ミサイルテンリュウ障害力で逃げ切る!
24日(日)に行われた重賞・旭川記念(3歳以上オープン)は、ミサイルテンリュウが優勝。06年帯広記念、北斗賞に続く重賞3勝目を挙げました。
第1レースの馬場入場で鈴木恵介騎手が落馬負傷し、ミサイルテンリュウは安部憲二騎手に乗り替わりとなりました。道中はトカチプリティー、トモエパワーといったあたりが先行しましたが各馬一団。サダエリコらもこれに続き、平均からやや早めの流れでレースは進みました。
第2障害に真っ先に挑んだのはミサイルテンリュウ。持ち前の登坂力を発揮してグイグイ荷物を引き上げると、先頭で障害をクリア。後続との差を広げて逃げ切り態勢を築きました。
遅れた2番手にスーパークリントン、続けて、ここでフクイズミが障害を越える展開。自慢の豪脚で2番手に浮上すると、徐々にミサイルテンリュウとの差を詰めていきました。しかし、ミサイルテンリュウも懸命に脚を伸ばして残り10メートル。フクイズミが一気に迫る苦しい展開となりましたが、なんとかこれをしのぎきって先頭でゴールを果たしました。フクイズミが2着で、障害2番手から粘ったスーパークリントンが3着入線。障害を4番手で越えたカネサブラックは終いに伸びきれず、7着に敗れました。
第2障害での早めの仕掛けは、ゴール前での失速というリスクを負いますが、登坂力でセーフティーリードを広げるミサイルテンリュウとしてはベストの戦術。安部騎手は今回テン乗りでしたが、その点を見事に生かし切った好騎乗と言えるでしょう。フクイズミは障害でのヒザ折りがなければ、とも思いますが、今季初出走ということを考えれば上々の結果。今季も切れ味鋭い豪脚で、オープン戦線を盛り上げてくれそうです。
安部憲二騎手「恵介君が事故で乗れなくなって残念なことになりましたが、ここを目標に仕上げていたのは知っていたので、勝ててよかったです。この馬に乗るのは初めてでしたが、別の馬で同じレースには乗っていたし、障害がいいことはわかっていたので、それを生かそうと思いました。馬が気分よく走ってくれました」
槻舘重人調教師「第2障害まで重そうに来るけど、障害は切れる馬なので、そのことは騎手に伝えておきました。イメージどおりのレースをしてくれたと思います。前走は重量が軽かったので、ほかの馬に行かれてしまいましたが、このくらい重くなれば障害は抜群にいいので、それがこの馬の持ち味です。雨が降ってくれたのも味方してくれました」