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7/29ばんえい大賞典予想 斎藤修

重量有利な牝馬3頭を狙う

 先週の北斗賞。勝ったミサイルテンリュウはお見事だったとしか言いようがないが、サダエリコの2着には驚いた。今シーズン、ここまでは混合700万クラスでの3着が最高という成績。連対したのは昨年8月の紅バラ賞以来。おまけに昨年の旭王冠賞以来勝ち星から遠ざかっているという状態ではやっぱり買えないでしょう。ずっと信じて追いかけていた方、おめでとうございます。
 ここで注目したいのはアンローズ。第2障害をひと腰で越えるような勢いで、「あっ、ここでやられちゃったか」と一瞬思った。いくら帯広が不得意とはいえ、3度の2着があるわけで、まったく馬券に用ナシというわけではない。それに近年帯広では冬にしか開催がなく、逆に得意の岩見沢では夏しかレースをしていない。単純に冬はダメで夏は大好きというだけと考えられなくもない。
 今回のサダエリコのような馬券を演出するのは、次(といっても、次のレースという意味ではない)はたぶんきっと間違いなくアンローズだと思う。どこかでドカンと狙いますよ。夏だし。

 というわけで、3歳3冠第1弾のばんえい大賞典。ばんえい菊花賞、ばんえいダービーが定量なのに対し、3冠でこのレースだけは別定。それだけに予想は難解。言い方を変えれば予想しがいのあるレースで、高配当の狙いやすいレースでもある。
 まずぼくのセオリーとして、同世代同士の重賞で、負担重量に30キロ(牡と牝なら50キロ)以上差がある場合のトップハンデの馬はまずいらない、というのがある。今回は、ホクレン賞、イレネー記念を制したことで賞金を稼ぎ、堂々のトップハンデとなったカネサリュウだ。過去5年の結果を見ても、トップハンデは1頭も連対していない。カネサリュウにとって、ここはただ出るだけのレースに違いない。
 このレースの狙いは、格下の上昇馬。ズバリ、今回は牝馬のエリザベスライデンを狙う。
 今シーズンから3歳牝馬3冠の1冠目として衣替えし、6月17日に行われた黒ユリ賞はハンデに恵まれての勝利。今回も出走しているプリンセスモモとは20キロ差、ニシキガールとは30キロ差だった。それが今回は、プリンセスモモと同重量、ニシキガールとは5キロ差にまで縮まった。普通なら今回エリザベスライデンには不利と考えるべきだろう。しかし、その黒ユリ賞の1週前に行われたとかちダービーではプリンセスモモが20キロ差でマルニゼウスの3着に敗れていたのに対し、7月7日の200万未満では、マルニゼウスと20キロ差のエリザベスライデンが勝っている。続く7月16日の安藤勝己賞(200万未満)でも同じく20キロの差があってエリザベスライデン6着に対し、マルニゼウスは10着。
 つまりエリザベスライデンは、ニシキガールやプリンセスモモとは重量差がなくなったものの、それを克服して余りあるほど力をつけているというのが結論。
 イレネー記念に牝馬の出走がなかったため、牡・牝の力関係の比較が難しいが、今回は牡・牝の20キロ差を考慮しても重量的に牝馬のほうが有利と見て、思い切って牝馬3頭を狙う。
 牡馬では、定量のイレネー記念でカネサリュウと好勝負をしながら、今回は重量的に楽になったアローファイターとシベチャタイガーが上位。
 馬券的には、牝馬3頭のボックスと、エリザベスライデンからアローファイターとシベチャタイガーへ流す。
 エリザベスライデンがあまり人気にならないようであれば、カネサリュウ以外に総流しというのもアリかも。
 ◎エリザベスライデン
 ○プリンセスモモ
 ▲ニシキガール
 △アローファイター
 △シベチャタイガー

