各競馬場を代表するジョッキーにインタビューを実施。他では聞くことができないジョッキーたちの素顔や本音に迫ります!競馬にまつわるエピソード、今後の抱負などのインタビューをご紹介します。
各競馬場を代表するジョッキーにインタビューを実施。他では聞くことができないジョッキーたちの素顔や本音に迫ります!競馬にまつわるエピソード、今後の抱負などのインタビューをご紹介します。
昨年8月にJRAから園田・姫路競馬に戻ってきた小牧太騎手。地方競馬に復帰後、初のオールシーズン参戦となった今年は早い時期から地元・兵庫リーディングを独走するほか、エコロクラージュとのコンビではサマーチャンピオンJpnIIIで小差の3着など、活躍を見せます。
この春、園田が沸いたレースの一つが兵庫大賞典(5月5日)。サウジから帰国初戦のイグナイターが逃げるところを、エコロクラージュと小牧騎手が2番手外でピタリとマークし、4コーナーでは交わすかの勢いでした。最後は後続に差されて3着でしたが、エコロクラージュの強さが伝わってくる一戦でした。
どれだけ走るかを見たくて、攻めていきました。最後は一杯いっぱいになって後続の馬に差されて3着でしたけど、あれからだんだん力をつけてきました。今なら地方競馬で一番強いんじゃないかなと思っています。
その後一旦は放牧に出されたものの、状態の良さから急遽、高知・福永洋一記念に参戦して勝利を収めました。
いつも先頭に立つと遊ぶ癖があって、奥が見えず「どれだけ走るのかな」と思いながらでしたけど、やっぱり強いね。高知の砂は痛くて、初高知だった3月の黒船賞では1~2コーナーで頭を上げて嫌がったけど、福永洋一記念ではマシでした。距離も1600mまでは対応できると思っていましたし、抜け出してから遊ぶ面もなかったです。初佐賀となった9月のサマーチャンピオンもやっぱり最初は砂を嫌がったけど、最後は伸びてきました。狙った進路が閉まって、切り替えるロスがなければ2着はあったかもと思います。脚を余していて、ゴール板を過ぎてから先頭に立ちました。
エコロクラージュで福永洋一記念制覇(写真:高知県競馬組合)
ハンデ戦で勝ち馬とは2.5kg差があったとはいえ、JRA馬相手に戦える手応えを掴みました。次走の盛岡・マイルチャンピオンシップ南部杯はJRA馬と斤量が同じ定量戦で5着。
サマーチャンピオンを勝ったヤマニンチェルキがその後、東京盃を勝ったのを見て、エコロクラージュも遜色ないなと思っていました。エコロクラージュはいつも返し馬ができなくて、盛岡ダート1600mはスタート地点が奥まっているから歩いていったら発送時刻に間に合わないかもということで、パドックの裏から近道をして行って何とか間に合いました。初めての競馬場で初めての左回りを返し馬なしでいきなりゲートに入ってレースでしたけど、いいレースをしました。盛岡では砂も嫌がりませんでした。
サマーチャンピオンでは惜しくも3着だったエコロクラージュ
こうなると、年末の兵庫ゴールドトロフィーで悲願の地元馬初優勝を期待します。
ね、地元馬は勝っていないもんね。去年は4コーナーで進路がなくて、全然競馬していませんでした。今年はハンデがどのくらいになるかですね。JRA馬と互角に戦える馬に出会えるなんて、なかなかないこと。それが兵庫に戻ってきて1年目に出会えて、ツイていますね。
ベラジオドリームも活躍を見せます。オケマルやケイズレーヴなど常に強い相手が1頭いて重賞タイトルには届いていませんが、3歳重賞では上位争いを繰り広げました。
11月の楠賞は調子がめちゃくちゃ良くて、1コーナーの手前まではペースが速かったけど、そこからはガクンと落ちて想定内のレースができました。だけど、4コーナー手前では手応えがなくなりました。あんなに止まったのは初めて。相手が強かったのかな。距離は1400mか、もう少し短くてもいいかもしれません。
べラジオドリーム
さて、小牧騎手は現在、兵庫リーディングを独走中。12月2日に年間200勝を達成すると、翌日には6連勝と大活躍です。
年末まで怪我なく乗れたら大丈夫でしょう、と思っています。
