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今週の見どころ(2/16~2/18)

 前開催を終えて(2月11日終了時点)の騎手リーディングは、125勝を挙げ鈴木勝堤騎手が依然トップを守っています。しかし大河原和雄騎手が123勝、藤本匠騎手も120勝と、上位3名が6勝以内にひしめく大混戦。今シーズンも今開催を含め残すところ3開催となりましたが、最後まで目が離せない白熱のリーディング争いが展開されそうです。

 2月16日(土)のメイン第11レースは丹頂特別(オープン混合)
 ここは、近2走のオープン混合、オープンでともに3着に健闘しているヤマノミントに注目します。その2走とも早め障害クリアからゴールまでしっかりとした足どりで歩きとおす安定したレースぶり。今回のメンバーの多くは前々走、前走の両方、またはいずれかで先着している相手だけに好勝負は必至です。
 登坂力が魅力のニシキダイジンは、オープン一線級相手では苦戦もここに入れば能力上位。自己条件(700万円条件)での実績からはここでも格負けしないホクショウダイヤコブライチ、障害がスムーズならシンエイキンカイも争覇圏でしょう。

 2月17日(日)のメイン第11レースは、たちばな賞(牝馬オープン)。クラス別定重量で争われる一戦で、オープンクラスはさらに本年度収得賞金150万円につき10キロ加増されます。
 メンバー的には、1月14日の重賞・ヒロインズカップのほぼ再戦。そのレースで1、2着のトカチプリティーフクイズミによる一騎打ちが濃厚でしょう。
 そのヒロインズカップは、逃げ粘るトカチプリティーを障害5番手からフクイズミが急襲。コンマ5秒差まで追いつめたところがゴールでした。当時はフクイズミのほうが10キロ重かったのが、今回は同重量740キロでの出走となるだけに、フクイズミに分があるかもしれません。
 上位2頭が障害に苦戦するようなら、最軽量690キロのエメラルドや、ヒロインズカップで少差4着のギャンブラークインの前残りも考えられます。

 この日の第7レースに3歳A2による、なきうさぎ特別が行われます。
 ここは上がり馬ウィナータカラに期待します。前走3歳A5戦は、先頭で挑んだ障害をふた腰でまとめると、そのまま後続の追い上げを封じる完勝劇。デビューから無傷の5連勝としました。今回は、A1戦(オープン)での好走歴があるライデンロックスーパーシャトル、前走3歳A3戦を快勝したスーパーオウショウらを相手に、その勢いがどこまで通用するかに注目したいところです。

 2月18日(月)のメイン第10レースはキタキツネ特別(430万円未満)です。
 なおこの日は全11レース制で、第1レースの発走時刻はふだんより30分繰り下がって11:30となりますのでご注意ください。
 ここには前開催の同条件戦・立春特別のメンバー中7頭が出走を予定しています。
 注目はヒカルヨシウメ。その前走は第2障害で体勢を崩し10着とまったくレースになりませんでした。しかしもともとは障害力で勝負するタイプ。4走前にはこのクラスで勝利しているように実力は確かで、今回は巻き返しに期待できるでしょう。
 前々走からの5キロ加増も問題にせずしっかり伸びて3着だったカネミセンショーは、ここ4戦連続して3着以内と安定感があります。昇級初戦でも逃げ粘って2着だったユウシテンザンや、障害がキレるようになってきた同5着タケノホウシュウも争覇圏。前走の5歳オープンで障害先頭から押し切ったメダマも侮れません。

レース回顧(2/9~2/11)

2008年2月12日(火)

 9日(土)に行われた北斗七星特別(4歳以上500万円未満)は、フクノカミカゼが優勝。2着に9番人気のプランドルドラゴンが入り、馬連単は万馬券となりました。
 第2障害はコトノカツマ、フクノカミカゼが並んで先頭クリア。やや遅れてプランドルドラゴン、タケトップクインが続く展開となりました。そこからジワジワとフクノカミカゼが脚を伸ばし、プランドルドラゴンも残り30メートル付近で2番手に浮上。両馬の差は半馬身ほどとなりましたが、残り10メートル付近から脚いろが一緒になり、そのままゴールしました。やや一杯になりながらも、コトノカツマが3着で入線しています。

