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今週の見どころ(2/20~2/22)

2010年2月19日(金)

 今年度のばんえい競馬の開催も残すところ3開催(18日間)となりました。2月21日(日)には、今季限りで現役をしりぞく活躍馬・グレートサンデー(02年イレネー記念優勝)の引退セレモニーが行われる予定です。
 今年1月デビューの渡来心路騎手が13日(土)の第6レースで初勝利(9戦目)を挙げました。NARグランプリの優秀新人騎手賞を重賞した、07年の西謙一騎手、09年の長澤幸太騎手に続く活躍を期待したいところです。

 2月20日(土)のメイン第11レースはオオワシ特別(オープン・16:50発走予定)。オープン特別ですが、やや手薄なメンバー構成となりました。
 マルミシュンキはオープン復帰後、追い込んで届かないレースが続いていましたが、近4走の平場戦で1、1、3、1着と復活。本来の先行策から押し切る勝ちパターンを思い出したようです。このところ障害のキレも申しぶんなく、今季特別初勝利のチャンスといえるでしょう。
 スーパークリントンマルミシュンキと同じ近2走を使われ、同馬とは1秒5差(4着)、5秒9差(3着)とほぼ互角の戦いぶりです。今回はここ2走より負担重量が増える特別戦。パワー型の同馬にとって有利な条件だけに、差を詰めてきそうです。
 近走オープン1組特別で戦っていたニシキダイジンにとって、今回は大幅に相手関係が楽になりました。オープン平場で崩れが少ないトカチプリティー、収得賞金順でメンバー中トップのトモエパワーも上位食い込みを狙っています。

 2月21日(日)のメイン第11レースにウィナーズカップ(16:50発走予定)が行われます。
 4歳以上指定特別競走優勝馬による一戦で、今年はオープン馬のみ出走。負担重量は750キロ(牝馬730キロ)から、本年度の収得賞金額に応じ、ナリタボブサップギャンブラークインホクトキングが10キロ増となります。
 前開催の立春特別(オープン)でコンマ2秒差の優勝争いを繰り広げたナリタボブサップナカゼンスピードに注目します。
 ナリタボブサップは近2走のオープン特別でともにトップハンデを課せられながら連勝を飾っています。今回の最大30キロ差のハンデも力量的に苦にしないでしょう。
 対するナカゼンスピードは久々のオープン1組特別だった立春特別でも根負けすることなく2着。連続連対を9に伸ばしました。重馬場への適性はこちらのほうが上で、再び一騎打ちに持ち込む構えです。
 立春特別ではしっかり末脚を伸ばし3着のホクトキングや、相手なりに動けるのが強みのギンガリュウセイも争覇圏でしょう。

  2月22日(月)のメイン第11レースは楽天競馬3周年記念(450万円未満・16:50発走予定)。前開催の銀嶺特別は1着に10番人気のヨコハマイサム、2着に8番人気のカネミセンショーが入る波乱決着となりました。
 今回はそこで3着惜敗のトカチタカラに再度期待します。近4走は重い馬場でのトップハンデが影響してか、第2障害を越えてから踏ん張れませんが、それでもすべて勝ち馬から5秒差以内にまとめています。前走銀嶺特別の勝ち馬ヨコハマイサムは走りに安定感がなく、2着馬が不在の今回は勝利で決めてくれそうです。
 イッスンボウシは同じ前走で1番人気を裏切り6着だったとはいえ、5秒5差なら挽回が可能。それまで同条件特別で2連勝していた実力を示すでしょう。
 前開催は世代限定戦を使われたウメノタイショウも、それまでのこの条件での活躍ぶりから上位争い必至。キンセイモンアグリミズキの両馬は昇級初戦ですが、350万円条件でのレースぶりからカベはなさそうです。

2/14バレンタインカップ回顧

2010年2月15日(月)

ダイリンビューティ女王の座をもぎ取る!

