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レース回顧(8/20~8/22)

2005年8月22日(月)

 もうもうと砂が舞い上がる中で行われていた岩見沢開催ですが、今回はやや湿った状態でレースが行われました。それもあってか、3日間の配当金は荒れ模様。それでもツルマキシンザンやミサイルテンリュウなど、実力馬はきっちり勝利を挙げており、好調ぶりがうかがえました。
 21日(日)のはまなす賞(3歳オープン)は、スーパークリントンとキョウワテンリュウが回避して8頭立てで行われました。これを制したのはカネサブラック。3番手で障害をクリアすると、先に抜けたエンジュダイヤ、ウィナーサマーの牝馬2頭を、残り10メートル付近で交わしてゴールイン。同じ3歳限定のクリスタル特別(旭川)では、1番人気に推されながら5着に敗れましたが、今回のレースで雪辱した格好となりました。エンジュダイヤが2着で、これで今年の岩見沢開催は4戦4連対。ウィナーサマーも3着と、堅実なレースを見せました。
 同じく21日の青雲賞(2歳オープン)は、ニシキセンプーが優勝。真っ先に障害を抜け出すと、追いすがるヒロノドラゴンを振り切りました。これで通算3勝目。トカチプリティーの全弟だけに、今後も注目したいところ。なお1番人気に推されたメダマは、いいところがなく5着に敗退。軽くなった馬場が微妙に影響したのかもしれません。また、この日の第9レース(800万円未満)は、ツルマキシンザンが優勝しました。
 22日(月)の藻岩山特別(3歳以上オープン)は、ミサイルテンリュウが快勝。他馬が仕掛けないうちに障害をクリアする余裕の展開で、実力の違いを見せつけました。2着は昇級初戦のヤマノキャプテンで、いったんはホクリュウイチに交わされ3番手に後退したものの、ゴール前で差し返す根性を見せました。2番人気のグレートサンデーは障害に手間取り3戦連続最下位と、調子が戻っていないようです。またこの日の第10レース(470万円未満)は、好調のミスターハヤサキが楽勝を演じました。
 20日(土)の桂沢湖特別(550万円未満)は、マコトファイヤーが優勝。2着にヤマノトップレディが入り、人気サイドでの決着となりました。また、第10レース(470万円未満)はホクショウファイトが優勝して、今季15戦で4着以下が一度もない安定度を誇っています。

映像はこちら

馬券おやじは今日も行く(第6回)  古林英一

2005年8月19日(金)

ばんえい競馬のルーツ
~ばんば大会を見に行く~

 本題に入る前にちょいとおしらせ。

【その1】
 北海道限定の話題で恐縮ですが、読売新聞札幌圏版に、7月28日から8月3日まで、「蘇れ!ばんえい競馬」という連載記事が掲載されました。全国のばんえいファンのみなさん、これは必見ですよ! どうでもいい話ですけど、最終日には小生のコメントもあったりして……。

【その2】
 これまた北海道限定の話ですが、不肖この私、11日放送のuhbの人気番組『トークでのりゆき』にちょこっと出演しました。実は放送当日は四日市ナイター競輪参戦とそのついでに三重大学大学院の集中講義のため……逆です、集中講義のついでにナイター競輪参戦のため、旅に出てたので自分では見てません。

【その3】
 8月4日付け毎日新聞道内版に、北海学園大学経済学部の古林英一教授(ワシやワシや)のコメント記事が出ております。なんでもこの教授のご専門は「公営競技論」だそうで……。おいおい、いつからそんな学問が出来たんや!?と自分で突っ込みをいれたくなりますな。なお、この記事はこちらで見ることができます(早くしないとリンク切れになるよ~)。

 さて、本題。

 真夏の大一番・ばんえいグランプリはスーパーペガサス、サダエリコの1・2着で決着。小生も勇躍岩見沢競馬場に参戦したのである。小生はアンローズで勝負っ!と思ってたのに、肝心のアンローズは不参加。小生、アンローズ好きなんですよねえ。おっちゃん、そもそも大柄できれいなおねーちゃんが好きなもので……(^_^;) それはともあれ、アンローズが出ないなら、スーパーペガサス→サダエリコの1点勝負かとも思ったのだが、つい頭をもたげるスケベ根性。「そろそろ、ミサキスーパーあたりが」とか「軽量トカチプリティーがさっさと2障害を越えて」とか、果ては「今年度未勝利もこのレースと相性のいいヒカルセンプーも」と妄想は限りなく拡がり、挙げ句に「スーパーペガサスとサダエリコでは面白くないっ!」なんぞという訳のわからん結論に達したのであった。

 で、結果はご案内のとおり、強い馬2頭が1・2着。まことにもって常識的な結果におわり、小生の妄想は炎天下の岩見沢の空に陽炎のごとく消え去ったのだった。まあしかし、強い馬が強いレースを見せてくれたわけで、レースとしてはいいレースだったように思う(しかない(T_T))。

