松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。 8月10日に行われたオープン牝馬の重賞『フェアリーカップ』は1番人気に推されたミニアチュールが人気に応えての大差圧勝。現岩手の女王の貫禄を遺憾なく見せつけました。
逃げたコモリリーガルの二番手につけたミニアチュールは「行ければ自分で、逃げを主張する馬がいればその二番手でも良いと思っていました。ただ前の馬に楽をさせないように、そして無理に矯めて自分の馬のリズムを崩さないように(佐々木志音騎手)」という意図から前にプレッシャーをかけながらの番手追走策。その手応えの差はレース終盤に向かうにつれ拡がり、4コーナー回っても持ったままで後続を引き離していきます。最後は大差、鞍上のガッツポーズと共にゴール。準重賞として行われた昨年に続きこのレース二連覇を達成しました。
続いて8月11日に行われたダートグレードレース『クラスターカップ』。こちらも1番人気サンライズアムールがV。急遽乗り替わりで手綱を取った高松亮騎手が嬉しい初グレードタイトルを手にしました。
近年ほどには抜けた馬がいないと見られていた今年のクラスターカップは単勝の上位人気もコロコロと入れ替わる混戦ムード。そんな中で1番人気に支持されたサンライズアムールはスタート直後の先行争いでハナを主張。後続を従えたまま4コーナーを回ります。直線に向いていったんはリードを拡げた同馬でしたが坂を越えて僅かに脚が鈍る。そこへ外から追い上げるキャンディドライヴ、盛り返してきたアドバンスファラオが迫ってきたもののサンライズアムールがクビ差残してゴール。同馬にとっての初重賞制覇、鞍上の高松亮騎手には自身初のダートグレード制覇となりました。
2着には7番人気の門別・キャンディドライヴ、3着には3番人気アドバンスファラオ。2番人気チカッパは4着でした。
8月12日のメインレースは11RのA級ダート1600m『立秋特別』。暦の上では秋が近づく立秋なのですがこの先も気温が高い日が続くようで秋はまだまだ先のよう。ただ、ここのところ日が沈んだあとの夕方や朝方は肌寒いと感じるくらいの気温にもなってきました。遠いようで秋は徐々に近づいてきているのかも。
さてこのレースの本命は(7)シンヨモギネスを採りました。
岩手に転入してここまで2戦、前走の1000m戦はさすがに距離が短かった印象でしたが転入初戦のマイル戦では2着同着、それがこの馬本来の力量でしょう。今回はその時の上位3頭が再び対決。この馬から見ればその時敗れた馬も登場してきていますが、コース経験を積んだ今なら雪辱を狙えると見ます。
対抗は(8)ボウトロイ。昨年春からここまで、重賞ではちょっと苦戦しますがA級特別では掲示板を外していません。以前よりも安定感を増しているとも思える近況を思えば当然軽視はできない存在。
(9)トーセンマッシモを三番手にしましたが、今回はシンヨモギネスの上積みを見込んで本命に採ったのでこの馬を"勝ち負けできる▲"の意味でここに据えたというだけの事。力量は◎○▲拮抗でしょう。そして、今週ここまで雨が多めで湿り気が多い馬場になっているのはこの馬にとって有利な材料にもなりそうです。前走に続いてこの馬が勝利・・・でも何ら不思議なし。
以下は重賞では苦戦も徐々に勢いを取り戻してきていた(6)ドテライヤツ、実績から見て距離は少し長いかと感じますが南関A2で通用するならの(3)ミズワリヲクダサイ。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(7)=(8)、(7)=(9)、(8)=(9)、(7)→(6)、(7)→(3)
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11日メインはJpnIII「第30回クラスターカップ」(盛岡ダート1200m)。今年はJRA5頭、北海道1頭、岩手8頭の計14頭で覇を競う。当然と言えば当然だが、馬券対象はJRA5頭、極論すれば4頭に絞ることができる。あとは序列になるだろう。
