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11/10クインカップ回顧

2024年11月11日(月)

4歳女王の座にミュウ

 11月10日(日)には重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のミュウが優勝。障害2番手から抜け出し、3度目の重賞挑戦で初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミュウ(690) 7.1
 2.クリスタルジェンヌ(690) 48.8
 3.クリスタルハート(680) 55.7
 4.スーパーチヨコ(700) 1.1
 5.ココロホマレ(680) 121.4
 6.マルホンキンカ(690) 63.9
 7.アバシリモミジ(690) 15.9
 8.アサツユ(680) 127.7
 9.ゴールドクイーン(690) 18.6
 10.タカラヴェルベーヌ(680) 20.2

 この世代の牝馬では、ばんえいオークスを制したルイズが昨シーズン限りで引退。2着だったスーパーチヨコが出走10頭中9頭が対戦した紅バラ賞をトップハンデで快勝し、その上位馬と重量差が変わらない今回は単勝1.1倍と圧倒的支持を集めました。紅バラ賞2着で、鈴木恵介騎手と2月以来のコンビとなったミュウが2番人気。今季4勝を挙げ、紅バラ賞では3着だったアバシリモミジが3番人気、同5着だったゴールドクイーンが4番人気で続きました。

 ミュウが第1障害を勢いよく先頭で越え、2馬身ほど後続を離して先行。アバシリモミジ、ゴールドクイーン、スーパーチヨコと続き、序盤からばらけた展開となります。中間点を過ぎてもミュウが軽快に逃げていましたが、徐々に後続が差を詰めるとゴールドクイーンがわずかに先頭で第2障害下に到達。前半は60秒で進みました。
 第2障害では4頭が一斉に仕掛ると、スーパーチヨコがすんなりひと腰先頭で越え、ミュウ、ゴールドクイーンが続きます。後続はやや離れ、アサツユとクリスタルハートが4、5番手から追いかける展開となりました。
 逃げるスーパーチヨコに、ミュウがぐいぐいと差を詰めにかかると残り20メートルで交わして先頭に立ちます。スーパーチヨコも懸命に粘ろうとしますが、ミュウがそのまま先頭でゴール。スーパーチヨコはゴール線上で一杯になり、ゴールドクイーンが交わして2着。スーパーチヨコは立て直すも3着でした。なお、アバシリモミジは第2障害で競走中止となりました。

 勝ったミュウは、これまで重賞では黒ユリ賞3着、ばんえいオークス4着と善戦止まりでしたが、3度目の挑戦で重賞初制覇。見事4歳女王の座に就きました。また手綱を取った鈴木恵介騎手はこの勝利が通算重賞100勝目となりました。

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鈴木恵介騎手「本当に嬉しいです。最近は(ミュウには)乗っていませんでしたが、近走のレースを見て良いレース内容をしていたので、もしかしたらチャンスはあるかなと思って騎乗しました。ゲートが開いてからのスタートダッシュが良く、道中の手ごたえもよかったです。(第2)障害の天板で少し苦しいかなと思ったんですが、うまく上がって、降りてからも最後まで頑張って歩いてくれました。本当に真面目で、まっすぐな良い馬だなと思います。重賞100勝目は本当に嬉しいですし、ファンの応援があったから出た記録だと思っています」

11/3ばんえい菊花賞回顧

2024年11月 5日(火)

牝馬スマイルカナが3歳二冠目制す

 11月3日(祝・日)には重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のスマイルカナが優勝。離れた障害3番手から一気に追い上げ、逃げ粘るホクセイハリアーをゴール前で差し切りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミチシオ(710) 1.8
 2.ユーフォリア(690) 17.3
 3.ウルトラコタロウ(700) 23.4
 4.スマイルカナ(680) 4.6
 5.アヤノダイマオー(700) 17.1
 6.フレイムファースト(690) 58.4
 7.ライジンサン(710) 9.1
 8.ホクセイポルシェ(690) 95.2
 9.ホクセイハリアー(700) 5.4
 10.グランドスターダム(690) 96.5

