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レース回顧(8/18~8/20)

2007年8月20日(月)

 18日(土)に行われた十勝ワインばんえいラベル発売記念特別(3歳以上430万円未満)は、9番人気のニシキユウが勝利。馬連単は1万2000円超の高配当となりました。
 早めの仕掛けから先頭で第2障害を越えたニシキユウは、やや重い脚取りで進む苦しい展開。しかしながら、重賞ウイナーの底力を発揮すると外から鋭く追い込んできたメジロショウリキを退け、1着入線を果たしました。3番手で障害を下りたヒカルヨシウメが、いったんは2頭に交わされたものの、ゴール前で差し返して3着。1番人気のミスターセンプーは障害でヒザを折り、最下位の10着に敗れました。

 19日(日)はメインレースにはまなす賞(3歳オープン)が行われ、4番人気のミサキスペシャルが勝利。期待の1頭として注目されていた同馬が、ようやく世代トップクラスに名乗りを上げました。
 各馬が第2障害で詰まるなか、ミサキスペシャルはこれをひと腰でクリア。先頭で障害を下ると重い馬場に苦戦しながらも、差を保ったまま残り20。ここから一気に脚いろが鈍り万事休すと思われたところ、追ってきたシベチャタイガーもスローダウン。結局この2頭の差は縮まらず、ミサキスペシャルが先頭でゴールイン。1馬身ほどの差でシベチャタイガーが2着入線を果たしました。障害4番手から追い込んだ1番人気コーネルフジが3着。

 この日の第10レースは青雲賞(2歳オープン)が行われ、2番人気のコトブキタイガーが優勝。2歳世代のトップとして、強く印象づけました。
 第2障害はホクショウジャパンがひと腰で駆け上がって先頭クリア。差なくコトブキタイガー、ホクトタイガーの2頭が続き、遅れてウメノタイショウ、ホクセイパパの順。ホクショウジャパンとコトブキタイガーが抜け出して一騎打ちの様相を呈しましたが、残り10メートル付近でホクショウジャパンがこらえきれなくなってストップ。しかしそれが引き金となったか、コトブキタイガーをはじめ各馬の脚が次々と止まって混戦に。しかし結局は態勢を立て直したコトブキタイガーがホクショウジャパンの追撃を抑えて勝利。3番手追走のホクトタイガーがゴール線上でストップしましたが、これも立て直して3着を確保しました。

 20日(月)に行われたのは十勝川特別(3歳以上360万円未満)。ここは2番人気のヒロノドラゴンが制し、今季2勝目を挙げました。
 第2障害を先頭でクリアしたヒロノドラゴンは、乾ききった馬場をものともせず確かな脚取りを披露。後続との差を終始キープしながら、そのまま先頭でゴールしました。障害でヒザを折りながらも3番手クリアから追い込んだホクショウドラゴンが連対を確保。2番手で障害を下りた1番人気ツジノコウフクが3着入線を果たしています。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

馬券おやじは今日も行く(第36回) 古林英一

2007年8月17日(金)

ばんえい新時代を実感

 猛暑お見舞い申し上げます。涼しいはずの北海道も猛暑が続きました…と過去形にしてしまってもいいのでしょうか。木曜からすっかり涼しくなっております。冬は厳寒のなかで暮らすんですから、夏場くらいは涼しくてもバチはあたらんと小生は思うのであります。

 猛暑のなかでも、ばんえい十勝の熱戦は続いております。

 先月・今月と札幌でおこなわれたばんえい絡みのイベントのお手伝いをしました。先月(ちょうどJRAの騎手が帯広に来場した日でした)はサッポロビール園に隣接した広場にリッキー君が来場しました。次から次へと子供たちが集まり、リッキー君にまたがったり、ニンジンをあげたり、ほんとに大はしゃぎでした。彼は偉い。何が偉いといって、子供たちから差し出されるニンジンを飽くことなく、延々4時間にわたり食べ続けておりました。いかに好物とはいえこれはなかなかできることではないでしょう。さらに、彼が偉いのは、到着直後に放尿し、その後イベント終了まで一切排泄をしなかったのです。いやあ、なかなかできることじゃないです。ご立派。

 8月は恒例のビアガーデンの最終日でした。十勝観光連盟のイベントで、レース映像を流してのイベントです。ばんえい大賞典のレース映像を途中で止め、勝ち馬を当てるという出し物がおこなわれました。ばんえいファンならご承知のとおり、プリンセスモモが直線一気の波乱のレースです。大逆転のこのレース、観客にも大ウケでありました。

 こうしたイベントに参加してみると、ばんえいが十勝の観光資源としてしっかりと位置づけられていることがよくわかります。今にして思えば、昨年の今頃は廃止策動が急ピッチで進められていたわけですから、ほんとに「一発逆転!馬のライブショー」です。

