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12/25ばんえいダービー回顧

今年も牝馬! エンジュダイヤがダービー制覇

 3歳馬の頂点を決めるばんえいダービー(3歳)は、25日(日)帯広競馬場で行われました。勝ったのは単勝3番人気、牝馬のエンジュダイヤで、これでばんえいダービーは4年連続牝馬の優勝となりました。
 第2障害を先頭でクリアしたのは、障害巧者ウィナーサマー。ここで一気に差を広げたいところでしたが、差なくエンジュダイヤが続いたところで万事休す。残り30メートルまで行かないうちにエンジュダイヤが先頭に立つと、しっかりとした脚いろで、そのままゴールまで一直線。後続を寄せ付けない圧倒的なレースを見せました。
 ウィナーサマーは粘りに粘って2着を確保。ゴール寸前でスーパークリントンに迫られたあたりに、課題の末の甘さが出てしまいましたが、それでも追撃をしのぎきったことは収穫。今後も十分にタイトルを狙うことができるでしょう。
 1番人気のカネタマルは8着に敗退。障害に手間取ってしまったのが誤算でしょう。今後の課題と言えそうです。

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西弘美騎手
「北見コースになって10月くらいから力をつけていました。前回も期待していたのですが少し届かなかくて残念なレースでしたが、今回こそは勝ちに行こうと思い、期待にこたえてくれました。いずれオープンまで上がれるだろうし、将来的にも大きなところを勝ってくれるだろうと期待しています」

久田守調教師
「オークスと菊花賞と続けて2着だったのでなんとか勝ちたいと思っていました。ウィナーサマーより前でレースをしようということで調教を積んで、騎手とも話していました。前回は障害がうまくいかなかったですが、今回は西騎手がうまく乗ってくれていいレースができました」

12/25ばんえいダービー予想 矢野吉彦

2005年12月24日(土)

カネタマルから牝馬2頭へ

 いやいや、いくら堅いレースが含まれているとはいっても、ここまで続けて予想が当たるとは……。
 いくらなんでも当たりすぎ。どうして当たったかをよく考えると、なんだかちょっと心配になってきちゃいました。つまり、それぞれの重賞で勝負になる馬が限られちゃってるからじゃないかと。いつも穴馬を見つけようとするんですが見つけられず、本命党の予想にならざるをえないんですよ。それでもハズレないのは、やっぱり穴馬がいなかった、ということ。力通りの決着になるのは、それはそれでいいのかもしれませんが、もう少し、勝ったり負けたりがあったほうがおもしろいんじゃないですか? ハッキリ言って、オープン馬の層が薄い! 最近、馬券の売り上げは上向きになってきたとのことで、そんな時にこういうことを言うのは水を差すようで申し訳ない気もします。でも、3歳にしても古馬にしても、あと3~4頭くらい、今のトップホースを脅かす馬が出てこないと、重賞レースのドキドキ、ワクワクがなくなっちゃいますよ!

 なんてエラそうなこと言ってる場合じゃありません。ここまで来たら、今年最後の重賞、ばんえいダービーも当てて、1年を締めくくらなきゃいけませんからね。ここも、フツウに考えればカネタマル、ウィナーサマー、エンジュダイヤの三つどもえ。ただし、オークスの時にも分析したように、ウィナーサマーとエンジュダイヤの荷物が同重量なら、ウィナーサマーのほうが上。なので馬券は、3頭のボックスを買う必要はなし。カネタマルを頭に牝馬2頭へ馬単。押さえはウィナーサマーからカネタマル。これでOKでしょう。
 昨年までの3歳オープン戦線は、大賞典→オークス&ダービー→菊花賞というローテーション。それが今年は、ダービーが締めくくりのレースになりました。ダービーと菊花賞が入れ替わったわけです。去年までの菊花賞では、3年続けてオークスとダービーを連破した牝馬が連対しています。今年は菊花賞とオークスを連勝した牝馬は現れませんでしたが、菊花賞で見せ場タップリの2、3着に来たウィナーサマーとエンジュダイヤは、オークスでも1、2着と力通りの成績を残しました。去年までの傾向からすれば、締めくくりのここでも好走するはず。で、菊花賞でこの2頭を破ったカネタマルがその上にいる、どう考えたってそうなりますよね。
 カネタマルを頭にもう1頭買うとすれば、スーパークリントンかスーパーロイヤル。帯広での実績を考えたら、前走で弾みをつけたスーパークリントンがいいでしょう。あとは、左利きの大口騎手が手綱を取るトウリュウが1枠を引いたので、大穴ならこれですか。
 というわけで、今回もオッズと相談。カネタマルから牝馬2頭への馬単とウィナーサマーからカネタマルへの押さえ、計3点を買って、まだ余裕があるようなら、カネタマルからスーパークリントン、トウリュウへの馬単も買います。

 我々にとっては今まで経験したことのない、とんでもない寒波が相次いで襲来していますが、みなさんお身体に気をつけて、よいお年をお迎え下さい。では、今回はこのへんで。

12/25ばんえいダービー予想 斎藤修

カネタマルに死角は?

