ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
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4/27ばんえい十勝オッズパーク杯プレビュー

2008年4月25日(金)

 4月27日(日)のメインは重賞・第2回ばんえい十勝オッズパーク杯。4歳以上の選抜馬によって争われます。
 ここは昨年の覇者カネサブラックに注目です。昨季、重賞制覇はその1勝のみでしたが、夏以降は重賞で4戦続けて2着するなど地力強化を感じさせた1年でした。ばんえい記念を自重しここへ向けて調整。この負担重量なら持ち前のスピードが存分に生きるはずで、2連覇の期待が高まります。
 デビュー以来18戦17勝。今季の古馬オープン戦線の台風の目となりそうなのがマルミシュンキです。“テンよし、中よし、終いよし”のタイプで、昨季は4歳三冠のうち2つを制覇。今回は今年1月の天馬賞以来久々となりますが、出てくるからには仕上がっているはず。古馬オープン初挑戦でも期待が不安を上回ります。
 これに続くのがツジノコウフク。昨季は4歳三冠の二冠目・銀河賞とチャンピオンカップを制覇しました。シーズンオフに本走路の砂の入れ替えが行われたため、砂の締まり具合次第ではパワーを要する流れになる可能性もあります。そうなればこの馬の真骨頂を発揮。逆転まで一考です。
 昨季は北見記念、帯広記念と重賞を2連勝したナリタボブサップ、出走した重賞ではすべて掲示板を確保したスーパークリントンの2頭も、実力的には勝ち負けになっておかしくありません。しかし、ともに初出走だったばんえい記念での、1000キロを曳いての激闘疲れが残っていないかが心配です。
 昨季は4歳三冠や準オープンで活躍したホクショウダイヤも、展開がハマれば末脚で突き抜ける可能性があります。紅一点のトカチプリティーもアンローズ、サダエリコが引退した現在、牝馬の大将格として無様な戦いは見せられません。
 ほか条件級から、しぶといメダマ、豪快な末脚を秘めるタカラオーシャン、差し脚強烈なキョクシンオーが出走します。

出走表はこちら

【参考レース】

 1/ 2帯広記念(勝ち馬:ナリタボブサップ)
 1/ 3天馬賞(勝ち馬:マルミシュンキ)
 3/ 2チャンピオンカップ(勝ち馬:ツジノコウフク)

※映像はこちら。またこれらを含めた2カ月前までの映像はすべてオッズパークにてご覧いただけます。

今週の見どころ(4/26~4/28)

 いよいよばんえい十勝の新年度開催の幕が開きます。今シーズンは、4月26日(土)~5月5日(祝月)の昼間開催(6日間)でスタート。続いて5月9日(金)~10月19日(日)のナイター開催(72日間)が行われます。なおナイター期間中は、原則金・土・日の開催となります。そして10月25日(土)~09年3月30日(月)の昼間開催(72日間)で締めくくる計150日間が予定されています。
 開幕週は27日(日)に、4歳以上選抜馬による重賞・第2回ばんえい十勝オッズパーク杯が行われるほか、場内では盛りだくさんのイベントも企画されています。
 さてばんえい競馬では、年度替わりを区切りに過去3年間の収得賞金額に応じたクラス替えが行われます。今回、04年度に稼いだ賞金がカットとなることで降級となる馬もいますが、例年そのような馬が、特に開幕直後は活躍する傾向が強いだけに注意する必要がありそうです。

 開幕初日4月26日(土)のメイン第10レースは藤丸カップ(オープン混合)
 ここはメンバー中で唯一昨季オープン格付だったスターエンジェルに注目です。ばんえい記念で1、2着馬からは大きく離されたものの3着に健闘したのをはじめ、オープンで好勝負を繰り広げてきた実力は、この相手関係なら格上の存在。勝ち負けは必至でしょう。
 昨季は混合700万円未満で勝ち負けを続けていたミスターハヤサキが2番手。先行しての粘り込みを狙います。
 この2頭に続くのがテンカヒロノドラゴンコーネルの5歳牡馬勢。
 ニシキユウエメラルドの5歳牝馬2頭は、昨季牝馬オープン戦でスターエンジェルと差のない競馬をしていました。しかしそれは、馬齢・クラス差による30~40キロの負担重量差があったからこそ。今季は同じオープン格付で、今回は同重量を課されての戦い。苦戦が予想されます。