 「お上」がテラ銭稼ぎのためだけにやっている競馬を「財政競馬」といいます。財政競馬ではテラ銭が稼げなくなったら、馬も人もあっさりお払い箱です。もちろん、「財政競馬」を無視してもいいとはいいません。だが、今のばんえいを見ていると、本来市民が自らの手で始めた競馬という営みを、再び市民の手に取り返したように思われるのです。まことにもって慶賀の至りであります。これでいま少し小生の思い描くとおりに馬が走ってくれれば最高なんですが…。

今週の見どころ(8/18~8/20)

 今週日曜日(19日)には今季2歳最初のオープン特別・青雲賞が行われます。人気を集めそうなホクショウジャパンは、昨年の「全道祭典ばんば1歳馬決勝大会」雄の部の優勝馬。先日のばんえい大賞典で2着に入ったコーネルフジも05年の同大会雄の部を制していました。
 北海道各地で盛んに行われている「草ばんば」の1歳馬レースは、毎年秋に行われる「全道祭典ばんば1歳馬決勝大会」への出場をかけた地区代表決定戦的意味合いがあります。8月中だけでも「共和かかし祭輓馬競技大会」(19日・共和町)、「標津・中標津馬事競技会」(26日・中標津町)などが行われ、9月に入っても毎週のように予定されています。
 未来のスター候補を探しに、「草ばんば」観戦というのもいいかもしれません。

 8月18日(土)のメイン第11レースは十勝ワインばんえいラベル発売記念特別(430万円未満)です。
 注目は4歳牝馬ニシキユウ。約1カ月半ぶりのレースとなった前走(8月4日)混合430万円未満では、早めの仕掛けから先頭で障害を越えるとそのまま押し切り、約半年ぶりの勝利を挙げました。思い返してみると昨年は、1番人気を背負いばんえい大賞典を勝利、ばんえいダービーでも2着に食い込むなど3歳三冠路線で活躍していました。7月~9月は、一昨年は7戦して複勝圏を1度も外さず、昨年も9戦して5勝、2着2回など、1年でもっとも実力を発揮できる時期。今回ぜひとも狙ってみたい1頭です。
 相手は、昇級戦となるミスターセンプー。現在2連勝中と勢いもあります。昨季650万円条件で勝ち負けしていた実力を発揮できれば引き続き好勝負が期待できます。
 前開催のマリーン特別(430万円未満)を競走除外となったメジロショウリキにとっては仕切りなおしの一戦。今季この条件で3戦2連対と好調です。
 このクラスで安定した成績を残しているヤマトゼンシンや、障害巧者のストロングペガサスなどが一角崩しを狙います。

 8月19日(日)のメイン第11レース、はまなす賞(3歳)は、全馬が前走でばんえい大賞典に出走していました。
 そのばんえい大賞典は、真っ先に障害をクリアしたのが1番人気のアローファイターでしたが、差なく障害を越えたプリンセスモモが残り20メートル付近で捉え先頭に立つと、そのままリードを広げ優勝。2着には障害4番手から追い込んだコーネルフジが入りました。
 期待したいのは、惜しくも3着のアローファイター。当時プリンセスモモと35キロ、コーネルフジと15キロあった重量差が、それぞれ25キロ、10キロ差に縮まりました。年明けの重賞で2、3着と実力上位は確かだけに、負担重量的に有利になるここは負けられません。
 シベチャタイガーカイセゴールデンマルニゼウスらともつれた混戦の4着争いを制したニシキガールは、末脚に見どころがありました。同馬も勝ち馬との負担重量の比較で10キロ軽くなっており上位進出が期待されます。3番人気で8着に敗れたエリザベスライデンは、力のいる馬場になりそうな今回は巻き返しを期待したいところです。
 カネサリュウは、ばんえい大賞典より10キロ軽くなりましたが、それでもトップハンデ660キロ。今回も厳しい戦いが予想されます。

 この日の第10レースには、注目の2歳オープン・青雲賞が行われます。
 デビューから8戦6勝、2着2回のホクショウジャパンと、同じく5戦4連対のオレワスゴイの2頭が人気を二分しそうです。これまで2回対戦してホクショウジャパンが2度とも先着していますが、今回はホクショウジャパンが5キロ加増されるため、オレワスゴイに逆転の目もあるかもしれません。
 7月22日の2歳A1戦で、この2頭に先着しているコトブキタイガーも侮れない存在です。

 またこの日の第9レースには古馬のオープン戦が組まれています。
 前走サマーカップ(オープン)で3、4着のタケタカラニシキトカチプリティーや、前開催のオープンを制したスターエンジェルなどが出走します。

