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やっぱり馬が好き(第25回)  旋丸 巴

2006年10月 6日(金)

マツノコトブキの忘れ形見 アンローズ

 先週末は矢野さんも斎藤さんもロンシャンにお出かけ……だって、いいわねっ! 私なんか暴れ馬やら暴れ娘相手に平々凡々の週末だったのにっ。ふ~んだ。

 と羨望に悶絶しつつも、しっかりパリ在住の義兄にメールして、凱旋門賞の馬券は買ってもらったけどね。ふふふ

 でも、しかし、凱旋門賞ばかりが競馬じゃない。10月1日、その日は我らがばんえい競馬にとっても重大な日であって、そう、言わずと知れた「愛しのアンローズが岩見沢記念に挑んだ日」。このレースに勝てばアンローズは岩見沢記念3連覇。ばんえい史上初の「牝馬による同一重賞3連覇」ということになるのだけれど……。

 ご案内の通り、結果は堂々の優勝! 終始馬群をリードする完勝だった訳で……偉いぞ、アンローズ!

 トモエパワーとの連を買っていた私は馬券で撃沈。それでも、アンローズの走りっぷりの良さに大満足したのでありました。

 これでアンローズは、前述の記録を達成した上に、8月の、ばんえいグランプリから4連勝。いやはや、凄い勢い。

 昨年度末ばんえい記念で競走中止した時には、「アンローズもそろそろ引退かな」などと予想し、覚悟した私の、そんな感傷なんか木っ端微塵の岩見沢での大活躍。こういうことで予想が外れるのは嬉しいね。

 はてさて、そんな凄いアンローズだけれど、こんな女傑でありながら、美形である。その点に私はいたく感動するものであって、天は二物を与えるんですねぇ。

 アンローズを初めて見たのは、忘れもしない2002年1月1日の黒ユリ賞。つまり、この年も私は元日から競馬に出かけていた訳で……というような感慨はさておき、この、アンローズを初めて見た時のことは生涯忘れられない。何しろ、一目見た瞬間に背中に電撃が走った。それほどの美形で……と書くと、読者各位は、「そんな大袈裟な」と思われるかもしれない。けれど、これホント。ただし、単に美形であるだけなら、こんなに衝撃は受けなかったのであって、私が驚いたのは、あまりにも彼女が父マツノコトブキに似ていたから、である。

 マツノコトブキが大種牡馬であることは、本欄読者には釈迦に説法。今更説明する必要もないだろうし、平成6年から5年連続リーディングサイヤーに輝いた伝説的名種牡馬ということは、読者諸氏のよくよく知るところ。

 ではあるけれど、そのマツノコトブキが稀に見る美男子であることは存外、知られていない。何しろマツノコトブキは蹄葉炎のために未出走のまま引退してしまったから、その姿を公にすることはなかった訳で……。

 そんなマツノコトブキに会いに行ったのは、更に溯って、15年ほど前のこと。当時、ばんえい競馬について、ほとんど知識のなかった私が、知人に「馬好きなら絶対に見ておきなさい」と連れて行かれたのが、マツノコトブキが繋養されていた池田町の中村牧場。

 そこで対面したマツノコトブキは……!

 気品。まずもって、この言葉が私の貧相な脳みそを直撃した。小柄ながらバランスの取れた体型も素晴しかったけれど、何と言っても驚愕すべきは彼の顔。固く絞られた耳といい、黒々と見開かれた大きな瞳といい、これほど「気品」を感じさせる馬は稀有。ポニーから重種まで、豪州から欧州、中国まで、星の数ほど馬を見て来たつもりだったけれど、これほど「気品溢れる馬相」は5頭と知らなかった。という訳で、一瞬にしてマツノコトブキに魂を奪われてしまった私。以降、この大種牡馬の産駒を応援して、随分、財布も暖かくしてもらったから、コトブキに対する思慕は益々深くなったという次第。

 そんな大大だ~い好きなマツノコトブキに、瓜二つ、いや、割らずそのまんま、というほど容貌の似ているアンローズに、だから、私が電撃ショックを受けたのも、むべなるかな。

