今回のミッドナイトは豪華2本立て!
年度末の開催となる今回は、通常のミッドナイト戦とは別に、MN(ミッドナイト)王座決定戦の番組が組まれている。連日、全6レース行われるが、初日と2日目は1~4Rまでは通常のミッドナイト戦、5と6RはMN王座決定戦予選が行われる。そして、最終日の5Rに通常の優勝戦、6RにMN王座決定戦が行われる。MN王座決定戦シリーズに参加するのは、平成29年4月から11月までのミッドナイト開催で優勝や準優勝するなどミッドナイトで実績を残した面々。今回の開催で真のミッドナイト王者が決定される。
まずMN王座戦に出場する中で有力な選手を挙げていく。一番手は荒尾聡だろう。昨年末からおおむね好調をキープできている。前走のプレミアムカップでもしっかりと優勝戦まで駒を進めてみせた。スタート良し、スピード良しならいきなりの独走態勢からブッチ切るレースを展開してくるハズ。鐘ヶ江将平も悪くない。ミッドナイトでは2度の優勝経験があり、前走のプレミアムカップでも優出してみせた。優勝戦以外はシリーズを通して全て車券に絡む活躍を見せるなど成長も著しい。若さあふれる走りを武器に見せ場を作ってきそうだ。岩見貴史も荒尾や鐘ヶ江と同タイプ。素早いスタートからの速攻を得意としており、1回先頭に立ってしまえば巧みなコース取りで後続を抑える技も持っている。
追い込み型では田中茂や岡部聡も怖い存在。スタートで好位を奪えなくても、諦めない走りで上位に食い込んでくる可能性が高い。岡部の弟子に当たる丹村飛竜は、速攻も追い込みもできるタイプ。走路温度が下がり、タイヤが食いつく条件なら更にパワーが増してくる。そして、忘れてはいけないのが滝下隼平。スタートの甘さは解消していないが、それを補って余りある猛追撃は脅威。冷え込む時間帯に行われるミッドナイトレースなら存在感を多いに示せる。
通常のミッドナイト戦では浦田信輔が登場。近況は、以前のような鬼の走りが見られないケースが多いが、それでもここ一番での混戦突破力は高い。スピード戦にも十分対応できるだけに、ミッドナイトでも優勝圏内にいる存在。その浦田に対抗できるのは浜松の木村武之。スタート、スピード、捌き、雨走路と、どれをとってもこれといって死角がなく、様々な状況に柔軟に対応してくる。浦田と木村が優勝候補に挙げられるだろう。
他では、徐々に状態が上向きつつある田中賢や鈴木清、エンジンが安定してきた鈴木聡太、S級に匹敵する実力を持っている藤岡一樹と前田淳。このあたりが優勝戦まで進出してきそうだ。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
鐘ヶ江 将平〔飯塚 S-33(31期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕
斎藤 撤二〔川口 S-31(25期)〕
田中 賢〔伊勢崎 S-35(29期)〕
AB選手権開幕!