チカッパはデビュー3戦目からダート路線へシフト。3戦目に初勝利を飾り、昇竜Sで3勝目をマークしてダートグレード路線へ名乗り。兵庫CS2着からJpnIII・北海道スプリントC(3歳限定)を完勝。続いて古馬相手にJpnII・東京盃を快勝。ダート短距離路線のトップグループに躍り出た。JpnI・JBCスプリント(佐賀)はタガノビューティーの強襲に屈したが、4角で先頭に立って2着に粘った。カペラS6着後、リヤドダートスプリントでサウジアラビアへ遠征。後方のまま10着に終わり、帰国初戦のさきたま杯7着。3戦連続で着外続き。左回り対応、復調度合いがカギを握るが、ワンターンの盛岡1200mで復活ののろしをあげる。
サンライズアムールは3歳3月にデビュー。3戦目からダート路線を歩み、いきなり3連勝。翌年に3勝クラスを卒業し、以降も着実に白星を積み重ねて昨年12月、カペラSで重賞初挑戦。超ハイペースの3番手を追走し、直線半ばで先頭。見せ場を作って0秒2差4着。続く2戦は着外だったが、前走・水無月ステークスを快勝。テイエムトッキュウの逃げをきっちり捕らえた。これまで通算8勝。6歳の円熟期を迎え、初タイトルへ王手をかけた。
アドバンスファラオは父が37年ぶりのアメリカ三冠馬アメリカンファラオ。産駒カフェファラオ、ダノンファラオなどで日本でもおなじみ。デビューから一貫してダート1本で走り続け、2戦目の福島1150mを快勝。以降ダート1400m3勝、ダート1200m1勝。ここ3戦は出遅れ、内に包まれるなどの不利が敗因。先手か、すんなり好位を追走できれば持てる能力をフルに発揮。鞍上・笹川騎手の手腕に託す。
ダノンスコーピオンは芝1600mを舞台にデビュー2連勝を飾り、朝日杯FS0秒2差3着。翌年、GIII・アーリントンCからNHKマイルCを連勝。GIホースの仲間入りを果たした。続く富士S3着後、伸びを欠くレースの連続。今年3月からダートに活路を求めてきた。変更2戦目の東京盃では6着ながらメンバー最速の上がりを披露して0秒3差。前走・東海ステークスは9着だったが、自分の競馬が出来ず終い。ダメージが少なかったことから、レース間隔が詰まってもあえて参戦する。
◎⑥チカッパ
〇④サンライズアムール
▲⑦アドバンスファラオ
△⑨ダノンスコーピオン
△⑭ヒビキ
<お奨めの1頭>
2R ナナドリーム
3ヵ月の休養から復帰後、圧巻の3連勝。能力の違いを見せつけている。迷わず追いかける手

10日メインは"GRANDAME-JAPAN2025"古馬シーズン/ビューチフルドリーマーカップ・トライアル「第26回フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。1着馬から3着馬に優先出走権が与えられる。
ミニアチュールは3歳時に牡牝馬クラシック四冠を制して3歳最優秀馬、昨年は最優秀牝馬に選出された岩手を代表する強豪牝馬。今シーズンは初戦3着、栗駒賞は8着に終わったが、元々が叩き良化型。3戦目のシアンモア記念を3着にまとめ、あすなろ賞2着、一條記念みちのく大賞典3着。牡馬相手に互角の勝負を演じてきた。
今回は牝馬限定戦でメンバーが大幅に弱化。昨年も7馬身差で圧勝し、本番・ビューチフルドリーマーカップでは遠征馬を迎撃。2010年マイネベリンダ以来の岩手優勝を果たした。今年も目指すのはトライアルを制し、BドリーマーC2連覇。今季初勝利を飾り、次走に弾みをつける。
軸は不動。相手が難解だが、筆頭にケープライトを指名。2歳時に若駒賞を制し、3歳時にはイーハトーブマイルを優勝。岩手版オークス・ひまわり賞はミニアチュールの2着、やまびこ賞はルーンファクターの2着を確保した。昨年10月以降、白星から遠ざかり、今季も未勝利だが、2着1回3着2回。近走は短距離をメインに使われ、1800m戦は一昨年、やまびこ賞以来だが、2戦2着2回なら問題ない。