Photo_53  私の言ってることが嘘でない証拠に、ここに貴重な「マツノコトブキ当歳時の写真」を掲げるから、アンローズとの酷似を、読者自身が体感していただきたい。

 コトブキは、私が初めてアンローズに会った黒ユリ賞から僅か2カ月後、この世を去ったから、私にとってアンローズこそがコトブキの「忘れ形見」。どんなに負けても応援しようと心に誓ったのだけれど、負けるどころか、アンローズは勝ち続けて、今や、ばんえい界を代表する、いや、ばんえい競馬史に名を刻む名牝に成長した。

 今年も秋の色が深まって、短い北見開催が終われば、また、帯広で彼女に会える。それが、今から、とっても楽しみな私なんである。

 もっとも、アンローズにしてみれば、「私、あんまり帯広の馬場とは相性が良くないんだけど」と、得意の岩見沢競馬を去り難く思っているのかもしれないけれど。

馬券おやじは今日も行く(第24回)  古林英一

2006年9月22日(金)

馬主への道 ~馬市場見学の巻~

 うーん、やはり矢野・斎藤両巨匠にはかなわない。先日の大賞典の結果である。あれくらいの斤量差があっても小生はホクショウダイヤが押し切ると思ったのだが。まあ、済んだことは仕方あるまい。馬券や車券のことで真剣に悩んでいては身が持たない。はっきりいって、馬券・車券に関してはすっかりパンチドランカーになっている小生である。

 さて、先だってのこのコラムで、「馬主になりたい人この指止~まれ!」と呼びかけたところ、早速関東在住のAさんから打診のメールをいただいた。これでまた一歩ばんえい記念制覇に向けて話が進んだのである。なんか話が大きくなっているのではと思う方もあるかもしれないが、オーナーを目指す限りはばんえい記念制覇こそが目標なのである。

 さて、馬を入手する第一歩は市場からである。旋丸姐さんに煽られた小生は勇躍ホクレン十勝家畜市場の8月馬市場へと出かけたのである。軽種馬の市場と違って、こっちは押しボタン式……ということを小生が報告すると旋丸姐さんが既に宣言しているので、これはいわざるを得ない(^_^;) 市場で購入した名簿には「押しボタンスイッチ取り扱いに係わる注意事項」なんぞも掲載されている。そこで発見した馬市場トリビアである。「押しボタンスイッチの吊りひもは電波を送信するアンテナになっている」。へえ~。

 馬市場にはばんえい競馬の関係者が多数来場している。西弘美騎手に「こんなところにも来てるの?熱心だね~」なんぞと呆れられた小生である。まあ、いわれてみれば確かに、熱心だわな。だが、しかし、西さん、バカにしたもんじゃありやせんぜ。将来われらが◎○▲号(馬名未定)が第××回ばんえい記念に歩を進めることにでもなれば「西さん、今度ひとつ乗ってみてくれませんかね」なんぞということがあるやもしれませんぜ。

 2日目こそ旋丸姐さんに導師を勤めていただいたものの、初日は小生ひとりぼっち。一番悩み、そしてついに独力で解決できなかった謎が、例の階段状になった購買者席に行く通路である。上場される馬の繋養場所やセリ場への搬入通路は簡単にわかるのだが、購買者席の入口がさっぱり見あたらない。何度も建物の周辺をうろちょろした結果、結局、初日は購買者席への着席を断念した小生である。そもそも購買者席に行けなければ馬を買うことなんぞできやしない。なんせ前述の「押しボタンスイッチ取り扱いに係わる注意事項」にも「変な場所からスイッチを押したらダメよ」と書いてあるからね。

 2日目、この重大な疑問はいともあっさり氷解した。というのも、購買者席に直接はいる入口なんぞはハナからないのである。ではどうやって購買者席に行くのか。なんと馬と人がびっしり並んでいる出場馬繋留レーンを、「ちょいとごめんなさいよ」と横切って行くしかないのである。

 2日間の出場頭数は全部で551頭。うち、農用馬が410頭で小格馬が128頭。他に共進会セールというのがあってこれにも13頭出場した。小格馬というのはポニーやドサンコである。こっちの方は思わず手を出してしまいそうな5~10万円というお手頃価格の馬もちらほら。ポニーといえば、日本競馬界きっての美人調教師・谷あゆみ先生がポニーに熱い視線を送っておられる光景も目撃した。大小問わず馬なら何でもお好きなんでしょうね、きっと。