 10日(日)はダイヤモンドダスト賞(5歳オープン)が行われ、メダマが勝利。前走ウインターカップ3着に続く好走で、好調ぶりを印象づけました。
 障害下でじっくりタメたメダマがこれを先頭で越えると、ツジノコウフク、ヒロノドラゴンも続けてクリア。3頭の差はまったく縮まらないまま残り5メートル。わずかにメダマの脚いろが鈍ったものの、セーフティーリードが功を奏し、そのまま1着入線。2着にツジノコウフクで、3着ヒロノドラゴン。

 11日(祝・月)のメインレースは然別賞(4歳以上オープン)。ここはミサイルテンリュウが制し、シーズンのクライマックスへ向けて存在感をアピールしました。
 さすがに障害巧者らしく、第2障害を先頭で越えたのはミサイルテンリュウで、一気に後続を突き放す展開。2番手にナリタボブサップが続き、以下スーパークリントン、トカチプリティー、フクイズミの順でクリア。先頭のミサイルテンリュウは徐々に差を詰められながらもなんとか歩を進め、いよいよゴールというその瞬間、ナリタボブサップ、そしてフクイズミが襲いかかり、横一線での入線。結果はミサイルテンリュウが先着し、0秒1差でフクイズミが2着。さらに0秒1差でナリタボブサップが3着となりました。

 この日の第10レースにはつばき特別(3歳オープン)が行われました。この一戦はオレワスゴイが優勝。世代トップの実力を見せつけました。
 ひと腰で楽に障害を越えたオレワスゴイは、残り30メートル付近でさらに加速。2番手クリアのニシキボスもこれに呼応するように脚を伸ばし、いったんは差を詰めに掛かりましたが、残り10メートルからオレワスゴイも再加速。結局これが決め手となり、ニシキボスがさらに差を詰めに掛かったところがゴール。オレワスゴイ、ニシキボス、障害4番手から追い込んだライデンロックの順で決着しました。

映像はこちら。またこれらを含め2カ月前までの映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

馬券おやじは今日も行く(第44回) 古林英一

2008年2月 8日(金)

やあやあ、我こそは…

 久々に歴史ネタである。小生、昔から昔話が好きで、中学時代は歴史学者にもちょっと憧れたのである。中学高校の同級生に川合康という男がいた。こいつが戦国時代マニアで、こいつには敵わんと思って歴史学者の道は早々に諦めたのである。ちなみに、この川合君、神戸大学の史学科に進学し、本当に歴史学者になってしまった。現在、首都大学東京(都立大学)で歴史学の先生をやっている。ただし、現在の専門は中学時代にはまっていた戦国時代ではなくて平安・鎌倉時代のようだ。

 数年前、本屋で『源平合戦の虚像を剥ぐ─治承・寿永内乱史研究─』(講談社、1996年)という彼の著作を見つけ思わず買ってしまった。同書の裏見返しに載っていた彼の顔写真は中学・高校時代とまったく同じである。変わらない奴である。同書がテーマとしている時代は平安時代末期から鎌倉時代のはじめ、つまり平清盛とか源義経とかが活躍する時代である。

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 馬のことを知りたくて買った本ではなかったのだが、開いてみると、期せずして「馬に関する諸問題」と馬について1節が割かれている。第2章の「弓馬の道」の1節なのだが、この第2章は当時の武士の戦闘方式などについて論じられた部分である。馬好きにはぜひ一読をすすめたい。当たった、外しただけではなく、たまには馬の歴史も勉強したらいかがかな。

 さて、この「馬に関する諸問題」では鎌倉市の発掘で出土した馬の骨の分析結果から、当時の馬が現代のサラブレッドなどよりはるかに小さな馬であったことや、平家物語などに登場する当時の名馬がどのような馬であったかについて論じられている。