 4月27日(日)のメイン第10レースは重賞・第2回ばんえい十勝オッズパーク(16:30発走予定)。このレースは別掲ばんえい十勝オッズパーク杯プレビューをご覧ください。

 4月28日(月)のメイン第10レースは春駒特別(400万円未満)
 昨季は旧600万円未満、旧700万円未満、オープンに出走し、格上的存在なのがキョウエイボーイヨコハマイサムキングファラオハマナカキングの4頭。なかでも唯一混合700万円未満での勝利があるヨコハマイサムが一枚上の印象です。
 相手筆頭はハマナカキング。今年2月以降、障害で体勢を崩すレースが続きましたが、昨季最終戦の600万円未満ではしっかり立て直して2着。今回も道中流れに乗れれば上位進出の期待大です。
 末脚切れるキングシャープ、登坂力に勝るシンエイスターも有力でしょう。

リニューアルのお知らせ

2008年4月23日(水)

 「ばんえい十勝」となって2年目を迎えるばんえい競馬の開催が、いよいよ4月26日にスタートします。
 そして、早いもので4年目に突入する当「ばんえい競馬情報局」もプチ・リニューアル。今後も、ばんえい十勝のお友として、よろしくお願いします。

●新連載「ばんえいジョッキーファイル」
 ばんえい競馬のジョッキーを紹介する、「ばんえいジョッキーファイル」が新たにスタートします。
 担当するのは、北海道新聞主催「ガンバレ!ばんえい十勝 ばん馬写真コンテスト2008」で大賞を受賞した斎藤友香さん。ジョッキーたちの生の声と写真で、素顔に迫ります。

●女流馬券師・山崎エリカさん登場!
 はじめて馬券を買ったその日に66万円強、2回目に80万円くらい儲かって「私は競馬をやるために産まれてきた女」と思い込んだ(ホームページプロフィールより)という、生まれついての馬券師・山崎エリカさん。
 中央競馬の予想では穴馬券をバシバシとヒットさせることで知られていますが、ばんえい競馬の馬券もほぼ毎週のようにネットで投票しているとのこと。今シーズンから新たに重賞予想のコーナーに登場していただきます。
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 なお、ばんえい競馬の伝道師・矢野吉彦アナの予想も引き続き掲載、斎藤修の予想はオッズパークのブログに掲載します。ぜひとも参考にしてください。

レース回顧(3/22~3/24)

2008年3月25日(火)

 22日(土)に行われたじゃらんカップ(4歳以上430万円未満)カネミセンショーが勝利。前走7着から巻き返し、12月以来の勝利を挙げました。
 第2障害は1番人気のユウシテンザンが先頭で越え、カネミセンショーは2番手から。残り35メートル付近から一気に加速したカネミセンショーは、あっさりユウシテンザンを交わし去って先頭へ。そのまましまいまできっちり脚を伸ばし、ゆうゆうと先頭ゴールを果たしました。ユウシテンザンはよく粘ったものの、ゴール線上で脚が止まって万事休す。キングシャープ、ホクショウドラゴンがその間に交わしていき、結局4着に敗れました。

 23日(日)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、トモエパワーが連覇を達成しました。このレースの詳細は、別掲のばんえい記念回顧をご覧ください。

