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レース回顧(10/8〜10/10)

2005年10月11日(火)

 いよいよ北見開催が始まりました。本格的な冬を迎える直前の11月28日まで、24日間の開催が予定されています。今回から一般戦の規定重量が10キロ増え、各馬にとっては試練の秋。それだけにレースにも調教にも熱が入ることでしょう。迫り来る寒さを吹き飛ばすような熱戦を期待しましょう。
 8日(土)に行われた阿寒湖特別(混合800万円未満)は、2番人気に推されたレオユウホーが優勝。2着に1番人気のトモエパワーが入り、人気サイドでの決着となりました。ゴール前はナリタビッグマンも含めた激しい追い比べ。トモエパワーは止まることなくジワジワ伸びたものの、レオユウホーの切れに屈した印象でした。ナリタビッグマンは障害を先頭で抜け出しましたが、末が甘くなってしまったのが残念なところ。
 9日(日)のメインレースは、北見えぞまつ特別(3歳以上オープン)。エンジュオウカンが第2障害を先頭でクリアし、ひとり旅と思われたところ、残り30メートルで1回、15メートル付近で1回、そして10メートル付近でさらにもう1回止まり、結局3着に敗れました。勝ったのは5番人気の伏兵キタノコクホー。スピードカザンと並んで2番手で障害をクリアすると、ゴール前でサンデーブライアンの追い込みを制して優勝。残り30メートル付近でいったん止まりましたが、そこからはしぶとく脚を伸ばしており、阿部武臣騎手のペース配分が功を奏した勝利と言えそうです。なおエンジュオウカンと並んで単勝2.3倍に支持されたエビスオウジャは、5着に敗れました。
 10日(月)のメイン、白馬賞(芦毛選抜)を勝ったのはマルミギムレット。390万クラスからの挑戦で、見事に勝利を飾りました。5月以来、長期休養明けだった前走に続き、これで2連勝。軽ハンデとはいえ、あっさりと障害を抜け出したレースぶりに、体調の良さがうかがえます。2着は豪快に追い込んだウメノカイシュウ。近走、惨敗が続いていたとは思えないような走りを見せました。これをきっかけにして、飛躍を期待したいところです。

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今週のみどころ(10/8〜10/10)

2005年10月 7日(金)

 熱戦が続いた岩見沢開催も終了し、今週からはいよいよ北見競馬場に舞台が移されます。ひと夏を越えて、たくましくなったばん馬たち。その熱戦の成果が試されるのが、ここ北見と言えます。集大成の帯広開催へ向けて、充実のレースを期待しましょう。なお、北見開催のイベント等に関しては、こちらをご覧ください。
 9日(日)のメインレースは、北見えぞまつ特別(3歳以上オープン)エンジュオウカンをはじめとするオープン馬が出走を予定しています。もちろんエンジュオウカンも注目ですが、前走、昇級初戦の駒園特別を快勝したエビスオウジャにも期待がかかります。800万クラスから前走まで4連勝。強豪を相手に、勢いに乗ってどこまで奮闘するか、楽しみな1頭と言えましょう。その駒園特別で人気薄ながら2、3着のヤマノキャプテンスピードカザンなども出走を予定しており、やや難解な1戦となりそうです。
 10日(月)に行われるのは白馬賞(芦毛馬限定)。800万から390万まで、幅広いクラスの馬が出走を予定しています。実績では800万クラスのヤマノトップガンで、過去2勝を挙げているゲンのいいレース。ただ重量的にもきつくなるでしょうし、昨年のこのレースで10着に敗れた苦い経験があります。そこをどう克服するか、10歳馬の技に期待したいところ。
 8日(土)のメインレースには、阿寒湖特別(混合800万円未満)が組まれています。尻上がりに成績を上げているトモエパワーが中心となるでしょう。同じく800万クラスで好調のレオユウホー、夏の快進撃が記憶に新しいスーパーミントなども、虎視眈々と勝利を狙っています。

