
本命車が不在で大混戦が予想されるシリーズ!
この直後にプレミアムカップが控えている関係で、今節はS級とA級上位の選手は不在。A級中堅以下とB級による戦いとなる。その中でも突き抜けた車は不在で、誰にでもチャンスが訪れてくる。気になる選手や、走りに個性のある選手をピックアップしたい。
まずは地元川口勢から。今回出場する中でランクトップは間中大輔。スタートにやや難があり、レース序盤の展開を作れないことが多々あるが、道中回り出してからは強烈な攻めを見せる時もある。今回は強豪がごっそりといないので、いつもはいる同ハン外枠勢やハンデが後ろの選手を気にすることなく、自分のペースで走れるのは大きな強み。厳しいイン突っ込みを連発させてくるか。
まだ優勝経験のない古木賢だが、1級車に乗り替わってからは着実に力を付けている。持ち味は好スタートから早めの抜け出し。特に短ハンデ戦のような番組構成なら連対することが多い。今回はメンバー的に強豪がいないので、初優勝へ向けて初日から勢いを付けたい。その師匠に当たる牧野貴博も参戦。近況のエンジン推移はイマイチだが、確かな捌きを裏づけに、レース道中はそつのない走りをしてくる。試走タイムが並に出ていれば、上位進出も十分可能だ。
ツボに入ったときの爆発力が魅力なのは深谷輝。スタートを含めてレース序盤に不安を残しているが、軌道に乗り出すとパワーある走りを炸裂させてくる。高塚義明も大駆けがあるタイプ。こちらはスタートも巧く、レース前半で先頭に立てることが多い。レース後半までタレることなく走れれば車券に絡んでこれるだろう。常に全力投球なのは篠崎実。69歳とは思えない積極果敢な走りで混戦を演出したり、団子状態を粉砕してくる。速攻タイプなら吉田幸。同ハンに数車並んでいても、最内の置かれるようなら外枠勢を張って出て抑え込みを発揮できる。単騎の逃げなら片野利沙。いきなりの独走に入れるようなら格上相手でも振り切れる車速がある。
外来では清岡優一が前走のミッドナイトで優出してきた。今回は昼間開催に移行するが、優出後の勢いは注意したい。同じく伊勢崎勢では安定感で鈴木清市が光ってる。このところずっとある程度で成績をまとめている。
山陽勢は走りに個性ある選手が多い。今回出場する中で山陽ランクトップは山崎進。攻めはやや荒削りな面あるが、その強引さが功を奏すシーンもしばしば。同じようなタイプで石橋大も、前団が混戦で番手を上げて行きづらい時でも豪快な突っ込みで状況を打開してくる。強引なタイプではないが藤本剛は、冷静に戦況を分析しながら攻めて行けるタイプ。1度波に乗るとしばらく続く松生信二は、現在好調モードなので狙い目。
B級では川原剛がエンジン力を生かして奮闘している。スタートで後続に叩かれても、渋太く巻き返してくることがある。新人33期では稲川聖也が前走で初優出を決めた。優勝戦は8着だったが、予選準決の3日間は全て連対していた。1着の多さで言えば黒川京介の方が上。デビューしてから17勝を挙げている。泉田修佑も黒川に負けじと12勝で追従している。伊勢崎からは伊藤正真と高橋絵莉子が参戦。伊藤は現在11勝を挙げ、前走のここ川口でも活躍していた。高橋も初白星を挙げてからは自信を持ってレースできている様子。
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主な出場予定選手
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間中 大輔〔川口 A-59(28期)〕
古木 賢〔川口 A-68(31期)〕
牧野 貴博〔川口 A-71(24期)〕
深谷 輝〔川口 A-90(26期)〕
福村 唯倫〔川口 A-96(25期)〕
和田 健吾〔浜松 A-84(28期)〕
山崎 進〔山陽 A-99(26期)〕
川原 剛〔川口 B-1(26期)〕
一般開催ながら豪華メンバーが集結!