 8月20日(月)のメイン第11レースは十勝川特別(360万円未満)です。
 注目はキングシャープ。昨季の800万円条件から降級した今季、スタートととなった250万円条件から順調にクラスを上げてきました。まだまだ上を目指せる器だけに、ここで足踏みするわけにはいきません。6月18日の楽天競馬特別(混合360万円未満)では、このクラスの安定勢力であるホクショウドラゴンタケノホウシュウらを破っています。
 前開催の同条件戦アクア特別で2、3着だったツジノコウフクと、ヒロノドラゴンは、それぞれ第2障害を2、3番手でクリアし、よく脚を伸ばしましたが、勝ったミスターセンプーが強すぎました。
 キングシャープを中心に、ツジノコウフクヒロノドラゴンホクショウドラゴンタケノホウシュウらが熾烈な戦いを繰り広げそうです。

レース回顧(8/11~8/13)

2007年8月14日(火)

 11日(土)に行われたのは十勝川温泉第一ホテル豆陽亭杯(3歳以上500万円未満)。ここはキョクシンオーが制して今季7勝目と、その勢いをまざまざと見せつけました。
 第2障害はフクノカミカゼが最初に仕掛ける展開。一気に天板まで登り、先頭で越える勢いでしたが、最内のキョクシンオーがひと腰で上がると、2頭が並ぶようにして障害をクリア。差なくカネサテンリュウ、ライジングサンも続いていきました。そこから脚を伸ばしたのはカネサテンリュウで、2番手に浮上すると、逃げるキョクシンオーを追撃。しかしキョクシンオーの逃げ脚も快調で、途中からは差がいっこうに詰まらなくなり、結局キョクシンオーが先頭でゴール。カネサテンリュウが2着で入線し、最後まできっちり歩いたライジングサンが3着を確保しました。

 12日(日)に行われたばんえいグランプリ(3歳以上オープン)は、エビスオウジャが念願の重賞初制覇を果たしました。このレースについては別掲のばんえいグランプリ回顧をご覧ください。

 13日(月)は勝毎花火大会記念(3歳以上混合700万円未満)が行われ、紅一点のギャンブラークインが優勝しました。
 ギャンブラークインは第2障害でも真っ先に仕掛ける積極策。これをアローコマンダーと並んでクリアすると、重い馬場に苦しむアローコマンダーを尻目に脚を伸ばし、楽々と先頭でゴールを果たしました。障害3、4番手から鋭く伸びたハヤテショウリキが必死の追い込みを見せましたが、結局アローコマンダーに届かず3着まで。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

8/12ばんえいグランプリ回顧

2007年8月13日(月)

エビスオウジャ悲願の重賞初制覇!

 12日(日)に行われたのは重賞のばんえいグランプリ(3歳以上オープン)。ここは3番人気のエビスオウジャが快勝し、10歳にして悲願の重賞初制覇を遂げました。

 道中はナリタボブサップ、トモエパワーといったあたりが先行するも、各馬はほぼ一団。全馬差なく第2障害を迎える展開となりました。
 基礎重量800キロということもあって、各馬とも仕掛けは慎重。しかし、そのなかからホシマツリ、スーパークリントン、ナリタボブサップがほぼ同時に登坂を開始しました。スーパークリントンの掛かりがよく、先頭で越えようかというところ、エビスオウジャが鋭く駆け上がり、この2頭が並んでクリア。その後、射程圏内でフクイズミが下りていきました。
 しかし先頭はエビスオウジャ。スーパークリントンを突き放し、独走態勢を築きます。しかし、そこへ迫ってきたのがカミソリ娘フクイズミ。グングン差を詰めてきましたが、しかしエビスオウジャのアドバンテージは大きかったか、残り10メートルを切っても交わせそうな雰囲気はなく、結局エビスオウジャが逃げ切り勝ちを収めました。2着フクイズミで、3着には障害5番手クリアから本来の末脚を発揮したサダエリコが入線しました。

 エビスオウジャはこれまで何度も重賞の厚い壁に阻まれてきましたが、ようやく、待望の重賞初制覇。今季はばんえい十勝オッズパーク杯で7着に敗れて以降、6戦続けて馬券に絡む勢いを見せており、それを追い風にして一気に夏のグランプリを奪取した印象。しかし実力は誰もが認めるところで、ここまでタイトルに縁がなかったのが不思議とも言えます。この勝利で重量的には厳しくなりますが、それでも今後の活躍が楽しみと言えるでしょう。
 2着のフクイズミは、正直なところ第2障害を越えた時点で突き抜けそうな位置取りでした。しかし、そこから案外だったのは、早めの仕掛けに加え、自身の体調にも問題があったのではないでしょうか。本来なら「よく追い込んで……」という表現になりそうなレースぶりですが、切れ味鋭いフクイズミだけに、さらなる期待をかけてしまいます。その末脚は、秋以降の楽しみとしたいところ。
 サダエリコは北斗賞での快走が記憶に新しいなかでの3着。調子が上向いていることは確かで、今後、重量を積まれなければオープン戦線の中心として活躍してくれることでしょう。

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