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レース回顧(6/30~7/2)

2007年7月 2日(月)

 30日(土)は涼風特別(3歳以上オープン)が行われ、1番人気のカネサブラックが優勝。前走旭川記念7着から、きっちり巻き返しました。
 第2障害は外枠の各馬が早めに挑みましたが、ひと呼吸おいて仕掛けたカネサブラックがひと腰であっさりクリア。差なくトカチプリティー、タケタカラニシキが越え、3頭による争いとなりました。しかしカネサブラックの脚いろはまったく衰えず、そのまま逃げ切ってゴールイン。残り20メートル付近で2番手に上がったタケタカラニシキが2着で、3着にトカチプリティーが入線しました。

 1日(日)に行われたのは芦毛馬選抜による白夜賞。ここはオープンのフクイズミが貫禄を見せつけ、断然人気にこたえました。
 第2障害はフクイズミとトウリュウの格上2頭が並んで先頭クリア。ふだんは障害で苦戦することの多いフクイズミだけに、この位置で越えることができれば盤石の展開。しばらく併走し、残り10メートルを切ったあたりから一気にトウリュウを突き放して先頭ゴールを果たしました。よく食らいついたトウリュウが2着。障害4番手から追い込んだ8番人気のダイニハクリュウが3着に健闘しました。

 2日(月)はメインレースに薫風特別(3歳以上オープン混合)が行われました。当初アンローズがエントリーしており注目されましたが、残念ながらここは回避。結果は4番人気のバンゼンが優勝し、前走に続く勝利を挙げました。
 終始ペースをリードしたハマナカキングが、第2障害も先頭で登坂開始。しかし最内枠のバンゼンが掛かりよく登り始めると、これをあっさりクリア。やや遅れてハマナカキング、ギャンブラークインが続き、そのうしろから1番人気のホクショウダイヤが越えていきました。しかしバンゼンの逃げ脚は快調で、ハマナカキングがゴール前で追い上げてきましたが、これを振り切って先頭でゴール。2着ハマナカキングで、ホクショウダイヤはよく追い込んだものの障害での遅れが響き、3着が精一杯でした。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(6/30~7/2)

2007年6月29日(金)

 先週の旭川記念は、ミサイルテンリュウ(父ヒカルテンリュウ)が快勝しました。ところでヒカルテンリュウの代表産駒と言って真っ先に思いつくのはやはりスーパーペガサスではないでしょうか。ばんえい記念4連覇のほか、旭川記念(旧旭王冠賞)も3回制した名馬でした。ご存じの方も多いとは思いますが、残念なことに5月1日、蹄葉炎により急逝してしまいました。
 そのスーパーペガサスを偲ぶ追悼展が、7月2日(月)まで帯広競馬場で行われています。この機会に近年のばんえい最強馬と言われた同馬の足跡をたどってみるのも良いかもしれません。

 6月30日(土)のメイン第11レースは涼風特別(オープン)です。
 カネサブラックの巻き返しに期待します。前走旭川記念は770キロが響いたか、末をなくし7着に終わりましたが、今回は慣れた負担重量に戻るだけに有力です。
 相手筆頭はホシマツリ。オープンに昇級してからも堅実な成績を残しており、5月27日のレーシングカップ(オープン混合)ではカネサブラックに先着。今回も好走するようなら今後の重賞戦線での活躍が楽しみになってきます。
 前走じゃらんカップ(オープン混合)でホシマツリに先着したニシキダイジンスーパーロイヤルの2頭も有力。また早めに動ければタケタカラニシキも怖い存在です。

 7月1日(日)のメイン第11レース白夜賞(芦毛馬選抜)は、オープンから250万円条件まで多彩なメンバーが集結しました。
 注目は唯一のオープン馬フクイズミ。休養明け初戦だった前走旭川記念は第2障害で膝をつきながらも勝ち馬に迫り2着。ひと叩きされた効果も見込め良化は必至です。重賞3勝の実績も他馬を圧倒しており、ここは中心視できるでしょう。
 勢いがあるのは430万円条件のテンカ。ここ2戦は混合500万円未満で格上馬たちに混じって4、3着と健闘。過去には695キロでの勝利経験もあり、今回の665キロは問題ないでしょう。
 今季初戦の混合600万円未満で勝利のあとは勝ち星に見放されていますが、トウリュウも力のある1頭。
 250万円・300万円条件の4頭は、いずれも660・665キロでの出走と、一見すると魅力的ですが、それでも普段よりは25~30キロ加増されており厳しいレースが予想されます。

