関本玲花騎手は2019年10月5日にデビュー。それから約3年2カ月後の昨年11月22日、レディスジョッキーズシリーズ第2戦を勝って地方競馬通算100勝を達成した。水沢開催に移った12月4日に101勝目を挙げて"新人騎手"も卒業している。冬期間は笠松競馬で期間限定騎乗をしている同騎手にこの先の目標をうかがった。
まず最初に、ちょっと時間が経ってしまいましたが100勝達成の喜びと感想をお願いします。
達成できて嬉しかったですが、もう少し早く達成したかったなとも思いました。
"もう少し早く"というのは、残りわずかになってからもっとポンポンと勝ちたかった?あるいは年数・日数的なもの?
もうちょっと短い月日で達成したかったです。
そうは言ってもまずまず早い方の100勝達成だと思いましたが。
女性騎手にしては早い方なんでしょうけども、3年かかってしまったから。もう少し早く、2年半くらいで達成したかったかな。
減量が取れる、女性騎手分はあるけれど、その"重み"のようなものは感じますか。
減量分は大きいと思うので、見習い卒業という面では感じます。いつまでも減量が残っているのは......と思うし、これで"新人"ではなくなった、見習いではなくなったと感じます。
見ていて、100勝が迫ってもあまり意識せず淡々と......という感じに見えていたんですけど、実際どんな気持ちだったのでしょうか。やっぱり意識をした?
あと10勝くらいから意識してましたね(笑)。盛岡の発走室にホワイトボードがあるんですけども、そこに"あと○勝"とカウントダウンを書いてました!
"あと10勝"というと......、9月11日か。この頃から自分でカウントダウンをしていたと。
100勝が近づいた最後の3勝くらいはわりと連続して勝てたんですけども、はじめはしばらく勝てなくて長く感じましたね。でも後になって見れば普段のペースとそんなに変わっていないから、やっぱり気持ち的に長く感じたんでしょうね。
ラストスパートはしっかり勝てて、そしてレディースジョッキーで決めたのがやっぱり良かったよね。
LJSで決めたい......と言うよりは良い馬に乗る事ができてチャンスでしたからね。そこで勝ちたい、勝とうという感じでした。結果的に良いレースで、良いタイミングで勝つ事ができました。
11月22日盛岡、レディスジョッキーズシリーズ第2戦で地方通算100勝を達成
さて、100勝達成のセレモニーで"岩手の女性騎手の勝利数で歴代1位を目指したい"と言われていましたが、デビューした頃からそういう目標を抱いていたのでしょうか?
デビュー当時は慣れる事に精一杯で目標は特になかったですが、100勝するあたりですか、ここまできたら超えたいなと考えるようになりました。
高橋優子騎手が203勝の記録(注:岩手競馬の記録による)を持っているのですが、3年で100勝したと思えばこの記録の更新も確かに見えてきた。
遠すぎる目標ではないと思うので、超えて記録を残したいです。100勝まで3年ちょっとで来ているから同じくらいで、あと3年半くらいまでには届けば良いかなと思っています。
ところで、気がつけばそんな女性騎手の中でも先輩になってきました。後輩の女性騎手が増えてきて、自分に何か気持ちの変化とかでてきましたか?
"先輩になってきた感覚"は特にないですね。だってまだ4年目ですし、それに佐々木世麗騎手や神尾香澄騎手はセンターで一緒の時期があったからそんなに後輩っていう感覚がないですからね。まだまだ"先輩"じゃないです。
初めて新馬戦を制したイイヒニナルでは、JBCデーのジュニアグランプリにも出走(8着)
ちょっと大きな事を聞くけれど、"女性騎手がもっと活躍するようになる、あるいはもっと増える"ためにどんな環境作りが必要だと思いますか?
そうですね、競馬場の設備の部分は自分だけでできる話ではないので分かりませんが、今はJRA・地方を含めて女性騎手のことが盛んに採り上げられているから、これから騎手を目指そうという女性は増えていくんじゃないでしょうか。
イイヒニナルと関本騎手
最後に、岩手競馬の新シーズンに向けての抱負をお願いします。
次の目標に向けて、今までよりも1鞍1鞍を丁寧に自分の競馬をできるように頑張っていきます。また、沢山の方が競馬場に足を運んで、レースを楽しんでくれたら嬉しいなと思います!
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※インタビュー・写真 / 横川典視
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