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5/10カーネーションカッププレビュー

2009年5月 8日(金)

 5月10日(日)のメインは牝馬重賞・第2回カーネーションカップ。オープンクラス710キロを基本とする別定重量戦。オープンから2頭、450万円条件から5頭、350万円条件から2頭、270万円条件から1頭が出走します。上下30キロのハンデ差なら格付上位馬が有利とみます。
 昨年のこのレースを好位追走から差し切ったニシキユウは今年も710キロでの出走。障害にやや不安がありますが、前走オープン(5月3日・1着)では第2障害で止まっても二腰目がきっちり入っており好調ぶりをうかがわせます。乾いた馬場は願ったりで、重戦車ぶりを発揮し連覇の可能性もありそうです。
 牝馬戦線ではトカチプリティーも忘れることはできません。ヒロインズカップ2連覇など重賞5勝の実績はメンバー中でナンバー1。重い馬場もプラスにはたらきそうなだけに、第2障害早めクリアからの押し切りも期待できそうです。
 エンジュオウカンは昨年10月に長期休養から復帰するや、11月のレディースカップを優勝。今年1月に行われた重賞・ヒロインズカップでも僅差2着と古馬牝馬戦線の主役を張っています。その2レースで同重量のトカチプリティー(それぞれ4、1着)と互角の勝負を演じていることから、20キロのハンデがつくここは上位争い必至でしょう。
 この3頭による争いが有力ですが、ギャンブラークインは混戦になると勝負強さを発揮してきそう。
 乾いた馬場で一発があるとすればカネヅル。終いにいい脚がありませんが、最軽量680キロを生かしてうまく先行できれば、粘り込みがあるかもしれません。

出走表はこちら

【参考レース】

08/5/1108年度カーネーションカップ(勝ち馬:ニシキユウ)
 1/12ヒロインズカップ(勝ち馬:トカチプリティー)
 3/ 7たちばな賞(勝ち馬:エンジュオウカン)

※映像はこちら。またこれらを含めた2カ月前までの映像はすべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(5/9〜5/11)

 今週より薄暮開催がスタート。6月15日(月)までの18日間は発走予定時刻がこれまでより繰り下がります。ご注意ください。
 10日(日)のメインは母の日にちなんだ重賞・カーネーションカップ。当日、帯広競馬場では、新人騎手によるトークショーやカーネーションのプレゼントなど様々なイベントも予定されています。

 5月9日(土)のメイン第11レースは若葉特別(450万円未満・18:00発走予定)
 注目はギンガリュウセイ。昨年9月以降、一度も3着を外さない破竹の快進撃を続け、前走ばんえい十勝オッズパーク杯で古馬一線級に初挑戦。馬場水分8.8%の超高速馬場での乱ペースに巻き込まれ6着でしたが、第2障害を3番手で越え見せ場は作りました。今回は自己条件での戦いだけに、負けられないところ。主戦の藤野俊一騎手に戻ったのも心強い材料です。
 ハマナカキングは今季開幕からオールカマーに2度出走し1、9着です。1番人気に推された前走は第2障害での苦戦が原因だけに参考外。こちらも自己条件に戻っての巻き返しなるかに注目です。
 ハマナカキングと同じ2走を使われ2、1着のヤマノミントはオープンクラスからの降級馬。ここに入れば実績上位だけに、障害力を生かして上位争いできそうです。

 5月10日(日)のメインは3歳以上牝馬による重賞・第2回カーネーションカップ(18:00発走予定)です。このレースは別掲のカーネーションカッププレビューをご覧ください。

  5月11日(月)のメイン第11レースは青葉特別(350万円未満・17:55発走予定)
 ここではホクトキングの実績が抜けています。昨季は平場オープンの大将格として活躍。今季初戦の350万円未満特別(4月25日)では、同じくオープンからの降級馬エンジュオウカンとの後続を離しての一騎打ちを制しています。今回はそのエンジュオウカンが不在(10日のカーネーションカップに出走)だけに、連勝が濃厚でしょう。
 相手筆頭はニシキセンプー。今季2度出走したオールカマーで、元オープン馬ヤマノミントと差のない競馬をしていました。両レースとも得意の軽馬場に助けられた感は否めませんが、ここにきて走りに安定感が出てきました。
 障害のキレが戻ってきたトウリュウや、オープンからの降級馬トカチタカラもここに入れば上位進出が期待できそうです。

