
5月6日メインはオープン馬による盛岡1200m戦「スプリント特別」。前開催の水沢1400m重賞・栗駒賞は中央3勝クラスから転入したスプラウティングが快勝。好発進を決めたことが今回の決め手となった。
リッキーマジックは東京ダート1600m戦でデビュー2連勝を飾り、4戦目にJpnII・関東オークス(川崎)へ挑戦して7着。その後は5着1回が最高だったが、一昨年10月、東京ダート1300m戦を快勝した。3勝クラスでは着外が続き、岩手入り。心機一転を図る。
過去3勝をすべて東京ダート戦でマークし、同じ左回り=盛岡1200mは望むところ。牝馬ながら父コパノリッキー譲りの大型牝馬。現在の岩手競馬は牝馬路線も充実しており、今回勝利をすれば選択肢も増加。その意味でも注目の初戦となった。
ラストバリオンは年々、現役馬が減少するサウスヴィグラスの貴重な産駒。デビュー3戦目の中京ダート1200mを勝ち上がり、2021年に南関東へ移籍。7勝をマークして最高格付けはA2級で今年3月に転入。初戦の栗駒賞は直線一杯8着に沈んだが、1400mが長かった印象。850m短縮の前走で首位を奪回した。
今回は盛岡1200m戦。南関東時代の勝ち星は900m~1000m。1200m戦では2着2回3着2回と勝ち星はなかった点が気がかりだが、今回克服できれば岩鷲賞も視界に入るはず。陣営も力が入る一戦となろだろう。
ゲンパチプライドは昨年3月、中央2勝クラスから転入。水沢1400m重賞・白嶺賞、栗駒賞で連続2着。以降も堅実さを発揮し、着外はJpnIII・クラスターカップ7着、青藍賞8着、JpnI・マイルチャンピオンシップ南部杯12着のみ。本調子といえなかった近3走も3着を確保している。今度は連対以上の期待がかかる。
エスクマは岩手デビューで9勝マーク。目下4連勝と快進撃を続け、前走でオープンも突破した。以外にも1200mは未経験だが、スピードを身上とするタイプで問題ないはず。
ドルズプライスレスは白嶺賞5着、栗駒賞6着。控える競馬に転じて安定感が出てきた。半面、破壊力は薄れてしまったが、盛岡1200mなら好勝負必至。
オスカーブレインは2歳時にサッポロクラシックカップ、3歳時にハヤテスプリントを優勝。いずれも1200m戦だった。先手を主張できれば持ち味の粘りを発揮。
◎⑨リッキーマジック
〇⑦ラストバリオン
▲③ゲンパチプライド
△⑥エスクマ
△④ドルズプライスレス
△⑤オスカーブレイン
<お奨めの1頭>
3R モンサンプレシャス
デビュー戦の東京ダート1600mで1分40秒を切るタイムで8着。この時計があれば3歳C2はフリーパス
5月4日に行われた3歳馬の東日本交流重賞『ダイヤモンドカップ』。遠征馬6頭、地元馬5頭が争った戦いは1番人気に推された大井・シーソーゲームが優勝。東京ダービー出走へ向けて4馬身差完勝で実力をアピールしました。
明け方まで降った雨と1日ぐずついた天候で不良馬場となり前残り傾向も強まったこの日の盛岡競馬場。それを意識してか有力どころはいずれも前目の位置をとり、そしてペースも緩めに。外枠から2番手の位置を確保したシーソーゲームは終始余力ある走りで流れに乗り、4角で満を持して先頭に立つとそのまま後続を振り切ってゴール。自身初の重賞挑戦で待望のタイトルを獲得しました。
「レースは鞍上に任せていたがスムーズで完璧。次走はオーナーと相談してからですが、行けるなら東京ダービーへ」と同馬を管理する藤田調教師。
ダイヤモンドカップはトライアルではないですが東京ダービー指定競走として成績が重視される位置づけのレース。ダービーの"切符"を手にできるか?そして出走が叶えばどんな戦いを見せるか?この先の注目度が高まる結果になりました。
2着にはこれが岩手転入初戦だったリケアカプチーノ、3着にはホッカイドウ・アサマが直前の騎手変更にも関わらず食い込み、以下川崎・ゴールドモーニン、ホッカイドウ・バリウィールと続きました。
今年の盛岡競馬・開幕週はGWにあわせた5日間連続開催。その3日目となる5月5日のメインレースはB1級短距離の『夢・希望 未来へ前進』、ダート1200mの9頭立て。本命は(8)サンダビュークを狙います。
