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11/2ばんえい菊花賞回顧

2025年11月 3日(月)

ラポピージュニアが重賞初制覇

 11月2日(日)にばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、ラポピージュニアがスーパーシンとの競り合いを制し、重賞初勝利を飾りました。

 1.ホクセイテンリュウ(690) 32.4
 2.ウンカイダイマオー(700) 6.7
 3.キョウエイエース(740) 19.1
 4.アルイテイコウ(690) 136.4
 5.ホクセイヒラリ(670) 81.4
 6.スターイチバン(710) 1.4
 7.ブラックウンカイ(690) 57.0
 8.スーパーシン(720) 4.7
 9.ラポピージュニア(690) 14.6
 10.ココロノニダイメ(700) 116.5

 3歳三冠の二冠目にはフルゲート10頭が出走。ばんえい大賞典を制して二冠を狙うスターイチバンが単勝1.4倍で人気を集めました。3・4歳混合のはまなす賞を制したスーパーシンが4.7倍、前哨戦の秋桜賞2着のウンカイダイマオーが6.7倍と続き、同レース3着のラポピージュニアが14.6倍で4番人気でした。

 馬場水分2.6%の高速馬場で、第1障害はほぼ横一線で勢い良く越えると、ホクセイテンリュウが僅かに抜け出してペースを作ります。中間点を過ぎたあたりで脚を止めて息を入れますが、各馬離れずほぼ一団で軽快に追走します。第2障害までは44秒、ラポピージュニア、ホクセイテンリュウ、スーパーシンがほぼ同時に到達しますが、以下もほとんど差なく続きます。
 第2障害では、スターイチバンを皮切りに各馬一斉に動き出し、ラポピージュニアが先頭でクリア。スターイチバン、スーパーシン、ホクセイテンリュウ、ウンカイダイマオーが差なく続きます。逃げるラポピージュニアをスターイチバンが追いかけますが、その間からスーパーシンが一気に並びかけて頭ひとつ抜け出します。スーパーシン、ラポピージュニアが徐々に後続を離しにかかると、残り20メートルからは2頭の一騎打ちに。激しい叩き合いから、ラポピージュニアがゴール直前で僅かに差し返して勝利。スーパーシンは0秒5差で2着。粘り強く歩いたスターイチバンは3着でした。

 ラポピージュニアは重賞初挑戦で勝利。これまでこの世代はキョウエイエース、スターイチバン、スーパーシンの3強でタイトルを分け合っていましたが、新たな重賞タイトルホースが誕生しました。母のサンシルクラポピーは、黒ユリ賞3着、クインカップ3着など重賞での好走があり、また軽量レースの疾風賞を勝利するなど快速牝馬としても活躍したものの重賞タイトルはなく、その息子の今後のさらなる成長が期待されます。

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西将太騎手
勝つことが出来てうれしいです。この馬には久しぶり(2回目)に乗ったので手探りではありましたが、ハンデもあったので頑張りました。実際に乗ってみて一生懸命な馬だと思いました。(障害を下りてからの競り合いでは)このまま頑張ってくれという思いでした。素直で一生懸命な馬で良かったです。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

10/26北見記念回顧

2025年10月27日(月)

タカラキングダムが古馬重賞初制覇

 10月26日(日)に北見記念(3歳以上オープン)が行われ、5歳馬タカラキングダムが障害2番手から早め先頭に立って押し切り、古馬重賞初制覇を飾りました。

 1.インビクタ(860) 8.1
 2.キングフェスタ(870) 1.2
 3.コウテイ(850) 6.0
 4.タカラキングダム(850) 11.2
 5.クリスタルコルド(860) 42.4
 6.ヤマカツエース(850) 61.2
 7.マルホンリョウユウ(850) 119.7
 8.オーシャンウイナー(850) 71.1

 8頭立てで行われた今年の北見記念。9月の岩見沢記念を制し、メンバー中、今季最多の5勝を挙げているキングフェスタが単勝1.2倍で断然人気。昨年の北見記念2着など高重量戦に実績あるコウテイが6.0倍、岩見沢記念で逃げて2着に粘ったインビクタが8.1倍と、ここまでが単勝ひと桁台。4歳シーズン三冠馬タカラキングダムは11.2倍で4番人気でした。