今回の伊勢崎オートは、直前に山陽でプレミアムカップが行なわれていた関係でS級とA級の上位選手は不在。そこで、A級中堅以下とB級上位によるAB選手権が開催されることになった。ある意味、実力が拮抗していることもあって、初日は全レース10オープン、2日目以降は0または10オープン戦となる。A級陣が意地を見せるのか、それともB級勢による下克上があるのか、楽しみなシリーズになりそう。ちなみに3日間の短期決戦だ。
今回出場するA級の中でランクトップは大月渉。このところエンジンが良い所で安定している。持ち味のスピードが生きており、前走の川口GIでも大きな着は取らなかった。オープン戦でカギになるスタートは散発傾向だが、それを補えるスピードは魅力。後方からのレースになっても、車速に任せて伸び返してくるだろう。
伊勢崎勢で他に楽しみなA級は、今年優勝経験がある米里信秀と北渡瀬充。米里は試走タイムが出なくても渋太く乗るレースが多いので注意。北渡瀬は今回出場する選手の中では車速がある方で、序盤の展開さえ決まれば圧勝するケースも出てくる。芝崎茂信もスタート力を武器に成績をまとめている。逆にスタート不安ある小林晃は、レース道中の巻き返しで上位着が狙える状態。
外来のA級は松生信二が好調。前走の川口では優出してきた。優勝戦は6着だったが、それまでの3走は全て2着。試走28を出す日もあったようにエンジン面は好調だ。松生の他にも山陽勢に元気な選手が多く、山下知秀も前走の浜松で優出してきた。岡本博幸や稲原良太郎も今回のシリーズなら十分通用するエンジンレベルを保っている。川口の岩佐常義も前走の地元で優出。しっかりしたイン走法には定評がある。
B級は、1位にランクされている川原剛が、長らく高い位置でエンジンを推移させている。川原もスタートにやや難があるが、よっぽど遅れない限りは巻き返してこれるエンジン力と走力がある。ランク2位の森本優佑は、A級に匹敵するスピードの持ち主。抜け出してしまえば、今回出場する選手では追ってこれないくらいの車速がある。ランク5位の長谷川啓も元気一杯だ。昔から抑えるレースが巧く、先頭に立ってしまえば後続を大渋滞させることができる。
他にも渋太さがあるのは橋本優一や馬場雄二、宮地朗。独走力があるのは松永幸二、近藤裕保、戸塚茂、鈴木啓示あたり。前走の川口で準優勝を決めた岩永清文にも注意したい。スタートの甘さは解消されていないが、一回最後方に下がってからも脅威の追い込みがある。
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主な出場予定選手
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大月 渉〔伊勢崎 A-134(31期)〕
塚本 浩司〔川口 A-183(21期)〕
松尾 学〔飯塚 A-196(22期)〕
松生 信二〔山陽 A-190(30期)〕
川原 剛〔川口 B-1(26期)〕
森本 優佑〔飯塚 B-2(31期)〕
長谷川 啓〔川口 B-5(12期)〕
岩永 清文〔山陽 B-43(27期)〕
SSへと繋がるプレミアムカップが開幕!
年に2回開催されている特別GIプレミアムカップは、年末に行なわれるスーパースター王座決定戦トライアルに出場する16人を決めるSSポイントを獲得できるチャンス。SG常連組にとっては、ここで優出して3着以内に入り、少しでもポイントを稼いでおきたい。優勝者には10ポイント、準優勝者が5ポイント、3位には3ポイント加算される。
今回、開催されるのは山陽オート。まずは地元の有力選手の動向をチェックしておく。山陽のランクトップは松尾啓史。今年は2月に記念を連続で優勝するなど動きは活発。その後の一般開催でもマズマズの走りを見せており、今回は地元のプレミアムカップということで気力の方も満点だ。ランク次位は丹村飛竜。今年に入ってから優出は少ないが、成績の方は大きな着が少なく、ある程度でまとまっている。他では2節前に久々の優勝を決めた岩崎亮一が気配良い。安定感からは岡部聡も展開を突いて浮上して行きそうだ。
全国ランク1位の鈴木圭一郎を擁する浜松勢。その鈴木圭は前走の地元で準優勝だった。予選準決は全て1着で通過していたようにエンジン面は不安なし。自身初のプレミアムカップVへ条件は整った。その優勝戦で3着、4着だった木村武之や伊藤信夫もエンジン状態は悪くない。29期の佐藤貴也と金子大輔だが、ともに前走は川口のGI。佐藤が準優勝と結果を出していたが、金子は調整がうまく行かなかった様子。ただし、底力はどちらも高い。スピードは全国区の中村友和だが、近況は乱調気味。快走したかと思えば8着を取ったり、反則したり安定感を欠いている。
この大会をこれまで7度制しているプレミアム男は永井大介。前走の地元GIを制し、最高潮の状態で今回に参戦している。8度目のプレミアム制覇へ向けて視界が開けている。川口勢は永井が優勝した川口GIで、中村雅人、若井友和、山田達也、大木光、森谷隼人らも優出していた。追い込みのパワーが戻りつつある中村や、混戦が得意な若井と大木、後半伸びてくる山田、スタートが切れてる森谷も速攻で勝負を決めてくる。斎藤撤二も安定感ある走りが見られている。森且行は試走30を切るタイムが出ておりエンジンは上々。
