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ばんえいジョッキーファイル(1) 藤本匠

2008年5月 1日(木)

 はじめまして、このたび「ばんえいジョッキーファイル」を担当させていただくことになりました、斎藤友香と申します。
 1年間ばんえいの素敵なジョッキーの方々を写真で紹介していきます。応援しやすく、ヤジりやすく(?)なるように騎手の方々を身近に感じていただき、さらにばんえいを楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。


第1回 匠の技は自然体  藤本 匠

 さて、最初に紹介するのは今年から調教師と騎手で構成される調騎会の中の騎手部会会長に選ばれた藤本匠騎手。通算2,685勝(2008年5月1日現在)は、現役最多勝です。
 馬主であった叔父さんの勧めで中学卒業後にばんえいの世界に入った藤本少年。所属した本沢政一厩舎には、ミスターばんえい金山明彦騎手(現調教師)がいました。

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 金山先生の背中見て育ったから。金山さんに乗ってもらいたい馬が本沢厩舎に入って、金山さんが乗れない馬にほとんど乗してもらった。特別だろうが何だろうが乗せてくれたから。初勝利を挙げた(キタノウルフ)のも特別戦なんだオレ。
 オレ、若いときから恵まれていたから。周りの厩舎にも恵まれたし、騎手になった当初から乗してもらった。今の新人にしたら、3~4年かかることを1年で経験させてもらったからな。やっぱりそのぶん物事を覚えるのがさ、早かったっていうか。経験さしてくれたから、いろんな馬に巡りあっても対処の仕方が早かったし。乗してもらった調教師と馬主さんに、感謝しないとなんないな。
 騎手になった頃、ベテランの腕のいい人が3人も4人もいたからいい勉強にもなったし。当時は久田(守)さん、金山(明彦)さん、工藤(正男)さん、その3人が三者三様だったのを目の当たりにしていたから、おのずとその馬にさわると、この人のやり方、あの人のやり方って試せるしょ。なおかつ乗せてもらったから……。

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 厩務員長かったんだ、オレね。6年やった。はじめ騎手になる気なかったんだ。金山さんに受けてみれって言われて、18の時にはじめて受けて、3年目で受かったのかな。
 厩務員(の時代が)長かったから調教師の知り合いもいたし、よく『背中慣らしてくれ』とか言われてたからね。金山さんの弟子ってことで余計乗してもらったんだ。
 最初、入ったころはそんな馬好きでなかったけど、仕方なく叔父が勧めるから来たようなもので……。それでも3年で馬好きになって。オープン馬とか触るようになったからさ、勝ったりすると嬉しいし、負けると悔しいから。

--- 競馬場に来て何年になります?

 15、16、17…(指折り数える)…すごいね。32年目だぞ。

--- 思い出に残る馬は。

 初勝利のキタノウルフ。
 そしてテンショウリね。ばんえい記念勝てる騎手になれると思わなかったのが取ったから。
 で、サカノタイソン。何連勝もしていたから気張り詰めてた。だから、どんな重賞でも、1番人気になっても苦にならなくなった。いつも1番人気で勝たないといけないのが使命みたいなもんだから。やっぱあの馬にはそういう度胸をつけてもらったっていうか。プレッシャー感じないで乗れるようになれたね。

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--- 自宅は騎手にしては珍しく帯広ですよね(他の騎手の自宅は旭川や北見が多い)。

 オレの場合は、よかったよね。もともとうちの調教師(西邑春夫調教師)が冬場に競馬やっていないとき、ここで越冬していたの。将来調教師になるんでも、帯広は街が近いしと思って……。まさか帯広以外からばん馬なくなるとは思ってなかったからね。
 休みの日? たまにゴルフ行ったり、釣りするくらいだよ。でもオレはそれほどでもないよ。家にいてもやることあるのさ。掃除したり。大変なんだ(笑)。汚いところにいるの嫌だから。
 料理? するする。競馬場の人はみんなするよ。肉焼いて、サラダ作って……魚介サラダとか。なんでも作るよ。ハンバーグとか豚汁とか。おでん簡単でしょ。おでんの素入れとけばいいし(笑)。
 今は馬主さんとかにつきあっても、攻め馬ある日は夜10時くらいになったらなるべく帰るようにする。起きれないと辛いから。攻め馬出てこれないと……。