 後日ホクレンさんに照会したところ、この2日間の市場成績は、農用馬の部の売却頭数は410頭中303頭。したがって売却率は74%。農用馬の最高取引額は105万円というのが2頭(いずれも牝馬)いて、逆に、最低価格は1歳牡馬で115,500円(桁間違いではない!)というのがいた。落札者は番号で示されるのだが、小生が見ていた範囲では購買者番号21番が落札する馬が多い。場内に掲示されていた購買者番号一覧表によると、21番は駒城となっていた。この会社は馬肉料理で有名な熊本の菅乃屋の関連企業である。

 いずれにせよ、1歳牡馬なら100万円も出せばそこそこの馬を入手できることがわかった。ただし、これは100万円くらい小生がポンと出せるという意味ではない、念のため。さらに、難関・購買者席の入口もわかった。馬主として、オーナーズカップ出場→ばんえい記念制覇に向けたわが野望が着実に前進した2日間であった。最後にいろいろとご面倒をかけた旋丸姐さんに感謝!

やっぱり馬が好き(第24回)  旋丸 巴

2006年9月 8日(金)

セリ報告と耳寄りなお知らせ

 古林先生から「セリに行こう」とのお誘い。

 当情報局のおかげで、お知り合いになれたこのお茶目な先生のことであれば「喜んで御伴いたします」と尻尾振り振り大喜びで出かけたのが、8月29日、30日の2日間にわたって音更町で開催された「ホクレン十勝地区馬市場」。十勝地区と限定が付くものの「1000頭セリ」とも言われる当市場。数の上で行けば、サラブレッドのセレクトセールなんてメじゃない。それくらいの大規模セリで、それだけに上場馬も種種雑多、バラエティーに富んでいるから面白い。

0609081  御馴染みの重種馬(農用馬)の他にも、ドサンコやら乗用馬、ポニーなんかも登場して、出番を待つ馬の繋ぎ場には、2メートルに近い背丈の大型馬の横に体高50センチにも満たない縫いぐるみのようなポニーの仔馬が繋がれていて、このセリならではの不思議な光景を展開している。

 けれど、そんな中でも、やっぱりセリの主力は重種馬で、だけども、このところのセリは、この種の生産者にとって面白いものではないのである。

 いや、価格は良いのである。1歳馬でも体格が良ければ80万円を越す。けれど、その大半が食肉用としての落札。

 このところ馬肉の値段は高騰して、数年前からすれば3割ほども価格が上昇。けれど、反対に、ばんえい競走馬の値段は下落しているから、「肉値」と「競走馬価格」が急接近。下手をすると逆転してしまう。

0609082  今回も、ばんえい競馬の馬主さんが、「ちょっといい馬みつけたから買おうと思ったら、肉屋さんに負けちゃった」と嘆いている場面に何度も遭遇したし、実際、共進会2位の立派な馬が食肉業者に落札されたり。折角の優良馬。せめて1度でもレースを走らせてやりたいのだけれど……。
写真:サラブレッドの手競りと違って、ここではボタン式の競り……というようなことは、次回、古林先生が報告して下さる……はず)

 とは言いながらも、それでも、ばんえい競馬関係者の皆さんだって頑張っていて、御馴染みの服部調教師、梨本調教師といった先生方に加えて、西、坂本といった一流騎手諸氏まで、多くの関係者がセリに臨み、明日のスターホースの発掘に余念がなかった。

 と、そんな関係者の中に、我らが谷さんもいて、前回、共進会では、あまりに忙しくて、あんまり話も出来なかったけれど、今回は、馬主さんが谷厩舎預託用に落札した馬2頭なんぞを眺めながら、おしゃべりも出来て、いやー、楽しかったわ。嬉しかったわ。

 そんな谷さんとのおしゃべりの中で、実は、読者諸氏に耳寄りなお知らせがあったから、早速、ご報告!