勝利数もすごいですが、勝率や連対率も全国トップレベルです。
勝率は意識しています。せっかくいい馬に乗せていただいていますし、馬券を買ってくれているファンのためにも何とか、と思っています。
9月のゴールデンジョッキーカップでは横山典弘騎手と一緒に乗れたことが嬉しそうでした。
学年が同じだし、昔から一緒に乗っています。彼は最近もよく勝っているよね。この間、"メイショウ"の松本好雄オーナーのお別れ会があって、柴田善臣さんに久しぶりに会いました。善臣さんは僕の1つ年上だから、乗れば乗るほどずっと記録ですごいですね。
帰ってきた小牧騎手の活躍を楽しみにされているファンがたくさんいます。最後にオッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
来年はエコロクラージュで全国のレースを転戦できたらいいなと思っています。それと、JRA東京競馬場で行われるフェブラリーステークスに行きたいなと思っています。そのためには兵庫ゴールドトロフィーを何としても勝ちたいです。そして、JRAのGIを勝つのが目標です。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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デビュー2年目。2025年10月22日に地方競馬通算100勝を達成した笠松・明星晴大騎手に、節目を迎えての心持ちを伺いました。
まず、通算100勝を達成してのお気持ちを聞かせてください。
乗せてくださる関係者の方々と、応援してくれるファンの皆さんのおかげだと思っています。2年以内に100勝という目標を達成できて良かったと思います。と同時に、もっと自分の力で馬を勝たせる騎乗が出来るように頑張りたいです。
ちょうどこのインタビュー当日(11月18日)から、見習い騎手を卒業して減量なしになりました。特別に意識したことは?
何かを特に変える、ということはないのですが、減量という助けがない分を自分の腕でカバーできるようにしたいと、改めて思っています。見習いではなくなったとは言っても、自分の技量としてはまだまだなので、これまで見習いとして持っていた、学んでいく気持ち、上を目指す気持ちは変わらず持ちながらやっていきたいです。
100勝の中で、思い出とか印象に残るレースはありますか?
やはり重賞ですね。ゴーゴーバースデイの新緑賞。
2025年4月29日、新緑賞をゴーゴーバースデイで勝利
10頭立て9番人気の"伏兵"でしたよね。
これは勝ったあとだから言える話なんですが......ゲート裏で発走を待っている間には、もしかしたらこれは勝てるんじゃないか?と思っていたんですよね。攻め馬でも当日の返し馬でも結構いい感じでしたから。ただ。砂を被ったら駄目なので、2、3番手が取れればと。で、スタートしたらすーっと2番手に行けて、このままスムーズに運んだらちょっとは頑張ってくれるかなと思ったら......勝っちゃった(笑)。
勝っちゃった、ですか?(笑)
そう、よっしゃー!じゃなくて、勝っちゃった、っていう感じでしたね。
重賞を勝てたことによって、何か変化はありましたか?
心持ちは変わりました。1段階、階段を昇れたかな、ひとつ超えて次の段階に行けたかなと感じました。2024年デビューの同期の中でも重賞勝ちは一番乗りだったので、余計に嬉しかったですね。まだ当時、望月(望月洵輝騎手)も重賞は勝ってなかったですし。
やはり名古屋で同期の望月騎手は、相当意識していましたか?
デビューの時から意識していました。もういま向こうは名古屋でリーディングを張っているので......負けたくはないですけれども、素直に凄いな、と思います。
とは言え今年は、ご自身も笠松リーディングで3位ですよ(11月19日現在、笠松62勝)。
今年の目標は、見習いの減量をなくすことと、リーディング3位以内に入るということを目標に頑張ってきたので、このまま行けたらいいなと思っています。
日々乗る中で、今どんなことに意識して取り組んでいますか?