 発掘された馬の骨から推定された体高は109センチから140センチだったそうだ。また、川合君は平家物語その他の文献に出てくる有名な馬の体高の一覧表をつくっている。これによると、宇治川の先陣争いのところに出てくる佐々木高綱の乗馬「生食(いけづき-「食」は本当は二水に食なのだが、フォントがなかった(^^;))」が最も大きくて8寸(生食は5尺2寸という別の文献もあるようだ)である。ちなみにこの「8寸」というのは4尺8寸のことで、馬の体高を表現するのにふつうは「4尺」は省略し、5尺を超える馬を大馬というのだそうだ。1尺は約30センチだから、5尺2寸だと158センチ程度である。

 「やあやあ我こそは…」と武士が戦場で戦うとき、150センチそこそこの馬が、人間の体重+鎧+武器+馬具で90キロは超える重量を背負っているのである。何ともご苦労様なことである。

 さて、わがばんえい競馬である。150センチそこそこ(馬体重は350キロくらいか)の馬が90キロ以上を背負って戦場をとことこ走っていたことを思えば、体重1トンの馬が橇と人間あわせて700キロを曳くくらい、案外たいしたことではないのかもしれない。

 ついでにいうと、かつてばんえいに体重制がしかれていた頃、最上級馬である甲級馬は800キロ以上となっていた。今よりもずいぶん小さい。それでも今と同じくらいの重量をひいていたのである。いやあ、馬力はほんとにあなどれませんなあ。

今週の見どころ(2/9~2/11)

通常は12レース制で行われているばんえい競馬の開催ですが、今週の土曜日(9日)は、全11レースでメインは第10レースとなりますのでお気をつけください。なおこの日の第1レースの発走時刻は普段より30分繰り下がって11:30となっています。
またスカパー!の放送チャンネルが、11日(祝・月)のみ241chから795chに変更となりますのでご注意ください。

2月9日(土)のメイン第10レースは北斗七星特別(500万円未満)
傑出馬不在で混戦模様ですが、前走(1月20日)、平場の500万円未満を制したイナノプリンセスに期待します。その前走は離れた障害2番手から逃げるコトノカツマを追走。残り30メートルで並びかけるとそのまま突き放す楽勝でした。これで7カ月の休養明け後、このクラス(混合戦含む)では2戦2勝。休養前には特別戦でも好走していた実績があり、今回は連勝なるかに注目です。
このクラスの上位安定勢力であるコトノカツマストロングペガサスも争覇圏。先行力あるブランドボーイも軽馬場なら軽視できません。

2月10日(日)のメイン第11レースはダイヤモンドダスト賞(5歳オープン)。メンバー中5頭が1月13日のポプラ賞(4・5歳)に出走していました。
ホクショウダイヤは今シーズン、世代限定戦での8戦中7戦が4着以内と安定した成績を残しています。今回は735キロでトップハンデですが、他馬との重量差も許容範囲で心配はないでしょう。追い込み一手なので展開に左右される面はありますが、連軸としての期待が持てます。
ポプラ賞は不出走だったエメラルドニシキユウの牝馬2頭は軽ハンデが魅力。特にエメラルドの690キロはいかにも恵まれた印象で先行して粘り込む場面も考えられます。
ポプラ賞の1、2着、ツジノコウフクヒロノドラゴンは登坂力を生かし再度の上位進出も考えられるでしょう。好調続くコーネルも侮れないところです。

2月11日(祝・月)のメイン第11レースは然別賞(オープン)。前開催の睦月特別のメンバー中7頭が出走を予定しています。
今回は、その睦月特別(1着)を含めオープンで7戦連続連対中だったカネサブラックが不出走。となればその前走で障害6番手から鋭く追い込み、3番手以下を離しての2着だったフクイズミに注目が集まります。
睦月特別は不出走でしたが、実力ではヒケをとらないトカチプリティーが相手筆頭。牝馬ワンツーの可能性も十分です。
障害力上位のミサイルテンリュウ、このところ末脚に安定感があるスーパークリントンも差はありません。睦月特別は5着も、障害は崩れていないナリタボブサップの巻き返しも考えられます。