 ミチシオは一冠目のばんえい大賞典は僅差2着でしたが、その後も大崩れなく、前走では古馬A2特別を勝利。トップハンデ710キロでもその充実ぶりから単勝1.8倍の断然人気。前哨戦の秋桜賞を勝利した紅一点のスマイルカナが4.6倍で2番人気。ばんえい大賞典を制したホクセイハリアーが5.4倍で3番人気。今季は7月が初戦と遅れたものの、イレネー記念など2歳シーズンの重賞3勝で今季出走は重賞2戦のみのライジンサンまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 ユーフォリアが第1障害を先頭で越えましたがひと息入れると、ホクセイハリアー、ウルトラコタロウの2頭が交わして先行。スマイルカナ、ホクセイポルシェらが続きます。馬場水分は0.9%で砂煙が舞うほどの重たい馬場のなか、前2頭が入れ替わりながら進むと、わずかにホクセイハリアーが先頭で第2障害下に到達。前半は64秒というペースで進みました。
 ホクセイハリアーはひと息入れるとすぐに仕掛け、後続が登坂を開始する前に天板に到達してそのままひと腰先頭でクリア。人気のミチシオとスマイルカナがやや離れた2、3番手で通過し、ライジンサン、グランドスターダムと続きます。
 ホクセイハリアーは軽快に逃げていましたが、後続が一気に差を詰めにかかります。その中でも脚色が目立ったスマイルカナがゴール前でわずかに差し切って勝利。ミチシオが3着に入り、人気3頭の決着となりました。

 スマイルカナはイレネー記念でも牡馬相手に2着に健闘。持ち前の決め手を発揮し、牝馬限定の黒ユリ賞以来、重賞2勝目としました。

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西謙一騎手「(最後)届いてよかったです。(秋桜賞から)体調面でもいい感じに来ているのでこのレースに間に合うと思いました。(夏場は)砂があまり合っていない感じだったので、その辺を踏まえて障害だけは絶対に上がれるようにはしていました。(今日の馬場は)思った以上に息も入ったので、良い感じで歩けました。(第2障害を降りたときは)届くかな...という感じでした。ゴールの瞬間はきっちりと差したなという感じはしました。春から最大の目標は(ばんえい)オークスなので、そこも獲れたら嬉しいです」

10/27北見記念回顧

2024年10月28日(月)

格の違いを見せメムロボブサップ

 10月27日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、メムロボブサップが障害先頭から後続を引き離す圧勝劇で、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウテイ(850) 12.4
 2.アオノブラック(850) 5.8
 3.ゴールドハンター(850) 78.6
 4.クリスタルコルド(860) 20.3
 5.コマサンエース(860) 32.1
 6.インビクタ(860) 13.4
 7.メムロボブサップ(880) 1.2
 8.カイセドクター(850) 87.5

 メムロボブサップは前走岩見沢記念も圧勝して今季6戦6勝。今回は重量差が最大30キロに広がりましたが、単勝1.2倍の断然人気に支持されました。北見記念4連覇を狙うアオノブラックは、近2走が案外でしたが5.8倍で2番人気。旭川記念2着好走があるコウテイが12.4倍。岩見沢記念2着など今季は安定した成績のインビクタが13.4倍で続きました。

 第1障害はゴールドハンターが先頭で越えましたが、インビクタ、コウテイ、メムロボブサップらが交わして先行。コマサンエース、クリスタルコルドも続きます。規定重量850キロの高重量戦で、各馬じっくり息を入れながら第2障害を目指します。中間点を過ぎたあたりではややばらけた展開となり、前はインビクタとコウテイが入れ替わりながら進み、メムロボブサップも差なく追走。わずかにインビクタが先頭で第2障害下に到達。前半は83秒かかりました。
 第2障害ではまずインビクタが仕掛けましたが、途中でヒザをつく間にメムロボブサップがすんなりとひと腰先頭で通過。コウテイが離れた2番手でクリアし、さらにやや離れてコマサンエースが3番手。そのうしろは障害で苦戦します。
 メムロボブサップはトップハンデをものともせず徐々に後続を引き離すと脚色衰えることなく押し切って圧勝。コウテイは24秒7もの差がついて2着。コマサンエースが3着に入り、障害通過順での決着。2番人気のアオノブラックとゴールドハンターは第2障害を越えられず競走中止となりました。

