
7月21日(月祝)、JpnIII「第29回マーキュリーカップ」(盛岡ダート2000m)の出走予定馬が発表された。
◇JRA代表・クラウンプライド、ジャスパーロブスト、セラフィックコール、ディープリボーン、メイショウフンジン
◇地方代表・サクラトップキッド、ドテライヤツ、ヒロシクン、ヘリオス、マルカイグアス、ライトウォーリア(以下は未定)。
この出走予定馬は7月18日時点。今後も出走見送り、それに伴う繰り上がりなどの続報があるので、主催者発表をご確認ください。
今年の特徴は例年以上に負担重量差が大きいこと。マーキュリーカップはダートグレード別定戦。G/JpnIホースは基本の負担重量(牡馬54キロ、牝馬2キロ減)からプラス5キロ。よって川崎記念を制したライトウォーリアは59キロ。昨年の覇者クラウンプライド、ダイオライト記念2連覇を果たしたセラフィックコールが58キロを背負う。これが勝敗を左右する可能性もあり、当然だが予想のファクターも増える。みなさんも今からしっかり下調べをしてほしい。
14日メインは「夢・希望 未来へ前進」(C1級一組 盛岡ダート1400m)。前回1着馬が5頭、2着馬が3頭と好調馬が勢ぞろい。さらに先に行きたい馬も結構多く、展開もカギを握る。
エイシンハルニレは3歳時に新緑賞(笠松)、盛岡で行われた交流・ハヤテスプリント、オパールカップ(ダート変更)と重賞3勝マークした強豪。前後して全国を渡り歩いて通算21勝の古豪。今シーズンは初戦を3着にまとめたが、以降は伸びを欠いて3戦連続で凡走。しかし前々走2着から前回快勝。これで上昇ムードに乗った。ハイペースに巻き込まれない手ごろな枠順を引き当てた。
ユラノグラフィアは川崎C2級(1400m)1着から岩手入り。馬券対象から外れたのは3走前6着のみ。2勝2着3回と抜群の安定感を誇っている。前走も逃げ粘って0秒2差2着。内枠が微妙だが、引き続き好調サイクルをキープ。
エルモドーロは中央ダート1700m1勝、南関東、園田、高知を転戦して転入。強烈なまくり脚を武器に1勝2着1回3着2回。前走もメンバー最速の上がりを披露して2着を確保した。先に行きたい馬がそろってハイペース必至なら直線一気を決めるシーンまで。
エールヴァーゲは相手なりに駆ける堅実さが身上。流れに左右されないのが心強く、3連複なら軸筆頭の評価もできる。
スカイピースはスピードと粘りが身上。同型の出方がカギだが、行き切れれば強じんな粘りを発揮する。
メイショウベルは南関東から転入後3戦2勝2着1回。状態の良さなら引けを取らない。
◎⑧エイシンハルニレ
〇②ユラノグラフィア
▲③エルモドーロ
△⑤エールヴァーゲ
△④スカイピース
△⑥メイショウベル
<お奨めの1頭>
3R ジョリーロジャー
中央ダート3着3回、南関東3着1回から転入。C2格付けにも恵まれて好発進を決める
13日メインはクラスターカップ(JpnIII)トライアル「第57回岩鷲賞」(盛岡ダート1200m)。1着馬に優先出走権が与えられる。意外なことに2年連続で出走した馬が1頭もなく、ダート短距離の勢力図が一変したのを実感する。
本命はスプラウティング。中央ダート1400m3勝から転入。初戦の水沢1400m重賞・栗駒賞を快勝し、好発進を決めた。続いて試走を含めて盛岡ダート1200mへ出走して2連勝を決めた。
最大の要因は能力の高さもさることながら昨年4月、天満橋ステークス(3勝クラス)13着後、去勢手術を敢行。復帰2戦は14着に終わり、岩手に活路を求めてきたところアッサリ2連勝。去勢効果も勝利を後押しした。不安は最内1番枠。外から被せられるのが不安だが、今の勢いを重視。重賞2勝目にまい進する。
