ダイリンビューティ女王の座をもぎ取る!
14日(日)は重賞・バレンタインカップ(3歳牝馬オープン)が行われ、1番人気のダイリンビューティが勝利。ヤングチャンピオンシップに続く2度目の挑戦で、重賞初制覇を果たしました。
道中は重馬場もあって、各馬様子をうかがいながらの競馬。さほど縦長の展開とはならず、横一線の状態で第2障害を迎えました。
ひと呼吸おいて仕掛けたのはホクショウシャネル、スーパートップヒメ、メンコイワタシの3頭。それにダイリンビューティが続き、各馬の動きが活発になりました。難関を最初にクリアしたのはホクショウシャネルで、2馬身ほど遅れてダイリンビューティ、さらに2馬身後方からスーパートップヒメが追いかける展開。以下、アオノラブチャン、ツジノコウフクヒメと続きました。
快調に逃げていたホクショウシャネルでしたが、残り20メートル付近から脚いろが鈍りはじめ、ダイリンビューティがジワジワと接近。しかし、残り10メートル手前でホクショウシャネルがストップ。これをダイリンビューティが交わしましたが、脚いろは微妙。残り5メートルで今度はダイリンビューティの脚が止まってジ・エンドと思われましたが、なんとホクショウシャネルもゴール線を越えたところで痛恨のストップ。手に汗握る攻防は結局ダイリンビューティに軍配が上がり、世代女王の座を手にしました。懸命に立て直したホクショウシャネルが2着で、終いまで脚を伸ばしたツジノコウフクヒメが3着。
特別・白菊賞制覇に続き、牝馬同士なら力上位を示したダイリンビューティ。620キロを曳き、馬場水分2.3%の重馬場に苦しみつつ、最後の攻防を制したのは、今後へ向けての大きな収穫でしょう。白菊賞当時は7番人気の低評価でしたが、これで名実ともに世代牝馬の頂点。来年度の牝馬三冠でも大いに期待できそうです。
細川弘則騎手「今回の一戦に向けては、かなりの手ごたえがあって事故がない限りは勝てるだろうと思っていましたが、さすがに620キロは重くて、自分が思っていたよりもやや苦戦しましたね。将来のある馬ですから、いやな思いをさせないように、張り切ってゴールができるように心がけました。最初はホクショウシャネルが止まった時に同時に止まって息を入れよう、とかいろいろ考えていたのですが、もう少し歩けそうだと思って欲を出して頑張らせました。結果的にホクショウシャネルがもう一度止まってタナボタみたいなかたちで勝ちましたが、あの前にもうひと息入れるレースができていれば、もう少し格好いいレースのかたちになったかな、と思います。乗るたびに馬が良くなっていて、大人になって、力強くなっているので、レースをこなしていくにつれて良くなっていくのは間違いないと思います。現段階では牡馬のほうに分がありますが、牝馬同士なら名馬になってくれるでしょう。久々の重賞制覇で、気分は最高ですね」