力をつけたスーパーコマチが逆転
先週土曜日の走路冠水でばんえい競馬中止にはビックリしました。私がばんえい競馬を始めてから、中止になるほど雨が降り続いたことはなく、朝から水抜き作業をすればなんとかなるものだと舐めていたので(^-^;;;;;;)。自然の力というのは恐ろしいものですね。
さて日曜日は3歳牝馬重賞の一冠目の黒ユリ賞。◎にしてみたいのは2月のバレンタインカップではウィナーミミ、ワタシハスゴイに次ぐ3着だったものの、その後ジワジワ力を付け、前々走で120万クラスを制したスーパーコマチです。スーパーコマチが前々走で2着に下したアアモンドヤマトは先々週のとかちダービーで、ワタシハスゴイ、ウィナーミミを下して3着に好走しているわけですから、同馬がここで勝ち負けできる力は持っていると言えるでしょう。前走は1番人気を裏切っての7着に惨敗しましたが、私にはここを見据えての仕上げで体が緩く、馬場が軽かったこともあり、前半で息を入れなさ過ぎたのが敗因のように思えました。おそらく今回は体を絞って出走させてくるだろうし、前半である程度息を入れて持ち前の登坂力を生かせば、実績上位のウィナーミミやワタシハスゴイを負かせる可能性は十分考えられます。
○には今季の始動戦から馬体が回復しておらず、ますます体が減ってきているあたりが不安材料ではありますが、バレンタインカップで2着に好走しているように、牡馬が相手だと結果を残せずとも牝馬同士なら強いワタシハスゴイ。▲にはバレンタインカップの覇者で、休養明けの前走からガラリ一変なら今回で勝ち負けですが、前走のとかちダービーでは見せ場がなかっただけに、「ガラリ一変まではどうか?」ということで狙いを下げたウィナーミミ。
以下△にここへ来ての勢いがあるビフカミツエとヒマワリカツヒメ。前走の60万クラスの決勝はビフカミツエが強気に乗った分、ゴール前でヒマワリカツヒメに差されましたが、レース内容はヒマワリカツヒメよりも上で、末脚を生かす競馬をしたならビフカミツエの方が強い気がするので同馬の方を上に取りました。
◎ スーパーコマチ
○ ワタシハスゴイ
▲ ウィナーミミ
△ ビフカミツエ
△ ヒマワリカツヒメ
スピード魅力のコマクイン
3年目を迎えた新生ばんえい競馬。その初年度に導入されたナイター開催が今年も今週からスタートします。開幕週のメーンレースは21日(日)の黒ユリ賞。馬券は、本場や道内各場外だけでなく、大井競馬場や南関東各競馬場、関連場外でも発売されます。
それに伴い、大井では「ばんえい十勝 in TCK 2009」を開催。おなじみ目黒貴子サンと私のトークショーや、ふるさとコーナーでの場立ち予想会も予定されています。さらに、ばんえい競馬の存続をサポートするために設立されたNPO法人「とかち馬文化を支える会」の案内パンフレットや入会申込書も用意してお待ちしていますので、みなさんぜひご来場の上、ご協力をお願いします。
さて、黒ユリ賞の予想ですが、参考になるのは2月のバレンタインカップ。負担重量が全馬620kg、馬場水分5.1%で、ウィナーミミが勝ったレースです。同馬が勝ったとはいえ、5着馬でも勝ち馬から3秒8差という大接戦。そこまでに来た馬には、大きな差はないと見ました。
で、今回は、同レースの1着馬ウィナーミミ、2着馬ワタシハスゴイと、6着馬タワノアヤカが630kg。それ以外の馬は620kgのソリを曳きます。この10kgの差が、けっこう影響しそうな気がしますね。
となると、同レース3着のスーパーコマチ、4着のアアモンドグレイド、5着のコマクインが狙い目でしょう。バレンタインカップでは、それぞれ単勝10、9、8番人気という穴馬でしたが、それにしてはよく走りました。あらためて言いますが、そこでの1、2着馬よりソリが10kg軽くなるここは、チャンスだと思います。
3頭の中でもコマクインがおもしろそう。バレンタインカップの第2障害を先頭で越えたスピードは魅力です。このところ水分量の多い軽馬場で好走している同馬。日曜日の帯広も雨予報が出ており、今回もスピードが生かせるはずです。馬体重970kg台の馬ですから、荷物が重くて馬場も乾くと苦しくなるとは思いますが、軽馬場になることを信じて、この馬から馬券を買ってみましょう。
相手は、ここまでに名前を挙げた馬。ほかにも、2連勝中のヒマワリカツヒメや鈴木恵介騎手に乗り替わるワタシハキレイズキなど、買いたくなる馬が多くいますので、オッズを見ながら資金を配分して馬複総流しと行きますか!
とにかく小さい馬なので、馬体重や馬場状態次第では「?」になってしまうことも考えられます。当日の予想は大井のトークショーや場立ち予想会でご披露するとして、ひとまずこのコラムではこういう予想にしておきます。では、今回はこのへんで。
6月21日(日)のメインは第35回黒ユリ賞。3歳牝馬三冠の初戦で、180万円条件・630キロ、120万円条件・620キロの別定重量で争われます(注・タワノアヤカは出走取消となりました)。
メンバー的には全馬620キロで争われたバレンタインカップ(2月15日)のほぼ再戦。同レース1、2着のウィナーミミ、ワタシハスゴイが人気を集めそうですが、この2頭と残り7頭とで10キロ差がつくのがポイント。一筋縄ではいかなさそうです。
軽量7頭のなかで筆頭格は唯一バレンタインカップに不参戦だったヒマワリカツヒメ。ここ2戦は軽馬場で連勝していますが、負担重量が増え、道中息が入る重賞のペースはさらに向きそうなだけに、重賞初挑戦でも侮れないところでしょう。持ち味である決め手がさく裂するシーンも十分です。
コマクインはバレンタインカップでは果敢に先行し、第2障害を先頭でクリア。後続に交わされてからも最後までしっかり歩きとおし、ウィナーミミからわずか3秒8差の5着。一線級が相手でも持ち前の先行力が通用することを証明しました。10キロ差がつくことから、今度こそ粘り込めるでしょうか。
追いこんで3着だったスーパーコマチは安定した末脚が武器。障害次第という条件はつきますが、10キロ差を生かせれば、ここも差のない競馬ができるはずです。
630キロの2頭では、やはりウィナーミミ。松田道明騎手が手綱をとったときは連対を外していないのも心強いところ。ワタシハスゴイは前走とかちダービー(3歳オープン)で牝馬最先着の5着と実力をアピールしています。
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【参考レース】