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今週のみどころ(7/8〜7/10)

2006年7月 7日(金)

 今週は9日(日)に、高馬体重馬によるビッグウエイトカップが行われます。出走馬等の詳細は下記をご覧いただくとして、ただでさえ迫力満点のばんえいに、よりいっそうの迫力を感じることができる一戦として知られています。かつてはアサギリコーネルトップサカノタイソンなどの名馬が制しているほど、格が高いレース。今年もこうした名馬に近づくような馬が名乗りを上げるのか、注目したいところです。
 8日(土)に行われるのはカルルス特別(3歳以上390万円未満)。ここには、現在9連勝中のハイタワーが出走を予定しています。今季のスタートは270万クラスで、帯広開催では4、4、2着と振るいませんでしたが、旭川開催を7戦全勝でまとめると、岩見沢もここまで2連勝。390万クラスの上位に名を連ねるまでになりました。ここも中心的存在となるのは間違いないでしょう。
 9日(日)のメインレースは、ビッグウエイトカップ(3歳以上、高馬体重馬選抜)。条件にもあるとおり、高馬体重の馬による一戦です。今回も650万クラスからオープンまで、骨のあるメンバーがそろいました。中心に推したいのはスーパークリントン。自身650万クラスと格下ですが、これまで世代重賞で培ってきた実力はなんらヒケを取りません。今季4戦連続連対と好調でもあり、十分期待が持てそうです。ほか、ヨコハマボーイの底力にも注目したいところ。
 この日の第10レースは、1日のジュライ特別、2日のマロニエ賞、3日のエルム特別出走馬による勝抜別定戦。オープンのマロニエ賞からはアンローズやサダエリコ、そしてミサキスーパーなど。800万のエルム特別からはフクイズミやホクショウファイト、そして650万のジュライ特別からハマナカキングやギャンブラークインなど、かなりの好メンバーが顔を合わせる予定。平場戦ながら、注目の一戦となりそうです。
 また第4レースの2歳A-1戦は、シベチャタイガー、コーネルフジ、アローファイターの三つどもえ。今季の2歳戦はこの3頭が有力で、ここも熱戦が期待できるでしょう。
 10日(月)はウトナイ特別(3歳以上勝入混合550万円未満)が行われます。これは1日の第10レース(470万円未満)、2日の第10レース(550万円未満)出走馬による2度使い戦で、タカラテンクウやキョウエイボーイ、ミスターハヤサキやスギノフィリオなどが出走する可能性があります。メンバー発表を待ちたいところですが、ここでは岩見沢開催2連勝のミスターハヤサキに期待したいところ。また旭川5戦全勝と好成績を残したスギノフィリオの巻き返しにも注目です。

やっぱり馬が好き(第21回)  旋丸 巴

谷さんと辻本さん

 「な、何~~?! 谷厩舎~~?!」
 と、あられもない声を張り上げた相手は、辻本由美さん。ご存知、ばんえい競馬女性騎手第1号である。

   *   *   *

060707  ご案内の通り、騎手を引退した辻本さんは、十勝に牧場を構え、生産者として毎年、ばんえい競馬に駿馬を送っている。彼女と少しばかり面識があるのをいいことに、先日、何となく電話をしたら……。

 「牧場は母親に任せて、厩務員になったんだ」と言われて、仰天した。

 だって、5月に辻本牧場に遊びに行ったばかり。そして、そこで、生まれたての仔馬の世話や、種付けに忙しく立ち働く辻本さんの姿を見たばかり、なのである。それが、あれから僅か2カ月で厩務員に転身とは……?

 何か、よほど思うところがあったのだろう、と思って、辻本さんに尋ねたら、
 「うーん、思うところ……って別にないんだけどね。思うままに生きてる私だから」
 あはははは、と笑い飛ばされてしまった。ううむ、やっぱり辻本さんのパワーは凄い。

 因みに、辻本さんという人は、女性らしい気遣いの人であると同時に、「竹を割ったような」という言葉がそのまま服を着ているような、清潔無垢、豪放磊落な男性性も持ち合わせた、誠に気持ちの良い人なのである。

   *   *   *

 話は、厩務員に戻ったことを知らされて驚愕する場面に戻って……。しかし、そんなことで驚いている私に、更にもう一発、驚きのパンチが待っていた!