 勝ったメムロボブサップはこれで今季7戦7勝とし、重賞は通算20勝。北見記念は昨年2着に続く2度目の挑戦で初制覇。これで主要古馬重賞完全制覇へ、残すは帯広記念のみとなりました。

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阿部武臣騎手「岩見沢記念の後、涼しくなってきたので、その時より状態が良くなってきたと思います。馬場が重たいので十分に息を入れて、第2障害を上手く降りれば差されることはないと思っていました。(障害も)いつもと一緒で良いかかり具合でした。(後続を突き放して)余裕を持てたので良かったです。(今季7戦7勝)良く頑張ってくれていると思います」

10/13ナナカマド賞回顧

2024年10月15日(火)

キョウエイエースが2歳一冠目制す

 10月13日(日)には重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、障害を先頭で越えた単勝1番人気のキョウエイエースが、一旦は2番手通過のスーパーシンに交わされたものの、ゴール前でとらえ2歳シーズン一冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アバシリタカラコマ(570) 25.9
 2.サッコ(550) 34.9
 3.ウンカイマジック(550) 31.2
 4.アルイテイコウ(570) 22.5
 5.スタージャガー(570) 8.0
 6.スーパーシン(570) 2.9
 7.アグリホープ(570) 23.9
 8.キョウエイエース(580) 1.7
 9.ヤマノドラゴン(570) 50.9
 10.シンザンパワー(570) 58.2

 前哨戦ともいえる2歳牡馬オープンの青雲賞を快勝したキョウエイエースが、他の牡馬より10キロ重いトップハンデ580キロながら単勝1.7倍で1番人気。青雲賞2着のスーパーシンはキョウエイエースとともに出走メンバー最多の4勝という実績で2.9倍の2番人気で、2頭に人気が集中。デビューから3連勝を挙げ、青雲賞では4着だったスタージャガーが8.0倍での3番人気で続きました。

 第1障害はキョウエイエース、スーパーシン、スタージャガーと上位人気3頭がほとんど同時に越え、アグリホープも差なく続きます。位置取りを上げたアルイテイコウが一旦抜け出す場面もありましたが、前はほとんど横一線で進み、ヤマノドラゴンも加わった6頭がほとんど同時に第2障害下に到達。前半は52秒というペースで流れました。
 第2障害にはスーパーシンが最初に仕掛けましたが、連れて仕掛けたキョウエイエースが先頭でクリア。スーパーシンは差のない2番手で、アグリホープとスタージャガーがほとんど同時に3、4番手で通過して後続はやや離れます。
 障害を降りた勢いでスーパーシンがキョウエイエースを交わして一旦は1馬身ほど前に出ます。しかし残り10メートルからスーパーシンの脚色が鈍ると、最後まで懸命に歩を進めたキョウエイエースがゴール前できっちりと差し切って勝利。スーパーシンはコンマ4秒差の2着で、人気2頭の決着。後続は離れ、障害6番手からじわじわと脚を伸ばした9番人気のヤマノドラゴンが3着に入りました。

 キョウエイエースはトップハンデを克服しての勝利で、19年キョウエイリュウと兄弟でのナナカマド賞制覇となりました。二冠目・ヤングチャンピオンシップの出走権を得るには産地特別で2着以内に入る必要があり、同じ十勝産駒のスーパーシンと再度の対戦となりそうです。