今回のメンバー中では唯一の転入初戦となる本馬。旧地の南関では主に川崎900mで戦っていてそこで勝ち切れずに・・・という成績を見るとちょっと狙いづらくも感じますが、さらにその前のJRA時代、芝1200mで新馬勝ち、その後は芝・ダートの1000~1200mという距離を主戦場としていたことまで遡れば、今回の距離はそれほど悪くないのではと思えます。
実際JRA時代の評価は芝か軽いダートでの先行タイプ、1勝クラスで勝った時も不良馬場のダート1000mで先行しての勝利でした。900mほど極端なダッシュ力勝負にならないだろう1200m、連日の雨の影響が強い盛岡のダート。左回り経験も十分にありますし、力を出せる条件が揃いそうな今回が注目であり狙い目と判断します。
(4)アースアワーが対抗。850mにも対応していますが微妙に忙しい印象。昨年盛岡の1000mや1200mで勝った時の方が末脚を使い切れていた印象がありました。勝っても負けても僅差になりがちのタイプですが近年ずっとB1を守っているように地力は手堅い。クラス的・距離的に上位争い可能な範囲と見て良いはず。
三番手は(5)ブレイブジャンヌ。こちらもこの春南関から転入してきた馬で水沢では4戦を消化、850mは忙しく1400mは長いかという印象を受ける結果でした。南関時代の川崎900mでの時計は◎と遜色ないものですし、勝ち星は1000mから1600mの間にあって850mとか900mはやはりちょっと短いだろうとも感じます。この馬にとっても盛岡1200mは本来の走りを引き出せる条件では。
あとはまず(7)ステキナココロ。昨冬から850mに転じて前走は850mで初勝利を挙げていますが、以前はマイルでも勝っていたくらいですし1200mも悪い印象はありませんでした。昨年までは盛岡向きのイメージもありましたし、クラス慣れをしてきたということならここでも互角の走りができていい。もう一頭は(2)マルーントリック。マイルは長いと感じるし850mはさすがに忙しい。1200mが合うかどうかは、岩手ではこの距離を走っていないのでやってみないと・・・ですが、昨冬の水沢1400mでの走りからすれば悪くないのではと感じます。軽い馬場も良いですし、穴ならこの馬。(横川典視)
●11Rの買い目
馬単(8)=(4)、(8)=(5)、(4)=(5)、(8)→(7)、(8)→(2)
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5月4日メインは「第45回ダイヤモンドカップ」(盛岡ダート1800m)。岩手クラシック一冠目であり、昨年からJpnI・東京ダービーの指定競走となり、東日本交流へ枠が拡大。1着馬に優先出走権が与えられる。
リケアカプチーノは高知生え抜きで8戦5勝2着3回。連対パーフェクトを続けている。名古屋・スプリングカップは7馬身差2着に敗れたが、初輸送の影響もあって前走比10キロ減初コースにもとまどった。しかし地元・高知に戻って0秒7差で完勝。軌道修正に成功して直後に岩手入り。ターゲットはダイヤモンドカップ、東北優駿の二冠は明らか。未経験の左回りがネックだが、全国を席けんする高知出身が遠征馬を迎撃する。
バリウィールは門別3勝2着2回から2歳交流・南部駒賞へ参戦。アッサリ逃げ切りを決め、重賞初制覇を果たした。続いてJpnIII・ブルーバードカップ(船橋)へ挑戦して6着。続いてネクストスター北日本へ駒を進めて重賞2勝目をマークした。地元・北斗盃の選択肢もあったが、同きゅう舎ウィルオレオールと使い分け。バリウィールは適距離を求めてダイヤモンドカップを選んだ。相性抜群の岩手で重賞3勝目に王手をかけた。
アサマはデビューから門別1700mを専門に使われて3勝2着1回。重賞初挑戦となったブリーダーズゴールドジュニアカップで4着を確保した。その後は休養を余儀なくされ、今年4月に復帰。7ヵ月ぶりの実戦を問題にせず、0秒3差で完勝した。キャリアは浅いが、1800mは望むところ。ひと叩きされた上昇度でアッサリまで。