ロードオブザチェコは南関東2勝2着5回3着4回からJRA入り。中山ダート1200m・2勝クラスを0秒8差で完勝した。今年4月に転入し、初戦の水沢1400mを1秒3差で圧勝。絶好のスタートを切ったが、以降は4、2着。伸びを欠いているが、太目も影響したか。馬体が絞れてくれば好勝負必至。
ウラヤは中央3勝クラスから転入2連勝。以降は精彩を欠いたが、盛岡ダート1200m重賞・絆カップを快勝。ワンターンの左回りで持てる能力を如何なく発揮した。今季は入着止まりを繰り返していたが、前走快勝で上昇ムードは明らか。絆Cと同じ盛岡1200mで再現を狙う。
エメラルドビーチは典型的な短距離の追い込み馬。中央3勝クラスから転入初戦の栗駒賞は3着だったが、2戦目の盛岡ダート1000m戦を完勝。34秒5の驚異的な上がりを駆使して直線一気を決めた。自慢の切れを武器にアッサリまで十分。
エイシントルペードは門別2勝、園田3勝。凡走するケースが多いのは気性難を抱えているから。エイシンヒカリ産駒に見られる傾向だが、いい方に向いたのが転入戦の早池峰スーパースプリント。鞍上が絶妙な位置でレースを進めて快勝した。前走は10頭立て8番枠に入ったが、今度は12頭立て7番枠。自分の競馬ができるかどうかがカギを握る。
レディブラウンは門別、南関東、門別を経て一昨年12月に転入。抜群の連対率でC1からオープン入り。重賞・絆カップで2着を確保した。今季は白嶺賞2着最高だが、盛岡1200m<2.3.0.1>と最も得意とする条件。
◎①スプラウティング
〇⑫ロードオブザチェコ
▲②ウラヤ
△④エメラルドビーチ
△⑦エイシントルペード
△⑩レディブラウン
<お奨めの1頭>
1R タク
前走は初の850mに戸惑いながらも2着確保。改めて地力を証明した。盛岡1000mは未経験だが、むしろ望むところ
7月6日に行われた3歳芝の重賞『サファイア賞』。約11ヶ月ぶりに行われた盛岡・芝の重賞は8番人気のサンカリプソが逃げ切り勝ち。手綱をとった坂井瑛音騎手は自身の重賞初騎乗のレースで嬉しい重賞初制覇を果たしました。
今年の3歳、昨年の2歳世代とあってほとんどの馬にとっては初めての盛岡・芝コースでの戦いとなったサファイア賞。ゲートが開いて飛び出していったのは8枠11番のサンカリプソでそのまま1コーナーも先頭で飛び込んで単独で逃げ態勢を確立。1番人気ゲレル、2番人気リュウノドラゴンは一頭挟んだ3番手4番手で追走していきます。
その隊列がどこで変化するか?でしたが向こう正面に入っても、3コーナーに入っても、4コーナーに入っても上位の並びは変わりません。それどころかサンカリプソは4コーナーを回って後続を引き離しにかかる脚色をキープ。一方の後続勢はなかなか差を詰めることができ無いままにゴールが迫ります。「坂を越えたところですっかり止まってしまって"差される"と思いました」とレース後に振り返っていた坂井瑛音騎手でしたが後続の追撃もそこまで。3/4馬身、はっきりとしたリードを守ったままゴールを駆け抜けたサンカリプソが逃げ切り勝ち。同馬は初の重賞制覇、鞍上の坂井瑛音騎手も初めての重賞騎乗を見事勝利で飾りました。
7月8日のメインレースは12Rに行われる3歳地方競馬全国交流重賞『ハヤテスプリント』ダート1200mの11頭立て。岩手での地方競馬全国交流戦は5月のダイヤモンドカップ以来の約2ヶ月ぶりですが、今回の舞台はダイヤモンドカップのダート1800mとは一転、ダート1200mとなっています。遠征馬達も短距離主体で戦ってきたスピード自慢ばかり。実績面からも遠征勢が中心になりそうなレースでは。
という事で本命は(11)トレヴェナを採りました。