「で、勤務先はお父さんの厩舎?」と重ねて問うた私に、辻本さんの曰く

「いや、谷さんの厩舎」

 ここにおいて、私は冒頭の如く、あられもない声を張り上げるのである。

 いや、しかし、冷静に考えれば、谷さんと辻本さんは親友同士。だから、谷厩舎に辻本さんが勤めて何の不思議もない。不思議がないどころか、騎手経験も生産者経験もある辻本さんが厩務員としてサポートしてくれれば、谷さんも「鬼に金棒」。心強い助っ人に違いない。

 ちょっと驚かされたけど、これは素晴しい取り合わせだわ、と急に嬉しくなって、「じゃあ、頑張ってね」とエールを送って、電話を切った。

   *   *   *

 巨大産業に成長してしまったJRAとは違い、ばんえい競馬のシステムは、どこか家庭的で温かい。谷さんが辻本さんを厩務員に迎え入れて共に働く、なんてことが迅速に実現できるのも、小さな地方競馬ならではの話である。

 辻本さんが担当する馬はフナノカチ、セイウンステージ、タケノダッシュの3頭。この3頭が活躍すれば、「女性調教師・女性厩務員コンビの馬」として注目を浴びることは必至で……。

 もっとも、芯の強さ、行動力の凄さ、馬への愛着……何をとっても、そこいらの男性なんぞ問題にしないほどパワフルな、谷さんと辻本さん。だから、「女だから」なんてチャラチャラ祭り挙げてようとしても、決して軽佻浮薄なお神輿には乗らないだろうけど、ね。

レース回顧(7/1~7/3)

2006年7月 3日(月)

 1日(土)に行われたジュライ特別(3歳以上650万円未満)は、3番人気のエビスオウジャが優勝。近走は勝ちきれないレースが続いていましたが、そのモヤモヤを吹き飛ばす快勝で、今季4勝目を挙げました。第2障害は予想どおりナリタボブサップが先頭でクリア。2番手で続いたエビスオウジャは一気に脚を伸ばし、残り30メートルで先頭へ。その後もしっかり脚を伸ばして先頭でゴールしました。ナリタボブサップは終いに甘くなるも2着を確保。障害で手間取った各馬の中からハマナカキングが抜け出して3着。1番人気のミスターセンプーは、障害で詰まった上にヒザを折り、5着に敗れました。
 2日(日)のメインレース、マロニエ賞(3歳以上オープン)は、2番人気のミサイルテンリュウが優勝しました。今季はこれで5戦4勝。唯一の敗戦は旭王冠賞2着と、オープン戦線の中心として活躍しています。レースは早め先頭の代名詞ニシキダイジンが、先頭で第2障害をクリア。しかし、障害を下りてまもなくミサイルテンリュウがこれを交わし、必勝パターンへ。それを追うようにアンローズも内から2番手に進出。両馬とも終いの脚いろは決してよくなかったですが、結局はこの2頭が逃げ切って決着。障害6番手から豪快に伸びてきたサダエリコは、追撃及ばず3着に敗れました。
 3日(月)はエルム特別(3歳以上800万円未満)が行われ、2番人気のカネサブラックが優勝しました。第2障害下には他馬に遅れて到達しましたが、一呼吸おいただけで挑むと、切れのある見事な登坂力で一発クリア。遅れて、断然人気のフクイズミも障害を越え、人気2頭の一騎打ちの様相を呈しました。末脚に絶対の自信を持つフクイズミですが、カネサブラックの脚もまったく衰えず、その差はいっこうに縮まりません。ゴール前でわずかに差が詰まりましたが、そこまで。カネサブラックがシャープな障害、終いの脚という総合力で、フクイズミの追撃を交わしました。3着には4番人気のホクショウファイトが入線しています。

映像はこちら

今週のみどころ(7/1〜7/3)

2006年6月30日(金)

 岩見沢開催がスタートして6日間1開催が終了しました。現段階で、調教師リーディングのトップをひた走るのは松井浩文調教師。33勝を挙げて2位の梨本照夫調教師に8勝差をつけています。それ自体も素晴らしいのですが、なにより特筆すべきは勝率・連対率。勝率は33.3%、連対率に至っては45%と驚異的。もちろんともに1位で、勝利数、勝率、連対率と三冠を総なめにしています。フクイズミやハイタワーなどの管理馬も元気で、今後の活躍も大いに期待したいところです。
 1日(土)に行われるのはジュライ特別(3歳以上650万円未満)。スーパークリントンは9日のビッグウエイトカップにまわりましたが、このクラスをにぎわしている各馬が出走を予定しています。中心はナリタボブサップエビスオウジャの2頭となるでしょう。特にナリタボブサップは、近走持ち前の先行力が生きている印象。エビスオウジャは障害で詰まるシーンが多いだけに、今回も有力です。イケダガッツ、タカラボーイあたりも争覇圏。昇級戦となるミスターセンプーが、どこまで上位争いに絡むことができるか注目です。
 2日(日)はメインレースに、スポニチ杯マロニエ賞(3歳以上オープン)が行われます。7月23日の北斗賞をにらんで、サダエリコやミサイルテンリュウをはじめとするオープン一線級がエントリーしてきました。各馬が出走してくれば、もちろん中心はサダエリコ。旭王冠賞の安定したレースぶりはこの馬本来のものであり、復活と呼んで差し支えないものでした。2連勝を決めて、北斗賞連覇に弾みをつけたいところ。障害巧者ミサイルテンリュウ、今季初戦を快勝したアンローズ、特別戦では侮れないトモエパワーなども、もちろん争覇圏です。
 3日(月)はエルム特別(3歳以上800万円未満)が行われます。ここには800万クラスの中心フクイズミカネサブラックの2頭が出走を予定。特にフクイズミは今季2戦2勝に加え、昨季から4連勝中と絶好調。そのレースぶりも、末脚一辺倒というより、早めに障害を越えるという安定したものになっています。自在性が増しただけに、今回も勝ち負けが期待できるでしょう。ほか、古豪スミヨシセンショー、一戦だけでは見限れないホクショウファイトなど、伏兵も多士済々。注目の一戦となりそうです。