 7月2日(月)のメイン第11レースは薫風特別(オープン混合)です。
 中心は、今季に入ってから500万円未満で5戦3勝、2着2回のコマタイショウ。今回が600万円条件への昇級戦となりますが、安定したレースぶりはメンバー中でも上位です。
 相手としては好調馬が揃った600万円条件勢から、柏林賞2着後の前走混合700万円未満を快勝したホクショウダイヤ、同レース2着のハマナカキング、今季2勝のうち1勝を混合700万円未満で挙げているアローコマンダーなどを挙げたいところ。
 オープン勢では、アンローズが今季初出走となりますが、冬季とは違い重い馬場のことが多い帯広でどんなレースをするのかに注目です。

馬券おやじは今日も行く(第34回) 古林英一

2007年6月28日(木)

追悼、スーパーペガサス

 先日、名馬スーパーペガサスの訃報が公になった。病状は思わしくないという噂はかなり以前から聞いてはいた。だが、奇跡の復活を信じていたファン・関係者も少なくはなかったろう。競走馬としての復活は無理としても、せめて引退式をやって種牡馬入りしてほしいと小生も切に願っていたのであるが、その願いもむなしくなってしまった。無念としかいいようがない。

 正直なところ、スーパーペガサスが馬券を通じて小生に利益をもたらしてくれた記憶は皆無である。スーパーペガサスのばんえい記念4連覇は、そのまま小生のばんえい記念4連敗でもある。

 だが、しかし、スーパーペガサスという稀代の名馬は小生に「ばんえい」というものを教えてくれた。高重量戦と低重量戦の違い、ばん馬の成長、血統等々、スーパーペガサスを通じて様々なことを学んだ。もっとも、学んだことがちゃんと身についたとはいいがたいところでもあるのだが…。

 厳寒の帯広で1トンの高重量をものともせず、1トンの高重量に苦しむ他馬を尻目に、しっかりとした足取りで悠然と先頭でゴールをめざすばんえい記念の光景は目について忘れることはできない。「今年もスーパーペガサス、文句なしっ!」という実況の井馬さんの声も耳に残っている。

 伝え聞くところによると、スーパーペガサスは誠に真面目な馬であったという。騎手の意思をしっかりうけとめ、いやがることなく、障害を越え、しっかりとゴールをめざす馬だったという。おそらく持ち前の類い希な強い意思力をもって、懸命に病魔と闘ったことであろう。

 新生・ばんえい十勝にその姿を見せることはついに叶わなかったが、ばんえい記念の度にその強さは伝説となってファンの間で語り継がれることであろう。目の前でスーパーペガサスの勇姿を見ることができたのは幸せなことであった。

 スーパーペガサスを超える名馬が現れてほしいのと同時に、未来永劫現れないような気もしてしまう。関係者のみなさんのご苦労に改めて敬意を表するとともに、スーパーペガサスの冥福を心より祈念する。スーパーペガサス・メモリアルのようなレースを作ってほしいものである。

pegasus.JPG

【スーパーペガサス】
父・ヒカルテンリュウ、母・アサヒシャルダン(母の父・マルゼンストロングホース)
通算成績 155戦42勝(連対率49.0%)
獲得賞金 100,739,000円(ばんえい記念4連覇、帯広記念、旭王冠賞3回、北見記念2回、岩見沢記念2回、ばんえいグランプリ2回、チャンピオンカップ2回など、重賞20勝)
※現在帯広競馬場にてスーパーペガサス追悼展開催中。

レース回顧(6/23~6/25)

2007年6月26日(火)