--- 真面目な姿勢が実を結んでいるんですね。

 うーん……でも、いや、若い時遊んだし……。1年くらい、攻め馬行かないわ、それでも勝てるわ、なんて思ったらひっどい年あったから。70勝くらいしかできなくて(それでも70勝!)、馬主さんも離れていったし。困ったなと思ってそれからかな、攻め馬は行くようにしている。それが当たり前なんだけどね。
 性格的に自分で(馬を)触りたいほうだから。最初自分で触って、ある程度やって。他人にまかせて事故起こしたら悔い残るから、触るようにしてる。なるべく手をかけてやるようにはしてるんだけど。体二つあったらいいんだけどそういうわけにはいかないし。
 他の騎手なんかは『自分でなんでもやろうとしたらだめだ』っていうけど、勝負だからしょうがない。
 根本的には、自分で触るのが一番いいかなと思ってる。

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--- 今のばんえいについて。

 今、調教師さんも結構厳しい経営だし、騎手も結構きついから……。馬主さんも今の状況じゃ馬を持ちきれないからね。少しでも売上げが伸びていけば……。それには、いい競馬を見せるしかない。騎手はいいレースを見せて、というのが仕事だから。
 スターホースが出てくればいいんだけどね。サカノタイソンがいて、それからスーパーペガサスが出てきたしょ。
 それだけを見に来るって人がいるからね。

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 努力は才能といいますが、ものすごいことを自然体でこなす力を持った騎手だという印象を受けました。
 そしてインタビューに慣れていない私に、ネタになる話を自分から提供してくれました。自然と相手を思いやる力をも身につけている。
 それが現在の勝利数に結びつき、信頼される所以なのかと思います。

取材・文・写真/斎藤友香

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2008年4月27日(日)

カネサブラック今季の主役へ!

 27日(日)に行われたばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)は、2番人気のカネサブラックが勝利。シーズン初戦を飾るとともに、昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分5.4%、基本重量720キロということもあり、道中はハイペース。タカラオーシャンが馬群を引っ張るなか、各馬ほぼノンストップで第2障害下へたどりつきました。
 内枠の各馬、カネサブラック、ナリタボブサップ、タカラオーシャンが同時に仕掛け、キョクシンオーがこれに続いて登坂開始。カネサブラックとナリタボブサップがひと腰、並んでこれを越えると、一歩遅れてマルミシュンキが続く展開。先行する2頭の脚いろは軽快でしたが、マルミシュンキも鋭い末脚を見せてこれに肉薄。勝負の行方は完全に3頭に絞られ、なかでも先行2頭の脚取りは確か。結局ゴールまで続いた叩き合いは、わずかに0.3秒、カネサブラックに軍配。2着にナリタボブサップで、マルミシュンキはよく追い込んだものの3着までが精いっぱいでした。

 勝ったカネサブラックは、前述のとおり昨年に続く連覇。ばんえい記念をパスして今季に備えた戦略が、見事に的中しました。それだけでなく、残り10メートルを過ぎてから力強く脚を伸ばしたのは成長の証。高重量戦でも力を発揮できるようになったことと合わせれば、今後の重賞戦線をリードする存在となったといって過言ではないでしょう。
 ナリタボブサップは、ばんえい記念の激闘から約1カ月ながら2着に健闘。昨年のトモエパワー(ばんえい記念優勝→ばんえい十勝オッズパーク杯2着)がそうだったように、ある意味“勢い”で走りきった可能性もあります。トモエパワーはパワータイプだけに、その後700キロ台のレースで惨敗が続き、岩見沢記念でシーズン初勝利を挙げるまで5カ月を要しました。しかしナリタボブサップは安定した障害力が持ち味のため、今季も早い時期からの活躍が期待できそうです。
 注目を集めたマルミシュンキは3着敗退。期待が大きかっただけ残念な結果となりましたが、この馬の履歴を紐解けば、古馬一線級とは今回が初対戦。それでいて僅差の3着ならば、収穫の方が大きかったと言えるでしょう。まだ5歳と若く、大事に育てられている同馬。今後の活躍が楽しみになる好内容だったと思います。

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松田道明騎手「予想以上にタイムが速かったし、いつになくナリタボブサップがよくて自分の思ったとおりのレースができなかったですね。(自分が乗っていた)マルミシュンキに先に降りられたら負けるなと思ったので、ある程度の位置は取りたいと思っていましたし、10、20センチの着差がありえる馬場だったので気をつけて乗りました」

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯予想 山崎エリカ

2008年4月26日(土)

天井知らずの素質馬マルミシュンキ

 本日からここで重賞予想をさせて頂くことになった山崎エリカと申します。スーパーペガサスに魅せられてばんえい競馬を始めたクチで、斎藤修さんや矢野吉彦さんほどばんえい競馬歴は長くありませんが、どうか皆様よろしくお願い致します。<(_ _)>