飯塚オートは前回のミッドナイトから間隔を空けず昼間の3日間開催が始まる。地元のS級が多く参戦し、外来からも強力なS級勢が来襲する。A級の中にも調子は並だが、実力者がちらほらおり、優勝争いは難解なものになっている。
イマイチ調子が上がってこない飯塚の総大将・浦田信輔。前走の川口GIでも準決乗りを逃すなど、浦田らしさが感じられなかった。しかし、これは2日目と3日目が苦手の走路状態だったこともあると思われる。それでも残りの2日は一般戦回りとなりながら2走とも勝ち切れないでいた。大崩れしているわけではないが、ピリッとしない状況が続いている。早い段階でこの流れを断ち切りたいところ。
年末年始と元気の良かった荒尾聡は、一時期やや調子を落としたが前走の山陽では優出3着の内容だった。このところの大きな流れを見れば、エンジンも気力も中堅以上はありそうだ。スタート一気の飛び出しから素早い速攻を見せてくれそう。篠原睦と田中茂も状態は良い。篠原は前走のミッドナイトで初日から3連勝を決め優出。その優勝戦でも人気に応えて1着。完全優勝を決めてみせた。田中茂は、前走の地元昼間開催で優出。優勝戦は5着だったが、エンジン的にはまずまずの位置にありそう。この優勝戦には越智尚寿も乗っていた。越智も堅実な走りが目立っている。久門徹はミッドナイトでの落車の影響があったのか、エンジン状態は並以下だ。鐘ヶ江将平は前走の川口GIで初日からダッシュがつかなかったが、後半3日間は全て1着と尻上がりの状態。岩見貴史も悪くない推移を見せている。
外来S級で最も注目なのは青山周平。前走の川口GIでは不本意な結果に終わったが、その前の山陽一般開催では今年の初優勝を決めた。リズム的にもそう悪くはないので、得意の飯塚走路で完全復活を目指したい。伊勢崎からは他に西原智昭、三浦康平がS級として参戦。
山陽からは丹村飛竜、佐々木啓、岡部聡、岡松忠がS級として参戦。丹村と岡部は前走が川口GIだった。丹村は初日から2連勝を決めるなど良い滑り出しを見せたが後半は失速。岡部は1着がないものの、シリーズを通してソコソコの動きを見せていた。佐々木は前走の伊勢崎GIIでは並の動き、岡松は前走が地元3日間開催だったが、準決5着以外は全て1着と上々の流れ。
A級では有吉辰也や重富大輔、別府敬剛などの実力者が名を連ねる。井村淳一は前走のミッドナイトで優出。豪快な捲りを連発していた。伊勢崎からは、前走の浜松で優出した岩沼靖郎が上り調子。桜井晴光も冬場の食いつく走路でスピードある走りを披露している。荒川哲也は前走のミッドナイトで堅実な動きを見せていた。浜松勢では長谷晴久、西川頼臣あたりが前走の川口GIで存在感を示していた。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-15(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-11(31期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-24(28期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-21(23期)〕
そろそろ今年2度目の優勝が欲しい鈴木圭一郎!
今回はS級が8人のみで、メンバー構成のメインはA級とB級。ただし、S級8人の中には鈴木圭一郎がおり、他にも前走で優出してる選手が多いので、簡単にA級やB級にチャンスは巡ってこないか。有力選手を挙げていく。
全国ランク一位の鈴木圭は今年3回の優出があり、その内優勝は1回のみ。本人の実力を考えればやや物足りない成績となっている。今回は地元の一般開催。この辺で、今年2度目の優勝を決め、今後のレースに弾みを付けたいところ。近況のエンジンはというと、前走の地元開催は準決3着で優勝戦までは進めなかったが、その準決では試走25の数字をたたき出すなど機力的には不安ない。今回はメンバー的にも優出はノルマ。優勝も十分に視野に入れておきたいところ。
地元のS級は他に2名。木村武之と伊藤信夫だ。木村は前走の地元で初日から連勝を決め優出。その優勝戦では8着だったが、これは展開的なモノが大きく左右している。厳しい位置からのレースで、更に前団がハイペースで逃げるといる状況ではどうしようもなかった。エンジン自体は高い位置にあるので、今回も連続で優出を狙ってくるだろう。伊藤も同じ開催に出ていたが、準決4着で優出はならなかった。しかし、初日に白星をマークしていたように、エンジン的には戦える状態にある。
伊勢崎の早川清太郎は浜松連続参戦。前回の浜松では初日から連勝を決めて優出。優勝戦は7着になってしまったが、これも木村武と同様に展開的なモノが大きい。その前の飯塚で優出し3着を取っていたように、エンジン面は高い位置で推移している。スタートもかなりの良化が見られ、今ではスタート巧者の部類に入りつつある。伊勢崎からは新井恵匠もS級として参戦。新井は前走の飯塚でキッチリ優出。いい流れで今回に参戦できている。
山陽からはS級が3人参戦予定。中でも松尾啓史と岩崎亮一が近況の動き活発。松尾は3節前と2節前で記念レースを連続優勝。その後の飯塚一般開催ではやや失速したが、シリーズ中に2勝を挙げるなど勢いはそこまで衰えていない。岩崎は前走の飯塚で優勝。予選道中も成績をまとめており、久々の優勝で本人の気持ちも乗ってくるハズ。もう1人のS級・浜野淳はやや低迷中。前走の伊勢崎GIIでも思うような走りができなかった。
