すでに報道されているとおり、フジユージーン(牡3歳 父ゴールデンバローズ 瀬戸幸一きゅう舎・水沢)が6月5日(水)、JpnI「第70回東京ダービー」(大井2000m)挑戦を表明した。
5月5日(日)、岩手クラシック一冠目であり、東京ダービー指定競走になった「第44回ダイヤモンドカップ」(盛岡ダート1800m)をフジユージーンが4馬身差で圧勝。デビューから無敗7連勝を飾った。
直後のインタビューに瀬戸幸一調教師は「次走については1週間ほど時間をください。馬の状態とも相談しながら、じっくり決めたいと思っています」とコメント。決定を待っていたが、地元・東北優駿ではなく東京ダービー挑戦を決めた。
瀬戸幸一調教師「レースを終えた直後は疲れがひどく反動も大きかったが、3日目あたりからどんどん回復。この状態なら挑戦の可能性も出てきたと思いました。羽田盃を制したアマンテビアンコが出走を見送ったことも聞いています。もちろん甘くないのは分かっていますが、現時点でどこまで通用するか。現在は東京ダービー出走方向で調整を進めています」
フジユージーンはすべてワンサイドで7戦7勝。交流戦も南部駒賞、ダイヤモンドカップで2勝しているが、今度はJRA、地方競馬の強豪が相手。ハードルは相当高いが、東京ダービーの経験は間違いなく今後にもつながるはず。まずは無事出走し、健闘を期待したい。
27日メインはA級二組「陽光特別」(盛岡ダート1600m)。各馬が一長一短のメンバー構成で難解なレース。出走11頭中6頭がセン馬もそれを象徴し、どの馬から入っても好配当が期待できる。
ヴァルラームは南関東7勝・B1級から転入。これまで9戦5勝2着1回3着1回。前々走6着に敗れたが、前回快勝で軌道修正した。A級昇格だが、JpnII東京盃11、8着、JpnIII・東京スプリント11着。格負けはまったくない。前開催をスキップして体調も万全。ここも突破できる。
カミノコは一昨年、JpnIII・クラスターカップ5着。岩手4勝をあげているが、激しい気性のため好、凡走の落差が激しい。セン馬ではなくても全幅の信頼を置けないが、主戦場はコース広い盛岡。メンバーが甘くなり、あっさり首位まで。
サンエイブレーヴは前走11着に失速したが、自ら超ハイペースを形成した結果。評価ダウンにはならない。前々回を完勝し、それ以前も大崩れなし。ペース配分さえ間違えなければ巻き返しに転じて当然。
ロワマージュは昨年9月から5勝2着5回。10戦連続で連対を続けた。前々走A級戦3着、前走6着と上限が見え隠れしているが、カミノコとは0秒5差。今日が真価を問われる一戦となった。
ミヤコプレジールは前回快勝。ひと叩きされて本来の動きを取り戻した。岩手の勝ち星をすべて盛岡戦でマークし、コース適性の高さを前面に連勝まで。
ベルフラカンは先行粘りが身上。外枠でもマイペースの逃げに持ち込めば残り目は十分ある。
◎(9)ヴァルラーム
〇(7)カミノコ
▲(10)サンエイブレーヴ
△(1)ロワマージュ
△(11)ミヤコプレジール
△(8)ベルフラカン
<お奨めの1頭>
2R ブルーローズ
南関東B3から転入後、余裕の3連勝。コース替わりもまったく問題にしなかった。走破タイムも抜けており、追いかける手
28日メイン10Rは一條記念みちのく大賞典トライアル「第25回あすなろ賞」(盛岡ダート1800m)。1着馬から3着馬に優先出走権が与えられる。シアンモア記念の上位3頭(グランコージー、ヴァケーション、ノーブルサターン)は一條記念みちのく大賞典へ直行。あすなろ賞は第2グループの争いとなった。
主軸にグローリーグローリを指名する。昨年3月、中央ダート4勝、障害1勝から転入。あっさり2連勝を飾り、重賞・赤松杯を快勝。シアンモア記念は5着に終わったが、続くあすなろ賞を3馬身差で完勝。重賞タイトル2つ目を手にした。続く一條記念みちのく大賞典4着後、夏負けが尾を引いて3ヵ月休養。復帰後は2着1回にとどまり、今季2戦も着外。
