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2009年10月 アーカイブ

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10/18岩見沢記念プレビュー

2009年10月16日(金)

 10月18日(日)のメインは第45回岩見沢記念です。ばんえい競馬で、もっとも権威がある四大記念競走(ほかに旭川記念、北見記念、帯広記念)の第2弾で、牡馬840キロ(牝馬820キロ)から、今季収得賞金120万円につき10キロ増という別定重量戦。カネサブラックフクイズミが10キロ加増となりました。
 ここはニシキダイジンに注目。昨季はばんえいグランプリを制し、帯広記念2着、ばんえい記念でも4着に健闘した実力馬です。今季はクラス替えにより450万円条件での出走がメインで大きな活躍はありませんが、昨年の戦績が物語るように、この馬が真骨頂を発揮するのは高重量戦。好天続きと馬場の一部砂の入れ替えにより時計のかかる馬場が予想されることも、有利な材料です。ハナを奪っての押し切りに期待します。
 スーパークリントンは、近走スピード競馬にも対応していますが、持ち味であるパワーを生かせるのはやはり重馬場の高重量戦。叩かれつつ良化しており、この舞台で久々の重賞制覇を狙います。
 ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞と今季重賞2勝のカネサブラックは、ここに向けてのひと叩きだった前走オープン特別を快勝。障害は巧者ですが、どちらかといえばスピードのほうが長けている印象があります。トップハンデで、馬場の一部砂入れ替え後の初出走。どんな走りをみせてくれるか楽しみです。
 昨年の覇者フクイズミも今季は旭川記念、ばんえいグランプリと重賞2勝を挙げています。古馬重賞では、通算20戦6勝、2着4回、3着2回など掲示板を外したのが1度だけという堅実ぶり。障害しだいのところはありますが、末脚ではナンバー1です。
 ナリタボブサップは、この岩見沢記念に四大記念競走全制覇をかけています。脚元の不安から順調に使えませんが、障害力ならオープンでも屈指の存在だけにブザマな戦いはできません。

出走表はこちら

【参考レース】

4/26 ばんえい十勝オッズパーク杯(勝ち馬:カネサブラック)
6/28 旭川記念(勝ち馬:フクイズミ)
7/19 北斗賞(勝ち馬:カネサブラック)
8/16 ばんえいグランプリ(勝ち馬:フクイズミ)

※映像はこちら。またこれらを含めた2カ月前までの映像はすべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(10/17~10/19)

 今季のはくぼ開催は今週の3日間で最後となります。そのラストを飾るのが18日(日)のメイン第45回岩見沢記念です。出走全馬が800キロ以上を課せられるのは今季初。これまで鳴りを潜めていたパワー型の台頭に、そろそろ警戒が必要かもしれません。
 その当日、帯広競馬場ではチャグチャグ馬コ in 帯広(17~19日)や、岩見沢記念優勝馬当てクイズ大会などが行われます。ぜひ競馬場へお越しください。

 10月17日(土)のメイン第11レースはいちょう特別(270万円未満・17:25発走予定)
 この270万円条件で目下3連勝と絶好調の4歳馬キンセイモンに注目。好走には、障害しだいという条件がつく馬ですが、平場だったとはいえここ3走は勝ちっぷりの良さが目立ちました。重量が重くなる特別戦への出走ですが、どんなレースをみせてくれるか楽しみです。
 相手はこの条件では堅実に上位に入っている、障害巧者のスギノディアスフレイムスワローが有力でしょう。
 2開催前(9月19日)の270万円未満特別を逃げ切った3歳馬アオノレクサスは、乾いた馬場でのパワー比べになると厳しそう。同じく前開催の同条件特別を逃げ切ったニシキタカラは、前走からプラス15キロの負担重量710キロが不利な印象を受けます。

 10月18日(日)のメイン第11レースは重賞・第45回岩見沢記念(17:30発走予定)です。このレースは別掲の岩見沢記念プレビューをご覧ください。

 この日の第10レースに第34回白菊賞(2歳牝馬オープン)が行われます。
 負担重量は525~520キロ。9月27日の重賞・ナナカマド賞で540キロを経験しているキンノメガミメンコイワタシホクショウシャネルによる三つどもえとなりそうです。