やっぱり馬が好き(第55回) 旋丸 巴

2009年5月 1日(金)

ばんえい界のニュースター

 いや〜、昨年度末のばんえい記念、凄かったですね。重量戦でのトモエパワーの強さもさることながら、私が胸熱くしたのはミサイルテンリュウ。今年こそは、の願いは叶わなかったものの、しかし、あの第2障害での勇姿といったら……。山に食らい付き、はいつくばってでもソリを引き揚げようとする、あの根性。

 ばんえい競馬は虐待だ、という人々には、是非にも、あの一生懸命なミサイルの姿を見ていただきたい。あれぞ人馬一体。騎手の心が通じてこそのパフォーマンスなのである。

 と鼻息荒く語ってしまう「ばんえい記念」だけど、鼻息荒いついでに、先月、当コラムで古林先生が告知していた「ばんえい前夜祭」についても、鼻息荒くご報告を。

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ばんえい記念前夜祭で「ばんえい記念」について語ってくださった金山調教師。さすがミスターばんえいだけあって、オーラが……(写真提供・斎藤友香氏)

 だってね、大盛況だったんだもん! 立見が出るほどの超満員。ミスターばんえい金山調教師の、ばんえい記念にまつわるお話も、とっても興味深かったし、予想会では我らが古林先生が精緻な回帰分析による予想を披露。「その結果、1番数値が良かったのは……」と観衆に固唾を飲ませ、「イケダガッツでした」と爆笑の渦に叩き込むあたりなんざぁ、さすが元落研。並みの学者さんじゃあ、ございませんぜ。

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予想コーナーでは古林先生(右から2番目)が精緻な予想と見事な話術を披露。(写真提供・斎藤友香氏)

 さて、そんな楽しい前夜祭のトリは「お楽しみ抽選会」。ばんえい記念出場騎手さんのサイン入りグッズなどを用意したのだけど、ここに強力な協力者が現れて、それが他ならぬ大河原騎手。

 「俺の家に置いとくよりファンが喜んでくれた方がナンボいいか」と提供して下さったのが、何と何とリーディングジョッキーに輝いた時のトロフィーや貴重な写真の数々。

 「そんなもの提供してもらっていいの?」と観客の皆さんも恐縮されるほど。勿論、当選した方は大喜びで持ち帰られました。

 古林先生や斎藤友香さんと、「やろうか」「やろうよ」と軽い気持ちで企画した前夜祭。だけれど、これほどまでに盛況ならば今年度もやらなければ……いやいや、どうせのことなら、ばんえい記念と言わず、夏、グランプリの時にでもやろうよ、と仲間内で既に大盛り上がり。

 という訳で、読者諸氏よ、夏には是非、帯広競馬場にいらっしゃいませ〜。

     *    *    *

 さてさて、そんな楽しいばんえい記念も終って、気が付けば、もう新年度開催。今年は、どんな馬が活躍するのかしら、とご期待の面々に不肖・旋丸が新馬情報をお伝えするのですよ。

 4月12日に行われた第1回能力検定で、40年間培った我が相馬眼に一際、輝かしく映ったのは……。

 じゃじゃーん! ノーフェイト。3着入線だったし、時計も凄く早いってわけじゃなかったから、当日、あまり話題になっていないようだけど、坂を降りてからの豪快な脚は「素敵」以外の何物でもなかった。骨太の栗毛で、馬っぷりもよく見えて、将来が楽しみ〜♪

