昨年12月26日に地方通算5,000勝を達成した鮫島克也騎手(佐賀)。翌日には中島記念も制覇し、2020年をいい形で締めくくりました。
中島記念をアンバラージュで逃げ切り勝ち、おめでとうございます!
ありがとうございます。アンバラージュは以前のイメージと違って、最近はスタートが速いですね。中島記念が行われる1800mは最初のコーナーまでが短いので、ダッシュ力のある馬の方が位置取りは良くなって有利です。
ということは、アンバラージュではある程度前に行こうと決めていたんですか?
はい、スタートが良ければそう考えていました。ただ、折り合いに課題があるので、無理してまでは行くつもりはありませんでした。
アンバラージュで中島記念制覇
道中の折り合いはどうでしたか?
前走と変わらないくらいで行っていたので、大丈夫かなと思っていました。3コーナーでキングプライドの手応えを見たら余裕で並んできて、あの馬は反応がいいのでちょっと焦ったところはありました。少し前に出られましたもんね。自分はキングプライドもグレイトパールにも乗ったことがあって2頭とも力があるのは分かっていたので、「どうかな?」という思いはありました。アンバラージュは追ってスッと動く馬じゃないので、そこは気を付けて乗っていました。
見事、キングプライドや2着ゲットワイルドの追撃を振り切って勝利。鮫島騎手が中島記念2勝目というのは意外でした。
中島記念だけはあんまり縁がなかったですよね。1年の最後を締めくくる重賞なので、できれば勝ちたいレースです。今年は人気していたので、勝ってホッとしたのが一番です。
12月26日第8レースで地方通算5,000勝達成
そして前日の佐賀8レースでは地方通算5,000勝を達成。おめでとうございます!
ありがとうございます。あと5勝からちょっと時間がかかってしまいました。こちらも勝ってホッとしたっていう感じでした。
口取りにはたくさんの後輩騎手も集まって、鮫島騎手の勝負服がデザインされたTシャツを着ていましたね。
あれは嬉しかったですね。みんな後輩には本当に感謝しています。Tシャツは競馬場に用意してもらっていたみたいです。
鮫島騎手が所属する真島元徳厩舎には期間限定騎乗で多くの若手騎手も来ますね。
結構刺激にはなりますね。いまは池谷匠翔と石川倭がいます。池谷はまだまだこれからたくさん勉強せんといかんでしょうけど、来た頃よりかはだいぶ乗れてきたと思います。
佐賀デビューの新人騎手たちもヤングジョッキーズシリーズファイナルラウンドに出場するなど奮闘していますね。
最近だと昨年10月にデビューした飛田(愛斗)が結構がんばっていますね。レースも仕事も一生懸命やっていて、実習の時から毎日ランニングをしたり、伸びそうですね。
トレーニングといえば、長男・良太騎手が数年前に「父はトレーニングを欠かしていなくて衰えを感じません」と話していました。現在もトレーニングを続けてらっしゃるんですか?
筋トレはそんなにしないですけど、体重がちょっと重たいのでランニングはします。サウナも入るんですけど、やっぱり走って落とした方が体にとってはいいのかなって思います。
次男の克駿騎手も昨年は重賞初制覇を果たすなど活躍しました。
うーん、まだまだですよね。一昨年の夏、アイビスサマーダッシュでライオンボスに騎乗予定だった前日に小倉で落馬して、その時は病院に見舞いには行きましたけど、そういう悔しいことはジョッキーには結構ありますからね。私もケガとか騎乗停止で悔しいことはありましたよ。
息子さんたちは「佐賀は馬場読みが難しい」と話します。父親としては「佐賀では負けないぞ」って思いもあるのではないですか?
いまは内を空けて走っていますからね。それでも日によって内が軽かったり重かったり違います。天気はだいぶ関係があって、雨もどのくらい降るかにもよります。あとはやっぱり早いレースを見て、どこを走った方が有利かなっていうのは見ています。
5,000勝を超えたいま、今年の目標や今後についてはどうお考えですか?
1年を通してケガや病気をしないで、普通に乗れるのが一番かなって思います。
最後にオッズパーク会員のみなさまへメッセージをお願いします。
これからも体力が続く限り、まだまだ今年もがんばって乗っていきたいと思うので、応援をよろしくお願いします。
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※インタビュー / 大恵陽子(写真:佐賀県競馬組合)