ポンヌフは典型的なアメリカ血統。中央ダート1700m2着2回から南関東2、3着1回から名古屋へトレード。4戦1勝2着2回の成績を残し、金沢へ転籍。勝ち星こそなかったが、転入前の重賞・金沢クイーン賞でリケアマロンの2着を確保した。過去実績からコース広い盛岡、距離延長は望むところ。1勝馬だが、上位争い必至。
ブリーザフレスカは中央未勝利から名古屋へ移籍。10勝をマークして重賞3勝。牝馬交流・秋桜賞では遠征馬を迎撃した。今年1月、2着確保後は苦戦を強いられ、岩手でも2戦凡走したが、前走は1000m戦に出走。これを叩いて変わり身を見せる可能性がある。
コモリリーガルは門別代表で園田プリンセスカップ、プリンセスカップ(盛岡)と牝馬交流2連勝。3歳時には岩手・ひまわり賞を逃げ切った。その後、高知、佐賀で未勝利が気になるが、再転入2戦目。相性のいい盛岡で反撃を狙う。
エイシントゥランは盛岡芝1000m・ハーベストカップ3着、芝からダート1000m変更の交流・OROターフスプリントで2着確保。イメージは短距離馬だが、大井1800mを一度経験。再転入2連勝で波にも乗っている。
◎④ミニアチュール
〇⑧ケープライト
▲⑨ポンヌフ
△⑥ブリーザフレスカ
△②コモリリーガル
△⑤エイシントゥラン
<お奨めの1頭>
7R ペイシャケリー
出走取り消し後の転入戦を破格タイムで圧勝。好発進を決めた。同じ1200mが舞台ならもう一丁いける

8月3日に行われた3歳牝馬の重賞『ひまわり賞(オークス)』。岩手の3歳牝馬三冠の二冠目に当たるこのレースは5番人気のミナトミナイトが優勝しました。
既に重賞で実績を持っている馬から転入間もない馬まで多士済々となった今年のひまわり賞でしたが終わってみれば序盤は5~6番手から進んだミナトミナイトが勝負所から積極的に押し上げ、そして最後まで手応えを保ったまま突き抜けて4馬身で快勝。同馬は3月のあやめ賞以来2度目の重賞挑戦、キャリア14戦目での嬉しい初重賞制覇に。そして鞍上の高橋悠里騎手は先週のせきれい賞に続いて2週連続の重賞勝ちを収めました。
2着には直線半ばまで互角の脚で迫っていたコックリサンが9番人気からの連対を果たし、1番人気ピカンチフラワーも最後まで食い下がっていたものの及ばずの3着。人気薄の2着入線で馬番3連単は10万7890円の波乱となりました。
8月5日のメインレースは12Rです。3歳馬による芝1700mの地方競馬全国交流重賞『オパールカップ』。昨年はダート1600mに変更されて行われましたが今年は芝1700mの舞台に戻り、本来のこのレースの姿で楽しめる事になりました。
とはいえ、盛岡の芝レースが1年間無かった影響で出走馬のほとんどが盛岡芝未経験。これまでは「芝の経験はあっても盛岡の芝は初めてという遠征馬を、経験がある地元馬が迎え撃つ」とか「2歳のジュニアグランプリで好走していた遠征馬が3歳になってもその経験を活かす」という構図になっていたのが今年はほぼ当てはまりません。予想は非常に難解と言う他ない状況ですね。
ということもあって、本命は実績重視で(9)キングオブワールドとしました。
門別デビューのこの馬は盛岡の芝以前にJRAの芝も未経験。その点が全く未知なのですが、昨冬にいったん岩手に移籍した時の金杯で3着、南関に移ってグレードレースでこそ苦戦していますが地方馬同士・地元馬同士の中ではまずまずの成績を挙げてきています。父がトゥザワールドであれば盛岡の芝への適性も十分ありそうですし長めの距離の経験、タフなレースの経験が多い点も魅力と考えての本命視。
対抗も同様のスタンスから(10)イイデマイヒメ。こちらも芝は未経験ですが門別では重賞勝ちも収めており力量は十分に上位といえるはず。前走では強豪ゼロアワーに大差引き離されはしましたが、これまでこなせなかったマイル以上の距離で2着に踏みとどまった所に復調感あり。父が洋芝との相性が良いカリフォルニアクロームという点にも注目。