 当日は、場外発売が行われる大井競馬場でイベントがあります。東京近郊の方はぜひいらしてください。

7/29ばんえい大賞典プレビュー

 7月29日(日)のメイン第11レースは、重賞第32回ばんえい大賞典。ばんえい菊花賞(11月4日)、ばんえいダービー(12月24日)と続くばんえい3歳三冠の第1弾。
 過去5年では牝馬の出走はのべ9頭と少ないものの、2勝、2着2回と好走することが多く、またトップハンデの牡馬は連対ゼロという傾向もあります。
 明け3歳重賞で好勝負を繰り広げてきたカネサリュウシベチャタイガーアローファイターが三たび揃い踏みです。ホクレン賞、イレネー記念は同じ負担重量での戦いでしたが、今回は別定でハンデ差がつきました。
 注目は、この3頭のなかでいちばんハンデに恵まれたシベチャタイガー。イレネー記念では、勝ち馬カネサリュウから1秒2差の2着。今回カネサリュウとの15キロ差を考えれば十分逆転可能でしょう。
 660キロのアローファイターも、ホクレン賞ではシベチャタイガー(4着)に10秒以上の差をつけ2着、イレネー記念でも3着と堅実で、好勝負が期待されます。
 ホクレン賞、イレネー記念と重賞を連勝したカネサリュウはその後、古馬上位クラスとの対戦で苦戦が続いています。今回は同世代が相手でもトップハンデ670キロと負担重量的に厳しく、定量戦の残り二冠での巻き返しに期待でしょう。
 また、これらの重賞では上位陣に差をつけられたものの、とかちダービーを勝ったマルニゼウスの勢いも侮れないものがあります。
 牝馬では、昨季(2月4日)の牝馬重賞・黒ユリ賞を制したニシキガールが1番手。今季(6月17日)の黒ユリ賞は9着に敗れましたが、勝ったエリザベスライデンから30キロもハンデを積まれては仕方のないところ。牡馬の一線級とは少し差があるような感もありますが、ハンデ差を活かしての好走を期待したいところ。
 ほか、ホクレン賞5着のコーネルフジ、とかちダービーで牝馬最先着の3着と健闘したプリンセスモモ、150万円条件と格下ですが少しでも上位を目指したいミサキスペシャルカイセゴールデンが出走します。

出走表はこちら

【参考レース】
1/4 ホクレン賞(勝ち馬:カネサリュウ)
2/4 黒ユリ賞(勝ち馬:ニシキガール)
3/11 イレネー記念(勝ち馬:カネサリュウ)
6/11 とかちダービー(勝ち馬:マルニゼウス)
6/17 黒ユリ賞(勝ち馬:エリザベスライデン)

※映像はこちら。またこれらを含めた2カ月前までの映像はすべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(7/28~30)

 先週はミサイルテンリュウの北斗賞連覇に沸いた、ばんえい帯広ナイトレース。今週は、29日(日)に3歳三冠の初戦となるばんえい大賞典が行われます。
 22日(日)の川崎競馬場に引き続き、今週も29日、トゥインクルレース開催中の大井競馬場でばんえい十勝 in TCKと題したイベントが行われます。ばんえいグッズの抽選会のほか、タレントの立花優美さんと矢野吉彦アナ、地方競馬情報誌『Furlong』編集長・斎藤修氏によるトークショーなどが予定されています。当日は大井競馬場にてばんえい大賞典が場外発売されますので、お近くの方はぜひお出かけください。

 7月28日(土)のメイン第11レースはマリーン特別(430万未満)です。
 前開催の同条件戦・深緑特別を制したキョクシンオーに期待します。今回は獲得賞金の関係で、前走からプラス5キロのトップハンデ700キロを曳きますが、今年3月には準オープンで勝利するなど、能力的には一枚上の存在。
 前々開催の天の川特別(430万未満)で3着に好走したヤマトゼンシンは、前走の混合430万円未満を逃げ切りました。佐藤希世子騎手で10キロ減量も大きかったとは思いますが、今回は主戦の山本正彦騎手に手綱が戻り、引き続き好勝負を期待したいところ。
 前走は4歳オープン(2着)に出走したメジロショウリキは、天の川特別では前述2頭に先着。レースぶりも安定しており期待が持てます。
 また、同条件の上位常連組であるストロングペガサステンカらも侮れません。

 7月29日(日)のメイン第11レースは重賞第32回ばんえい大賞典(3歳)。このレースは別掲のばんえい大賞典プレビューをご覧ください。

 この日の第8レースには2歳A-1戦が行われます。
 前回の2歳A-1戦で1、2着のコトブキタイガーホクショウジャパンが揃って出走。デビューから3連勝、1番人気に推された同レースで7着に敗れたオレワスゴイの巻き返しも期待されます。

 7月30日(月)のメイン第11レース、オーシャン特別(500万円未満)には、前開催の同条件戦・大暑特別の上位馬が揃って出走してきました。
 中心は同レースで、ゴール前3頭の接戦を制したフクノカミカゼ。今季この条件で6戦(混合戦を含む)して4連対と実績上位です。
 相手も、大暑特別で2~4着の、ライジングサンキョウエイボーイユウセイマーチで順当でしょう。
 また、同レースでは1番人気を裏切り5着に敗れたとはいえ、ハヤテショウリキも勝ち馬とは4秒ほどしか離されていません。今季、500万円条件で3着を外したのはこの1回のみで、巻き返しは必至です。