 さて、グランプリの翌日、長沼町農村広場で第47回長沼町ばんば大会が開催された。夏は大きなばんば大会が全道で開催される季節でもある。

 よく知られているように、ばんえい競馬はばんば大会が公営競技となったものだ。ばんば大会は今でも北海道の各地で20以上が開催されているようだ。様々なスポーツのなかで、プロとアマの垣根がこんなに低い競技も少なかろう。全道各地で開催されるばんば大会にはばんえい競馬の馬や騎手が大勢参加する。大会の開催日が日曜日だと、競馬開催日なので、騎手はさすがに参加できないけれど、それでも馬は結構な数がばんば大会に出場する。

0819a  この長沼町ばんば大会は毎年火曜日に開催されるとのことで、ここには騎手も馬も大勢参加して、アマチュアの愛好家や馬に混じって熱戦を繰り広げる。昨今はポニーばんば競走も盛んにおこなわれており、この長沼町ばんば大会でも全21競走のうち、ポニーばんばが9レース組まれていた。
(写真:ポニーばんば)

0819b  小生が気がついただけでも、山田、尾ケ瀬、皆川、金山、岩本の各調教師、西(弘美)、山本、尾ケ瀬、千葉といったジョッキーたちが参加していた。金山調教師に至ってはレースにも乗っていた。山本騎手などはレース実況までやっていた。他にも騎手が何人か来ていたようだが、なんせ、勝負服を着ているわけではないので、ちょいと見ただけではわからない。山田調教師にうかがったところ、師はムソウリキ以下4頭を連れての参戦だそうな。ムソウリキは前々日の第9レース(550万下)を見事優勝しての参戦だ。さらにいえば、ムソウリキのオーナーは、地元長沼町のかねひろジンギスカンの廣川さん。これは力の入るところだ。
(写真:西弘美騎手(左)と尾ケ瀬騎手)

 レースはU字型コースを使っての4頭立て。西騎手によると、長沼はコースが小回りなのでコースどりがなかなか難しいとのこと。馬も人も真剣勝負なのだが、それでもやはりどこかお祭り気分だ。西騎手らも競馬場で騎乗するときに比べると、表情も心なしか柔らかな感じだ。

 みなさんご承知かもしれないが、西騎手は岩手県のご出身。かの地も馬力大会が盛んな土地だ。西騎手も子供の時から馬力大会に参加していたとのこと。2000勝ジョッキー西弘美にとって、ばんば大会はふるさとを偲ぶひとときなのかもしれない。

 最終第21レースは、アラナミライデン(元競走馬)、ムソウリキ(現役競走馬)、スガノテンリュウ(現役競走馬)の3頭による800キロの高重量戦。さて、このレース、見事に勝ったのは?

 常識的に考えれば、現役競走馬2頭のうちのどっちかということになるんだろうが、ところがどっこい、見事に勝ったのはなんと引退馬のアラナミライデン。後で調べてみたら、このアラナミライデン、昨年の2月に600万下のレースを最後に引退したのだが、この引退レースでは7番人気にも関わらず、ライデンガイモン、オーパスワン、シンエイハヤブサ、ガリバーボーイらを負かして見事有終の美を飾っているのだ。現役を退いてもまだまだ負けないというところだろうか。いやあ、たいしたものだ。貴乃花が朝青龍に勝つようなもの?

 話は変わる。ポニーばんばの番組表を見ていて気がついたのだが、ポニーばんばは体高100cm以上と100cm未満に区分されて番組が編成されていた。そういえば、かつてのばんえい競馬では馬格でクラス分けがなされていたという。きっとこんな感じだったのだろう。故・内田さんが残された名著『まんが・ばんえい読本』などを見ると、草創期のばんえい競馬では、世話役が馬格などをチェックして出場馬をクラス分けし、番組編成をしていたという。それが体重別になり、そして現行の獲得賞金別になったわけだが、見た目でクラス分けというのも、さぞや侃々諤々の議論があったことだろう。

0819c  雲一つない快晴の夏空の下、小生にとってはかつてのばんえい競馬を追体験できた貴重なひとときだった。なお、ばんば大会は、21日には共和町と足寄町で開催され、さらに秋になっても道内各地で開催される。ばんえいファンの皆さんも一度足を運んでみてはいかがだろう? 馬券をはずすことがない(馬券発売がないので当たり前)ので、まことにもって穏やかな気持ちで観戦できますよ~(^^)/