馬券おやじは今日も行く(第8回)  古林英一

お引っ越し

 6月18日にはじまり、8開催48日間に及んだ岩見沢開催は、小生の愛してやまないアンローズの岩見沢記念連覇で幕を閉じた。レースはアンローズとサダエリコの牝馬2頭で決まり、馬券的にもまことにもって気持ちよいレースであった。王者スーパーペガサスがまさかの敗退となったのであるが、「女刺客」が今年のトレンドということか。

 さて、北海道はここのところ急速に気温が下がり、あれだけ暑かったのが嘘のようだ。今週からは北見開催である。トレーニングセンターのないばんえい競馬では、開催場替わりは「お引っ越し」の季節でもある。春の旭川、夏の岩見沢、秋の北見、そして冬の帯広へ、馬も人も広い北海道を季節に応じてお引っ越しだ。馬と人だけではない、調教用ソリや家具などもまとめてのお引っ越しだ。そういえば、岩見沢の馬場に並んでいた調教用ソリもすっかりなくなっている。

 岩見沢の最終日(10月3日)、お引っ越しの様子をみせてもらうべく、岩見沢競馬場の厩舎エリアにお邪魔した。みなさんさぞや忙しくしておられるかと思っていたのだが、まだレースが終わっていなかったせいか、思っていたほどの喧噪はなく、案外静かなものだ。

Photo_4  岩見沢の厩舎エリアはパドックの後方から坂を下っていったところにある。現在の岩見沢競馬場は1976年に完成した(現在地への移転は1965年)ものだ。当時は地方競馬場のスタンドとしてはたいへんに大きなものだったという。故中西関松氏の奥様にお話をうかがったときにおっしゃっておられた話だが、昔は岩見沢開催のときには仮設の厩舎をつくって馬を繋いでいたという。ところが、この馬の繋用地がとんでもないところで、雨が降ったりすると泥沼になってたいへんだったそうだ。それに比べれば今の厩舎は立派なものなのだろうが、それでも見るからに年季モノの建物も多い(写真)。

A_2  厩舎村のあちこちに大型トラックがとまり、さまざまな荷物が積まれている。われわれの引越と違って重量物が多いので、トラックにはクレーン付きのものが使われる(写真)。引越のトラックは厩舎がそれぞれに手配する。えさ屋さんのトラックだったり、運送業者のトラックだったり。青森ナンバーや秋田ナンバーのトラックもちらほら見える。輓馬の世界が東北地方との強いつながりを持っていることが実感される。

C_2  家財や馬具の輸送は小型トラックだ(写真)。衛星放送受信用のアンテナもとりはずされている。すべてが馬と一緒に旅するのがばんえい競馬である。

  

Photo_3  旭川から北見というのが最も長い移動だ。高速を使っても5時間くらいかかるという。馬も人もほんとにご苦労様といいたくなる。朝早く出発することが多いようだ。途中ちょいと立ち寄った山田厩舎ではすでに馬の半分くらいは先に北見に行ったそうだ。どこの厩舎もすでに馬房は閑散としている。最終日に出走した馬もぽつんと寂しげに繋がれている(写真)。

 今は岩見沢の厩舎を使っているのはばんえい競馬だけだが、旭川の場合は今でも道営ホッカイドウ競馬とばんえい競馬の両方が厩舎を利用している。先日、こちらももうすぐ開催地替わりのホッカイドウ競馬旭川開催を観戦し、田部和則厩舎におじゃまし、田部師の奥様と世間話をしていたときにうかがった話をひとつ紹介しよう。

 田部師の奥様は秋に旭川の厩舎を引き払う際、きれいに掃除して、トイレにトイレットペーパー、台所にボックスティッシュをおいていかれるのだそうだ。すると、翌年、やはり同じようにきれいに掃除された厩舎には、トイレットペーパーとティッシュがちゃんとおかれているのだそうだ。お互い顔も名前も知らないどうしだが、ちょっと心温まる話ではある。

レース回顧(10/1〜10/3)

2005年10月 3日(月)