 谷厩舎では、今、『新厩務員さんを募集中!』 なのである。ズブの素人でも受け入れ可能とか。谷さん自身が大学卒業後に馬の世界に入った人だから、きっと、馬に無縁の人の気持ちもよく分かっているはずで、その点は心配後無用。ただ、それより何より問題は「健康」で「真摯に馬と接することが出来る人」ということなんだろうけど、どうですか、皆さん。谷厩舎で働いてみませんか?

 ばんえい競馬を主催する市営競馬組合でも、その公式サイト上で厩務員募集をしているから、正式な申し込みは、そちらから、ということになるんだろうけど、何はともあれ、馬好きの若人よ、是非、この道も検討されたし。

 話題の美人調教師と働ける一世一代のチャンスですぞ!  ただし、「地震・雷・谷あゆみ」と称される谷さんである。チャラ系ナンパ気分で彼女の厩舎に入る腹積もりなら……命の保障は致しかねますので、あしからず。

馬券おやじは今日も行く(第23回)  古林英一

2006年8月25日(金)

オーナーズカップへの道……

 前回、旋丸さんが書いておられたように、小生、最近密かに(こんなところで公言したら密かにもへったくれもないのであるが)オーナーズカップに意欲を燃やしているのである。ばん馬のオーナーになりたいと旋丸さんに言ったところ、「オーナーズカップに出れますよ~」と煽られ、「確かに!」と思ってしまったのである。

 実は小生つい先日まで競走馬のオーナーだったのだ。馬産地・日高で競馬や馬に関する講演なんぞをさせてもらうとき、「馬主でもある北海学園大学教授」なんぞと紹介され、講演の後「北海学園大学の教授っていったいどのくらい給料もらってるんですか?」などと尋ねられることもあった。

 競走馬のオーナーなんぞというと、一般的にはお金持ちということになっている。あくまで「一般的には」ということであって、なかには例外もあるのである。「競走馬のオーナー」といっても、小生の持ち分はわずかに1割だったのだ。有り体にいえば、「馬主になりたい~」と無理をいって、知り合いの牧場主が道営競馬で使っている馬に一口のせてもらっただけなのである。したがって小生の持ち分は脚1本分もないのである。さらに、例え1割であっても、「トニービンの肌にサンデーサイレンスの牡馬」なんぞという馬ならたいしたもんだが、なんせ「○○の肌に××の牝馬」(○○や××が気を悪くしたらいけないので敢えて伏せ字にさせてもらう)である。さらにその1割である。正直いってクラブ法人に一口出資するより安いくらいのものだ。

 自分の労働内容をまじめに考えれば、「給料が安い」なんぞといえば世間様に申し訳なくて口が腫れるんではないかと思わなくもないが、それでも小生の給料などは世間様が思うほどの高給ではない。かてて加えて、わが学校法人北海学園のM理事長は上に「ど」のつくケチである。世間を騒がせた某大学の理事長のような派手な金の使い方は全くしていない御仁である(もっともあの理事長も教職員の給料に関しては案外ケチだったようだが)。まあ経営者たるもの使用人からケチだとののしられるくらいでないとだめなんだろうなと思わなくもないが、なんせ小生は北海学園大学労組書記長であるからして、立場上、「こりゃ理事長、せめて年末一時金にはもうちょいとイロつけろ!」と敢えて言うのである。

 わが北海学園の労使問題はさておき、地方競馬の馬主資格は世間が思うほどハードルが高くはない。問題は馬代金と預託料なのである。ばん馬の預託料が他に比べて高くはないとはいえ、やはりそれでも月額十数万円はかかる。わが家には、国税庁よりも厳しく、いや、国税庁どころではない。悪辣な地回りヤクザのように小生のアガリからカスリをむしり取るタチの悪い奴がわが家にはいるのである(ちらっと小耳に挟んだところでは、このタチの悪いおばはんを法制度的には妻というらしい)。

 そこで、可処分所得が事実上小さい小生がオーナーズカップに出場するために、まず、どなたか一口のせてくれる馬主さん、もしくは志を同じくする同志が必要なのである。現在、募集中である。小生をオーナーズカップに出場させてやろうというご奇特な方、ぜひご一報ください。