懸命になるとどうしても騎乗姿勢が"不細工"になってしまうので、綺麗に乗ることを心がけたいです。あとは、後悔するレースをしない、ということでしょうか。変なレースをしない。馬券を買ってくれるお客さんや、馬主や調教師、みんなが納得出来るレースをすることですね。
後悔、という言葉が出ましたが、レースの前後で結構色々考えたりする方なんですか?
レースの前は、まず指示があれば指示通りに乗ることを考えますが、なければ、あれこれ考えることよりも馬のリズムを大事にしています。展開を少し考えるぐらいで、あとは出てからですね。逆にレースの後は、結構考えてしまいますね......特に負けたときは。例えば道中ここでハミを当ててしまって、あれがなければもっと伸びてくれたかな、みたいなちょっとしたミスでも、思い出して振り返って、パトロールビデオも見て、結構考えます。細かく考えすぎても駄目なので、あまり考えすぎないようにはしていますが。
当面の目標とか、こういう騎手でありたいと思っていることを教えてください。
周囲からの"信頼感"を意識して、得ていきたいですね。勝つのが難しいと思える馬でも、例えば着には入れるようにきちんと走らせてあげる。いま竜也さん(渡邊竜也騎手)がそうであるように、「明星晴大が乗った結果なのだから」と周囲に思ってもらい、信頼してもらえるような騎乗をしていきたいです。
ところで、休みの日の趣味とかマイブームはありますか?
釣りですね。それまでやったことなかったんですけれども、厩務員さんに連れられて名古屋港の方とか結構行きます。道具も買いました。最近だと、さごし(さわらの幼魚)を釣りました。
釣りは、どんなところが面白いですか?
自分で釣った魚を調理してもらって食べるのが好きです。うまいですよ(笑)。あとは、出かけること自体が好きですね。(釣り好きで知られる)名古屋の加藤聡一さんにも連れて行ってもらいましたし、厩務員さんとか装蹄師さんと一緒に行くこともあって、そういう風に人とのつながりが出来るのもいいですね。
最後に、オッズパーク会員の皆様に一言お願いします。
笠松競馬場は馬との距離が一番近くて、スピード感も味わえて迫力もあるので、オッズパークで笠松の馬券を買って興味を持ってくれたら、次は是非僕の走りを笠松まで見に来てください!
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※インタビュー / 坂田博昭(写真:岐阜県地方競馬組合、坂田博昭)
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デビュー2年目の塩津璃菜騎手は今年夏以降、門別での期間限定騎乗を経て、二の腕や肩回りが逞しくなり、積極的な騎乗も増えるなど大きく成長しました。さらに、ヤングジョッキーズシリーズ(YJS)ではトライアルラウンド(TR)園田で勝利を挙げ、ファイナル進出を決めました。
YJSのTR高知では2戦とも2桁人気の馬を4着に持ってきました。
人気薄なのは分かっていて、気楽に乗ったら4着までこれてよかったです。第1戦のゲンパチハマジは先生から「どこからでも競馬ができる馬だから」と聞いていて、後方でじっと構えました。でも、直線入口で前が詰まっちゃって、手応えはあったんですけど、そこから思ったほど伸びなかったです。第2戦は砂を被ると止まると聞いていたので、砂を被らない位置につけたいと思っていました。兵庫の騎手たちが前に行くだろうなと思っていて、3番手外から運んだんですけど、結構外に張ってしまいました。
惜しくも勝利なりませんでしたが、高ポイントを獲得して地元・園田でのTRを迎えました。第2戦では1番人気ベラジオガルフに騎乗。地元記者の中には「人気馬だけど、乗り難しそう」と話す人もいました。
そんなに気難しい馬ではなかったです。本馬場入場の時に馬が嫌々していたので、一発声を出して、馬にやる気を出させてから馬場に入ると、返し馬ではちゃんと言うことを聞いてくれました。レースでは向正面で前にも外にも馬がいて出られない、と思いましたけど、スッとスペースができたので「いまだ!」と思って、そこを抜け出していきました。直線では同じ兵庫の土方颯太騎手が後ろから来ているのは気づいていて、必死に追っていました。勝ててよかったです。