復活は難しいかと思われたが、前走・水沢1800m戦を快勝。メンバーも緩和されたが、昨あすなろ賞以来の勝利を飾った。これで復調なったと解釈して良く、好ムードであすなろ賞を迎えたのが心強い材料。シアンモア記念出走組は強力だが、ゆったりと流れる盛岡1800mは望むところ。2連覇に王手をかけた。
スズカゴウケツは中央ダート3勝から一昨年に岩手入り。初戦を快勝し、芝・OROカップ7着後、名古屋へトレード。5戦1勝をあげて再び岩手入り。シアンモア記念2着、一條記念みちのく大賞典2着と気を吐いた。その後、1勝をマークして冬場は南関東へ移籍。川崎A2戦で2戦3着から再び岩手転入。赤松杯7着、シアンモア記念6着と伸びを欠いたが、流れも合わなかったか。過去、1800mは14戦2勝2着3回。自分の競馬に徹して逆転を狙う。
フレイムウィングスは中央ダート1800m2勝、川崎1500m1勝・B1から転入。いい脚を長く使える持ち味を発揮して一條記念みちのく大賞典3着、北上川大賞典2着、桐花賞2着。勝ち切れないが、ビッグレースで好走を続けてきた。今季、赤松杯6着、シアンモア記念7着はマイルが短ったのも敗因。盛岡1800mは東京カップけやき賞3着からも距離延長は歓迎。待望の岩手初勝利を飾るか。
ゴールドギアは中央芝4勝から転入、初戦のあすなろ賞2着に好走し、予定どおり芝路線へシフト。準重賞・かきつばた賞を優勝し、芝交流・せきれい賞2着、OROカップ3着。最優秀ターフホースに選出された。以降はダートに替わって勝利こそないが、前走2着。一戦ごとに良化一途をたどっている。先に記したように昨年のあすなろ賞2着。待ちに待った一戦を迎えた。
タイセイメガロスは中央芝2勝、笠松2勝・A級から転入。初戦は久々の実戦がこたえて9着だったが、叩かれて2、3着に反撃。上昇気配は明らか。
レールガンは今季3戦とも入着止まりだが、いずれもメンバー最速の上がりを披露。置かれるのがネックだが、ペース速くなれば台頭。
◎⑤グローリーグローリ
〇①スズカゴウケツ
▲⑦フレイムウィングス
△③ゴールドギア
△④タイセイメガロス
△⑧レールガン
<お奨めの1頭>
3R ニシノステラ
佐賀C2から転入初戦を1秒1差で圧勝。アッサリ逃げ切りを決めた。メンバー強化感もなく、もう一丁いける
5月19日に行われた3歳馬の重賞『イーハトーブマイル』。チャンスがありそうな馬は多いと見られた一戦でしたが終わってみれば1番人気のレッドオパールが快勝。自身2つめの重賞タイトルを獲得しました。
序盤から飛び出していった逃げ・先行勢を前にして中団あたりに位置を取ったレッドオパール。「手応えは十分、あとは最後まで走りきるだけ(山本聡哉騎手)」、直線半ばで逃げ粘るコンバットスプーンに並びかけると一瞬で突き放して3馬身。3着が続いた近二走の鬱憤をまとめて晴らす強い勝ち方で今季最初の重賞制覇となりました。
5月21日のメインレースは12Rです。B1級ダート1600mの『ラナンキュラス賞』。
昨日の5月20日は久しぶりの雨となり馬場状態も稍重の発表でスタート。前半戦あたりは「良に近い稍重」の印象でしたが弱いながらも降り続いたことで後半戦は普通に稍重になっていました。ただ、傾向的には極端な高速化まではなく、むしろ馬場が軽いと判断してペースが速まった分、差し馬が食い込み始める展開が目立ちはじめ、道中最後方あたりから馬券圏内に飛び込んでくる例もありました。
今日21日は昼から天気回復の予報。馬場状態も、乾いてレース毎に伸びるところが変わってくると思われます。馬場状態の変化には十分にご注意を。
さてこのレース、本命は(9)アダマスミノルを採りました。
