デビュー4年目の杉浦健太騎手。20歳の元気な若手ジョッキーは、話してみるととても丁寧に質問に応えてくれる好青年でした。今年は順調に勝ち鞍を伸ばしていて流れがいいようです。
秋田:まずは騎手になるきっかけから教えてください。
杉浦:実家が園田競馬場と近くて、小さい時から親に連れて行ってもらったんです。それで、たくさんの人に注目される騎手になりたいと思って。小学校から中学までは野球を一生懸命やっていたんですが、小学5、6年の頃から騎手になりたいとずっと思っていました。
秋田:勝負服はどのように決めたのですか? 男性騎手でピンクを使うって珍しいですよね。
杉浦:目立ちたがり屋なので、あまり人とかぶらず、パッと見て分かりやすい色にしました。縦縞は、阪神ファンなので譲れませんでした(笑)
秋田:デビューした2010年は、21勝をあげました。新人ではなかなか勝てる数ではないですよね。
杉浦:1年目は、レースに乗っていても自分に余裕がなくて馬の力に助けられたと思います。減量があったので、前に前にという気持ちで乗っていました。21勝することはできましたが、とりこぼしもありましたから...。
秋田:今年はデビュー4年目、新人の時と今と比べると自分ではどこが成長したと思いますか?
杉浦:レース中に周りが見られるようになってきたのと、少しは馬を動かせるようになってきていると思います。でも、いざという時の反応が遅れたり、人気馬に乗ると少し焦ってし まう部分があるのでまだまだです。いつもレース前にいろんなシチュエーションを考えて、力を出し切れるようにと、全力で元気よく騎乗をするようにしています。
秋田:今までで、印象に残っているレースや馬を教えてください。
杉浦:やはり、初騎乗、初勝利させてもらったデビュー戦のホッカイパルニです。先生からは、逃げたらいいところがあるからと言われていて、ちゃんと逃げることができて勝てました。緊張しましたね。レースの後はみんな声をかけてくれましたし、嬉しかったです。いい馬に乗せてもらえてありがたかったです。
秋田:尊敬している騎手は?
杉浦:園田リーディングの木村健騎手は憧れます。迫力のある追い込みや、見ていて気持ちのいいレースができるところがすごいです。見せ場を作るというか、魅せるレースをしているんですよね。自分にはまだ難しい。一緒に乗って勉強させてもらっています。
秋田:今年は、すでに去年の勝ち鞍に並んでいますよね(7月25日現在19勝)。調子やリズムはどうですか?
杉浦:前に比べて、決めたいと思っているレースできちんと決められる数が増えてきたので良くなってきていると思います。
秋田:何か、きっかけみたいなことがあったんですか?
杉浦:1月の全日本新人王争覇戦(高知)に乗って、帰ってきてからリズムが良くなった気がするんですよね。
秋田:そうなんですか!? では、新人王争覇戦について伺います。どんな意気込みで臨みましたか?
杉浦:優勝したろ!って思って行きましたよ。もちろん、みんなも勝つつもりで来ていますが。
秋田:1戦目が7着で2戦目が2着、総合3位でした。実際のレースを振り返ってください。
杉浦:1戦目は、人気もあったしいい馬が当たったなぁと思って期待していたんですが...。2番手でレースはできましたが、最後は止まってずるずると下がってしまいました。
2戦目は、先生がじっくり行ったらいいと言っていたので、後ろからのレース。前がやり合ってくれて、自分にとっては良い流れになりましたね。最後はいい脚を使ってくれました。
秋田:終わってみての感想は?
杉浦:優勝するつもりで来たから悔しかったですけど、いつもと違う競馬場で乗っていろいろ勉強になりましたし、いい経験になりましたね。
秋田:(7月25日)現在、地方通算74勝、100勝も見えてきましたね。
杉浦:今年の目標は通算100勝なんです。あと半年弱で26勝ですよね。もう少しがんばれば届くかなとは思っているんですが。
秋田:現在20歳ですが、10年後、30歳の自分はどうなっていると思いますか?
杉浦:今よりもっと高いレベルで、上位で競えていたらいいと思います。欲を言えば、リーディングになっときたいです(笑)
秋田:今後の目標を教えてください。
杉浦:もっともっと勝ち星をあげて、園田競馬の中心でいられるようがんばりたいです。それで、騎手としてトップになって、なおかつ関係者からもファンのみなさんからも信頼してもらえる騎手になりたいですね。
秋田:では、最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。
杉浦:これからも、積極的にパワフルに、元気いっぱいに騎乗するので応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 秋田奈津子