A級では鈴木宏和が絶好調。前走の地元3日間開催で、自身2度目の優勝を決めた。優勝戦は展開に恵まれた部分もあったが、それを取りこぼすことなく、しっかりとモノにしてみせた。今や全国区になりつつあるスタート力、これにもう少し独走力が身につけばSGなどでも十分通用する逸材の持ち主。今後が楽しみだ。他では鈴木宏と同期の高宗良次も近況は成長を見せている。前走の地元優勝戦では、初優勝を目指すべく1回は先頭に立ったが、最終的には岩崎亮一に捕まってしまい3着。初優勝はおあずけとなってしまった。今回はそのリベンジに燃えていることだろう。
山陽のA級・西村龍太郎と藤岡一樹も前走の地元で優出しての参戦。ただし、この両者は優勝戦で被害があり落車。その影響がどこまであるのか不透明なので、初日の試走には特に注意して見てみたい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-28(24期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-22(30期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-25(25期)〕
浜野 淳〔山陽 S-47(24期)〕
極寒の熱戦を制するのは誰か!
今回のミッドナイトは4日間開催。通常の3日間より1日増えることで楽しみも倍増。メンバーの主軸はS級の3人。3者ともに走りに個性があり、さまざまなレース展開を演出してくれそう。A級の中にもミッドナイトの時間帯で活躍しそうな面々が控える。楽しみなシリーズになりそうだ。
地元飯塚のS級は久門徹。一時期の迫力ある走りは影を潜めているが、近況はまずまずの動きを見せている。前走の地元でも初日から2連勝を決めていた。準決は4着で、優勝戦には進めなかったが、最終日も3着に入り車券には貢献できていた。久門の特徴は素早いスタートからの仕掛け。レース前半であっさりと抜け出すことが多い。その反面、序盤の仕掛けがうまく行かないと最後まで車群に揉まれてしまうこともしばしば。一緒に走るメンバー的に、速攻が決まりそうかどうかが、久門を狙う点で大きなポイントになる。
伊勢崎からは好調の吉原恭佑。久門が出ていた飯塚開催で準優勝の成績を収めた。準決までの3日間も全て2着以内に成績をまとめており、シリーズを通してオール連対の安定感を見せていた。走りの特徴はとにかくアグレッシブな仕掛け。多少、強引と思われる突っ込みでも、なんとかコーナーを回ってしまい、混戦などの厳しい局面でも打開できるパワーがある。エンジン的にも好調な今は、さらに総合力が増すことは間違いない。スタートも早い部類なので、レース序盤からガンガンと仕掛けて行こう。
吉原と同期の中村友和は典型的なスピードタイプ。スタートの不安定感はまだまだ改善の余地を残しているが、スピードだけなら全国屈指の才能の持ち主。前走の地元開催でも準決で試走25のタイムを叩き出しており、そのスピード力の高さをまざまざと見せつけていた。今回はミッドナイトで走路がかなり冷え込んでくる。走路が冷えればタイムは出やすくなる。今までに見たことないような試走タイムを出してくるかも。
以上の3人がS級だが、A級も個性派揃いでレースを盛り上げる。ミッドナイトに相性がいいのは田中進。前走ではイマイチな結果に終わったが、今回のミッドナイトで再び息を吹き返してくる可能性大。地元飯塚では他に井村淳一や阿部仁志なども乗りっぷりが良いことでは有名。ゴチャ付くレース展開になれば桜木公和の差しが飛んでくる。
伊勢崎のA級は田中哲と高橋義徳が好調。田中は前走の山陽では準決2着だった。この時は準決1着のみが優出となる準決8バトルだったため、優勝戦には進出できなかった。しかし、初日と最終日は1着を取っており、シリーズ中はオール連対の好内容だった。高橋義は前走の浜松はソコソコだったが、その前の地元では準優勝しておりエンジンは高位で推移中。
浜松からは力強い攻めが身上の岩科鮮太や仲口武志らが、オートレースの醍醐味である追い込みを披露してくれそう。走りは粗削りながら今後の大化けを期待させる藤波直也や、エンジンが折り合った時のパワーがハンパではない和田健吾、逃げる展開で見せ場を作れる岡谷美由紀、速攻力が最大の武器となる小林悠樹などタレントが豊富。
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主な出場予定選手
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久門 徹〔飯塚 S-34(26期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-39(32期)〕
中村 友和〔浜松 S-42(32期)〕
井村 淳一〔飯塚 A-40(28期)〕
桜木 公和〔飯塚 A-81(24期)〕
阿部 仁志〔飯塚 A-106(29期)〕
高橋 義徳〔伊勢崎 A-160(28期)〕
田中 哲〔伊勢崎 A-145(28期)〕
第66回GI開設記念グランプリレースが開幕!