  10月19日(月)のメイン第11レースには神無月特別(180万円未満・17:25発走予定)が行われます。10月4日の180万円未満決勝のメンバーが5頭出走しています。
 9月20日の180万円未満決勝を勝ったコウドウフジに期待。そこで2着にしりぞけているコトブキタイガーが、10月4日の180万円未満決勝を制していることから、ここで力上位なのは明白です。今回と5キロしか負担重量が違わない前走・オッズパーク杯秋桜賞(3歳オープン)も第2障害ひと腰から2着に健闘。このところ障害のキレは申しぶんなく、勝利で飾ってくれそうです。
 相手はコトブキタイガーを筆頭に、スーパーオーサンベニインパクトら10月4日の180万円未満決勝の上位勢が有力でしょう。

今週の見どころ(10/10〜10/12)

2009年10月 9日(金)

 先週の開催終了後、帯広競馬場の本走路(第1障害後〜第2障害前にかけての部分)で砂の入れ替えが行われました。従来より粒子の大きな砂を使用することで、水はけが格段によくなり、ばんえい競馬らしいパワフルなレースが期待できそうです。

 10月10日(土)のメイン第11レースにはくるみ特別(350万円未満・17:25発走予定)が行われます。
 砂の入れ替えはありましたが、台風の影響により軽馬場が予想されることから、思い切って4歳馬アカダケキングに期待。馬場水分4.0%以上での連対率62.1%はメンバー中でナンバー1です。これまでに行われた4歳三冠の2戦、5月の柏林賞(馬場水分8.6%)3着、9月の銀河賞(同5.7%)では優勝しています。その両レースで2、3着とほぼ互角の戦いをしていたウメノタイショウが、その後350万円未満特別を勝ち上がり、450万円条件でも好勝負を続けていることから、アカダケキングはここで間違いなく通用するはずです。
 前開催の同条件戦・ほうせんか特別を快勝したホクショウドラゴン、同2着で障害巧者のマックスセンプーが相手として有力。
 ほうせんか特別はゴール前で競走中止のブランドボーイも実力的に巻き返してきそう。
 馬場が軽くなりすぎると困りますが、同3着のグレートサンデーも走りに集中できれば、今回も上位進出に期待が持てそうです。

 10月11日(日)のメイン第11レースはパシフィックマンション特別(450万円未満・17:30発走予定)です。
 9頭中、前開催の同条件戦・ききょう特別の出走馬が8頭を占める組み合わせ。ですが、ここはそのレースに不出走だったオレワスゴイに注目します。オープン混合に出走した近2走で1、2着と好走。特に前走は20キロ差あったとはいえスーパークリントン、アローファイターらのオープン一線級に先着しています。メンバー的には格段に楽になっており、チャンスは十分でしょう。
 ニシキセンプーはききょう特別2着で、前走450万円未満決勝混合を勝利。目下5戦連続連対と好調を持続しており、今回も大崩れは考えられません。軽馬場もプラスで決め手を生かせそうです。
 昇級初戦のききょう特別で3着だったウメノタイショウは、続く450万円未満決勝混合で2着。クラス慣れが見込めるここは勝ち負けでしょう。
 ニシキダイジンはききょう特別、450万円未満決勝混合でともに6着も、すでにこの条件の特別を勝っています。今年のばんえいグランプリ3着の実績もあり軽視はできません。

 この日の第6レースに2歳A-1が組まれています。
 今季最初の2歳重賞・ナナカマド賞を制したテンマデトドケは今回休場。同2着ミスタートカチ、同3着ホクショウバトルに、前走2歳A-2を快勝したレットダイヤがどこまで迫れるかという構図です。