この春に転入してここまで3戦がいずれも2着。もともと差の無い2着3着が多い馬ではありますが、転入初戦で敗れたアンコールゲランはその後A級でも勝利、2戦目のサンエイブレーヴ・3戦目のミヤコプレジールは元A級馬でそんな相手が強力だったのも確かでしょう。それからすれば今回は、好調馬が多いとは言えここまでに比べれば相手緩和の印象すらあります。左回り・盛岡のマイルにも問題なく対応しており、ここは"四度目の正直"を期待しましょう。
対抗は(10)アサンテギア。昨季B2からB1スタートになったこの春は当初ちょっと苦戦しましたがここに来てクラス慣れを見せてきています。実績が豊富なのは短距離ですがマイルも守備範囲、ならば上昇してきた勢いを狙って。
三番手は(3)レディブラウン。昨冬の転入後は6戦5勝3着1回と非常に安定。B1級でももはや力に不足はないでしょう。この馬もどちらかと言えば短距離の方が安定している印象ですが、勢いや堅実さではメンバー中最右翼のはず。
以下、(12)リリーアローは勝ち味の遅さは少し感じるものの距離・コースに苦手感無し。そこが武器になる可能性に注目して。(7)リョウフウにとってはある程度軽めの馬場状態が続く事が条件になるかもしれませんが9番人気で勝った前走をフロック視するのは危険でしょう。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(9)=(10)、(9)=(3)、(10)=(3)、(9)→(12)、(9)→(7)
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20日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望 未来へ前進」(B1級 盛岡ダート1000m)。前走、1200m戦を使った馬が12頭中11頭。比較材料としては有力だが、今度は1000m戦。1ハロン短縮が思った以上に影響し、波乱の要素をたっぷりと含んでいる。
アブシンスは通算15勝2着12回3着15回の古豪牝馬。昨年も衰えを見せず4勝2着4回3着4回の好成績を収めた。一昨年までマイルも使われていたが、昨年は1400m以下の短距離路線を歩んできた。
今年始動は4月21日までずれ込んだが、初戦の850m戦を3着にまとめ、健在を誇示。前走は6着に終わったが、積極的なレース運びを見せて勝ったアオイカツマの1秒差。好調メンバーがそろった中、見せ場を十分に作った。今度は6戦2勝2着1回3着1回と最も得意とする盛岡1000mが舞台。走り頃の休み明け3戦目、得意の距離と好走条件がそろった。
シャイニーデュークは中央未出走から3歳9月に岩手デビュー。走るたびにレース感覚を身につけて7戦5勝2着1回。その後、中央入りしたが、3戦とも二けた着順に終わり、今年3月に岩手へ里帰り。初戦は10ヵ月ぶりの実戦だったため7着に沈んだが、ひと叩きされて反応が一変。850m戦で2連勝を飾った。今回はB1昇級、盛岡1000mも未経験だが、勢いに乗って突破十分。
トキノワンカラットは昨年8月以降、勝ち星こそないが、堅実さを発揮。今季も未勝利ながら2着1回3着1回4着2回。前走も0秒1差2着にまとめた。ここでも勝ち切るのはどうかだが、1000m戦2着3回3着1回。上位争い必至とみるべきだろう。
グローサーベアは中央ダート2勝、南関東0勝・B3から転入。格付けに恵まれて5勝2着2回、C2からB1級へ一気に駆け上った。その後は伸びを欠いて今季5戦とも着外だが、盛岡1000m4戦1勝2着2回。ベスト条件を迎えた。
ツーエムプライドは中央1戦0勝、園田2勝から転入。活躍サイクルが長く、今季も崩れなし。毎回のように上位争いを演じている。久しく勝利を手にすることができずにいるが、自在脚質を駆使して上位進出を狙う。