毎年、この時期に行なわれている川口の伝統GIが今年も開催される。前回のこの大会では、山陽の丹村飛竜が嬉しいGI初優勝を決めた。今年も各地から強豪が集まっており、強烈なせめぎ合いが展開されそう。優勝争いはどうなっていくのか。
地元はランクトップの永井大介を中心に、層の厚いS級陣が待ち構える。その永井は前走の伊勢崎GIIでは準決に反則をしてしまい、不本意なシリーズとなってしまった。エンジン面はさほど心配はなく、今回は巻き返しのシリーズになりそう。その伊勢崎GIIで優勝した松尾啓史は今回参戦していないが、準優勝だった高橋貢は来場。高橋は初日から4連勝で優出すると、優勝戦も1回は先頭に立ったが先述の松尾に逆転されてしまった。それでもシリーズ通しての成績は素晴らしく、今回にいい形で乗り込んでこれた。その優勝戦で6着だったのは森且行。伊勢崎GIIでは、連日良い走りを見せていた。特に序盤の展開が決まるようだと、好結果を残すことが多い。
前走の山陽3日間開催で完全優勝を決めてきたのは青山周平。その前の川口の準決でフライングをしたとはいえ、ここまで7連勝できている。エンジンも乗り手も最高潮。昨年は、たった一つに終わった記念のタイトルだが、今年は今回で早々と制してくるか。青山が優勝したレースに乗っていたのは平田雅崇。長らく軽いスランプに入っていたが、近況は良化の兆しが出ており、かつての積極的な乗車スタイルを取り戻すかも。
直前の浜松の優勝戦に乗っていたのは佐藤裕二、佐藤貴也、金子大輔、森谷隼人の4人。最も成績が良かったのは佐藤裕二で準優勝。1回は先頭に立つ展開で、惜しくも準優勝となってしまった。今回はリベンジを果たしたい。佐藤貴也は現在、4連続優出中。エンジンに安定感が出たきた。金子は優勝戦で5着だったが、その前の節も川口で優出している。今回と同じ走路なのでセッティング的にもアドバンテージがある。森谷は準決で鈴木圭一郎を逆転するなど、素晴らしい走りを見せており、ここ一番で強烈な走りを披露することがある。
レース間隔は空いているが、鐘ヶ江将平が地元で優勝しての参戦。私病などでの欠場が多いが、出場すれば好成績を残せるタイプだ。その優勝戦に乗っていたのは重富大輔。かつてはSGの優勝戦にも乗っていたほどの車速の持ち主。特にコーナースピードではS級に全く引けをとらない。
地元のS級では若井友和や池田政和、斎藤撤二、大木光などがエンジン安定している。今年はまだ2節しか走ってない中村雅人だが、その2節ともシッカリ優出しており、出れれば戦えるレベルにあると見ていい。
他の外来S級は浦田信輔、丹村飛竜、渡辺篤、三浦康平などが有力。ただし、浦田の近況は以前の迫力が見られないレースが多い。ここ10走は1着から遠ざかっており、早めに目に見える結果を出したい所。渡辺と三浦は1回エンジンが良くなると、長らく好調が続くタイプ。今は好調の波に乗れているので積極的に狙ってみたい。丹村は、近況のエンジン状態が並だが、前回覇者の意地にかけて好走を見せたい。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-11(31期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-12(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-48(29期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