 夕方から降り始めた雨で馬場水分は2.0%。第1障害をキングフェスタが勢いよく先頭で越えると、2番手以降はほぼ一団で、タカラキングダムを最後に全馬クリアします。雨の軽馬場で道中は各馬スムーズに追走。中間点でキングフェスタがひと息入れると、インビクタ、コウテイ、タカラキングダムが交わして先行集団を形成します。後続もそれほど差なく追走しますが、前の3頭がほぼ同時に第2障害に到達。前半50秒と高重量戦としては速い流れとなりました。
 ひと息入れたインビクタが第2障害で最初に仕掛け、差なくコウテイ、タカラキングダムと続きます。インビクタが先頭で障害を越えると、コウテイは坂の途中でひと息、タカラキングダムが2番手でクリアします。障害で苦戦していた後続から、キングフェスタ、クリスタルコルドが続きます。
 タカラキングダムが障害を下りた勢いで一気にインビクタをとらえて先頭に立つと、後続を引き離しにかかります。キングフェスタが一気の末脚で2番手に上がって前に迫りますが、タカラキングダムの脚色は衰えず、そのまま振り切って勝利。キングフェスタはゴール線上の微妙な位置で止まりましたが、すぐに立て直して2着。インビクタがクリスタルコルドの追い上げを凌いで3着に入りました。

 勝ったタカラキングダムは重賞通算7勝目。近走は障害に不安を見せていましたが、しっかり修正して今季の初勝利が高重量の古馬重賞初制覇となりました。今回も現役最強のメムロボブサップは不在でしたが、岩見沢記念を制した6歳馬キングフェスタとともに、今後の古馬重賞戦線でも注目となりそうです。

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赤塚健仁騎手
レース前はとりあえず第1障害をうまく越えようと考えていましたが、雨の影響もありスムーズに行けました。第2障害手前は少し辛そうでしたが、道中は楽に行けました。障害のカカリも良かったです。前走はキングフェスタに楽にやられたので、必至に追いました。タカラキングダムは障害下りてからの末脚がいいと思います。雨の中、応援ありがとうございました。これからも重賞はいっぱいあるので帯広競馬場に足を運んで応援してください。

10/12ナナカマド賞回顧

2025年10月13日(月)

ホクセイイワキヤマが接戦制す

 10月12日(日)にナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、ホクセイイワキヤマがオレノコクオウとの叩き合いを制し、2歳シーズン一冠目を勝利しました。

 1.ホクセイタケコ(550) 113.7
 2.ホクセイイワキヤマ(570) 1.8
 3.パワーシンデレラ(550) 31.8
 4.オレノコクオウ(570) 4.6
 5.カワノラクシュミー(550) 22.8
 6.スターノチカラ(570) 8.5
 7.ジェイノヒメ(550) 23.0
 8.ジェイノホマレ(550) 61.8
 9.キョウエイジェット(570) 4.2
 10.ピュアリーヒナリ(550) 104.0

 フルゲート10頭中6頭が牝馬というメンバーで争われた2歳世代最初の重賞は、牡馬限定の特別戦・青雲賞を勝利したホクセイイワキヤマが単勝1.8倍で断然人気。メンバー最多の4勝を挙げている2頭、キョウエイジェットが4.2倍、オレノコクオウが4.6倍。1勝ながら2着4回と堅実さが目立つスターノチカラが8.5倍で4番人気。牡馬4頭が上位人気を占めました。

 午前中からの雨で水分量2.3%の軽馬場となった今年のナナカマド賞。第1障害はカワノラクシュミーが先頭で下りますが、ホクセイイワキヤマ、オレノコクオウ、ジェイノヒメ、ジェイノホマレなど各馬それほど差なく続きます。キョウエイジェット、スターノチカラなども加わり、端枠を除く8頭がほぼ一団となります。中間点を過ぎるとスピードに乗ったカワノラクシュミーとスターノチカラが先頭で第1障害に到達。前半は34秒という速い流れでした。
 第2障害は最初に仕掛けたカワノラクシュミーが坂の中腹で止まると、続いて仕掛けたキョウエイジェットが先頭でクリア。同時に仕掛けたスターノチカラも差なく続きます。やや離れてホクセイイワキヤマ、ジェイノホマレ、オレノコクコウの順で障害を越えます。
 逃げていたキョウエイジェットに、ホクセイイワキヤマ、オレノコクオウ、ジェイノホマレ、スターノチカラが一気に迫ります。残り10メートルで5頭がほぼ横一線に並んだところから、ホクセイイワキヤマ、オレノコクオウが抜け出し、2頭が並んでのゴール。写真判定の結果、ホクセイイワキヤマが僅かに先着。同タイムでオレノコクオウが2着。粘り強く歩いたスターノチカラが3着となりました。

