ばんえい十勝の年始開催は、1月1日(祝・水)から6日(月)までの連続6日間。2日(木)には4歳以上による帯広記念、3日(金)には明け5歳による天馬賞と2つの重賞も組まれています。
2日と4日(金)に帯広全レースの発売が実施される川崎競馬場では、両日とも、「ばんえい十勝初夢駆ける in 川崎2014」というイベントを実施。競馬著名人による予想・トークショーや、ばんえいグッズ等が当たる抽選会などが行われます。お近くの方はぜひお越しください。
【今週のコース使用方法(出走馬が9頭以下の場合)】
→前半3日間(1/1~3)は通常どおりに1コースから使用
→後半3日間(1/4~6)は10コースに最後の番号の馬が入るように使用(詳細はこちら)
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1月1日(祝・水)のメイン第10レースは、ニューイヤーカップ(B1級-1組・16:40発走予定)。
ミタコトナイは、約1年3カ月の長期休養から昨年11月に復帰して以降、7戦7勝と飛ぶ鳥を落とす勢い。レース内容も、逃げ切りか第2障害2番手クリアからの抜け出しと安定感抜群です。今回がB1昇級初戦で相手関係も未知数なのに加え、初の725キロというのも心配ですが、それで期待したくなる、このところの充実ぶりです。
そのほかの9頭は近走で対戦経験があり、なかでも、うち8頭が出走していたターコイズ特別(12月9日・B1級-1組)で3着だったスギノファントムに注目できそう。前開催のB1級-1組・ポインセチア特別(12月21日)では6着に敗れていますが、ターコイズ特別と同じ開催では4歳オープン特別を使われていた5頭が参戦し大幅に相手が強化されていました。今開催は、3日に明け5歳重賞・天馬賞が組まれている関係で、ターコイズ特別のほぼ再戦となっており、上位争い必至でしょう。
ターコイズ特別で2着のジャングルソング、4着のキタノオーロラは抜群の決め手を持っています。ここも障害のタイミング次第で上位進出が見込めそう。同5着レインボーライデンは藤本匠騎手への乗替わりが魅力。特別のほうが成績が安定しているタイプでもあります。
ターコイズ特別では第2障害で競走中止したコウシュハクィーンですが、前走ばんえいダービー(710キロ)では、まずまずの障害のカカリを見せていました。5キロ軽い705キロとなるここで、巻き返しを期します。
1月2日(木)のメイン第9レースは、第36回帯広記念(16:10発走予定)。トップハンデ910キロがホクショウダイヤ、キタノタイショウ、ギンガリュウセイの3頭、900キロがニュータカラコマ、トレジャーハンター、インフィニティー、ホッカイヒカルの4頭で、残る3頭は890キロでの出走です。
明け10歳のギンガリュウセイは昨年のこのレースの2着馬。その前回と同様、今年も北見記念で優勝し、その後3戦を経てここへ参戦してきました。今年のメンバー中で、今回と同じ負担重量で連対実績があるのはこの馬だけ。トップハンデとはいえ、最大20キロ差であれば克服可能で、現役屈指の障害力を生かして逃げ切りを狙います。
ホッカイヒカルも明け10歳となります。過去3回の帯広記念が9、6、6着という成績ですが、今回がこのレースに初出走という馬も4頭いるメンバーに入れば、何度も重量経験があること自体が強み。今季は19戦して3勝、2着6回、3着4回で掲示板を外したのが1回だけと、近年以上に充実のシーズンを送ってきており、状態も良好。過去3回以上の着順が期待できそうです。
帯広記念初参戦組では、ホリセンショウに注目。詰めの甘さが課題ですが、近走はそれも解消しつつあるよう。前走はA1級混合と恵まれた条件ながら4着でしたが、差してきたことに成長を感じさせます。今回は負担重量、相手関係とも厳しくなりますが、今季もリーディングを独走している鈴木恵介騎手の手綱で上位を目指します。
北見記念で2、3着だったシベチャタイガー、インフィニティーや、昨年と同様、軽めの馬場になるようならクロフネオーザンにも警戒が必要でしょう。
1月3日(金)のメイン第10レースは、4歳シーズン三冠の最終戦・第7回天馬賞(5歳・16:45発走予定)。牡馬760キロ、牝馬740キロの定量で争われます。
ホクショウユウキが、一冠目・柏林賞、二冠目・銀河賞に続きここも勝ち、三冠馬となる可能性が高そうです。3走前の重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)でもトップハンデ780キロを課せられながら2着に入っている実力を考えれば、当時より20キロ軽く、さらに世代限定であるここでは負けられません。