10月16日、YJSTR園田第2戦を勝利
この勝利が大きな決め手となり、YJSファイナルラウンド進出を決めました。
地方西日本2位通過できたので、よかったです。ファイナルの1日目は地元・園田なので、緊張せずに乗れるからいいかなと思います。JRA中京競馬場は行ったことがないので、楽しみにしています。芝も左回りも初めてですけど、積極的な競馬で一生懸命乗りたいです。
積極的な競馬で言うと、門別競馬場での期間限定騎乗では逃げ・先行するレースがグンと増えました。
門別の先輩騎手から「減量があるから、もっと逃げるレースをした方がいいよ」とアドバイスを受けました。4キロ減の騎手は門別では他にいないので、それを生かして勝負所ではみんなより早く仕掛けることを心がけました。
門別初勝利は8月6日のJRA認定アタックチャレンジでした。
門別に行ったばかりの頃、自分で厩舎を回って「この時間空いているので、乗る馬がいたらお願いします」と営業していました。そこで調教に乗せてくださったのが小国博行調教師で、その厩舎の馬での初勝利でした。騎乗したグレートスティックはここ2走を見ると直線で伸びていたので、馬を信じて乗りました。勝てて気持ちよかったです。
門別競馬場での初勝利
期間限定騎乗中、最後の勝利となったシュヴィルは1000m戦で大外からダッシュをつけて、3コーナーで外から先頭に立つ形でした。
ずっと乗せていただいていたんですけど、いつも内枠で逃げられず、砂を被って嫌がるレースが多かったです。でもこの時は馬も気合が入っていて、ゲート内でずっと鼻息が荒かったです。「あ、これは調子がいいな」と思っていました。直線では山本咲希到騎手が来ているのが分かって一瞬、焦りました。残り50mくらいでシュヴィルもふわふわしはじめて止まりかけましたが、ムチを打ってなんとか凌げてよかったです。
門別ではどんなことを学べましたか?
2歳馬の調教が一番学べました。坂路で2歳馬がすごく前進気勢旺盛に行くのをずっと引っ張っていたら、二の腕が2倍に大きくなりました(笑)。ジムに行ったわけではないんです。
久しぶりに園田に帰ってきた時、いろんな調教師から「筋肉ついて逞しくなったな」と褒められていましたけど、坂路調教効果でしたか。
こっちにいる時、調教は1日10頭くらいでしたけど、門別では13頭くらい乗っていました。1頭に乗っている時間もこちらより長くて30分。深夜3時からスタートして終わるのが10時で、1日の調教騎乗時間は2倍以上に増えました。
最後に、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
これからも積極的な競馬ができるように頑張るので、応援してくれたら嬉しいです。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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2025年10月27日、金沢競馬第11レースをサンテックスが勝利し、管理する加藤和義調教師が地方競馬通算1000勝を達成。2013年の初出走から13年目での大台到達です。これまでのことや、ご子息である加藤翔馬騎手についても伺いました。
1000勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。数字はあまり気にしていませんが、ここまで勝ち鞍を重ねることができたのは、周りの方々のお陰です。開業からあっという間だったというか、とても早い期間で達成できたと思いますし、出来すぎですね。強い馬を預けていただいたオーナーの皆さま、一生懸命頑張ってくれるスタッフ、いいレースをしてくれる騎手、応援してくれるファンの方々のお陰です。本当にありがとうございます。
10月27日、1000勝達成(写真:石川県競馬事業局)
1000勝を達成したお祝いなどはお考えですか?
いやぁ、本当に考えてなかったですね。田知(田知弘久騎手)が復帰したので復帰祝いと、あと吉原(吉原寛人騎手)の重賞200勝が近いですから、その2人のお祝いをしたいなと思っています。
ここまでたくさんの馬たちを育てて来た中で、思い出深い馬といえばどの馬ですか?