 激戦を制したホクセイイワキヤマは、これで6戦4勝、2着2回とパーフェクト連対。今後は12月29日の2歳シーズン二冠目、ヤングチャンピオンシップが目標となりそうですが、2着オレノコクオウ、3着スターノチカラ、いずれも生産は十勝管内で、上位2頭が出走権を得られる予選の十勝産駒特別は熱い戦いになりそうです。

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渡来心路騎手
(大接戦を勝利して)すごくほっとしています。雨は降ってほしくなかったんですが、雨が降ってすごく流れが速くなる中で、しっかり刻んで、2回息を入れて行けたのでよかったです。(ゴール前は激しい競り合いになって)もう必死に追うだけでした。ゴールしてからも勝ったか分からなくて、最終レースのパドックを回りながら掲示板を見て、ようやく勝ったと分かりました。瞬発力のある馬で、道中息が入れば入るほど障害を下りてからもしっかり歩いてくれるし、まっすぐで真面目な馬です。勝ちたかったレースなので良かったです。

9/28銀河賞回顧

2025年9月29日(月)

ホクセイハリアーが久々の重賞2勝目

 9月28日(日)には4歳シーズン三冠の第二弾・銀河賞(BG2・4歳オープン)が行われ、ホクセイハリアーが逃げ切り勝利。3歳時のばんえい大賞典以来の重賞2勝目を飾りました。

 1.ウルトラコタロウ(720) 88.8
 2.フレイムファースト(710) 44.7
 3.スマイルカナ(710) 5.4
 4.ホクセイハリアー(710) 2.7
 5.ライジンサン(730) 37.3
 6.リュウセイウンカイ(710) 6.5
 7.スカーレット(690) 5.3
 8.カフカ(710) 4.9
 9.ミチシオ(730) 37.2
 10.ショータイム(710) 13.5

 各馬の負担重量は690~730キロで最大40キロの重量差で行われた4歳シーズン二冠目の重賞は、自己条件のB1クラスを2連勝中で勢いのあるホクセイハリアーが単勝2.7倍で1番人気。4歳シーズン一冠目の柏林賞を制したカフカが4.9倍で2番人気。3番人気は3連勝中で重賞初挑戦のスカーレットで5.3倍、はまなす賞3着と復調気配がみられるスマイルカナが4番人気で5.4倍と、牝馬が2~4番人気に支持されました。

 揃ったスタートから、第1障害はフレイムファースト、スマイルカナ、ホクセイハリアーが並んで勢いよくクリアして先行します。一旦流れが落ち着くとスカーレット、リュウセイウンカイ、ウルトラコタロウも追いつき先行勢に加わりますが、終始リードしたホクセイハリアーが先頭のまま第2障害に到達。前半は61秒のペースでした。
 第2障害下で各馬が息を入れる中、最初に仕掛けたホクセイハリアーがスンナリと先頭でクリア。下りた勢いで一気に後続との差を広げます。離れてスカーレット、リュウセイウンカイ、フレイムファースト、スマイルカナが下り、先頭のホクセイハリアーを追いかけます。徐々に差を詰めらたホクセイハリアーですが、止まらず粘り強く歩いて逃げ切りました。9番人気フレイムファーストが差を詰めましたが半馬身ほどの差で2着、さらに半馬身ほどの差で3着にスカーレットが入りました。

 勝ったホクセイハリアーは、3歳時のばんえい大賞典以来の重賞2勝目。しばらく勝ち星から遠ざかっていましたが、ここに来て2連勝と力を付け、一冠目の柏林賞9着から巻き返しました。この世代は中心馬不在で、重賞初挑戦のリュウセイウンカイが4着に好走。3着のスカーレットをはじめ、スマイルカナ、カフカなど牝馬の活躍も目立ち、三冠目の天馬賞に向けては、今後に成長してくる馬も含めて楽しみになります。