シーソーゲームは福島ダート1700m・2歳新馬戦を勝ち上がり、2歳1勝クラス2戦から大井へトレード。初戦を快勝した。前走は完敗を喫したが、2着を死守。レースキャリアからも伸びしろが十分あり、重賞初挑戦で制覇の期待がかかる。
ステラビアンカは門別3戦2勝から南部駒賞へ臨み、バリウィールには離されたが、3着を確保。その後は休養に入り、4月から始動。復帰戦はアサマに完敗だったが、スローに落とされたのも敗因。決め手を生かせる展開なら軽視できない。
ゴールドモーニンは川崎1400m・デビュー戦を快勝し、2着3回。重賞・若武者賞でも2着確保の実績を誇る。川崎1本のローテーションを組み、左回り=盛岡コースは望むところ。
◎②リケアカプチーノ
〇③バリウィール
▲⑥アサマ
△⑩シーソーゲーム
△①ステラビアンカ
△⑤ゴールドモーニン
<お奨めの1頭>
1R ラブコラージェン
いよいよ2歳新馬戦がスタート。明日のスター候補が続々とデビューする。ラブコラージェンは能力検査を余力残して圧勝。輸送がネックだが、スピード一目
今週から舞台は新緑の盛岡競馬場。先週まで向こう正面にある桜が満開(水沢と比較はできないが)だったが、残念ながら季節は終了。替わって新緑を楽しむことができる。
盛岡競馬のシーズン開幕はゴールデンウィークに合わせて5月3日(土)から5月7日(水)までの5日間連続開催で新シーズンを祝う。メインは4日、JpnI・東京ダービーの指定競走であり、岩手クラシック一冠目「第45回ダイヤモンドカップ」。遠征馬がマックスの6頭、地元岩手5頭の計11頭で覇を競うが、高知から3歳トップグループのリケアカプチーノが転入。他地区とのレベル比較も楽しみな一戦となった。
毎年、頭を悩まされるのが開催替わり週。1周1200m右回りの平坦・水沢コースから1周1600m左回り・盛岡コースに替わり、これまでのデータはいったんクリアーにしなければならない。さらに今シーズン初の盛岡で砂の深さ、馬場状態など未知のファクターがずらり。
まずは走破時計、内が有利か外有利か。ペースはどうだったか。コース替わりに戸惑う馬がいるか否か。馬券を楽しみながらしっかりデータを蓄積してほしい。当然だが、自分も同様に傾向をしっかりつかんでいきたいと思っている。
盛岡競馬の開催初日3日メインはB2級馬による特別「メイカップ」(盛岡1800m)。この距離はゴール手前200mがスタート地点。ジョッキーも手探りゆえ、スローペースに落ちる可能性が高い。
主軸にウインダークローズを指名する。中央ダート3勝をすべて2000m以上でマークして高知へ移籍。1勝のみのとどまり、昨年10月に岩手入り。C1編入にも恵まれてアッサリ3連勝を飾った。4戦目はB1級へジャンプアップして2着に終わってシーズンを終了。
今季初戦はリュケイオンには離されたが2着を確保。上々の滑り出しだったが、2戦目は12着に大敗。その対策に前回はブリンカーを着用。その効果が大きく2着に巻き返し、今度から2戦2勝の盛岡コース。1800m延長も中央実績から望むところと好走条件がそろった。
ナリノバロンは南関東で左回りを専門に使われて3勝2着3回3着9回。最高格付けはB3級で今年3月に転入。当初2戦は初の右回りが影響したのか4着だったが、3戦目2着から前回快勝。弾みついたうえ、待ちに待った左回り=盛岡戦。前走の強さも際立っており、逆転2連勝まで考えられる。
ヤークトボマーは中央2勝クラス、高知8勝、門別1勝・A1級から昨年終盤に転入。A級に格付けされて2戦着外だったが、今季はC1へ降級。初戦2着から2連勝を飾り、格上ぶりを発揮している。いい脚を長く使えるのが持ち味。コース広い盛岡でさらに威力を増す可能性がある。
フークエンジェルは南関東牝馬路線などで活躍。浦和・桜花賞3着、留守杯日高賞3着の実績を誇り、門別A級から転入。今季はB2級へ降格して4戦2着2回。展開に注文つくところがあるが、マークが欠かせない。
リュウノハイルは南関東から再転入。初戦で逃げ切りを決めた。前走は4着だったが、ウインダークローズとのタイム差は0秒3。巻き返しに転じて不思議はない。