絶対王者・高橋貢が率いる伊勢崎勢。地元のGIIで準優勝だった高橋貢は、その後の川口GIでは凡走が続いた。ただし、整備力は高い高橋貢なので、山陽の地にもしっかりと合わせてくるだろう。勢いでは吉原恭佑がいい。前走のミッドナイトはオール連対の準優勝。その前の飯塚でも準優勝を決めており、今回は準優勝ではなく優勝を狙いたい。この大会は2016年に1度制している。実力ある早川清太郎と青山周平もエンジンはおおむね好調。レベルの高い走りを披露する。他にも伊勢崎勢は新井恵匠、内山高秀、西原智昭などの主力組が活躍しそう。
最後に飯塚地区。総大将の浦田信輔は、なかなか完調にならない近況。それでもエンジンは並のやや上にはあり、捌きの腕である程度はカバーできる。エンジンがイマイチな時の浦田は、スタートが鋭くなる傾向もある。前走の地元を完全Vで制し、現在5連勝中なのは鐘ヶ江将平。今年は早くも2Vと好調の波に乗れている。直近の優勝戦には篠原睦、荒尾聡、滝下隼平、有吉辰也、田中茂も乗っていた。篠原と荒尾は速攻に、田中茂と滝下はレース後半の巻き返しに期待できる。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-5(29期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
本命車が不在で大混戦が予想されるシリーズ!
この直後にプレミアムカップが控えている関係で、今節はS級とA級上位の選手は不在。A級中堅以下とB級による戦いとなる。その中でも突き抜けた車は不在で、誰にでもチャンスが訪れてくる。気になる選手や、走りに個性のある選手をピックアップしたい。
まずは地元川口勢から。今回出場する中でランクトップは間中大輔。スタートにやや難があり、レース序盤の展開を作れないことが多々あるが、道中回り出してからは強烈な攻めを見せる時もある。今回は強豪がごっそりといないので、いつもはいる同ハン外枠勢やハンデが後ろの選手を気にすることなく、自分のペースで走れるのは大きな強み。厳しいイン突っ込みを連発させてくるか。
まだ優勝経験のない古木賢だが、1級車に乗り替わってからは着実に力を付けている。持ち味は好スタートから早めの抜け出し。特に短ハンデ戦のような番組構成なら連対することが多い。今回はメンバー的に強豪がいないので、初優勝へ向けて初日から勢いを付けたい。その師匠に当たる牧野貴博も参戦。近況のエンジン推移はイマイチだが、確かな捌きを裏づけに、レース道中はそつのない走りをしてくる。試走タイムが並に出ていれば、上位進出も十分可能だ。
ツボに入ったときの爆発力が魅力なのは深谷輝。スタートを含めてレース序盤に不安を残しているが、軌道に乗り出すとパワーある走りを炸裂させてくる。高塚義明も大駆けがあるタイプ。こちらはスタートも巧く、レース前半で先頭に立てることが多い。レース後半までタレることなく走れれば車券に絡んでこれるだろう。常に全力投球なのは篠崎実。69歳とは思えない積極果敢な走りで混戦を演出したり、団子状態を粉砕してくる。速攻タイプなら吉田幸。同ハンに数車並んでいても、最内の置かれるようなら外枠勢を張って出て抑え込みを発揮できる。単騎の逃げなら片野利沙。いきなりの独走に入れるようなら格上相手でも振り切れる車速がある。
外来では清岡優一が前走のミッドナイトで優出してきた。今回は昼間開催に移行するが、優出後の勢いは注意したい。同じく伊勢崎勢では安定感で鈴木清市が光ってる。このところずっとある程度で成績をまとめている。
山陽勢は走りに個性ある選手が多い。今回出場する中で山陽ランクトップは山崎進。攻めはやや荒削りな面あるが、その強引さが功を奏すシーンもしばしば。同じようなタイプで石橋大も、前団が混戦で番手を上げて行きづらい時でも豪快な突っ込みで状況を打開してくる。強引なタイプではないが藤本剛は、冷静に戦況を分析しながら攻めて行けるタイプ。1度波に乗るとしばらく続く松生信二は、現在好調モードなので狙い目。
B級では川原剛がエンジン力を生かして奮闘している。スタートで後続に叩かれても、渋太く巻き返してくることがある。新人33期では稲川聖也が前走で初優出を決めた。優勝戦は8着だったが、予選準決の3日間は全て連対していた。1着の多さで言えば黒川京介の方が上。デビューしてから17勝を挙げている。泉田修佑も黒川に負けじと12勝で追従している。伊勢崎からは伊藤正真と高橋絵莉子が参戦。伊藤は現在11勝を挙げ、前走のここ川口でも活躍していた。高橋も初白星を挙げてからは自信を持ってレースできている様子。
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主な出場予定選手
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間中 大輔〔川口 A-59(28期)〕
古木 賢〔川口 A-68(31期)〕
牧野 貴博〔川口 A-71(24期)〕
深谷 輝〔川口 A-90(26期)〕
福村 唯倫〔川口 A-96(25期)〕
和田 健吾〔浜松 A-84(28期)〕
山崎 進〔山陽 A-99(26期)〕
川原 剛〔川口 B-1(26期)〕
一般開催ながら豪華メンバーが集結!