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渡来心路騎手
ここ2戦は(連勝で)調子が良かったので、ここも勝てて良かったです。(ばんえい大賞典を勝ってから)2着など惜しいところもあったんですが、なかなか勝ちきれなかったところ、今日は勝てて本当にうれしいです。馬の調子も良かったので、出来るだけ前で引っ張って逃げ切れたらと思っていました。いい感じでゲートを出てくれて、第2障害まで先頭で行けたので、あとは障害を下りてからゴールまで歩いてくれたので良かったです。(後続が迫ってきた時は)必死でした。止まらないでくれという思いで、ただひたすら追うだけでした。2歳時はゴール前で詰まることがありましたが、今は苦しみながらでも一歩ずつ前に進んでくれて、止まらずゴールしてくれるので、粘り強くなったと思います。(三冠目に向けて)頑張りますので応援お願いします。

9/14岩見沢記念回顧

2025年9月15日(月)

キングフェスタが古馬重賞初制覇

9月14日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、障害を4番手で降りたキングフェスタが一気の差し切り勝利で断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.オーシャンウイナー(820) 20.0
 2.タカラキングダム(820) 9.1
 3.コマサンエース(840) 出走取消
 4.マルホンリョウユウ(820) 31.6
 5.インビクタ(830) 5.4
 6.ヤマカツエース(820) 70.2
 7.クリスタルコルド(830) 8.2
 8.ダイヤカツヒメ(800) 103.8
 9.キングフェスタ(830) 1.3

 ばんえいグランプリ5連覇を果たしたメムロボブサップが不在となり、ばんえい十勝オズパーク杯、北斗賞と今季重賞2勝のコマサンエースが出走取消となって8頭立てで行われた今年の岩見記念。ばんえいグランプリでメムロボブサップの2着に追い込んだキングフェスタが単勝1.3倍で圧倒的な人気を集めました。北斗賞、旭川記念で2着と安定感が魅力のインビクタが5.4倍で2番人気。旭川記念を制したクリスタルコルドが8.2倍で3番人気となりました。

 第1障害はキングフェスタ、ダイヤカツヒメが先頭で降りますが、障害で止まったタカラキングダム以外の各馬も差なくクリア。各馬慎重に息を入れながら歩を進め、中間点ではインビクタが先頭でペースを作ります。クリスタルコルド、マルホンリョウユウ、キングフェスタも離れず追走します。インビクタが単独先頭のまま第2障害下に到達。前半は68秒の流れでした。
 第2障害では、ひと息入れたインビクタが全馬が揃う前に仕掛けてすんなりひと腰でクリア。続いて仕掛けたクリスタルコルドは障害で一旦は止まりますが立て直して2番手。差なくヤマカツエースも続きます。キングフェスタも障害はふた腰かかって4番手。この間、インビクタは2番手以下に大きな差をつけて逃げ込みを図ります。しかし自慢の豪脚を発揮したキングフェスタが、残り15メートル付近で並ぶ間もなくインビクタを抜き去ると、そのまま先頭でゴール。粘ったインビクタが2着に入り、辛抱強く歩いたクリスタルコルドが、ヤマカツエースを振り切って3着。上位3着まで人気順の決着となりました。

 4歳シーズン三冠など世代重賞8勝を挙げていたキングフェスタは、古馬重賞初制覇となりました。ドリームエイジカップ、チャンピオンカップ、ばんえいグランプリと2着に敗れた重賞での相手はいずれも絶対王者メムロボブサップ。今後の古馬重賞戦線でも直線対決が注目となりそうです。

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鈴木恵介騎手
(感想は)最高です。降りてから歩ける馬なので、障害だけどうやって越せるかを考えて乗ってました。(昨日からの雨は)恵みの雨だったと思います。重たい重量だったので不安なところもありましたが、厩舎スタッフが一生懸命に調教してくれて、良い仕上がりになっていたので良かったです。道中は手ごたえもよくて、いい位置で障害につけられたので、あとは障害だけだと思って乗っていました。重量があるのでひと腰では越えなかったですけど、ふた腰目でいい腰が入って、膝も折らずうまく上がってくれました。降りてからは本当に良く歩いてくれました。今後は重量が増えた時の障害への対応が課題だと思います。これから古馬重賞戦線で頑張りますので応援よろしくお願いします。

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