  10月12日(祝・月)のメイン第11レースにマロニエ賞(オープン・17:25発走予定)が行われます。 ここはギャンブラークインが断然。前走のオープン特別は6着でしたが、そのレースの1〜5着はすべて来週の岩見沢記念に出走を予定している力量馬で、相手が悪かった印象です。第2障害でもたつきましたが、もともとは巧者だけに修正は可能。十分勝ち負けが期待できるでしょう。
 同じくシベチャタイガーもオープン一線級相手では苦戦続きも、この相手関係なら上位進出が望めそうです。
 先行力あるギンガリュウセイはオープン昇級初戦ですが、450万円条件でのレースぶりからは通用しそう。
 好位につけられればホッカイヒカルの末脚も侮れません。

馬券おやじは今日も行く(第56回) 古林英一

2009年10月 8日(木)

どなたか教えてください

 征夷大将軍右近衛大将右馬寮御監淳和奨学両院別当源氏長者(せいいたいしょうぐんうこのえのたいしょううまのりょうぎょかんじゅんなしょうがくりょういんべっとうげんじのちょうじゃ)。落語の寿限無みたいですな。これは何かというと、徳川家康の官職なのだそうだ(岡野友彦『源氏と日本国王』講談社現代新書、2003年、53ページ)。征夷大将軍は歴史の時間に習うのでみなさん聞いたことがあるだろう。淳和院はいくつかの寺院とか陵墓を管理する機関、奨学院は貴族とか皇族の子弟の教育機関である(だったと思う。うろ覚えですみません)。したがって、淳和奨学両院別当というのは、これら二つの機関の長という意味である。源氏長者というのは源という姓を持つ一族の棟梁という意味である。右近衛大将というのは右近衛府という役所の長官。で、いよいよ、今回のコラムの本題である右馬寮御監である。

 なぜ、こんな話を始めたかというと、先だって、NPOとかち馬文化を支える会の専務理事つむじまる文豪より、馬文化を支える会で発行している馬文化新聞の原稿を書けという命が小生に下ったのである。今回は「戦争と馬」をテーマにしたいということなので、第二次大戦前に馬の生産から流通に至るまで大きな役割を果たしていた馬政局について書こうと思ったのである。結論からいうと、小生は締め切りまでに原稿をあげることができず、拙稿は次回回しとなったのである。ごめんなさい、つむじまる文豪m(_ _)m

 北清事変や日露戦争で欧米列強の馬に比べ劣弱さを露呈してしまったわが国の軍馬の改良を担うべく設置されたのが馬政局である。馬だけを担当する役所があったのである。この馬政局をつくるにあたって、活躍したのが主馬頭藤波言忠であった。

 ここで小生はつい脇道に逸れてしまったのである。主馬頭というのは宮内省にあった主馬寮という馬を管轄する役所のヘッドという意味である。では主馬寮ってなんじゃらほいということが気になり出したのである。

 で、ちょいと調べてみると、桓武天皇の頃に左右の馬寮(まりょう)という役所を統合して主馬寮となったが、後にまた元の二つになったとあった(和田英松『新訂官職要解』講談社学術文庫、1983年、144ページ)。では先にあげた徳川家康の官職にある御監とは? これはどうも頭(かみ)を統括する役職らしい。ところが、これは近衛大将が兼任するのが通例のようで、馬寮の事実上のヘッドはやっぱり頭とのことである。

 ここで源頼朝の父が左馬頭(さまのかみ)義朝だったことを思い出したのである。そういえば、足利尊氏の弟足利直義も右馬頭(うまのかみ)だったような...。さらに調べると、江戸時代には歴代の将軍が右馬頭とか左馬頭に任じられているという。こうなると、武士の役職としてはかなり高位の官職らしいということがわかる。

 前記『新訂官職要解』には馬寮の頭は「左右各一人、職掌は『大宝令』に「閑馬(うまやのうま)の調習・養飼、供御の乗具、穀草を配給し、及び飼部の戸口の名籍を掌る」とある」という。そもそもの職掌はそうなのだろうが、源義朝は果たして上記のような仕事をしていたのだろうか?

 足利直義が飼い葉の手当を指示していたとは思いづらい。さらに江戸に住む将軍家が朝廷の馬の訓練を統率していたとは思えませんわな。では、いったいいつまで馬寮なる役所が実際に存在し、ちゃんと馬を飼っていたのであろうか?