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坂を降りてからの爆発的末脚が「素敵」だったノーフェイト

 もう1頭、エビスオニワカ、アオノレクサスの全弟キングマサライも、これまた凄い脚を見せてくれて大満足。

 私の兄貴分であるSさんの生産馬であり当歳から見知っていた同馬だけに大いに期待して見守っていたけれど、レースのほとんどをキャンターで駆け抜ける豪快な走りを見せてくれたから、満足、満足、大満足。亡き父エビスタイショウの闘魂を発揮してくれれば、兄以上の活躍も期待できるはず。

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スタートからゴールまで、ほとんどをギャロップで駆け抜けたキングマサライ

 因みに、このキングマサライ、能検の後、馬名を一般公募。5月2日には新馬名が発表されるから、今後は新しい馬名で活躍してくれるでしょう。

 以上2頭が私の今年の注目馬……と思っていたら、谷調教師から新情報が入りましたぞ。27日に行われた第2回の能力検定で「凄い馬」が現れた、と。

 その名もミントヒッパルゾー。3人引きという超VIP待遇で登場。本馬場入場でスタート地点に向かったところまでは良かったけれど、谷さん曰く、「勢い余って、3人の厩務員を引きずったまま逃走し始め、 スタート地点近くまで来てUターン、いきなりスタンド側の柵を障害飛越。数十mエキサイティングゾーンでエキサイティングな走りを見せ、もう一度柵を斜めに障害飛越!で、本馬場に戻ってきました」

 こんな派手派手パフォーマンスを見せたにも関わらず、ヒッパルゾー君、蛇行しまくりながらも見事合格!

 残念ながら、私のこの模様を見られなかったけれど、名前といい、この暴れ方といい、早くデビュー戦で遭いたい!

     *    *    *

 という訳で、楽しみな新スター候補生を紹介したけれど、最後にオマケとして最近話題の「ばんえい界のスター」をばご紹介。

 某人気テレビ番組で全国的に紹介された新スターは馬ならぬ犬=ダルメシアンのティアラちゃん。皆川厩舎所属の彼女は、前述番組で同厩舎の活躍馬オレワスゴイの背に乗っている勇姿を披露し話題となった。そんなワンコだから、早速、皆川厩舎に行って彼女の写真を撮らせてもらった。

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全国放送で紹介された「ばんえい界の新スター」=ティアラちゃん

 意外に小柄で、とってもシャイなティアラちゃん。華麗な乗馬姿は見られなかったけど、馬たちに負けず、新スターとして、ばんえい界を盛り上げてくれるよう切にお願いして帰って来た。

 馬もワンコも、勿論、関係者は言うに及ばず、全員参加で頑張る「ばんえい競馬」を、皆さん、今年度も宜しくお引き立ちのほど、お願い申し上げますっ!

今週の見どころ(5/2〜5/4)

  ゴールデンウイーク開催の3日間は、競馬場に今年も「ふわふわランド」が登場します。
 また今週は、4月12日の第1回能力検査で好時計を出した2歳馬たちが続々デビュー予定。一番時計(1分46秒1)をマークしたレットダイヤ(牡、松井浩文厩舎)と牝馬トップタイム(1分57秒1)のアオノラブチャン(金田勇厩舎 ※能検時の名前はキタノオジロワシ)が4日(祝・月)に、2番時計(1分51秒6)のバカヂカラ(牡、尾ケ瀬富雄厩舎)は2日(土)第2レースにエントリーしています。将来を嘱望される若駒たちの初戦にご注目ください。

 5月2日(土)のメイン第11レースはスーパージョッキー賞(オールカマー・16:50発走予定)。昨年度のリーディング上位騎手による選抜戦です。
 4月25日第10レース(オールカマー)の再戦。その前走はハマナカキングが障害先頭から後続を突き放し、昨年8月以来の実戦を白星で飾りました。休養をはさんで5連勝中の勢いをここにつなげたいところです。
 今回は特別戦で、各馬20キロずつ負担重量が加増されています。馬場も乾きそうなだけに、前走2着のヤマノミントにとっては障害力を生かせる舞台となり、逆転まで考えられそう。同じことがキョウエイボーイ(前走4着)、トウリュウ(同5着)にもいえ、上位争いは混戦となりそうです。