 今年から通年開催となったことでいくつかの重賞の開催時期が変わったが、このばんえいダービーは菊花賞のあとになり三冠最終戦となった。
 約1カ月前に行われたばんえい菊花賞と同じく定量で、20kgずつ重量が増加したのみ。その菊花賞と7頭が同じメンバーなら、カネタマルの力が抜けているというほかに言いようがない。無理にカネタマルが負けるパターンをあら捜しすれば、ゴール前で形勢一変する北見から前の止まらない帯広に変わって仕掛けが遅れたとき。しかし昨年度の帯広の成績を見てもイレネー記念を圧勝するなど、むしろ成績はいい。その上、前走帯広での緒戦は800万クラスで快勝していて、さらに力をつけているような印象だった。本命は迷わずこの馬だろう。
 相手はといえば、菊花賞2、3着でその後のオークスでは着順が逆になっただけのワンツーだったエンジュダイヤとウィナーサマーと考えるのが普通だが、いやちょっと待った。
 スーパークリントンは着順だけ見れば菊花賞は8着だったが、単独2着に粘りこもうとしたところゴールライン上で力尽き、倒れてしまったことで惨敗となった。ゴール前が坂になっている北見から、前がなかなか止まらない帯広に変わったことでこの馬がそのまま振り切ってしまう可能性は十分考えられる。帯広は昨シーズンホクレン賞勝ちを含め3勝。今シーズンも前走470万のクラスを勝っていて得意なコース。ゆえに対抗にはスーパークリントンを推してみる。
 ばんえい大賞典を制し菊花賞を回避したカネサブラックは、その後390万を2度勝っているが470万で苦戦しているので見送り。
 ナリタボブサップは390万で2連勝中だが、菊花賞で牝馬2頭に差をつけられていることからも逆転は厳しい。

 ◎カネタマル
 ○スーパークリントン
 ▲ウィナーサマー
 △エンジュダイヤ

 いずれにしてもオッズを見ないことには買い目と配分が難しいが、◎→○の馬単勝負でドカッと分厚く。◎→▲△の馬単はトリガミ覚悟の押さえ程度。そしてさらに、「あ~~~っとぉ、カネタマルわぁ、届かないぃぃぃぃぃ~~~っ」という井馬アナの実況を想定して○→◎▲△の馬単で穴を狙う。

今週のみどころ(12/23〜12/25)

2005年12月22日(木)

 全国的に大荒れの天気となっていますが、皆さんがお住まいの地域は大丈夫でしょうか? 帯広でも先週は17日の最終レースが中止となるハプニングがあったものの、今週は穏やかな天候となりそうです。なお25日(日)にはおなじみとなった「競馬場 de 親子リレー」が行われる予定ですので、ご家族連れのかたは奮ってご参加ください。詳細はこちら
 23日(祝・金)のメインレースはカシオペア特別(3歳以上オープン)。エンジュオウカンやトカチプリティー、ヨコハマボーイなどが出走を予定しています。注目はもちろんエンジュオウカンで、前走の狩勝特別も軽快なスピードを見せて優勝。メンバー構成から考えれば、今回のほうが恵まれた印象もあり、連勝を期待したいところ。その狩勝特別で1番人気に推されたのがトカチプリティー。5着と敗れはしましたが、ここは実力を発揮できれば十分争覇圏。巻き返しに期待しましょう。
 同日の第10レースはヤングクラウンズカップ(2歳、産地限定選抜)。9~12月に行われた南北海道、北央、北見、釧路、十勝の5レースの産地限定特別戦で上位にきた馬を選抜して行われます。ここへきて5連勝と波に乗っているメジロショウリキが中心で、今回も強い競馬を見せてくれるのではないでしょうか。もちろんニシキセンプー、メダマあたりにも注目です。
 24日(土)はサンタクロース特別(800万円未満)が行われます。トミサトクイーン、ユウセイマーチあたりが上位人気となりそうですが、特にトミサトクイーンは近4走すべて連対しています。つねに上位争いを演じる安定性もあり、連軸として信頼できるでしょう。
 25日のメインレースはばんえいダービー(3歳)。このレースについては別掲の「ばんえいダービープレビュー」をご覧ください。そのひとつ前の第10レースに行われるのは、クリスマス特別(2歳)。ナナカマド賞以来、およそ3カ月ぶりにマルミシュンキが出走を予定しています。そのナナカマド賞こそ7着に敗れましたが、それまで6連勝を飾った実績は断然。出走すればもちろん注目です。ほか2歳オープンでは常連のウィナーハリケン、エメラルドなども出走を予定しています。

12/25ばんえいダービープレビュー

 2005年ばんえい最後の重賞は、25日(日)に行われるばんえいダービー(3歳)。ばんえい大賞典馬カネサブラック、ばんえい菊花賞馬カネタマル、ばんえいオークス馬ウィナーサマーなど、3歳戦線を引っ張ってきた馬が、ここに駒を進めてきました。
 なかでも注目はカネタマル。ばんえい菊花賞で圧巻の差し切り勝ちを収めたのは、記憶に新しいことでしょう。今季前半は苦戦が続きましたが、そのばんえい菊花賞を勝ったあとは、なんと800万クラスでも勝利を挙げています。目下絶好調のようで、ここも中心となるのは間違いありません。
 近3年、このレースは牝馬が優勝(02年アンローズ、03年サダエリコ、04年エンジュオウカン)しており、そうしたデータ面からも牝馬に期待してみたいところ。今回はウィナーサマーエンジュダイヤが参戦を予定しています。ウィナーサマーは末脚の甘さが気になるところですが、それを補ってあまりある障害力があります。障害をクリアした時点で、後続をどこまで離しているかが焦点でしょう。重賞で2着が続くエンジュダイヤは、早めに障害を越えることができれば、念願の重賞制覇も射程圏です。
 ほかではスーパークリントンカネサブラックなどのタイトルホルダーも上位争いは必至。ナリタボブサップ、スーパーロイヤルも一発の魅力があります。

【参考レース】
9/18 ばんえい大賞典(勝ち馬:カネサブラック)
11/20 ばんえい菊花賞(勝ち馬:カネタマル)
12/11 ばんえいオークス(勝ち馬:ウィナーサマー)

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