アースアワーは前々走7着に敗れたが、前後は安定。前走も直線延びて3着と軌道修正できた。先行激化なら台頭の可能性がある。
◎(8)アブシンス
〇(4)シャイニーデューク
▲(7)トキノワンカラット
△(12)グローサーベア
△(9)ツーエムプライド
△(6)アースアワー
<お奨めの1頭>
1R ファイブセンス
前々走1400m戦で8着に沈み、850mにシフト。それが当たり、1秒差で圧勝した。1000m延長されても苦にしない
岩手クラシック一冠目であり、東京ダービー指定競走となった東日本交流・ダイヤモンドカップを完勝したフジユージーンが東京ダービーの登録を済ませた。JpnI・東京ダービーは6月5日、大井2000m。現時点では地元二冠目・東北優駿と両にらみだが、すべては状態次第。仮に出走すれば今後に向けて貴重な体験になるだろうし、今年、不来方賞はJpnIIへ昇格。目標をどこに置くかだが、まずは静観したいところ。決定を待ちたい。
19日メインは3歳マイル重賞「第12回イーハトーブマイル」。今年は3年ぶりに盛岡ダート1600mで行われ、フルゲート12頭。言うまでもなく現3歳陣はフジユージーンが独走。ナンバー2・ミヤギヴァリアントのエントリーもなく、混とん状態。どの馬にも勝つチャンスがある。
レッドオパールは門別4戦1勝2着1回から昨年11月に転入。年をまたいで3連勝を飾り、重賞・寒菊賞、今季初戦の準重賞・奥州弥生賞を優勝した。連闘で牝馬重賞・あやめ賞へ駒を進め、圧倒的1番人気に支持されたが、伸びを欠いて3着。前途に暗雲が立ち込めたが、牝馬交流・留守杯日高賞で3着に反撃。エレノーラには完敗だったが、2着ファーマティアーズとは0秒1差。軌道修正のメドが立った。
今回は初の輸送競馬に加え、左回りも盛岡も初めて。不確定要素は少なくないが、。母アイアムオパールは現役時代、岩手7勝のうち4勝を盛岡でマーク。レッドオパールは気性面で難しいところがあり、当日の馬体重と気配次第だが、レースに集中できれば地力上位は明らか。
サクラトップキッドはデビュー2連勝を盛岡で飾った逸材。3戦目の南部駒賞でも5着に健闘した。以降も重賞でまずまずの成績を収めているが、勝ち切れないのは前半で首を上げてブレーキをかけながら走っているため。それでもスプリングカップで2着なら合格点。ダイヤモンドカップ6着もフジユージーンはともかく、先着を許したのは遠征馬4頭。地元同士、適性高い盛岡なら巻き返し必至。
サンエイキャノンは昨年6戦2勝3着2回。最終戦8着に終わり、冬場はテンコートレセンへ移動。坂路で鍛え直して帰郷して初戦を完勝。成長をアピールした。スプリングカップは3着だったが、サクラトップキッドとはアタマ差。評価に迷うのはダイヤモンドカップ8着。好位をキープしたが、早々と失速したのが気になるが、初距離もこたえたか。相手比較からも今回が正念場を迎えた。
リトルカリッジは出走取り消し後、2連勝をマーク。3戦目・若鮎賞は初芝にとまどって8着に終わったが、ダートに戻ってビギナーズカップ2着。その後は体調を崩したが、終盤に復活。重賞・金杯を制した。今季は仕上がりが遅く4、6着。本来の動きを取り戻していなかったが、今度は走り頃の休み明け3戦目。
ミヤギシリウスは今季初戦、牝馬重賞・あやめ賞を快勝。留守杯日高賞は4着だったが、一連の重賞で安定感を発揮。ここでもマークが欠かせない。
セイバイラックも重賞の常連。一戦ごとに着順を下げているのが気がかりだが、唯一の白星を盛岡マイルでマーク。コース替わりで気分一新するか。
◎⑤レッドオパール
〇③サクラトップキッド
▲⑫サンエイキャノン
△⑦リトルカリッジ
△⑨ミヤギシリウス
△⑪セイバイラック
<お奨めの1頭>
1R ポマイカイ
能力検査で非凡なスピードを披露した。輸送に若干不安あるが、52秒8のタイムを信じる手