 この日の第9レースに行われたのはスターライト特別(5歳オープン)。ここはメダマが制し、世代屈指の実力を持つことを証明しました。
 ツジノコウフクと並んで障害を下りたメダマは、ギャロップでこれを突き放し単独先頭。あとは他馬を寄せつけない一方的なレースを展開し、そのまま先頭でゴールを果たしました。重賞2勝を誇るツジノコウフクは、730キロを曳きながら2着入線。トップハンデ735キロながら障害6番手から追い込んだホクショウダイヤが3着。

 第8レースはクリスタル特別(4歳オープン)が行われ、ミサキスペシャルが勝利。未完の大器がシーズン最終戦で力を誇示しました。
 先頭で第2障害を越えたミサキスペシャルは、重馬場をものともしない軽快な脚取りを見せていましたが、残り20メートルを切ったあたりでガクンとスピードダウン。コーネルフジの追撃に遭い、苦しい展開となりました。しかしこれをなんとかしのぎ切ると、1秒3差でゴールイン。追い込みきれなかったコーネルフジが2着で、障害3番手から流れ込んだホッカイヒカルが3着を確保しています。

 第5レースに行われた若草特別(3歳牡馬オープン)は、5番人気のライデンロックが優勝。イレネー記念でも5着に健闘した好素材が、一躍世代のトップクラスへ名乗りを上げました。
 抜群の登坂力を見せたのは、1番人気のニシキボス。先頭で障害を駆け下り、あとはリードを広げて……という展開に持ち込みたいところでしたが、続いて下りたライデンロック、ウメノタイショウにあっさり交わされて後退。代わって先頭に立ったライデンロックは手ごたえよく脚を伸ばし、後続との差を保ったままゴールを迎えました。2着はウメノタイショウ。障害4番手から追い上げたカイセテンザンが、ゴール直前で止まりながらも3着となりました。ニシキボスは結局6着に敗れています。

 第4レースに行われたのは福寿草特別(3歳牝馬オープン)。ここはカネヅルが勝利し、通算5勝目を挙げました。
 一気に第2障害を登り切ったカネヅルが、先頭でこれをクリア。2番手からキタノメイゲツが追いかけたものの、脚いろの差は歴然。危なげないレースぶりを見せ、カネヅルがゆうゆうと先頭ゴールを果たしました。キタノメイゲツは残り10メートルで脚が止まり、その間に交わしたスマイルダンスが2着。さらにゴール直前で脚が止まったキタノメイゲツを交わして、ニシキエースが3着を確保しました。

 24日(月)は大平原特別(4歳以上600万円未満)が行われ、ミスターハヤサキが勝利。700万クラスを相手に好勝負を演じていた同馬が、実力を見せつけました。
 イケダガッツとフクノカミカゼの人気2頭が並んで障害を下り、キョクシンオーとミスターハヤサキが続く展開。残り30メートル付近でミスターハヤサキとキョクシンオーが抜け出し一騎打ちへ。ところがキョクシンオーが残り20メートルで痛恨のストップ。障害5番手から脚を伸ばしたハマナカキングが2番手に上がるという、出入りの激しい競馬に。さらに追い上げたハマナカキングでしたが、0秒7差まで迫ったところがゴール。結局ミスターハヤサキ、ハマナカキングの順で入線し、立て直したキョクシンオーが3着となりました。

 第11レースに行われたのは螢の光賞(4歳以上500万円未満)。ここは1番人気のイナノプリンセスが制し、07年度最後のレースを締めくくりました。
 第2障害はタケトップクインが先頭で越え、コトノカツマ、イナノプリンセスが並んで2番手。そこからイナノプリンセスがグイグイ脚を伸ばして、残り30メートル標識に到達する遙か前で先頭へ。あとはもうこの馬のレースで、他馬を寄せつけることなく先頭でゴールを果たしました。後続の争いは、いったんマルニアトランタが2番手に上がったものの脚が止まり、その間にワカテンザンが浮上してゴールイン。いったん4番手まで落ちたマルニアトランタが盛り返して3着を確保しました。

 これで今季のばんえい競馬は終了。08年度は4月26日からスタートします。来年度もばんえい競馬への変わらぬご愛顧を、どうぞよろしくお願いいたします。

映像はこちら。またこれらを含め2カ月前までの映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

3/23ばんえい記念回顧

2008年3月24日(月)

トモエパワーばんえい記念連覇!