 来週はオーナーズカップに出場する日を夢見て、旋丸先生のご指導のもと、相馬眼を鍛えるべく、十勝の馬市場を見学にいく予定である。ついでながら、小生、北海道知事認定の家畜商でもあるからして、牛馬の売買の仲介もさせていただく。こういっちゃなんだが、全国に大学教授が何人いるかは知らないが、家畜商登録をしている大学教授は日本広しといえど小生だけであろう。もっとも、小生、家畜取引に関しての実績、さらに相馬眼ともに皆無である。いわばペーパー馬喰である。それでもよければお世話させていただくので、ご用命の際にはご一報たまわりたい。

やっぱり馬が好き(第23回)  旋丸 巴

2006年8月18日(金)

馬の値段

 生まれて半年の、それも牝馬に6億円?!と、目をむいた人は多かっただろう。

 毎年、北海道千歳市のノーザンホースパークで行われるセレクトセールは、サラブレッドの駿馬が揃う超一流のセリ市場。今年も7月10日から12日までの3日間、1歳馬と当歳馬のセールが行われたけれど、その最高落札額が何と6億円だったというから……何をかいわんや!

 私の親しくさせてもらっているJRAの小檜山調教師も来られたし、11日には私も見学兼取材に行こうと思っていたのだけれど、どうしても書かなければならない原稿がアップしていなくて、悔し涙に暮れながら千歳行きを断念した。

 もっとも、この開催3日間、ずっとグリーンチャンネルの中継を横目で見ながら仕事をしたせいで、結局、原稿は書きあがらず。編集部に霹靂を落とされたから、こんなことなら、潔くセリに行っちゃえば良かった。

 という訳で、上記6億円の馬が落札された場面も、テレビ中継とは言え、バッチリ、ライブで見させてもらったのだけれど、それにしても6億円とは……。

 顧みて、我らが「ばんえい競馬」に出走する馬達の値段は、というと……読者各位は、どのくらいかご存知?

 景気の良かった10年前なら、当歳で数百万円、能力試験で好タイムを出した馬なら1000万円の声がかかることも珍しくなかった。

 勿論、前述、セレクトセール上場馬に比べれば桁が違うけれど、バブル崩壊以降下降し続ける一般のサラブレッドの値段を考えれば、ばんえい競走馬の生産者が、サラブレッド生産者に羨ましがられる時期だってあったほど。

 と、しかし、このところ、ばんえい競馬も売り上げダウンの余波が生産界まで浸透して、ばんえい競走馬の値段も急降下。前回、ご紹介した共進会でも、体格も血統も優秀な馬が150万円で取引きされるのを目撃したし、谷さんに聞いても、「200万円も出せば、そこそこの馬が買えるよ」というから、生産者にとっては辛い時代である。

 と、馬を生産・販売している私としては、ついつい生産者の立場に立って嘆いてしまうのだけれど、ファンの立場からすれば、一転、今こそが大チャンス!

だって、ですよ、軽自動車1台分の値段で競走馬が買えてしまう。しかも、月々のカイバ代だって、JRAの3分の1程度とお手軽。馬主資格の取得も、さほど厳しくない。

 馬代金はともかくとして、月々のカイバ代は、ちょっと辛い、というサラリーマン諸氏には、共同馬主って手もある。

 そう言えば、先日、帯広に取材に来られた古林先生と話をしていたら、

 「何人かで馬を持って、谷調教師に預けたいな」と、柔和なお顔いっぱいにチャーミングな笑みを浮かべて夢を語られていたから、
 「そうですよ、馬主になって、オーナーズカップに出走されるといいですよ」と申し上げて、火に油を注いでおいた。

 「あ、それ、いいな」と、ますます微笑みのパワーをアップされておられた古林先生。当情報局に、先生の「オーナーズカップ奮戦期」が掲載される日も近い……かも。

 いや、しかし、古林先生ばかりではない。本欄読者だって、前述のように、ばんえい競走馬を取得する資格は充分あるはず。

 しつこいようだけど、馬の値段が下落している今こそがチャンス。馬主なんて夢のまた夢、と考えていた、あなたも、ポケットマネーで、ばんえい競馬のオーナーになってみませんか?

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