 14日(日)は重賞・バレンタインカップ(3歳牝馬オープン)が行われ、1番人気のダイリンビューティが勝利。ヤングチャンピオンシップに続く2度目の挑戦で、重賞初制覇を果たしました。

 道中は重馬場もあって、各馬様子をうかがいながらの競馬。さほど縦長の展開とはならず、横一線の状態で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸おいて仕掛けたのはホクショウシャネル、スーパートップヒメ、メンコイワタシの3頭。それにダイリンビューティが続き、各馬の動きが活発になりました。難関を最初にクリアしたのはホクショウシャネルで、2馬身ほど遅れてダイリンビューティ、さらに2馬身後方からスーパートップヒメが追いかける展開。以下、アオノラブチャン、ツジノコウフクヒメと続きました。
 快調に逃げていたホクショウシャネルでしたが、残り20メートル付近から脚いろが鈍りはじめ、ダイリンビューティがジワジワと接近。しかし、残り10メートル手前でホクショウシャネルがストップ。これをダイリンビューティが交わしましたが、脚いろは微妙。残り5メートルで今度はダイリンビューティの脚が止まってジ・エンドと思われましたが、なんとホクショウシャネルもゴール線を越えたところで痛恨のストップ。手に汗握る攻防は結局ダイリンビューティに軍配が上がり、世代女王の座を手にしました。懸命に立て直したホクショウシャネルが2着で、終いまで脚を伸ばしたツジノコウフクヒメが3着。

 特別・白菊賞制覇に続き、牝馬同士なら力上位を示したダイリンビューティ。620キロを曳き、馬場水分2.3%の重馬場に苦しみつつ、最後の攻防を制したのは、今後へ向けての大きな収穫でしょう。白菊賞当時は7番人気の低評価でしたが、これで名実ともに世代牝馬の頂点。来年度の牝馬三冠でも大いに期待できそうです。

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細川弘則騎手「今回の一戦に向けては、かなりの手ごたえがあって事故がない限りは勝てるだろうと思っていましたが、さすがに620キロは重くて、自分が思っていたよりもやや苦戦しましたね。将来のある馬ですから、いやな思いをさせないように、張り切ってゴールができるように心がけました。最初はホクショウシャネルが止まった時に同時に止まって息を入れよう、とかいろいろ考えていたのですが、もう少し歩けそうだと思って欲を出して頑張らせました。結果的にホクショウシャネルがもう一度止まってタナボタみたいなかたちで勝ちましたが、あの前にもうひと息入れるレースができていれば、もう少し格好いいレースのかたちになったかな、と思います。乗るたびに馬が良くなっていて、大人になって、力強くなっているので、レースをこなしていくにつれて良くなっていくのは間違いないと思います。現段階では牡馬のほうに分がありますが、牝馬同士なら名馬になってくれるでしょう。久々の重賞制覇で、気分は最高ですね」

2/14バレンタインカップ予想 山崎エリカ

2010年2月14日(日)

実績上位のダイリンビューティに期待

 今年で第2回となる3歳牝馬限定重賞のバレンタインカップ。今年の3歳勢は牡馬に押され気味なだけに、これまでの実績を信じるべきか、それとも勢いを買うべきなのか評価が分かれるところではあります。おそらく今後の勢力図の入れ替わりはあるものと思われますが、勢いだけで目先の重賞を勝てるほど競馬は甘くはないものなので、今回は定量戦ということもあり、実績上位馬を本命視したいです。

 一応の実績馬は3歳(2歳)A-1クラスで戦い続けているダイリンビューティ、ホクショウシャネルの2頭になりますが、私は前5走で4度ホクショウシャネルと対戦して3回先着しているダイリンビューティを◎に抜擢します。ダイリンビューティは昨秋行われた牝馬限オープン白菊賞の勝ち馬で、その時もホクショウシャネルに先着しています。また前々走のA-1クラスではホクショウシャネルに先着を許していますが、重賞を使った反動もあっただろうし、もう少し積極的に仕掛けて行けば、ホクショウシャネルとの逆転も考えられたレース内容でした。近2走でA-1クラスの牡馬の強豪と戦って、大きく離されていないことから調子落ちはないと思いますが、問題はあまり障害が得意なタイプではないだけに、重量620㎏になってどこまでがんばれるかということでしょう。

 ○には3走前にA-1・2クラスの決勝戦でも◎の近2走とほぼ同レベルのメンバーと戦って、大きく離されなかったアオノラブチャン。近走障害が良くなり、上昇ムードが窺えるので対抗評価にしました。