 ちなみに私の予想スタイルは前走で力を出し切ったと思われる馬を狙わないことです。よくばんえい記念で好走した馬が、その疲労が残って次走で凡退するケースが見られますが、それはばんえい記念に限ったことではありません。同じ相手と戦っておきながら、勝ったり負けたりを繰り返すのは、もちろん騎手の仕掛けどころの差もありますが、体調の変動によるものも大きいと思います。例えば人間だってがんばりすぎたら次の日疲れるでしょっ。それと同じです。

 そんなこなんで山崎のばんえい十勝オッズパーク杯の予想は◎(7)マルミシュンキです。マルミシュンキはデビュー以来18戦17勝で4歳三冠のうち2つを制覇した天井知らずの素質馬です。4カ月の休養明けで古馬オープン初挑戦になりますが、それでいくらか人気を落としそうなここはストレートに狙ってみます。

 ○には4歳三冠の二冠目・銀河賞を制し、3走前のチャンピオンカップでも(1)カネサブラックと、(2)ナリタボブサップの追撃を押さえて制覇した(8)ツジノコウフク。前走のスターライト特別で(3)メダマに7.1秒差も千切られ、力を出し切っていないというのも理想的です。

 ▲には前走のばんえい記念で2番人気に支持されながらも、最後の直線でバテて人気に応えられなかった(2)ナリタボブサップ。昨シーズン北見記念、帯広記念と重賞を2連勝しておきながら、ばんえい記念で見せ場を作れなかったのは力を出し切っていない何よりの証拠でしょう。

 あとは△に何気に強いんじゃないかと思っている○ツジノコウフクを前走のスターライト特別で負かした(3)メダマ。先行力が増していることから、力をつけているような気がします。他では前々走の4・5歳オープンでそのメダマを負かした(9)ホウショウダイヤ。

 おそらく1番人気になるであろう(1)カネサブラックは、昨年のこのレースを勝った後、重賞を1つも勝っていないし、前走のチャンピオンカップでがんばりすぎた嫌いがあるので消しちゃいます。

 ◎(7)マルミシュンキ
 ○(8)ツジノコウフク
 ▲(2)ナリタボブサップ
 △(3)メダマ
 △(9)ホウショウダイヤ

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯予想 矢野吉彦

カネサブラックから5歳馬へ

 ばんえい競馬ファンのみなさん、“新年度”明けましておめでとうございます! 新生ばんえい競馬2年目のスタート。末永い存続へ向けて、勝負の年になりそうです。みなさんのさらなるご支援、ご声援をよろしくお願い致します。
 さて私、今年もこのサイトでの重賞予想を仰せつかりました。第1弾は「ばんえい十勝オッズパーク杯」。張り切って予想しますよ!

 メンバー構成からすると、6歳のトップスリー vs 5歳勢という構図のレースですね。とは言うものの、ナリタボブサップとスーパークリントンは、わずか1カ月前にばんえい記念で1トンを引いた疲れが残っているんじゃないでしょうか? 今年は馬場が乾いて相当過酷なレースになりましたから。そこで、この2頭は思い切って消しちゃいます。
 逆に、ばんえい記念に出なかったカネサブラックは余力十分でしょう。チャンピオンカップは惜しいレースでしたが、負けてなお強し。去年のこのレースの優勝馬ですから人気になっちゃうとは思いますが、ここは素直にこの馬を軸にします。加えて、27日の天気は雨模様。この馬は去年春の軽馬場でも725~735キロのソリを引いて1分20秒台で走った実績があります。今回は馬場も向きそうなので、逆らわないほうがいいと判断しました。
 相手は5歳の4頭。18戦して1回しか負けていないマルミシュンキが同世代の中で一番強いはず、ではありますが、18戦すべてで手綱を取っていた松田騎手がカネサブラックのほうに乗ってるんですからね。大河原騎手には申し訳ありませんが、今回は負けてもおかしくないでしょう。それなら、ほかの5歳馬にもチャンスあり、ということで流してみます。カネサブラックが頭の馬単を買っておいて、オッズと相談しながら馬複を押さえたいですね。消した6歳馬や8歳以上の馬が来ちゃったらゴメンナサイ。

 なにはともあれ、新年度の幕開けとなる重賞レースですから、バッチリ当てて幸先のいいスタートになりますように。では、今年もご一緒にばんえい競馬を楽しみましょう!

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯予想 斎藤修

予想の詳細はオッズパークのブログをご覧ください。 

 ◎カネサブラック
 ○マルミシュンキ
 ▲トカチプリティー
 △スーパークリントン
 △ナリタボブサップ

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