 5月3日(祝・日)のメイン第11レースは大雪賞(オープン混合・17:00発走予定)。オープンから7頭、450万円条件から3頭が出走します。
 ここはアローファイターに注目。昨季、スーパークリントン、ホクショウダイヤらオープン一線級と互角にわたりあってきた実力はこのメンバーなら格上でしょう。
 次位争いは混戦です。アローファイターと世代限定戦で好勝負のシベチャタイガーや、すんなり逃げればニシキユウの残り目も考えられます。ナカゼンスピードは障害が安定しないもののきっちり末脚を使えるようになりました。
 大口泰史騎手とのコンビでは掲示板を外していないエメラルド、重馬場得意のニシキガールも最軽量だけに侮れないところです。

  5月4日(祝・月)のメイン第11レースはすずらん賞(4歳オープン・17:20発走予定)
 2月8日の白雪賞(4歳オープン)のメンバー10頭中6頭が出走しています。そのレースでライデンロックはトップハンデを課せられながら障害を先頭でクリア。ゴール前、マルモスペシャルの急襲にあったものの僅差2着を確保しました。ばんえい大賞典、ばんえいダービーを制し、チャンピオンカップでも見せ場を作った世代ナンバー1馬だけに、当時45キロあった差が30キロに縮まるここは逆転必至でしょう。
 相手はもちろんマルモスペシャルが筆頭格。3歳牝馬三冠に輝いたニシキエースも白雪賞(3着)より重量的に有利になっており、2頭との差を詰めてきそうです。
 白雪賞は9着もその後巻き返し、5連勝で昨季を締めくくったウメノタイショウも侮れません。

4/26ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2009年4月27日(月)

カネサブラック超高速決戦を制す!

 26日(日)は今年度最初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)が行われ、カネサブラックが断然の1番人気にこたえて優勝。このレース3連覇を飾るとともに、“例年どおり”シーズンのスタートダッシュを決めました。

 あいにくの雪模様で馬場水分は8.8%まで上昇し、高速決着が予想された今回。その予想どおり、超ハイペースでレースは進み、各馬ノンストップで第2障害へ。…と思われたのもつかの間、さらに止まることなく登坂を開始したのが、4番手追走のナリタボブサップ。名うての障害巧者だけにひと腰できっちり上げ切りましたが、天板付近でややもたつく展開。その隙をついてカネサブラックが一気に天板まで上がると、わずかにナリタボブサップを交わして障害をクリアしました。ここからは完全にスピード勝負。ギャロップでグイグイ加速したカネサブラックが一気にナリタボブサップとの差を広げると、ゴール前でも松田道明騎手が微動だにしない余裕の手応え。そのままゴールを駆け抜け、あっけなく同一重賞3連覇を成し遂げました。ナリタボブサップが2着に流れ込み人気サイドでの決着。終始前々で競馬していたホクショウドラゴンが、ホクショウダイヤとの叩き合いを制して3着入線を果たしています。

 カネサブラックはこれが重賞6勝目。近年は高重量戦での活躍が目立ちカネサブラック時代の到来を予感させていますが、今回見せたようにスピードも超一流。いくら軽量720キロ、馬場水分8.8%とはいえ、それを1分13秒1で運びきるのは、卓越したスピード以外の何物でもありません。そしてばんえい記念2着が示すとおりパワーも超一流。一時期のスーパーペガサスがそうだったように、それぞれが高いレベルにある究極のオールラウンダーに成長したと言えるでしょう。
 ナリタボブサップは第2障害速攻策を取りましたが、カネサブラックのスピードに屈して2着。ただ悪条件の中、この馬のレースはできた印象で、重量と展開次第ではさらにタイトルを積み重ねることができそうです。

成績はこちら
映像はこちら

松田道明騎手「思ったより馬場が速かったので、切れ味のある馬に脚を使わせるために、前々でレースを引っ張っていこうと思っていました。人気だったから障害だけはきっちり越えていこうと思い、第2障害でひと呼吸入れる確実な方法を選びました。そこでひと息入れたことで折り合いもついたし、馬の体調も良かったですから、いいレースができましたね」

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