 ▲にはA-1クラスで◎との接戦続きのホクショウシャネル。前走はシンガリ負けを喫していますが、結果ほど内容は悪くなく、障害もスムーズでした。前走をここへ向けての叩き台と考えるのであれば、◎との逆転があっても不思議ではありません。

 あとは△に相手強化に加えてこれまでから一気に重量が増量されますが、目下2連勝の勢いに期待したいシークレットライヴ。他には道中から積極的に仕掛けて、障害もスムーズにまとめての前走完勝だったシルクロード。昨秋の白菊賞では◎に完敗でしたが、その後シッカリ力を付けているようなので、ゆっくり行けばチャンスはあると思います。

 ◎ダイリンビューティ
 ○アオノラブチャン
 ▲ホクショウシャネル
 △シークレットライヴ
 △シルクロード

2/14バレンタインカップ予想 矢野吉彦

2010年2月13日(土)

能力と成長度でツジノコウフクヒメ

 このところ寒い日が続いています。古林先生のコラムにもあるとおり、北海道は"厳寒"。ばん馬の朝の調教も大変でしょう。凍える寒さに耐えながらばんえい競馬開催のために頑張っているみなさんには、頭の下がる思いで一杯です。

 さて、そんな中で行われるバレンタインカップ。ズバッと馬券を当てて暖かくなりたいですね。
 今年の出走馬10頭の収得賞金を見ると、上から下まで、約20万円ほどの差があります。とはいうものの、3歳平場戦の1着賞金は10~11万円ですから、例えば、もし一番上の馬の勝ち星が1つ少なくて、一番下の馬の勝ち星が1つ多かったら、2頭の収得賞金はほとんど並んでしまうわけです。まだまだこのレベルの馬同士だったら、実力に決定的な差はなく、ちょっとしたことで着順は入れ替わってしまうでしょう。
 タイムを見てもそうです。シルクロードとダイリンビューティの前走を比べてみてください。前者は1着、後者は1着馬から約20秒離された8着でしたが、その差はわずか1.7秒しかありません。荷物の重さや馬場水分を加味すると、ほとんど同タイムと言ってもいいはず。ここは、着順にだまされてはいけない、ってことです。
 じゃぁ、なにが勝負を分けるか。全馬初の620キロを曳くレースですから、前走の重量が540キロでも525キロでも、そんなに気にしなくていいような気がします。しかも馬場はやや重め。スピードよりも力のあるタイプのほうがいいでしょう。馬体重が900キロ未満の馬には苦しいと思いますし、前走3%前後の馬場水分でタイムが遅かった馬は割り引いて考えたいですね。
 そうすると、格上のホクショウシャネルや好タイムでの好走が続いているアオノラブチャンなどはちょっと不安。残るのは、スーパートップヒメ、アイラブフクヒメ、シークレットライヴ、ダイリンビューティ、シルクロード、ツジノコウフクヒメの6頭になります。この中で、一番おもしろそうな馬から買ってみましょう。
 狙ってみたいのはツジノコウフクヒメ。出走馬10頭の中ではもっともキャリアの浅い馬です。でも、よく成績を見ると、デビュー戦2着のあとに3連勝しています。その後、今回の対戦相手が多く顔を揃えた特別で差のない5着に健闘。直後に除外となるアクシデントがあり、馬体重も減らしましたが、その馬体重が戻るにつれて成績が安定してきました。もともとの能力とここへ来ての成長が感じ取れる実績です。ベテラン大河原騎手への手替わりも魅力的。思い切って狙ってみます。
 馬券は馬複。先に挙げたスーパートップヒメ~シルクロードの5頭に、格上ホクショウシャネルを加えた6頭に流します。そこまで買うなら、枠複の総流しでもいいかもしれませんね。

 当日、私は帯広におじゃまします。テレビでレース展望をするほか、バレンタインカップの勝利騎手インタビューも仰せつかりました。翌15日は場立ち予想会もやります。帯広のみなさん、どうぞよろしく! では、今回はこのへんで。

2/14バレンタインカップ予想 斎藤修

ラブミーチャンに続くかアオノラブチャン

 ◎アオノラブチャン
 ○ダイリンビューティ
 ▲ホクショウシャネル
 △シークレットライヴ
 △シルクロード

 詳細はオッズパークのブログをご覧ください。

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