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菊池一樹騎手「正直に嬉しいです。兄がキョウエイリュウということもあって本当に素晴らしい馬だと思います。反応の鋭さとスピードがあり、真面目で行きたがってすごいです。今日は馬場が本当に重たかったので、第2障害で失敗しないように気をつけました。重量も関係なく今日も素晴らしい手ごたえでした。(第2障害越えてからは)ハンデ差があったので正直負けるかと思いましたが、最後に相手が詰まってくれたのはラッキーでした。これからもハンデを背負っていく立場だと思いますが、この世代のトップに立ちたいと思うので一生懸命頑張ります」

9/22銀河賞回顧

2024年9月24日(火)

タカラキングダムが人気に応え二冠達成

 9月22日(祝・日)には重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝1番人気のタカラキングダムが優勝。逃げ粘るクリスタルゴーストを離れた2番手の一線から差し切って4歳シーズン三冠に王手をかけました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.キタノミネ(710) 74.2
 2.タカラキングダム(750) 2.4
 3.ホクセイタイヨウ(730) 37.3
 4.サクラヤマト(710) 50.7
 5.クリスタルゴースト(720) 2.8
 6.マルホンリョウユウ(740) 5.1
 7.ジェイライフ(720) 6.7
 8.ジェイヒーロー(720) 119.0
 9.アシュラダイマオー(710) 53.7
 10.スーパーチヨコ(690) 14.5

 4歳シーズンの二冠目。この世代は一冠目・柏林賞、3歳との混合重賞・はまなす賞ともに1着タカラキングダム、2着クリスタルゴーストという結果。今回もタカラキングダムがトップハンデながら単勝2.4倍の1番人気、クリスタルゴーストが2.8倍の2番人気で、人気を分け合いました。3歳二冠馬で柏林賞3着のマルホンリョウユウが5.1倍の3番人気。6月から自己条件4連勝のあと、はまなす賞では3着に入るなど充実のジェイライフが6.7倍の4番人気で続きました。

 サクラヤマトが第1障害をわずかに先頭で越えますが、差なく越えたクリスタルゴーストが先頭に立つと、マルホンリョウユウ、ジェイライフ、アシュラダイマオーらが追走します。第9レースから降り出した小雨の影響もあり、先行馬は軽快に歩を進めます。中間点を過ぎて一旦はアシュラダイマオーが先頭に立ちましたが、クリスタルゴーストが交わして第2障害下に到達。ここまで46秒と比較的速いペースで流れました。
 第2障害で最初に仕掛けたのはジェイヒーローでしたが、登坂途中で止まり、続いたクリスタルゴーストがすんなりとひと腰先頭でクリア。後続は苦戦し、アシュラダイマオー、マルホンリョウユウ、タカラキングダムがほぼ同時に障害を降ります。
 後続に大きなリードをとったクリスタルゴーストですが、残り30メートルで一杯に。立て直してゴールに向かって歩みますが、一気に差を詰めてきたタカラキングダムが残り10メートルを切って並びかけると、ゴール前わずかに差し切って勝利。クリスタルゴーストはコンマ3秒差で、重賞では3戦連続2着。3着には障害6番手から追い上げた牝馬のスーパーチヨコが入りました。

 タカラキングダムは最大60キロの重量差を克服しての勝利で、重賞は通算5勝目としました。三冠最終戦となる1月の天馬賞では、前年度のキングフェスタに続く史上6頭目の4歳シーズン三冠達成も大いに期待できそうです。

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金田利貴騎手「厩舎の皆さまや、この馬に関わっている人たちに感謝したいです。乗るたびに凄いことばかりしてくれるので驚いています。(今回は)トップハンデだったので厳しいかという気持ちもありました。(道中は)非常に重たそうにしていて、ペースが速くて大変でした。(第2障害を)降りたときに先行馬がかなり前に見えたので届かないかもしれないと思いました。ただ、脚色が鈍ることなく頑張って歩いてくれました。(三冠という)チャンスに乗れることがなかなかないと思いますので、責任を感じながらレースを頑張っていきたいと思います」

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