馬券おやじは今日も行く(第20回)  古林英一

夏到来、神罰てきめん?

 待ちに待った岩見沢が開幕した。札幌在住の小生にとっては、いわばホームグランドでの開幕である。開幕週は、残念ながら、日本環境学会への学会出張のため島根県に行っていたため現地参戦はできなかった。

 冬の帯広開催もいいが、夏の岩見沢開催はもっといい。爽やかな北海道の夏空の下、砂煙をあげて輓馬が疾駆する。ああ、北海道の夏はいいねえとしみじみ思うのである。また、岩見沢開催は、なぜか親子連れが多い。それも、じいちゃん、ばあちゃんと息子夫婦、それにまだ小さい孫たちなんていう観客がけっこういる。老若男女がそれぞれの想いでばんえいを楽しむ。これぞ、北海道の馬文化である。

060630  開催週こそ行けなかったが、1回岩見沢5日目(6月25日)には今季初の現地参戦を敢行した。当日9Rは北大競馬サークル「楡馬」(写真上)、10Rはわが北海学園大学の競馬サークル「VIP!」(写真下)のそれぞれ個人協賛競走がおこなわれた。両サークルによる予想合戦の模様は「BANBA王」でも紹介され、小生もちらっと「BANBA王」出演したのである。

 また、24・25日はスペシャルゲストとして女優の雛形あきこさんが来場していた。小生、幸いにも間近で雛形あきこさんを拝見する機会を得たのであるが、まことにきれいな可愛らしいお嬢さんであった。いやあ、眼福、眼福、いい目の保養になった(^^)/ ただ、おっちゃんの好みからいえば、5月にBANBA王のメインキャスターをやってくれた山田まりやちゃんの方が好きやなあ。まりやちゃん、このブログ見てくれてる~? 5月22日のBANBA王に乱入したアホのおっちゃんやで~(^^)/

 などと、気楽なことをいっている場合では実はないのである。目の保養にはなったものの、財布については保養どころか、泥沼化の一途をたどっている昨今なのである。今の小生はまさに「歩く再建整理団体」と化しつつあるのである。25日も起死回生を狙った11R北海道競馬記者クラブ特別では、小生が愛してやまない馬力の女神・アンローズが見事復活を果たしたものの、ゴール前期待していたホクトキングを人気薄シンザンウイークが交わして、トホホな結果に終わった。このレースの表彰式には雛形あきこさんも登場したのだが、記者クラブの代表として表彰式に臨んだG記者は、雛形あきこさんと並んで表彰式に出ることができ、「幹事会社は毎年持ち回りなんだけど、いい年に幹事になったなあ」と喜んでいた。

 それにしても、小生が堅いと思えば荒れる、荒れると信じれば堅くおさまる。裏目・たて目のオンパレードである。競馬なるゲームに親しんで既に約30年。もしかすると、小生は競馬というゲームのルールをどこか基本的に間違えているのかもしれない……。

 「BANBA王をしっかり見て勉強し直そう」と謙虚に思う昨今の小生である。この番組を見ていると、「馬」小寺・「ブック」定政の両氏が神様に見える。この両氏の予想が実によく当たるのである。「あんたら、もしかして、レースの台本書いてるのと違う?」といいたくなるくらいである。お世辞抜きに、さすがにプロは違うと心から思う。だが、しかし、馬券売り場でしばしばおみかけする両氏が、払い戻しに並んでいるお姿を拝見した記憶がないのである。不思議である。世の中、まだまだわからないことが多い。わからないことが多いからこそ、学ぶ意味があるのである。ワシってやっぱり学者やなあ。

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