東海地区のリーディング常連である丸野勝虎騎手。今年は名古屋競馬トップの座に立ち、スーパージョッキーズシリーズ初出場を果たしました。そんな丸野騎手に今年1年を振り返っていただきました(インタビューは12月23日)。
2014年は現在141勝(12月23日時点)で、名古屋リーディングですね。
今年は、年初めに重賞をポンポンと勝って(新春盃、名古屋記念)幸先の良いスタートでした。前半は調子が良くてけっこう勝てたのですが、後半が全然ダメ。その辺がまだ詰めが甘いですよね。まだまだ勝てたんじゃないかと思います。
これまでで年間勝利数は最高ですよね。何か変わったところは?
特に変わった、変えたという事はないですよ。でも、昨年以上の勝てたというのは良かったです。
前半の調子が良かったということで、スーパージョッキーズトライアル(SJT)に初出場しましたね。どんな気持ちで臨んだのですか?
初めてだったのでウキウキしました。トップジョッキーばかりですし、どんなレースができるのかなって。周りの応援もすごくて、厩務員や調教師から「やるしかないだろ!」などと言われましたね。
第1ステージは1位となり、最終的には6位という成績でした。レースはいかがでしたか?
初戦はしんがりで、2戦目は最低人気で1着、それでまた3戦目はしんがり......、両極端でした(笑)。でもとにかく第2ステージの地元名古屋にはいきたいと思っていたので、第1ステージで予選落ちしなくて良かったです。結果は残念でしたが、楽しかったです。
また出場したいと思いましたか?
出たいです! こんな体験なかなかできないですし、また来年この舞台に来たいという気持ちが強くなりました。優勝して東京競馬場でも乗りたいですし。そのためには、まず名古屋でトップとらないとなりませんね。
今年、SJT以外で何か印象に残っているレースや、出来事はありますか?
それがあまりないんですよ......。去年は強い馬、サイモンロードがいたんですが、今年は不調でしたからね。
では、そのサイモンロードについてお聞きします。不振の原因は?
去年はすごく勝っていた馬ですが、今年は最初の2勝のみ。レースを嫌がる癖がでてきてしまったんですよ。気性難が出てきてからは、最後は止まるそぶりを見せるようになって。だから力負けではないし衰えでもないんです。秋に去勢手術をしたので、それが良い方向に向いてくれると良いのですが。来年のお正月の重賞に出走する予定ですので復活してほしいですね。
今年は40歳という節目の年でもありました。
もうベテランになっちゃいましたね。
10年前、30歳の時と比べると何がちがいますか?
体力は衰えたなと思います。昔はどれだけ追っても大丈夫だったのに、今は勝負どころを間違えると息切れしたりしますもん(笑)。その代り技術は上がりましたけどね。
後輩もたくさんいますが、今の若手を見ていて思うことは?
なかなか伸びてくる若手がいないんですよね。自分が若い時はとにかくがむしゃらで、乗りたくて乗りたくて仕方なかったんですけど、今はハングリー精神を持ってる子が少ないように思います。
丸野騎手自身は何歳くらいまで騎手でいたいですか?
大井の的場さん(的場文男騎手)を見ているとすごいなと思うけど......、若手が育ってもう辞めろよと言われたら辞めますよ。自分を追い越してくれるような存在ができて、「ああ、もう引退かな」って時まで乗っていたいと思います。でも、去年、3人目の子供が生まれたばかりなんですよ。だからまだまだがんばらないとね。
では来年2015年の目標を教えてください。
毎年そうなんですが、「去年以上」ということですね。あと、またSJTに出場したいです。それと、なかなか行くのも難しいですが中央の重賞も勝ちたいです。
11月にはキーアシストで東海菊花賞を制覇
(写真:愛知県競馬組合)
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※インタビュー / 秋田奈津子