 今シーズンの岩見沢最終開催となったこの3日間。6月からのロングランも、無事フィナーレとなりました。開催メインの岩見沢記念は、アンローズが快勝して見事に連覇を達成(詳細は別掲)。その余韻もさめやらぬうちに、来週からは北見競馬場へ舞台が移されます。オホーツクブルーの空のもと、充実のレースを期待しましょう。
 さて、1日(土)に行われた神無月特別(550万円未満)プリンセスサクラコが1番人気にこたえて快勝しました。あっさりと障害をクリアすると、その後も確かな脚取りでゴールまで。上位人気に推されたタカギクとエビスコマチの2頭も追い上げましたが、余裕たっぷりのプリンセスサクラコに、なすすべがありませんでした。昇級初戦での派手な勝ちっぷりに、今後も期待できそうです。
 3日(月)のメインレース、クリスタル特別(4歳)エンジュオウカンが優勝。7月以来の勝ち星で、今季2勝目となりました。とはいえ、今季はこれまで5着以下がなく安定した成績。このレースでも、差のない2番手で第2障害をクリアして、ジワジワ脚を伸ばす堅実なレース運びを見せました。やはり現4歳世代は、この馬を中心に回っている印象です。
 そのほか注目の一戦としては、2日(日)の第5レースの2歳A-1戦マルミシュンバが快勝し、通算成績を5戦4勝としました。1番人気に推されたメダマは精彩を欠き、5着に敗れています。また同日の第10レース、北央産駒特別(2歳、北央地区産駒限定)は、ニシキセンプーが勝利。8月の青雲賞勝ちの意地を見せました。

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10/2岩見沢記念回顧

2005年10月 2日(日)

アンローズが連覇!

 2日(日)に行われた岩見沢開催の総決算、岩見沢記念(3歳以上オープン)は、アンローズが優勝。昨年に続く連覇を達成しました。
 レース序盤は1番人気のスーパーペガサスが終始先行。アンローズは、それを見るかたちで追走しました。そして第2障害に真っ先に挑んだスーパーペガサスですが、ひと腰目がまったく上がらず苦戦。その間に、障害巧者のミサイルテンリュウが先頭で第2障害をクリア。2番手でアンローズが続く展開となりました。
 ゴール20メートル手前あたりで先頭に躍り出たアンローズは、確かな脚取りでゴールを目指します。外から絶好調のサダエリコが猛追してきましたが、2番手に上がるのが精一杯。そのままアンローズが先頭でゴールを果たし、7個目の重賞タイトルをゲット。2着サダエリコ、3着にミサイルテンリュウが入り、王者スーパーペガサスは7着に敗れました。

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大友栄人調教師
「去年に比べると、調子はあまりよくありませんでした。動きはいいのですが、体調面がよくなかったですね。
 レースは第2障害を越えたところで前との差もなかったし、差しきれるなと思いました。でも、正直アンローズが勝つとは思わなかったですよ。北見記念も連覇できるように、それからケガをさせないように(苦笑)、がんばります。今季はばんえい記念も使うつもりです。
 スーパーペガサスは、ばんえいグランプリの時と同じくらいのレース間隔だったし、ローテーションは悪くなかったと思います。ただ今日は馬があせってレースをしていた感じでしたね」

藤本匠騎手
「今季は少しきつい調教をすると体調を崩してしまって、今回も体調面では万全とは言えませんでした。成績は安定していましたが、底力で勝っていた印象ですね。
 今回のレース前は流れに乗りつつ、この馬のレースができれば、と思っていました。ミサイルテンリュウが先に抜け出しましたが、アンローズはジワジワと平均に歩くタイプだから交わせると思いました。でも、うしろから追い込んでくる馬もいるから、ゆっくり交わしていこうと心がけました。残り10メートルくらいで外を見たら、差される感じはなかったから、勝てると思いましたね。
 時計が掛かってくれる馬場のほうが、この馬には合っています。いつもマジメ一筋。一生懸命走ってくれますよ」

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