 左馬頭とか右馬頭なんていう官職がいつの頃からかまったく名目だけの官職になったことは確かなのであるが、江戸時代でも宮中行事で馬が使われている。あの馬はどこで誰が飼養していたのであろうか? 疑問は果てしなく広がってしまったのである。

 こりゃあ、ひとつ、わが研究室に鎮座まします『日本馬政史』をじっくり紐解くしかない......とやってるうちに、タイムアップで馬文化新聞の原稿が書けなくなってしまったのであります。

 こう考えてみると、中学や高校でいろいろな歴史的な事柄を習うのだが、始まりは教えてくれても終わりは教えてくれていないことに気がついた。今日明日とはいいません。とりあえず、馬寮っていつ頃まであったのか誰か教えてくれませんでしょうか?

今週の見どころ(10/3〜10/5)

2009年10月 2日(金)

 10月10日(土)よりオッズパークにて五重勝単勝式馬券のインターネット発売が開始(予定)されますが、4日(日)には、帯広競馬場で五重勝式クイズ大会が実施されます。当日の第7〜第11レースの5レースすべての1着馬を予想するもので、的中者にはサッポロビール1ケース(予定)をはじめ豪華賞品がプレゼントされます。投票は12:15〜15:00まで、スタンド1階中央特設会場にて行うことができます。なお参加には発走前の確定前馬券1000円分以上の提示が必要となります。

 10月3日(土)のメイン第11レースに野菊特別(オープン・17:25発走予定)が行われます。
 8月16日のばんえいグランプリで1、2着のフクイズミカネサブラックが秋初戦を迎えます。ともに次開催の岩見沢記念へのひと叩きという意味合いが強いものの、力量的にも凡走は考えられません。
 ナリタボブサップは前開催のポテト特別(オープン)を勝利し復活ののろしを上げました。前々走から20キロも減った馬体重は気がかりですが、こちらも岩見沢記念へ向け好レースを期待したいところです。
 ポテト特別2着のホクショウダイヤは、700キロ台前半のレースでの安定感では前述3頭を上回ります。今回、主戦の大口泰史騎手が騎乗できませんが、西弘美騎手への乗替わりなら心配なし。金曜からの降雨で馬場が軽くなるようなら、一気の差し切りもありそうです。

 10月4日(日)のメイン第11レースはオッズパーク杯・第3回秋桜賞(3歳オープン・17:25発走予定)ホクショウバンクアオノレクサスの680キロから、タワノアヤカの640キロまで上下40キロ差がつきました。
 注目したいのは660キロで出走のコウドウフジ。7月26日の3歳重賞・ばんえい大賞典は第2障害での遅れが響き8着でしたが、勝ったワタシハスゴイから9秒4差と大きくは負けていません。近4走は連闘で使われましたが馬体重が減ってないのが好調の証。障害力を生かして勝利を狙います。
 ばんえい大賞典2着のアアモンドヤマト(670キロ)も負担重量的に有利で上位進出が期待できそう。トップハンデの2頭アオノレクサスホクショウバンクも最大40キロ差なら、実力的に十分勝ち負けになりそうです。

  10月5日(月)のメイン第11レースはもみじ特別(270万円未満・17:25発走予定)です。 
 スギノディアスは障害力を武器に270万円特別への出走となった近6走で3、1、4、3、3、2着と堅実な成績を収めています。前走の勝ち馬が抜けたここは勝利で飾りたいところです。
 ただ、オープン経験があるキングファラオカネタマルという新たな強敵が現れました。
 キングファラオは今季180万円条件で10勝(ほかオールカマーで1勝)を挙げ、270万円条件に昇級。その初戦も勝利で飾っています。近走障害も安定しており、自慢の決め手がさく裂しそうです。
 カネタマルは昇級初戦。パワーで押すタイプで、時計勝負になると弱いですが、馬場がまずまず落ち着きそうなここは堅実に差し脚を伸ばしてくるでしょう。
 スギノディアスが勝つためには、キングファラオカネタマルに第2障害でどれだけ差をつけられるかが重要といえそうです。

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