 23日(土)に行われたムーンライト特別(3歳以上混合700万円未満)は、1番人気のホクショウダイヤが優勝。今季5戦目で初勝利を挙げました。
 これまで障害での苦戦が目立っていたホクショウダイヤですが、今回は軽馬場もあってか、ひと腰、先頭であっさりクリア。ハマナカキングが鋭く追い上げてきたものの、ホクショウダイヤも末脚は確か。残り10メートルを切ってから逆に突き放す快走で、先頭ゴールを果たしました。2着はハマナカキング、そのハマナカキングとほぼ同時の3、4番手で越えたアローコマンダーが、しぶとく脚を伸ばして3着に入線しました。

 24日(日)のメインレース、重賞の旭川記念(3歳以上オープン)は、ミサイルテンリュウが快勝。このレースについては、別掲の旭川記念回顧をご覧ください。

 25日(月)はせせらぎ特別(3歳以上混合360万円未満)が行われ、1番人気のメダマが快勝。前走の世代限定混合360万円未満に続き、このクラスでの2勝目を挙げました。
 第2障害は、ニシキコブラが早めの仕掛けで先頭クリア。メダマはじっくりタメて、ニシキコブラのソリが上がりきったところで登坂を開始しました。そこからひと腰で一気に障害を登って追撃開始。ギャロップでニシキコブラに並びかけると、残り30メートル付近で早くも先頭へ。そのまま後続を突き放すと、2着に9秒差をつけて楽勝しました。終い一杯になりながらも、ニシキコブラが粘って2着を確保。障害3番手から追い上げたホッカイコマヨシは差を詰めるだけにとどまり、そのまま3着で入線しました。

映像はこちら。またこれらを含めた4月以降の映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

6/24旭川記念回顧

2007年6月25日(月)

ミサイルテンリュウ障害力で逃げ切る!

 24日(日)に行われた重賞・旭川記念(3歳以上オープン)は、ミサイルテンリュウが優勝。06年帯広記念、北斗賞に続く重賞3勝目を挙げました。

 第1レースの馬場入場で鈴木恵介騎手が落馬負傷し、ミサイルテンリュウは安部憲二騎手に乗り替わりとなりました。道中はトカチプリティー、トモエパワーといったあたりが先行しましたが各馬一団。サダエリコらもこれに続き、平均からやや早めの流れでレースは進みました。
 第2障害に真っ先に挑んだのはミサイルテンリュウ。持ち前の登坂力を発揮してグイグイ荷物を引き上げると、先頭で障害をクリア。後続との差を広げて逃げ切り態勢を築きました。
 遅れた2番手にスーパークリントン、続けて、ここでフクイズミが障害を越える展開。自慢の豪脚で2番手に浮上すると、徐々にミサイルテンリュウとの差を詰めていきました。しかし、ミサイルテンリュウも懸命に脚を伸ばして残り10メートル。フクイズミが一気に迫る苦しい展開となりましたが、なんとかこれをしのぎきって先頭でゴールを果たしました。フクイズミが2着で、障害2番手から粘ったスーパークリントンが3着入線。障害を4番手で越えたカネサブラックは終いに伸びきれず、7着に敗れました。

 第2障害での早めの仕掛けは、ゴール前での失速というリスクを負いますが、登坂力でセーフティーリードを広げるミサイルテンリュウとしてはベストの戦術。安部騎手は今回テン乗りでしたが、その点を見事に生かし切った好騎乗と言えるでしょう。フクイズミは障害でのヒザ折りがなければ、とも思いますが、今季初出走ということを考えれば上々の結果。今季も切れ味鋭い豪脚で、オープン戦線を盛り上げてくれそうです。

成績はこちら
映像はこちら

07asahikawa.JPG

安部憲二騎手「恵介君が事故で乗れなくなって残念なことになりましたが、ここを目標に仕上げていたのは知っていたので、勝ててよかったです。この馬に乗るのは初めてでしたが、別の馬で同じレースには乗っていたし、障害がいいことはわかっていたので、それを生かそうと思いました。馬が気分よく走ってくれました」

槻舘重人調教師「第2障害まで重そうに来るけど、障害は切れる馬なので、そのことは騎手に伝えておきました。イメージどおりのレースをしてくれたと思います。前走は重量が軽かったので、ほかの馬に行かれてしまいましたが、このくらい重くなれば障害は抜群にいいので、それがこの馬の持ち味です。雨が降ってくれたのも味方してくれました」

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