ノースハマナスは好、凡走の落差が激しいが、自分の型に持ち込めば強じんな粘りを発揮。浦和2000m2勝の実績があり、1800mで反撃。
◎⑧ウインダークローズ
〇⑦ナリノバロン
▲⑤ヤークトボマー
△④フークエンジェル
△③リュウノハイル
△⑨ノースハマナス
<お奨めの1頭>
4R ジュンツーポイント
高知から転入初戦をタイム差なし2着にまとめて上々の滑り出し。コース替わるが、順当に勝機をむかえた。
4月27日に行われた古馬スプリント重賞『栗駒賞』は6番人気のスプラウティングが接戦を制して優勝。自身初の重賞タイトル獲得と共に手綱を取った塚本涼人騎手は嬉しい重賞初制覇になりました。
この日は乾いたタフな良馬場で差し馬がなかなか末脚を活かせない馬場傾向。それを見てとってか、ゲートが開いてすぐ内マツリダワールド、外スプラウティングが飛び出していきます。この2頭が速いペースで後続を引き離した先行争いを繰り広げる一方、1番人気のヘリオスは中団の外を追走、その位置関係が変わらないままに馬群は勝負所にかかります。
直線に向いても2頭並んで競り合いを続けるマツリダワールド・スプラウティング。内ラチ沿いを抜けてきたエメラルドビーチ、外からジリジリと追い上げてきたヘリオスが迫り、そして前の二頭もさすがに脚が止まり気味になりますが、残り100mを過ぎても先行2頭と追い上げた2頭との差は4馬身ほど。マツリダワールドとの競り合いを制したスプラウティングが後続の追撃も凌ぎきってゴール。同馬は岩手転入初戦、重賞初挑戦でタイトル獲得、鞍上の塚本涼人騎手は2019年のデビュー以来初の重賞制覇を果たしました。
4月28日のメインレースは12Rです。A級一組の『桜花特別』はダート1900mのA級特別です。ここ2年は1年で2戦しか行われていないちょっとレアな条件。それだけにこのレースの出走馬も全馬がこの距離が初、距離経験・距離適性を探るところから始まる・・・ということになりそう。
ところで、3月からスタートした今年の岩手競馬、ここまで続いてきた水沢競馬は28日でいったん終了、次週からは半年ぶりの盛岡競馬場での開催が始まります。右回りから左回り、小回りから大回り、平坦から坂があるコースと条件が正反対と言えるほどに変わり、予想の基準も大きく変わるのは大変ですが、久しぶりの盛岡競馬も楽しんでいただければと思います。
さて桜花特別です。本命は(7)グランコージーを採りました。
近年はマイルで活躍する馬という印象が強い同馬ですが、昨年6月のみちのく大賞典で4着、2022年の桐花賞では3着と2000mのレースでも必ずしも大きく崩れてはいません。ハナを獲り切れればこれくらいの距離でもしぶとさを発揮できるし、加えて近年は休み明けから間もないほど走る傾向も強まっています。A級特別とは言え歯ごたえのあるメンバーですが条件的に決して悪くはないと見ての本命視。
対抗は(1)ミヤギシリウスを。前走は3着でしたが10ヶ月ぶりに復帰した実戦で・・・と思えば上々の走りでした。2歳~3歳春には世代でもトップクラスの素質を評価と期待されていた馬。二走ボケが心配ですが、順調に実戦を戦えるのであれば前走以上の結果も期待できるでしょう。
(4)グローリーグローリが三番手。2000mとなるとちょっと長いのかもしれませんが昨年のみちのく大賞典で勝ったヒロシクンに迫る2着なら問題無いでしょうし、昨年の桜花特別、昨年は1800mでしたがそこで3馬身差の完勝をしており、プラス100mの距離を苦にする印象はありません。昨年のこの時期より良い状態でシーズンインしているように見えるのも魅力的。
ここまでの3頭が近走・実績から見て上位評価で妥当でしょう。以下はもつれた時の穴として、(2)ドテライヤツ、(6)サトノミスチーフ。長めの距離になって変化がありそうなところを。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(7)=(1)、(7)=(4)、(1)=(4)、(7)→(2)、(7)→(6)
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