前走は門別1700mの重賞に挑んでいた同馬は勝ち馬からは大きな差のある3着。しかしそれは勝ったゼロアワーが強かっただけでそれ以外のメンバーの中では上位と言える力を発揮していました。なのでマイルくらいの距離にも十分対応できるのですが、ベストの距離はやはり短距離でしょう。左回りでどうか?は一応の課題ですが差し脚勝負を挑むのなら外枠でもあり懸念のしすぎは不要。待望の重賞タイトルも射程圏に。
対抗は(9)キエティスムを。門別時代の戦績比較だと今回の、門別からの遠征馬に対して凄く優位とまでは言えないでしょうが、大井に移籍してまた違った環境で揉まれた経験値は活きているでしょうし、盛岡遠征の経験を持つ点もアドバンテージになるのでは。
三番手は(6)ヨシノダイセン。以前のように先行してもよし、近走のように決め手を活かしてもよし。リオンダリーナから4馬身ほどの差に食い下がった前走、それが初盛岡で発揮できるならば門別勢に対してもひけは取らないはず。
(7)ポマイカイは単独先頭になると集中力が乱れるような印象。相手関係強力なここの方がむしろ最後まで気持ちを切らずに流れに乗れそう。(4)レイヴオンも4月のネクストスター北日本くらいやれるのならここで大きな差は無いと感じます。一発の穴ならこれ。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(11)=(9)、(11)=(6)、(9)=(6)、(11)→(7)、(11)→(4)
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船橋競馬から短期騎乗中の山本聡紀騎手(板垣吉則きゅう舎所属・水沢)が騎乗延長する。当初予定は7月15日(火)までだったが、11月4日(火)、第10回盛岡競馬最終日まで岩手競馬で騎乗する。
4月13日(日)から騎乗開始した山本聡紀騎手は7月1日(火)終了時点で33勝2着28回。岩手競馬リーディングジョッキー8位に入っている。6月15日(日)の「第10回早池峰スーパースプリント」ではエイシントルペードに騎乗して見事優勝。人馬ともに重賞初制覇を果たすなど大活躍。
長兄・山本政聡騎手は7月1日時点で60勝をマークして現在3位。また次兄の山本聡哉騎手は先週3日間で6勝を荒稼ぎ。63勝をあげてリーディング首位の座に立った。今後も山本三兄弟の活躍に注目してほしい。
7日メインはB2級特別「ジュライカップ」(盛岡ダート1600m)。今週から舞台が盛岡競馬場へ替わり、コース適性が重要なファクターとなった。
本命にゴールドクレストを指名する。今シーズン1勝2着1回3着2回。1勝は盛岡1600m戦であげ、その勝利を含めて盛岡マイル通算4勝。岩手の勝ち星をすべて同条件でマークしている。
最大理由はワンターンで決着する盛岡1600mとの相性。豪快なまくりが身上だが、器用なタイプではなく3コーナーに入るまで直線900mのコースなら自己ポジションを取れるから。あとは勝負どころでスパートをかけて一気に突き抜けるのが勝利パターン。近走は4、9、4着と足踏みが続くが、ベストの条件で首位を奪回する。
逆転筆頭はウイニングライブ。中央芝2000m1勝2着1回から転入。着外に沈んだのは2度のみ。相手なりに駆ける堅実さが持ち味。前走・ジューンカップ(B2)では4番手キープから4角先頭。そのまま押し切って完勝した。前開催をスキップしてジュライカップに照準ピタリ。特別2連勝に王手をかけた。
ノブはC1級2連勝から前走B2へ昇級。スタートで出遅れて後方からの競馬を余儀なくされたが、直線勝負にかけて0秒2差2着にまとめて好調をアピールした。コース替わりも問題なく、今回も好勝負に持ち込む。
トーアアネラは前走7着に終わったが、内枠が災いして自分のポジションを取れなかったのが敗因。本来は先行タイプで渋太く粘るのが好走パターン。1番枠は両刃だが、好位キープできれば巻き返し必至。