飯塚オートは前回のミッドナイトから間隔を空けず昼間の3日間開催が始まる。地元のS級が多く参戦し、外来からも強力なS級勢が来襲する。A級の中にも調子は並だが、実力者がちらほらおり、優勝争いは難解なものになっている。
イマイチ調子が上がってこない飯塚の総大将・浦田信輔。前走の川口GIでも準決乗りを逃すなど、浦田らしさが感じられなかった。しかし、これは2日目と3日目が苦手の走路状態だったこともあると思われる。それでも残りの2日は一般戦回りとなりながら2走とも勝ち切れないでいた。大崩れしているわけではないが、ピリッとしない状況が続いている。早い段階でこの流れを断ち切りたいところ。
年末年始と元気の良かった荒尾聡は、一時期やや調子を落としたが前走の山陽では優出3着の内容だった。このところの大きな流れを見れば、エンジンも気力も中堅以上はありそうだ。スタート一気の飛び出しから素早い速攻を見せてくれそう。篠原睦と田中茂も状態は良い。篠原は前走のミッドナイトで初日から3連勝を決め優出。その優勝戦でも人気に応えて1着。完全優勝を決めてみせた。田中茂は、前走の地元昼間開催で優出。優勝戦は5着だったが、エンジン的にはまずまずの位置にありそう。この優勝戦には越智尚寿も乗っていた。越智も堅実な走りが目立っている。久門徹はミッドナイトでの落車の影響があったのか、エンジン状態は並以下だ。鐘ヶ江将平は前走の川口GIで初日からダッシュがつかなかったが、後半3日間は全て1着と尻上がりの状態。岩見貴史も悪くない推移を見せている。
外来S級で最も注目なのは青山周平。前走の川口GIでは不本意な結果に終わったが、その前の山陽一般開催では今年の初優勝を決めた。リズム的にもそう悪くはないので、得意の飯塚走路で完全復活を目指したい。伊勢崎からは他に西原智昭、三浦康平がS級として参戦。
山陽からは丹村飛竜、佐々木啓、岡部聡、岡松忠がS級として参戦。丹村と岡部は前走が川口GIだった。丹村は初日から2連勝を決めるなど良い滑り出しを見せたが後半は失速。岡部は1着がないものの、シリーズを通してソコソコの動きを見せていた。佐々木は前走の伊勢崎GIIでは並の動き、岡松は前走が地元3日間開催だったが、準決5着以外は全て1着と上々の流れ。
A級では有吉辰也や重富大輔、別府敬剛などの実力者が名を連ねる。井村淳一は前走のミッドナイトで優出。豪快な捲りを連発していた。伊勢崎からは、前走の浜松で優出した岩沼靖郎が上り調子。桜井晴光も冬場の食いつく走路でスピードある走りを披露している。荒川哲也は前走のミッドナイトで堅実な動きを見せていた。浜松勢では長谷晴久、西川頼臣あたりが前走の川口GIで存在感を示していた。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-4(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-9(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-15(26期)〕
田中 茂〔飯塚 S-20(26期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-11(31期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-24(28期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-18(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-21(23期)〕