
長田稚也が12度目の優勝
前日の準決勝戦で気迫の走りを見せた北原岳哲が堂々の一番人気。レースが発走すると10メートル前の関口隆広をスタート叩いて1周目で2番手へ上がる絶好の展開。40線は5車並びの最内枠に置かれて対抗人気となった平田雅崇が先行したが、2周で長田稚也が差して3番手へ浮上。
北原は4周目に0ハン桝崎星名を交わして遂に先頭へ立てたが、長田稚も続いて桝崎星を捌いて2番手に上がると、5周回1コーナーで北原の内を突いて首位を奪った。残る2周は北原との車間を拡げて反撃する余地を与えず1着ゴール。昨年6月ぶり、通算12度目のVとなった。
3番人気だった佐藤摩弥はスタート速攻が決まらず、1周回1コーナーで内どなりの篠原睦に伸び返されると、その後は篠原の前へ1度も出られなかった。
文/鈴木
中村雅人が大混戦のレースを捌き上げる!
0ハン3車のスタート争いは最内の増田が先行しそうだ。川原と梅内は、後ろと20メートル差あるので叩かれることはないだろう。逃げる増田のペースだが、準決で上がり3・445のタイムを出したので軽快に走りそう。20線5車のスタート争いは枠ナリ発進か、それとも佐藤励がカマシ気味に出ていくか。
0ハン勢は重なって走りそうで、混戦の展開になる。そうなるとスピードよりも捌きのある選手が重要視されてくる。今回の優出メンバーの中では中村雅と佐藤励が捌き上位。その両者の比較でいうと、中村雅の方がレース運びに柔軟性があると言える。中村雅は佐藤励に行かれないスタートさえ決めれば、先手の攻めで先にゴールできそう。そこで、ここでの本命には中村雅を挙げる。対抗は総合力で佐藤励。中村雅に先行できれば展開はだいぶ楽になる。そうでなくても道中で差し込むシーンもありそう。展開面から有利になるのは増田。後続がやり合う展開になれば残り目もある。20線最内の内山高は、枠ナリに出て前団をすんなり交わせれば面白い。森はスタートでダッシュが付けば久々のVも。
◎ 7 中村雅人
○ 8 佐藤励
△ 1 増田伸一
△ 4 内山高秀
▲ 6 森且行
おすすめの買い目
7-1468-1468
穴なら 増田の逃げ粘り
1-4678
好位置を生かして北原岳哲が抜け出す!
高い走路温度で競走が行われている影響か、軽ハン勢の活躍が目立ち、優勝戦はバラエティに富んだハンデ構成になった。0ハン単騎の桝崎星は直線の伸びが素晴らしく、立ち上がりから突っ込みの手前にかけてかなり車が進んでいる。ただし、突っ込んでからのコーナーの車速はもうひと息で、逃げ切るまではどうか。関口は準決の上がりタイム比較から桝崎星を追い詰めるまではないか。北原は上がりタイムが出ており、桝崎星を捕えられるだけの機力がある。40線勢に隙を見せることなく、すんなりと進んでいければ優勝できる。
40線には5車並んだが、スタート争いは最内の平田が先行か。その外は枠ナリ発進も考えられるが、スタート力ある篠原と佐藤摩がカマシ気味に出ていきそう。この3車は序盤の仕掛けが決まれば、北原を追い詰めることができる。長田稚や小林瑞が上位争いに加わるにはスタートの踏ん張りが必要。
◎ 3 北原岳哲
○ 4 平田雅崇
△ 7 篠原睦
△ 8 佐藤摩弥
▲ 1 桝崎星名
おすすめの買い目
3-1478-1478
穴なら 桝崎星の逃げ残り
1-3478
青山周平が人気に応えて優勝を決めた!
0ハンの浅倉は桜井のスタートを残し、先行する清水卓に続くことができたが、20線からトップスタートを決めた高橋貢があっさり交わしていった。高橋貢は、その勢いで清水卓も交わすと先頭に立ったが、すぐ後ろに付けていた青山周が3周3コーナーでイン突っ込み先頭を奪取。その後、ペースは上がらなかったが、高橋貢に付け入る隙を与えず先頭を守り抜きゴールを迎えた。浅倉も離されることなく3番手を追走し3着入線となった。
2連単は1番人気、3連単は2番人気で、青山周は見事にファンの期待に応えた。トップスタートを切ることはできなかったが、高橋貢のスタートに乗っていけたので展開はいくらか楽だったことだろう。青山周は今年12度目の優出で優勝は5回。その優勝の中にはSG1回、G1が2回含まれている。今年も順風満帆の成績を残しており、この流れはしばらく続くものと思われる。
金子大輔がきっちりと追い切った!
0ハン単騎の今田はペースを上げることができず、10線最内から先行した小林悠が2周バックストレッチで交わしていく。しかし、先頭に立った小林悠は思うようにペースが上がらない。鈴木健を捲った吉松憲はその後、コーナーで流れて後退。そんな中、車を押し上げていたのは金子大だった。5周1コーナーで車群のインを突き、2番手に立つと小林悠を追う態勢に。そして、青旗過ぎで小林悠のインに入り先頭に立った。追走していた笠木は最終3コーナーで小林悠を差し準優勝。3着には小林悠が残った。
前節のG2から今節の初日までは機力が上向かず苦しんでいた金子大だったが、今節はパーツ交換を施し、エンジンを立て直してみせた。優勝戦の走路温度は50℃で、追い込む側にとっては厳しい気象条件だったが、上昇したエンジンの後押しを受けて見事に先頭まで駆け抜けることができた。エンジンさえ通常の状態に戻れば金子大は強い。この勢いでこの夏も突き進んでいくだろう。