 また、この日の第10レースには古馬によるオープン戦が組まれています。
 前走北斗賞で4着と健闘したアンローズのほか、前々走ビッグウエイトカップでスーパークリントンの2着と好走したナリタボブサップ、前走オープン混合で2着と好走したトカチプリティーなどが出走予定です。

レース回顧(7/21~7/23)

2007年7月24日(火)

 21日(土)はメインレースに十勝川モール温泉杯(3歳以上600万円未満)が行われ、2番人気のバンゼンが快勝。これで3連勝となり、好調ぶりを見せつけました。
 馬場水分5.4%ということもあり、道中は速めの流れ。そうしたなかトウリュウが障害を真っ先に越え、差なくバンゼン、アローコマンダーが続きました。即座にトウリュウを交わした2頭が後続を突き放して逃げ、一騎打ちの様相。わずかにハマナカキングが追い込んできましたが、2頭の行き脚は衰えず、1着バンゼン、2着アローコマンダーの順で入線しました。3着はハマナカキング。

 22日(日)は重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、1番人気のミサイルテンリュウが優勝しました。このレースの詳細については、別掲の北斗賞回顧をご覧ください。

 23日(月)に行われたのは大暑特別(3歳以上500万円未満)。ここはフクノカミカゼが優勝し、前走7着から見事に巻き返しました。
 第2障害はライジングサンが先頭でクリアしたものの、キョウエイボーイ、フクノカミカゼが即座に続く展開。残り20メートルを切ってライジングサンとキョウエイボーイが並び、この2頭の決着かと思われました。しかし徐々に2頭の脚いろが鈍り、ライジングサンが残り5メートルで、キョウエイボーイはゴール線上で痛恨のストップ。その間に、しぶとく歩き続けたフクノカミカゼが1着でゴールしました。立て直したライジングサンがきわどい2着。なんとかもう一度歩き出したキョウエイボーイが3着を確保しています。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

7/22北斗賞回顧

2007年7月23日(月)

ミサイルテンリュウ重賞連勝!

 22日(日)に行われた重賞・北斗賞(3歳以上オープン)は、1番人気のミサイルテンリュウが優勝。前走旭川記念に続いて、重賞連勝を果たしました

 道中はアンローズ、ミサイルテンリュウといったあたりがペースを握るも、各馬一団となったまま第2障害へ。真っ先に動いたのはミサイルテンリュウで、続けてカネサブラック、アンローズも登坂開始。しかしここでカネサブラックが痛恨のヒザ折りを喫しました。その間に障害を越えたのが、障害巧者ミサイルテンリュウ。ここで10メートル以上の差を後続につけ、勝ちパターンに持ち込みました。
 2番手で障害を越えたのはスーパークリントン。差なくサダエリコ、カネサブラック、アンローズと続き、なかでもサダエリコが抜群の伸びを見せて2番手へ浮上しました。さらに猛追したサダエリコでしたが、ミサイルテンリュウのソリの後端まで迫るのが精一杯。リードを広げて粘り込むこの馬らしいレースぶりで、ミサイルテンリュウが快勝しました。サダエリコが2着で、好調スーパークリントンが3着に入線しました。2番人気フクイズミは障害で詰まって最下位の10着、3番人気カネサブラックはヒザ折りから立て直したものの、終いの伸びを欠いて6着に敗れています。

 勝ったミサイルテンリュウは、これが重賞4勝目。北斗賞は昨年に続く連覇となりました。この馬のことを知り尽くした鈴木恵介騎手としても、前走旭川記念は当日のアクシデントにより騎乗できなかっただけに、今回は嬉しい勝利となったに違いありません。今後もこのコンビに注目です。
 2着のサダエリコは、昨年8月の紅バラ賞以来の連対。思えば昨年はこのレースで2着、ばんえいグランプリで3着と活躍しており、今年もそろそろこの馬の季節なのかもしれません。
 2番人気フクイズミは前記の通り最下位入線。いつも以上に前半の行きっぷりが悪く、馬の気持ちが走る方向に向いていなかったと見えます。もちろん「勝つか惨敗か」というタイプであって、今回はそれが悪い方向に出てしまったということでしょう。
 カネサブラックは、ヒザ折りがあったとはいえ負けすぎの印象。これまで勝利を挙げた際の最高積載重量は760キロであり、780キロで挑んだ銀河賞で8着、810キロのポプラ賞で4着、820キロのチャンピオンカップで6着、770キロ旭川記念7着と、重量を積まれたレースでの実績がありません。今後の重賞戦線では徐々に重量が増えていくだけに、やや不安を残した一戦といえそうです。

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