相手も同じくオープン格付のニシキエーカン。一冠目、二冠目ともトップハンデで2、6着でしたが、ドリームエイジカップではホクショウユウキより30キロ軽い750キロで5着だったので、さすがに逆転は厳しそう。とはいえ、同世代同士で、負担重量差がつかない今回、なんとか連対は確保したいところです。
前哨戦のイルミネーションカップ(12月16日・4歳オープン)は、勝ったヤマノウンカイから、2着ワールドピサ、3着アサヒリュウセイまでが最大1秒8という僅差での決着でしたが、離れた障害3番手から末脚を伸ばしてきたアサヒリュウセイが一番強いレースぶりでした。この世代のダービー馬でもあり、侮れません。
ここまでの二冠が3、2着と安定している障害巧者のテンカムソウや、二冠ともに5着のワールドピサは、イルミネーションカップ2着を含め6戦連続連対中と地力強化しており馬券絡みも期待されます。
1月4日(土)のメイン第10レースは、新雪特別(A2級・16:40発走予定)。
12月30日に行われたオッズパーク賞ファイナルカップ(A2級-1・2組決勝)組が5頭いますが、注目したいのは前走ばんえいダービーで2着に好走したソウクンボーイ。明け4歳は、特別戦での若馬の減量が今開催より20キロから10キロに減らされており、この馬以外の9頭がすべて6歳以上というここに入ると不利な感は否めません。ですが、ソウクンボーイは、ばんえいダービーでは730キロで第2障害をひと腰で切っており、今回は5キロ減の725キロでの出走。A2級での初戦が特別と厳しいですが、いきなり勝ち負けが望めそうです。
ファイナルカップは、第2障害を先頭でほぼ同時にクリアした2頭の一騎打ちとなり、テルシゲがアローファイターに1秒7差で勝利。特にテルシゲにとって、特別戦ながら詰めの甘さも見せずに押し切ったのは収穫といえ、賞金別定5キロ増となるここでも好走できれば今後が楽しみになります。アローファイターは明け10歳となりますが、障害巧者ぶりは相変わらず。今回も上位進出が狙えそうです。
牝馬ダイリンビューティは、昨年8月以降、特別戦ではすべて掲示板を確保。ファイナルカップでも第2障害をひと腰で越える好内容の5着でした。主戦の藤本匠騎手に戻るここでも、当然見せ場以上が期待できそうです。
1月5日(日)のメイン第10レースは、ばんえい十勝金杯(オープン混合・17:05発走予定)。オープン5頭、A1級4頭が出走します。
フジダイビクトリーは、前走オリオン特別(A1級混合)で逃げ切って勝利。懸念される詰めの甘さも見せておらず、よほど状態がいいのでしょう。今回は相手強化となりますが、引き続き好勝負が期待できそうです。
オイドンは、前走では定量500キロでの特別・地吹雪賞を使われて1着。フジダイビクトリーとは夏以降に特別戦で2度対戦し、ともに同重量で、11月4日のオープン混合特別で1秒6差、11月18日のA1・A2級決勝混合特別で1秒2差の接戦を演じています。今回はこちらが5キロ重くなりますが、2連勝中と好調なだけに、互角の勝負が可能でしょう。
2頭に割って入るとしたら、地吹雪賞で5着だったアオノレクサスとオリオン特別2着のスギノハリアー。ともにスピードタイプで、降雪の影響が残る馬場だったシリウス特別(12月14日)では、断然人気のオイドン(3着)をしりぞけ、ワンツーを決めています。
1月6日(月)のメイン第10レースは、カシオペア特別(A1級混合・17:05発走予定)。A1級7頭、A2級2頭により争われます。
注目はA1級のアアモンドマツカゼ。2走前のレディースカップ(4歳以上牝馬選抜)ではトップハンデを課せられながら、第2障害2番手クリアから勝利を収めています。障害巧者で、長くいい脚も使えるタイプ。前半の位置取り次第という面があるので、全幅の信頼は置きにくいですが、追走に手こずらなければ、このメンバーであれば勝っても不思議ありません。
相手筆頭もA1級の牝馬コマクイン。レディースカップでは第2障害を先頭で越えましたが、踏ん張りきれず3着でした。8戦連続して5着以内も、勝ち星は前々走A2級-2組混合のみと勝ち切れませんが、障害にはほとん不安がないタイプでもあり、ここも逃げ切りを狙ってくるでしょう。
A2級の2頭はともに有力。トモエエーカンは、12月30日のオッズパーク賞ファイナルカップ(A2級-1・2組決勝)で4着(7番人気)と善戦。同レースでわずかコンマ2秒先着され3着だったキンノカミ、同6着アアモンドヤワラ(ともに今開催からA1に昇級)の両馬がA1級との混合特別で勝利があったことを考えると、トモエエーカンがここで通用する余地は十分といえます。もちろん、昇級でクラス別定10キロ増になったとはいえ、キンノカミ、アアモンドヤワラにも引き続き注目でしょう。
今開催からA2へ昇級したキタノダイチは、近4走がすべて障害ひと腰から1、2、1、1着の快進撃。障害に安定感が出て、大きな変わり身を見せています。