今週(8/20~8/22)のみどころ

 先週のばんえいグランプリはいかがでしたか? 勝ったスーパーペガサスをはじめ、歴戦の実績馬が素晴らしい熱戦を繰り広げてくれましたが、さて、今週は若馬が主役。21日(日)の第10レースに2歳馬による青雲賞、メインの第11レースに3歳馬によるはまなす賞が行われます。
 青雲賞はメダマが人気の中心となるでしょう。2歳最強のマルミシュンキがいないだけに、デビュー以来の10戦連続連対を勝利で飾りたいところ。対抗格としてはユキノショーあたりが有力です。
 はまなす賞は、昨年まで3、4歳馬の重賞として行われてきましたが、今年は3歳限定の特別戦となりました。注目は、破竹の勢いのキョウワテンリュウ。6月以降5連勝して、3着を1回挟んだあと、再度3連勝と絶好調です。ここを制して世代トップへ名乗りを上げたいところ。そのほかスーパークリントン、ウィナーサマーなどの実績馬も出走を予定しています。
 20日(土)のメインレースは桂沢湖特別(550万円未満)。混戦が予想されますが、前走の余市岳特別で2着と奮闘したヤマノトップレディ、同レース3着のマコトファイヤーあたりが中心となりそう。夏は牝馬の格言どおり、ヤマノトップレディからエビスコマチを狙ってみるのも面白いかもしれません。
 22日(月)に行われるのは藻岩山特別(3歳以上オープン)。北斗賞2着のミサイルテンリュウが出走予定です。今季の岩見沢開催では5着以下がなく安定した成績。ここも軸として十分に信頼ができそうです。先週のばんえいグランプリで5着と奮闘したサンデーブライアン、オープン返り咲きのヤマノキャプテンあたりも注目したいところ。

8/15ばんえいグランプリ回顧

2005年8月16日(火)

ペガサス貫禄の勝利!

banei-gp 8月15日(月)に行われたばんえいグランプリ(3歳以上)は、王者スーパーペガサスが完勝。昨年に続く連覇を果たし、王者の貫禄を見せつけました。
 第2障害へはシンエイキンカイ、ミサキスーパーが真っ先に挑み、差なくスーパーペガサスとサダエリコも動く展開。先頭で障害をクリアしたのはスーパーペガサス。単勝1番人気に支持されたサダエリコもこれに続きました。2強のマッチレースの様相を呈しましたが、前を行くスーパーペガサスと、追うサダエリコの差もなかなか詰まりません。そのまま1秒1差をつけてスーパーペガサスが逃げ切り、重賞19勝目を挙げました。サダエリコが2着で、3着にはミサキスーパーが入線。

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大友栄人調教師
「旭王冠賞を勝ったあと少し余裕を持った調整で、馬体が絞れませんでしたが、今回はここを目標に満足いく仕上がりでした。サダエリコが好調なのであまり自信はありませんでしたが、ファン投票1位の期待に応えられ、連覇できてほっとしています。暑い夏も順調に過ごせたので、これからは岩見沢記念で去年の雪辱を期すとともに、獲得賞金1億円達成とばんえい記念4連覇に向けて頑張っていきます」

藤野俊一騎手
「前走北斗賞の内容が不本意だったので、今回は納得いくレースができて満足しています。サダエリコを意識して第2障害で少し早く仕掛けましたが、結果、うまくまとめて最後まで粘ることができました。これからも皆さんの期待に応えるよう、頑張りますので応援をお願いします」

レース回顧(8/13~8/15)

 15日(月)のばんえいグランプリは、王者スーパーペガサスが貫禄を見せて優勝しました。このばんえいグランプリについては、別掲のばんえいグランプリ回顧をご覧ください。
 13日(土)のメインレースは洞爺湖特別(650万円未満)。昇級2戦目のコウリュウオーザが圧勝し、このクラスでの初勝利を挙げました。前走は豪快に追い込んでの2着でしたが、今回は早めに抜け出し独走での勝利。力の差を見せつけた格好でした。2着のタカラボーイも後続の追撃をよくしのぎましたが、今回は相手が悪かった印象。
 14日(日)に行われたゴールデンジョッキー賞(800万円未満)は、尾ヶ瀬馨騎手が手綱を取ったスピードカザンが優勝。終始楽な手ごたえで先行し、後続を完封しました。2着はツルマキシンザン。相変わらず安定したレースを見せていますが、今回は最後に際どく追い込んだ印象で、この馬らしさが見られませんでした。4連勝中だったスーパーミントは3着。連勝はストップしましたが、これが昇級初戦ということもあり、今後に期待しましょう。なお同日のヤングジョッキー賞(270万円未満)は、藤島隆雅騎手が騎乗したフジウンリュウが優勝。ゴール前の接戦を力でねじ伏せました。
 15日に行われた 大倉山特別(4歳)は、4番人気のホクトキングが勝利。注目のエンジュオウカンは30キロ加増がきいたか4着、タケタカラニシキは7着にそれぞれ敗れました。

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