1頭1頭性格が違って、それぞれに思い入れはありますけど、1頭あげるとしたらやはりハクサンアマゾネスですね。2020年にうちにきて、昨年引退するまでの5年間、本当にいろいろなことを教えてもらいました。
ハクサンアマゾネスは3歳の4月と遅めのデビューでしたが、そこから2カ月で石川ダービーを勝ち、その年のうちに中日杯を勝って金沢最強馬になりました。他地区でも重賞を勝ち、国内平地重賞最多勝利記録を更新と、素晴らしい活躍でしたね。
本当に素晴らしい馬でした。心肺機能が高くバネのような身体をしていて、肉体面が優れていたところもありますが、一番大きかったのは、いつも力を出し切る精神力の高さだと思います。でもその中で体調の波は大きい馬でしたから、細心の注意を払いながら毎日調整していました。あれだけ緊張感を持って真剣に競馬と向き合った経験というのは、とても大きな財産になりましたね。無事に北海道の生まれ故郷に帰せたので、肩の荷が下りました。
ハクサンアマゾネスが百万石賞4連覇(2024年6月2日)を果たし、みずから写真に収める加藤和義調教師(右)
引退したハクサンアマゾネスに会いにいった様子をSNSで発信されていましたね。
相変わらず大人しくて可愛かったです。現役の時もそうですけど、びっくりするくらい大人しくておっとりしていましたから。また来年会いにいきたいです。
2023年にはご子息の加藤翔馬騎手がデビュー。すでに266勝(2025年11月26日現在)を挙げ、重賞勝ちも複数回あるご活躍ぶり。翔馬騎手のご活躍はどう見ていますか?
調教師としては、まぁデビューの時に比べると、マシになってきたかなと。ただすぐ近くに吉原寛人っていうすごい先輩がいるわけですから、もっと精進してほしいですね。父親としては......、正直嬉しいですよ。もっともっと精進してほしいですけど、あいつで重賞勝ちたいという気持ちはありますね。そこは近々の目標として掲げたいです。
吉原寛人騎手はどんな存在ですか?
可愛い後輩であり、頼れる所属騎手ですね。普段は冗談言って笑い合っていますけど、馬に乗せると本当に頼れるので。ハクサンアマゾネスを一緒に育ててきたというのもありますし、特に指示をしなくても意思疎通ができる信頼関係はあると思っています。
今年はここまで(2025年11月26日現在)98勝を挙げ、金沢の調教師リーディングで僅差の第2位につけています。
そうですね。たくさんいい馬を預けていただいていますから、リーディングを取らないといけないなという思いはあります。ただ自分のことだけではなくて、金沢競馬場はたくさんのファンの方々に応援していただいていますが、もっと頑張ってさらに注目度を上げていきたいと。西日本には金沢競馬があるということをもっともっと広めていきたいですね。そこが大きな目標です。
今年の8月には記録的な豪雨により、深刻な浸水被害がありました。
本当に大変でした。かなりの雨で厩舎が浸水して、これはやばいなと。一晩脚元が水に浸かったまま過ごす馬が多く、その中でよく頑張ってくれました。稀に見る災害でしたが、今後またこういうことがあったらと未だに心配です。ただあの時、たくさんのファンの方々に助けられたこと、とても感謝しています。金沢市の中でも競馬場付近のダメージが一番大きかったのですが、SNSでどんどん情報を広げてくれたおかげで注目してもらうことができました。県の方や市の方が迅速に視察にきてくれて。マスコミの方々、ファンの方々が取り上げてくれたおかげです。本当にありがたかったです。
では、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
いつも金沢競馬を応援していただき、ありがとうございます。普段の開催はもちろん、来年はJBC開催もありますので、強い馬を育てていけるようこれからも頑張ります。
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※インタビュー / 赤見千尋
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7月13日高知競馬第4レースで勝利し、地方競馬通算2500勝を達成した永森大智騎手(高知)。今年は高知リーディングを独走中。現在の心境をうかがいました。