三番手は(7)リュウノナポレオンを。6月のウイナーカップを制していますが勝ち星としては1400mまで、そしてこの馬も初芝。ただその重賞勝ち、前走やまびこ賞では1800mで積極的に立ち回って5着の結果を思えば地力は高い馬だと評価できるでしょう。父レイデオロももちろん芝OK。
(8)サンカリプソの前走はいろいろ恵まれた部分があったとは言え芝で先行できた点はやはり軽視できないとみて印を一点。もう一頭はこちらも前走のJRA条件交流で先行力を見せそのまま移籍してきた(14)エマリオンレイ。14頭立ての大外枠から上手く立ち回れれば面白い存在になって良いでしょう。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(9)=(10)、(9)=(7)、(10)=(7)、(9)→(8)、(9)→(14)
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次週8月11日(月)、盛岡ダート1200mを舞台に行われるJpnIII「第30回クラスターカップ」の出走予定馬が発表された。
◇JRA代表
アドバンスファラオ、サンライズアムール、ダノンスコーピオン、チカッパ、ブシン、ヒビキ
◇他地区地方代表
キャンディドライヴ、ケイアイロベージ、ストリーム
◇岩手代表
ウラヤ、エイシントルペード、エメラルドビーチ、スプラディング、マツリダワールド、レディブラウンほか
クラスターカップはマーキュリーカップと同じくグレード別定。基本54キロ(牝馬は2キロ減)だが、G1・NHKマイルカップを制しているダノンスコーピオンは59キロ、JpnII・東京盃を制しているチカッパは57キロを背負う。人気はチカッパ、サンライズアムールが集めそうだが、出走確定は8日(金)。正式発表を待ってほしい。
4日メインはB2級馬による特別「オーガストカップ」(盛岡ダート1400m)。当初、M&Kジョッキーズカップ第1戦の1、2着スカイピース、ケンジャの登録があったが、連闘になるため自重。ほかにも回避馬が相次いで7頭立ての少頭数になり、人気が1頭に集中しそうな気配だ。
コンチトーホクは門別1勝2着1回から中央入り。8戦すべて芝を使われたが、5着1回が最高に終わって南関東へトレード。3勝2着1回3着3回。C1級へ在籍後に転入。岩手B2級へ格付けされてメンバー有利。2番手キープからアッサリ抜け出して完勝。2着に0秒5差をつけ、地力の差を見せつけた。同じB2級、負担重量も据え置きなら中心は動かない。
メイショウニコニコは昨年9月、中央未勝利から転入し、3勝をマークしてシーズンを終了。今季も3戦目のB2・盛岡1400m戦を快勝したが、以降は5着が最高。頭打ちのレースを続けていたが、前走2着に反撃。これで上昇ムードに乗った。
ドドーニサンサンは門別、南関東を行き来して一昨年12月に転入。1勝2着4回と5戦連続で連対を確保したが、元々が太る体質。なかなか体が絞れず伸びを欠いていたが、3走前の水沢1400mを快勝。待望のシーズン初勝利を飾った。盛岡は4戦とも着外だが、単なる巡り会わせ。今度こそ上位を確保する。
グッバイアイザックは中央未勝利、園田を経て転入。あっさり3連勝をマークした。B2昇級後は3着が最高だったが、今季5戦目の盛岡1400m戦を快勝。B2の壁を突破した。以降3戦は凡走したが、勝ち星4勝はすべて盛岡コース。巻き返しに転じて不思議はない。
フェアリーは今季2戦目を快勝したが、以降は苦戦の連続。近2走も9着に終わっているが、少頭数で流れも落ち着くのは確実。自分の競馬ができれば流れ込みの可能性あり。
◎④コンチトーホク
〇①メイショウニコニコ
▲⑤ドドーニサンサン
△③グッバイアイザック
△②フェアリー
<お奨めの1頭>
3R ワイマング
中央芝2着2回から南関東C1を経て転入。岩手C2編入は恵まれ、待望の初勝利を飾る