ビリーヴサンライズはジューンカップ10着に沈んだが、明らかに距離の壁。1900mが長かった。今度は守備範囲の1600mへ戻り、3走前1着の再現を狙う。
サムズアップは今季3勝2着3回。前々走C1特別・種山高原賞で鮮やかなまくりを決めて快勝した。B2昇級でメンバーは強化されたが、元々はA級に在籍の格上馬。
◎⑤ゴールドクレスト
〇②ウイニングライブ
▲⑦ノブ
△①トーアアネラ
△③ビリーヴサンライズ
△⑩サムズアップ
<お奨めの1頭>
1R ロードアルフィーネ
転入戦は4着だったが、相手が強かった。走破タイムは今回のメンバーで一番。盛岡1000mに替わって首位を奪取する
今週6日から戦いの舞台は盛岡競馬場。この日から盛岡芝レースもいよいよスタート。さっそく第1Rで2歳新馬(盛岡芝1000m)、メイン12R「第18回サファイア賞」(盛岡芝1700m)の2レースが組まれている。
昨年は芝走路が悪化したため実施した重賞は3歳・サファイア賞、3歳以上・いしがきマイラーズの2レースのみ。以降はすべてダート変更で実施された。中間には芝で模擬レースを実施。騎乗したジョッキーたちから非常に乗りやすかったと印象を語った。6日は芝2レースを含めて全12Rをお楽しみください。
本命はゲレル。今年3月、中央未勝利から転入。格付けにも恵まれてアッサリ4連勝をマークした。当然のように前走も単勝1・5倍の圧倒的1番人気に支持されたが、スタート後に脚を滑らせて最後方からの競馬。これが最後まで尾を引いて6着に終わった。
今度は舞台が芝に替わるが、デビュー2戦目の札幌芝1500mで0秒2差3着。また兄サンアップルトンは中央芝4勝、アルゼンチン共和国杯3着。サンストックトンも芝4勝と本質的には芝血統。さらに盛岡芝は札幌と同じ洋芝と好走条件がそろった。
フタイテンホイールは岩手4戦1勝から中央入り。芝オンリーで使われ、6戦して7着3回止まりだったが、相手は1勝クラスながら牝馬クラシックを目指す強豪ばかり。むしろ健闘したと見て間違いない。帰郷後は3歳牝馬・あやめ賞4着が最高。パワーを要求されるダートにてこずっていた。それでも東北優駿で5着確保。優勝リケアカプチーノに離されたが、地力を垣間見せた。今回は適性高い左回り芝を迎えた。
エイシンダリアは昨年、唯一の盛岡芝1000m・2歳新馬戦を完勝。メンバー最速の上がり35秒5の脚を駆使して直線抜け出しを決めた。2戦目に若鮎賞を選んだが、芝からダート変更で7着。その後、中央入りして2戦10着に沈み、園田1戦を使って再転入。折からの雨で当日の馬場状態が気になるが、良馬場なら切れる末脚をさく裂。
ラヴェイは門別1000m・2歳新馬戦を快勝。4戦目にJRA札幌芝1500m・クローバー賞へ挑戦8着から転入。初戦2着以降は夏負けが尾を引いて凡走したが、終盤に反撃。重賞・金杯を優勝した。今季初戦・スプリングカップを2着にまとめたが、以降は苦戦の連続。芝に活路を求めてきた。
アイヨトワニは中央未勝利から転入2戦目以降はすべて3着以上。相手なりに駆ける堅実さを発揮している。ゲレルと同じブラックタイド産駒で母父クロフネは芝ダート兼用の血統。格下からの挑戦だが、上位争いできると見た。
ユウユウスプレマンは今年4月に待望の初勝利。重賞・イーハトーブマイルでも4着に善戦した。芝は未経験だが、芝OKの配合。マーク欠かせない。
◎⑦ゲレル
〇⑧フタイテンホイール
▲②エイシンダリア
△⑨ラヴェイ
△⑤アイヨトワニ
△⑩ユウユウスプレマン
<お奨めの1頭>
2R レジェンドバローズ
菅原勲きゅう舎が期待のコパノリッキー産駒。能力検査のタイムは平凡だったが、余力十分。デビュー戦を勝利で飾る