地方競馬通算2500勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。ここまで勝たせていただいて、頑張ってくれた馬たちや関係者の皆様にとても感謝しています。ただ、この数字に満足することなく、もっともっと努力していかないといけないなと。修次さん(赤岡修次騎手・高知)は4700勝以上勝っていますし、上には上がたくさんいますから。ここまで来られたことに感謝しつつ、さらに上を目指していきたいです。
今年はここまで119勝(2025年9月8日現在)を挙げ、高知では圧倒的なリーディング1位を独走していますね。
今1位だということは特に意識していません。こればっかりは1年終わってみないとわからないですから。今年は実さん(宮川実騎手・高知)がケガをして休養していた期間が長く、打越厩舎にたくさん乗せていただきました。9月6日から実さんが復帰しましたから、そこが変わってくるのは大きいと思います。また実さんと一緒に乗れることは嬉しいですし、これまで以上に気を引き締めて、負けないように頑張ります。
4月13日の二十四万石賞では、プリフロオールイン(打越勇児厩舎)に騎乗して逃げ切り勝ちを収めました。
プリフロオールインには新馬戦で乗せていただいた経験があり、その時は2着に負けてしまったのですが。あの時と比べたら当然ですけどかなりしっかりしていました。高知三冠を取ったあとは、なんとなくリズムを崩しているのかなという印象でしたが、スタッフさんからはだいぶ調子が上がっていると聞いていて、その通り強かったです。
プリフロオールインで二十四万石賞を勝利
ルピナステソーロ(宮川真衣厩舎)では霧島賞を連覇。昨年のJBC当日に行われた2024九州産グランプリと合わせて九州産重賞3連勝となりました。
宮川調教師から声をかけていただいて乗ることになったのですが、(転入)初戦から逃げて強い競馬をしてくれて、走る馬だなと感じました。とても乗りやすい馬で、スピードがあって勝負根性もあって。今後は引退してお母さんになる準備に入ると聞いているので、ここまで頑張ってくれたことに感謝しています。これからはゆっくり過ごしてくれたら嬉しいですね。
霧島賞連覇を果たしたルピナステソーロ
7月11日に園田競馬場で行われた兵庫サマークイーン賞では、地元兵庫のプリムロゼに騎乗して2着と健闘しました。
他場から声をかけていただくのはとてもありがたいです。少し距離が長かったですけど、一生懸命走ってくれました。勝つことはできませんでしたが、とてもいい経験をさせていただきました。
永森騎手は2004年デビューですが、当時から比べると高知競馬は大きく変化したのではないでしょうか?
そうですね。当時からみんなが一生懸命競馬に取り組んでいることは変わらないですが、注目してくれるお客様の数や賞金体系がかなり変わりました。僕がデビューした頃は1着の最低賞金が9万円、ダービー(高知優駿)の1着賞金も35万円くらいだったと思います。今の高知の盛り上がりは馬券を買ってくれるファンの方々のお陰なので、これからも注目していただけるよう頑張ります。
高知名物、一発逆転ファイナルレースも毎回盛り上がりますね。
騎乗している方もみんな気合が入っていますよ。特に若手騎手たちはすごく元気ですね。しばらくチャンスのない馬でも勝てる可能性がありますし、誰がどんな乗り方をしてくるか展開が読めないので、乗っている方も必死です。
今後の目標を教えてください。
一番はケガなく過ごす、ということですね。一時毎年ケガが続いていたので、今年はそれがなく来られていることが大きいです。あとは所属の雑賀(正光)先生も仰っていましたが、数字としては3000勝を目指したいです。
雑賀調教師は昨年地方競馬通算4000勝を達成され、「弟子たちが頑張ってくれることが嬉しい」と仰っていました。
雑賀先生がいなかったら僕はここまで勝っていないと思うので、本当に大きな存在です。今でも怒られることがあって、そうやって注意してくれることもありがたいですね。
では、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
いつも高知競馬を応援していただき、ありがとうございます。高知は若手も増えましたし、ベテランも健在ですし、みんな一生懸命頑張っています。これからも皆様に楽しんでいただけるよう努力を続けて行きます。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:高知県競馬組合、佐賀県競馬組合)
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