走馬は当該開催)から1クラス昇級か据え置き。当時と同じオープン700キロの重量格別定戦だけに、上位に入りながらあまり重量が変わっていない馬に注目します。
 ◎オーシャンウイナーは、雨馬場のばんえい大賞典では勝ち馬に突き放されて2着。楽勝だった3月のイレネー記念と同じ690キロで、走破時計を13秒3も縮めましたが、それでも逃げたイオンをとらえることはできませんでした。しかし当時30キロあった両馬のハンデ差が今回は20キロになります。台風の影響もあり、ここも馬場水分は高めかもしれませんが、今開催から走路整備にロータリーハローが用いられています。馬場が深くなり力を要する状況なら違った結果もありそうです。
 ○ミソギホマレは、牝馬ながらイレネー記念で3着に追い込んでいる実力馬で、ばんえい大賞典は競走除外でした。今回も手綱を取る阿部武臣騎手では目下13戦連続連対。同騎手が手綱を取ったときのイオンとの対決は、2月に行われた牝馬の定量戦・黒ユリ賞まで遡ります。勝ったイオンに7秒9差つけられての2着でしたが、ともにゴール前でいっぱいになり、立て直しにかかった時間の違いだけで力差は大きくなかった印象。今回10キロ差つけば逆転も考えられます。
 ▲ネオキングダムは、イレネー記念2着。ばんえい大賞典は3番人気で6着でしたが、20キロ以上も体重を減らしたのが響いた感があります。8月29日の4歳混合重賞・はまなす賞では、イオンとのハンデ差が20キロから10キロに縮まっていたものの着差を広げられてしまいましたが、今回は3歳同士の争い。引き続いての10キロ差でも流れに乗りやすいはずで見直したいです。
 △イオンは、黒ユリ賞、ばんえい大賞典1着、はまなす賞2着と出走した重賞すべてで連対。ばんえい大賞典と比べ、2着オーシャンウイナー、4着アルジャンノオー、6着ネオキングダムらとハンデ差が10キロずつ縮まっており、果たしてどうか。

【第13回開催3日目】
 10月4日(月)のメイン第11レースには、神無月特別(オープン・20:05発走予定)が行われます。

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 はまなす賞のカイセドクター、銀河賞のヤマトタイコー、岩見沢記念のメジロゴーリキと近走で重賞を勝っていた3頭が回避しての7頭立て。うち5頭が近2走でマロニエ賞(オープン)、重賞・岩見沢記念と使われていました。
 ◎キタノユウジロウは、マロニエ賞、岩見沢記念とも逃げて2着。マロニエ賞では自信を持った先行策から障害をひと腰で越え、センゴクエースには差されたものの、ミノルシャープの追い上げはしのいでいます。この3頭のうち1着センゴクエースのみ当時から15キロ増で、ほかは10キロ増。わずか1秒0差ならキタノユウジロウの逆転が期待できます。
 ○ミノルシャープは、同じ近2走が3、4着。両レースとも、短時間ながら先頭に並びかけようかというシーンもありました。キタノユウジロウとの着差は、岩見沢記念の5秒7に対し、マロニエ賞がコンマ9秒なら、特別戦のほうが接戦に持ち込める可能性が高そうです。
 ▲アアモンドグンシンは、マロニエ賞6着に対し岩見沢記念が3着。かといって岩見沢記念のほうが好内容だったというわけではなく、この馬を含むメンバーの多くが高重量もあって障害で苦戦したため。障害さえ越えてしまえばしっかり歩ける長所が生きたとはいえ、手放しでは誉められません。センゴクエースと同じく、マロニエ賞より15キロ増は不利で、前走と同様、展開の味方は必要でしょう。
 △センゴクエースは、マロニエ賞と同じく今回もトップハンデ。しかし減量がある4歳キョウエイリュウを除けば最大20キロ差ならこなせても不思議ありません。

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