この日の第10レースは、3歳オープンによるつばき特別です。
ヤングチャンピオンシップ(12月30日・1着)以来となる実力馬ホクショウジャパンの取捨がカギとなりそうです。前々走(12月24日)の2歳A1戦では牝馬と最大45キロものハンデ差を課せられ6着。デビュー以来初の掲示板外に沈みました。続くヤングチャンピオンシップは最大15キロ(牝馬とは35キロ)差で勝利しましたが、馬場水分7.5%の高速決戦だっただけに参考外。今回は最大重量差がさらに5キロひらいて20キロ(牝馬とは40キロ)となることから厳しい戦いが予想されます。
ここは前開催の若駒特別(3歳オープン)の1、2着、スピード自慢のニシキボスと、障害巧者オレワスゴイを中心とした争いとなりそうです。
前々走まで3戦連続連対で、若駒特別では好位追走から僅差の3着に追い込んだ上がり馬カイセテンザンや、実績上位のウメノタイショウも有力視できます。

レース回顧(2/2~2/4)

2008年2月 4日(月)

 2日(土)はきさらぎ特別(4歳以上混合700万円未満)が行われ、3番人気のコマタイショウが勝利。前走の柏林馬事公苑特別に続く連勝を果たしました。
 バンゼンが出走を取り消して9頭立て。馬場水分3.5%と、やや重めの馬場もあって、各馬第2障害で苦戦。ようやくコマタイショウとハヤテショウリキが並んで越え、そのまま一騎打ちを展開。残り30メートル付近でハヤテショウリキが完全に前に出ましたが、15メートルあたりで脚いろが一気に鈍り、その間にコマタイショウが先頭へ。その直後にハヤテショウリキの脚が止まり、これで決着。コマタイショウが先頭でゴールを駆け抜けました。立て直したハヤテショウリキが2着で、ハマナカキング、キョクシンオー、アローコマンダーよる3着争いは、キョクシンオーに軍配。ハマナカキングはゴール寸前に力尽き、結局7着に敗れています。

 3日(日)のメインレースに行われた節分特別(4歳以上オープン)は、ホクトキングが優勝。これで5戦連続で馬券に絡む活躍で、好調ぶりをうかがわせています。
 やや遅れて第2障害に挑んだホクトキングでしたが、持ち前の登坂力を発揮すると、これをひと腰、先頭でクリア。サダエリコやヤマノミントあたりも差なく続いてきましたが、ホクトキングの脚取りも確か。残り10メートル付近でやや鈍ったものの、後続の脚いろも同様で、結局そのまま逃げ切りました。障害を並んで越えたサダエリコ、ヤマノミントが2、3着。

 この日の第10レースには白雲賞(4歳オープン)が行われました。ここはコーネルフジが制し、同世代における存在感を示しました。
 1番人気のミサキスペシャルが第2障害を先頭でクリアし、2番手からコーネルフジが続く展開。残り20メートル付近でコーネルフジがあっさり先頭を奪うとそのまま突き抜け、楽な手ごたえのままゴールしました。後続の争いは、障害3番手から追い込んできたペガサスプリティーがミサキスペシャルに並びかけたところでゴール。0秒2差の決着は、わずかにミサキスペシャルが残して2着を確保しました。

 4日(月)に行われたのは立春特別(4歳以上430万円未満)。ここは単勝1.8倍の断然人気に推されたタカラオーシャンが優勝しました。
 第2障害を先頭で越えたのはユウシテンザンで、後続がもたつく間に一気にリードを広げる展開。遅れてタカラオーシャン、カネミセンショー、コトブキライアンが追撃態勢に入りました。逃げるユウシテンザンは、残り30メートル付近から早くも脚いろが鈍り、これに襲いかかったのがタカラオーシャン。次元の違う脚でグングン差を詰めると残り15メートルで先頭に立ち、ユウシテンザンを置き去りにして先頭ゴールを果たしました。終いに苦しくなったユウシテンザンでしたが、なんとかこらえて2着。ジワジワ脚を伸ばしたカネミセンショーが3着となっています。

映像はこちら。またこれらを含め2カ月前までの映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

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