11月13日(日)のメインには、4歳牝馬ナンバーワン決定戦・クインカップが組まれています。2014年のこのレースを含め同世代女王のタイトルを独占したナナノチカラを除けば、帯広単独開催となった07年以降の勝ち馬は、すべてここが重賞初制覇でした。今年のクインカップは、ハンデ差は最大10キロしかつかず、どの馬にもチャンスがありそうな実力伯仲の一戦です。
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【第16回開催1日目】
11月12日(土)のメイン第10レースは、トドワラ特別(A2級-2組混合・20:10発走予定)。
◎ニシキエーカンは、近4戦が2、1、2、2着の堅実行進。同じ4戦で1、2、1、1着だった天敵アアモンドセブンが今開催からA1に昇級したことが何よりのプラス材料といえます。前開催のサロマ湖特別(11月7日・A2・B1級決勝混合)では第2障害をひと腰で越えると、シャープな末脚を発揮。障害次第の面は否めませんが、流れが落ち着く特別戦のほうが、腰の入りも良いようです。相手は強化しますが、勝機も十分でしょう。
○サクラリュウは障害巧者で、10月1日の神無月特別(A1級混合)では、オープン馬キタノタイショウと一騎打ちの末、僅差の2着。ニシキエーカンを3着に完封しています。しかし、続くペルセウス特別(10月22日)が出走取消で、前開催は見送り。実績上位ですが、順調さを欠いているのがやや気になります。
▲イッキフジは、近3走ではすべて平場戦を使われ、4、5、3着。すべて障害はひと腰でまとめています。前走のA2級-2組混合戦(10月29日)はゴール前で2番手に上がりながら、ニシキエーカンの急襲に遭って、2着の同馬からコンマ3秒差という惜しいレース。特別戦なら先行策が打てるはずで、変わり身がありそうです。
△ホクショウメジャーは、サロマ湖特別が4着。時計の出やすい馬場で決め手比べになったのは不運でしたが、障害力を生かすこの馬らしい競馬をして、勝ち馬から3秒3差なら悪くありません。ここも上位をうかがいます。
サロマ湖特別が8番人気・3着だった△カンシャノココロは、ここもスムーズに追走できるかがカギです。
【第16回開催2日目】
11月13日(日)のメイン第10レースは、第41回クインカップ(4歳牝馬・20:10発走予定)。
◎アサヒカツヒメは、特別戦へ初挑戦だった前走の能取湖特別(10月29日・B2級-1組)を含め3連勝中。すべて逃げ切りで挙げています。好調と不調の波がはっきりしているタイプのようですが、2着を10秒7もちぎった前走の感じでは、いまがまさに好調のピークといった印象も。初の負担重量、相手強化など課題は多いものの、すべてクリアし、4歳女王の座を狙います。
○シリウスは急激に調子を上げています。今季は障害で苦戦が続きましたが、2走前のA2級-2組混合戦ではひと腰でまとめて快勝。続く前走の桔梗特別(10月9日・A2級-1・2組決勝)では680キロながら、再びひと腰で越えての逃げ切りで2連勝中です。前哨戦の紅バラ賞(10月23日・4歳牝馬オープン)は自重し、ここに備えてきました。黒ユリ賞を勝ち2歳シーズンの女王に輝いた実績馬だけに、立て直されたここは楽しみ。
紅バラ賞3着の▲メムロコマチは、2歳シーズンの黒ユリ賞2着、3歳のばんえいオークス3着と、世代女王決定戦ではともに好走しています。前走のB2級-1組戦こそ崩れましたが、本来は障害巧者で、決め手もあるタイプ。これで4連闘目とレース間隔は詰まっていますが、目立った馬体減もないのは充実している証といえそうです。
紅バラ賞をトップハンデ670キロで制したのが△アスリート。中団で障害を越えると自慢の末脚で突き抜けました。それより重い690キロを課されていた4歳シーズン二冠目の銀河賞、前走の端野峠特別(10月31日・A2級-1組)とも障害ひと腰から3、4着。もともとの決め手に障害力も加わって成長を感じさせます。
前述4頭が横一線といった感じ。紅バラ賞2着×キタノレッドルビー、同4着×タキニシサンデーの両障害巧者は押さえまで。
【第16回開催3日目】
11月14日(月)のメイン第10レースは、北海道競馬記者クラブ特別(オープン・20:10発走予定)。前開催の10月30日に行われた重賞・北見記念はフジダイビクトリーが逃げ切り圧勝を収め。今季重賞2勝目。1番人気のコウシュハウンカイは、第2障害で苦戦し8頭立ての8着に敗れました。
注目は◎フジダイビクトリー。岩見沢記念、北見記念の2重賞を含め3連勝と絶好調です。今開催から基礎重量が10キロ上がっているのは障害巧者のこの馬にとって歓迎。前走で24秒6もちぎった2着ニュータカラコマと、引き続き同重量での出走なのも恵まれました。4連勝を決め、次開催11月27日の重賞・ドリームエイジカップへ弾みをつけたいところです。
○ニュータカラコマは、北見記念では勝ち馬には差をつけられましたが、オレノココロ、カイシンゲキら4頭による混戦の2着争いは制しています。これで今季2戦目から8戦連続連対中。今回は、コウシュハウンカイ、4歳の怪物センゴクエースらが回避したことで、フジダイビクトリーとの一騎打ちムードです。
▲オレノココロは、トップハンデだった北見記念でも3着と崩れませんでした。引き続きハンデは厳しいものの、底力は侮れません。
北見記念では激しい2着争いの末4着△カイシンゲキ、紅一点の△セイコークインは軽量を利して上位食い込みなるでしょうか。