
青山周平が人気に応えて優勝を決めた!
0ハンの浅倉は桜井のスタートを残し、先行する清水卓に続くことができたが、20線からトップスタートを決めた高橋貢があっさり交わしていった。高橋貢は、その勢いで清水卓も交わすと先頭に立ったが、すぐ後ろに付けていた青山周が3周3コーナーでイン突っ込み先頭を奪取。その後、ペースは上がらなかったが、高橋貢に付け入る隙を与えず先頭を守り抜きゴールを迎えた。浅倉も離されることなく3番手を追走し3着入線となった。
2連単は1番人気、3連単は2番人気で、青山周は見事にファンの期待に応えた。トップスタートを切ることはできなかったが、高橋貢のスタートに乗っていけたので展開はいくらか楽だったことだろう。青山周は今年12度目の優出で優勝は5回。その優勝の中にはSG1回、G1が2回含まれている。今年も順風満帆の成績を残しており、この流れはしばらく続くものと思われる。
金子大輔がきっちりと追い切った!
0ハン単騎の今田はペースを上げることができず、10線最内から先行した小林悠が2周バックストレッチで交わしていく。しかし、先頭に立った小林悠は思うようにペースが上がらない。鈴木健を捲った吉松憲はその後、コーナーで流れて後退。そんな中、車を押し上げていたのは金子大だった。5周1コーナーで車群のインを突き、2番手に立つと小林悠を追う態勢に。そして、青旗過ぎで小林悠のインに入り先頭に立った。追走していた笠木は最終3コーナーで小林悠を差し準優勝。3着には小林悠が残った。
前節のG2から今節の初日までは機力が上向かず苦しんでいた金子大だったが、今節はパーツ交換を施し、エンジンを立て直してみせた。優勝戦の走路温度は50℃で、追い込む側にとっては厳しい気象条件だったが、上昇したエンジンの後押しを受けて見事に先頭まで駆け抜けることができた。エンジンさえ通常の状態に戻れば金子大は強い。この勢いでこの夏も突き進んでいくだろう。
最後は青山周平が決めるか
この半年ほどは雨で勝てないレースの増えていた青山周平。今回の準決勝戦も2着に敗れたが内容は悪くなく、エンジン面も乗り手も不安はないだろう。
高橋貢の準決勝戦の捌きは芸術的ですらあった。あそこで内を狙える想像力と視野の広さは、まさにファンタジスタ。もちろん、狙ったとおり入っていける腕の裏づけがあってこそだ。
浅倉樹良は桜井晴光のスタートなら残せそうで、防御力の高い清水卓との攻防をどれだけ早めに済ませられるかが争点。張られ続けるようだと、追い上げてくる後続に呑み込まれる。
大月渉は最重ハンになって以降も展開を作れており車の状態は高水準。
有利なハンデ位置に見える桜井晴光が素早く独走態勢に入るようだと逃げ残り十分。
◎ 8 青山周平
○ 2 浅倉樹良
△ 7 高橋貢
▲ 4 大月渉
穴 3 桜井晴光
おすすめの買い目
8=2-743
穴なら
3=2-874
文/鈴木
前節の浜松G2『浜松記念 曳馬野賞』ではエンジン調整に苦戦した金子大輔が今回は状態をだいぶ上向かせてきたが、それでも準決勝戦の後は「今のままでは(優勝は)厳しい」と語り、30線4車の大外枠から熱走路の中を捌いて追い込めるかどうか。
5月の浜松アーリーレース決勝戦を0ハン最内枠から独走で優勝。曳馬野賞2日目の予選は0ハン5車並びの大外枠から2周で同ハンを退けて勝利した鈴木健吾が、この決勝戦でも早めに先頭へ立つ展開を作れるとみた。
怖いのは吉松憲治の存在だ。ナイターやミッドナイト開催を何節も走ってきて、およそ50日ぶりの昼開催となった今回いきなりエンジンを合わせて、持ち前の捌く技術を披露しての2連勝。夕方の時間を今節走っていない点が不安だが、またも調整で合わせてきて匠のワザで戦い抜くか。
◎ 3 鈴木健吾
○ 8 金子大輔
△ 6 笠木美孝
▲ 2 小林悠樹
穴 4 吉松憲治
おすすめの買い目
3=8-624
穴なら
4-6=8237
文/鈴木
浜野翼が2度目の優勝を決めた!
0ハン単騎からの競争だった浜野翼はスタートを残し、マイペースの逃げに入りかけたが、2周3コーナーで10線の村瀬にイン突っ込まれてしまった。しかし、その直後の3周1コーナーで差し返し先頭を再奪取。その後も村瀬の攻めを抑え込んだ。20線から先行したのは最内の田中茂だったが、2番手発進の岩見が道中で交わす。そして、2番手を走っていた村瀬を差すと、2周を残して浜野翼との一対一の態勢に持ち込めた。しかし、浜野翼はコースを外すことなくハイペースのまま走り抜き、先頭でゴール線を駆け抜けることができた。準優勝は岩見。篠原はスタートが決まらず、レース道中も車を押し上げることができなかった。
浜野翼はこれで自身2度目の優勝。独走力や重走路への対応は以前から一定の評価を得ていた。残す課題はスタートや捌きなどになっていたが、近況はスタートも並に切れるようになってきた。着実に選手としての総合力を増している。今回の優勝でハンデが重くなりそうだが、今後は捌きの面での成長が見られると、また一歩、偉大な父に近づくことができるのではないか。