
旭川記念2年連続2着のフクイズミに期待
どういうわけだかこれまで1〜3番人気以内で決着している今シーズンのばんえい重賞。配当も馬連、馬単ともにすべて3桁配当で、今度こその気持ちで挑んだ先週の黒ユリ賞も4番人気のスーパーコマチの差し届かずで、結局2番人気のウィナーミミと1番人気のワタシハスゴイで決着してしまいました(´・ω・`)。今回の旭川記念もまた1〜3番人気以内で決着しそうな気配が漂いますが……このような時に限って溜まった何かを吐き出すようにアドバルーンが挙るのかもしれません。いずれにしても楽しみな一戦になりました。
一見、今シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯を制したカネサブラックと同レース2着で重量がカネサブラックよりも10kg軽いナリタボブサップの2強ムードが漂いますが、カネサブラックにとって当該レースは鬼門で前2年出走して7着、5着に敗れています。ナリタボブサップも強いことは強いのですが、同馬は昨年の旭川記念以降カネサブラックに先着した実績がなく、この2頭の勝負付けは既にすんでしまったように思えます。
そこで今回◎に推したいのは前2年当該レースに出走して連続2着の実績があり、昨シーズンの岩見沢記念や帯広記念でカネサブラックやナリタボブサップを下して制しているフクイズミです。前2走は軽馬場の時計勝負で力を出し切れませんでしたが、昨日の最終レースが馬場水分4.7%だったことや、重賞で全馬の重量が加算されることを考えれば、自分のペースで競馬をすることができるでしょう。今回が走り頃の休養明け3戦目で、馬場水分4.0%前後の舞台なら、少なくとも前2走以上のパフォーマンスは発揮してくれるはずです。
○には昨シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯、チャンピオンカップの覇者であり、今シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯も制しているカネサブラック。同馬は2開催に1度のアベレージで出走してくるあたりが、「強い競馬をすると実は大きく疲労が残る虚弱体質なのでは?」と感じさせ(実際に昨シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯勝利後は2開催、チャンピオンカップ勝利後は1開催、今シーズンのばんえい十勝オッズパーク杯勝利後は2開催レース間隔を開けている)、狙うとやられるのではないかという不安で一杯になりますが、それでも昨年11月のレーシングカップ5着以降は、重賞、オープン問わず3着をはずしたことがなく、ここへ来ての抜群の安定感は褒められるものがあります。前走のレーシングカップで好走した疲労が残らなければ、ここはアッサリ勝てるでしょう。
あとは▲に休養明けから順調に復調し、前々走のさつき特別ではナリタボブサップに先着しているホウショウダイヤと、ばんえい十勝オッズパーク杯2着のナリタボブサップ。○と比べると▲・△は力量面で見劣りしますが、○が自滅する形ならチャンスはあると思います。
◎ フクイズミ
○ カネサブラック
▲ ホウショウダイヤ
△ ナリタボブサップ
カネサ、ボブサップの一騎打ちか
先週の黒ユリ賞、理論的に穴馬を狙ったのにハズレちゃいました。あまりにも馬場が軽すぎて、実力馬に課せられた10キロの“ハンデ”がマイナス材料にならなかったようです。このコラムや、大井のトークショー、ふるさとコーナーでの場立ち予想会での私の話を信じて馬券を買われた方、どうもゴメンナサイ。それにしても、ウィナーミミは強かったですね。
さて、今週は古馬一線級の重賞・旭川記念。かつての旭王冠賞にあたる格の高いレースです。
ここは、カネサブラックとナリタボブサップの一騎打ちムード。ばんえい記念を“別もの”と考えれば、この2頭が抜けた存在でしょう。ばんえい十勝オッズパーク杯で同重量だった2頭に、今回は10キロの差がつきました。10キロもらうナリタボブサップとしては、なんとか巻き返しを図りたいところ。隣同士の枠に入っただけに、どちらがうまく一息入れてレースを進められるか、松田道明騎手と鈴木恵介騎手の手綱さばきにも注目したいですね。
同重量ならカネサブラックの頭で馬単を買えばいいんでしょうが、10キロ差がついた、ってことで、まずは2頭の馬単オモテウラ(または馬複)を本線にするのが順当。あとは、この2頭に割って入る馬がいるかどうかを考えます。
カギを握るのは馬場状態。先週の開催までは、数週間続けて雨にたたられ、水分をタップリ含んだ超高速馬場でのレースが続きました。しかし、今週になってようやく天候が回復。馬場も乾いてきたようです。それでも、砂煙があがるようなパサパサの状態にはなりそうもありません。乾き際の、重でも軽でもない馬場を想定しておきましょう。
そうすると、有力馬の近走の中では、馬場水分4.9%だったさつき特別が参考になるような気がします。ばんえい重量が700キロだったとはいえ、そこでナリタボブサップを破ったホクショウダイヤには惹かれるものがあります。前走のレーシングカップでもカネサブラックの2着に食い込んでいるだけに、押さえておく必要があると思います。
もう1頭、牝馬らしい切れ味が武器のフクイズミが不気味。超高速馬場の軽量戦ではまず届かない馬ですが、ほどよく時計がかかる重賞レースで第2障害を早めにまとめられれば、抜群の末脚が活きてきます。ばんえい競馬のウオッカみたいな馬と言ったら言い過ぎですかねぇ。3月のチャンピオンカップでカネサブラックとは10キロ差しかなかったのが、今回は30キロ差。展開次第では、頭まで突き抜けちゃっても不思議じゃないでしょう。
ということで、ここは名前を挙げた4頭の馬単ボックスがおもしろそうです。12点の買い目の中で、当たっても元が取れない組み合わせがいくつかありそうですから、その分はちょっと買い足しておきます。
カネサブラックとナリタボブサップの一騎打ちムードなんて言っておきながら、4頭ボックスとは何事か!と叱られそうですか、一騎打ちの馬券じゃおもしろくないですからね。では、今回はこのへんで。