 23日(日)はばんえいの最高峰・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、トモエパワーが優勝。昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分0.6%、そして1トンの酷量とあって、第1障害から各馬大苦戦。ナリタボブサップ、ミサイルテンリュウ、スーパークリントン、スターエンジェルといった順で第1障害を越えていきました。むろん道中は超スロー。進んでは止まり、進んでは止まって、一度広がった各馬の間隔も詰まりはじめました。ミサイルテンリュウ、ナリタボブサップの2頭が先行するなか、トモエパワーもこの一角。そして第2障害下へ先頭でたどり着いたのが、トモエパワーでした。この位置取りが、結果として大きく影響したと言えるでしょう。
 迎えた第2障害。各馬じっくりタメたのち、最初に仕掛けたのはトモエパワー。普段とは違い、ひと腰で天板近くまで上がる抜群の登坂力を発揮しました。この間にミサイルテンリュウ、シンエイキンカイも仕掛けますが苦戦。遅れて仕掛けたナリタボブサップも痛恨のヒザ折りと、壮絶なサバイバル戦の様相を呈してきました。と同時に、トモエパワーは天板まで登り切り、あとは荷物を引き上げるだけ。バイキで加重を前に乗せ、ついにこの難関を突破しました。それに続くかたちで、今度はミサイルテンリュウが天板へ。同じく加重を乗せて2番手で越えていきました。
 2頭の差はおよそ15メートルほど。トモエパワーとミサイルテンリュウの末脚を比較すれば、断然トモエパワーが有利で、ほぼセーフティーリードと言えるでしょう。20メートル付近で1回、10メートルで1回、そしてゴール直前でもう1回ストップしたトモエパワーでしたが、追うミサイルテンリュウも残り20メートルを切ってから脚いろが鈍化。最後は西弘美騎手もゆったり息を入れさせ、トモエパワーがしっかりとした脚いろでばんえい記念連覇のゴールを果たしました。
 ミサイルテンリュウは残り10メートル付近でもたつき、後方との差が詰まってきました。しかしなんとか立て直すとゴール線上までたどり着き、再度ストップしたものの2着を確保しました。障害4、5番手で越えたスターエンジェルとスーパークリントンによる3着争いは、結局スターエンジェルに軍配。障害3番手クリアのナリタボブサップは、しまいに力尽きるとシンエイキンカイにも先着を許し、6着に敗れました。

 勝ちタイムは5分35秒8。ばんえい記念が1トンで行われるようになってからの最高所要タイムでの決着(それ以前の記録は89年イエヤスが勝った際の5分32秒2)で、史上まれに見る激戦だったと言えるでしょう。そんなパワー勝負となったのであれば、トモエパワーの勝利というのも納得のひと言。高重量戦にめっぽう強く、時計が掛かれば掛かるほど好成績を挙げてきた同馬の真骨頂が、この大舞台で発揮されたことになります。スピード馬の台頭が目立つ昨今のばんえい界ですが、昔ながらの“力持ち”が天下を獲ったことは、ばんえい競馬の原点を思い起こさせるものでした。
 ミサイルテンリュウは昨年の3着から一歩前進。障害後この馬としてはしっかりとした脚取りを見せたのは収穫で、これまでの「障害でセーフティーリードを築いて……」というレースぶりとは一変。来年度は高重量戦での活躍も十分に期待できるでしょう。
 3着スターエンジェルは昨年の帯広記念2着、ばんえい記念5着など、高重量戦で好走実績。成績にムラがあるのは否めませんが、今後も高重量戦では注目する必要があるでしょう。

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