
22日メインは3歳馬による水沢1400m重賞「第49回ウイナーカップ」。1着馬から3着馬には7月8日に行われる地方競馬全国交流「第13回ハヤテスプリント」(盛岡ダート1200m)への優先出走権が与えられる。
ポマイカイは昨年、早池峰スーパースプリントを優勝したダイセンメイトの弟。姉譲りのスピードを前面に6戦2勝2着3回の成績でネクストスター盛岡を優勝。2歳最優秀馬に選出された。同レース後、テンコートレセン(福島)へ移動して坂路で乗り込まれて帰厩。復帰戦のスプリングカップを逃げ切り、重賞2連勝を飾った。
続く門別交流・ネクストスター北日本は相手が強く8着、前走は盛岡マイルが合わず3着に終わったが、今回はベストの水沢1400m戦。折り合いに課題を抱えるため、1コーナー入りが早い小回り水沢は大歓迎。首位を奪回し、交流・ハヤテスプリントへ弾みをつける。
ピカンチフラワーは昨年、いの一番に行われた2歳新馬戦を快勝し、2戦目2着、ビギナーズカップ3着。ネクストスター盛岡は7着に終わったが、牝馬交流・プリンセスカップで北海道勢を相手に4着に善戦して南関東へ移籍。大井2戦7、4着から再転入。初戦のあやめ賞を快勝した。その後は放牧に出て復帰戦のイーハトーブマイル2着。ポマイカイ58キロの負担重量に対し、54キロは魅力。逆転首位まで十分。
ステイクラッシーはデビュー戦を快勝し、2戦目・若鮎賞3着から3戦目を快勝したが、以降は単調な脚質が災いして凡走の連続。南関東移籍後も2戦着外に終わったが、再転入後は2着3回3着1回。控える競馬もこなせるようになって安定感を増した。勝ち切れないのがネックだが、流れ次第で待望の重賞制覇のシーンも考えられる。
キングミニスターは門別3戦1勝からジュニアグランプリへ参戦。芝からダート変更され、実力を誇示して快勝。門別に戻って3着から平和賞(船橋)6着、JpnI・全日本2歳優駿8着。直後に南関東へ移籍したが、2戦着外に終わって岩手入り。2戦3着止まりだが、徐々に復調ムードを漂わせている。
サンカリプソは門別3戦1勝から転入。2戦目を快勝した。以降は苦戦だったが、昨終盤戦を快勝。今季も2戦目から3戦連続で2着。持ち味の先行力と粘りを披露している。
リュウノナポレオンは南関東2着2回3着3回から転入。5戦2勝2着2回と好走を続けている。重賞初挑戦だが、奥手で知られるレイデオロ産駒。成長力を前面に突破できるか興味深い。
◎⑥ポマイカイ
〇③ピカンチフラワー
▲⑩ステイクラッシー
△①キングミニスター
△④サンカリプソ
△②リュウノナポレオン
<お奨めの1頭>
1R ティファニーアイス
転入後は先行力と粘りを武器に2着1回3着2回。今回は絶好枠、少頭数、相手有利と好走条件がすべてそろった
6月15日に行われた古馬ダート850mのスプリント重賞『早池峰スーパースプリント』。今年はこれが転入初戦だったエイシントルペードがV。鞍上は山本聡紀騎手、この名称になって10回目にして初めて期間限定騎乗の騎手が優勝して歴史に名を刻みました。
10頭立てフルゲートの大外枠から果敢に飛び出したのは2番人気ラストバリオン。エイシントルペードはゲートを出てからの加速が少し鈍く、直後の一瞬は最後方近くにその姿が見えたほど。しかし「それも想定していた」という山本聡紀騎手、そこから加速していくと今度は3コーナーあたりでもうラストバリオンの外に並ぶ位置にまで巻き返しました。
そして手応えは外エイシントルペードの方が上。ラストバリオンを競り落とし、そんな先行争いを見ながらチャンスをうかがっていたロードオブザチェコの追い上げも寄せ付けず、1馬身と1/4差を付けてエイシントルペードがゴール。鞍上・山本聡紀騎手はこの勝利が嬉しい重賞初制覇となりました。
6月17日のメインレースは12Rです。A級三組・ダート1600mの『撫子特別』12頭立て。このレースの本命は(3)ライトフィールダーです。
6着に敗れた前走でしたが、当日は前残り傾向が強い日で、出遅れをいったん巻き返しはしたものの脚を使った分最後失速・・・という形の敗戦。確かにスタートがすごく速い馬ではないのでそういうリスクがある馬、ではありますが、前走時は馬場傾向の影響もあってそれがいつも以上に結果に反映されてしまったという印象でした。力量自体は昨年の3歳世代の中でも上位のものを持っている馬ですし、実際開幕直後の3月にはA級三組戦で4着、月曜のA級二組戦で上位に入っている馬たちと互角に戦えていました。すんなり力を出し切れれば前走の雪辱可能と見ます。
対抗には(1)メイショウメイスイを。白星先行ではないものの上位堅実なのは7歳になった今季も変わらず。ベストは雨馬場なのでしょうが良馬場であっても力は出せる馬です。本馬の半弟メイショウタバルが宝塚記念を制したのが日曜日。その余勢がこちらにも・・・もちょっと期待してみたい所。
三番手は(12)コンバットスプーンでどうでしょうか。着順の数字は後退している近況ですがレースでの立ち回り、存在感はむしろ徐々に増してきている印象があります。昨秋にはA級上位でも健闘していた馬。そろそろ馬券圏内に食い込んできても良い頃合い。
以下はまず(5)カツゲキダイオウ。この春の転入直後は苦戦しましたが直近4連続馬券圏内と勢いを取り戻してきています。マイルは長いかとは思いますがこの勢いに注目して。もう一頭は(11)ケープライトを。ベストは短距離という印象が強くなってきましたがマイルが苦手という事はありません。地力の高さを軽視は禁物。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(3)=(1)、(3)=(12)、(1)=(12)、(3)→(5)、(3)→(11)、
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
14日(土)、岩手県の初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」の行進行事が行われた。今年は昨年より4頭多い64頭がきらびやかな装束をまとい、滝沢市の鬼越(おにこし)蒼前(そうぜん)神社から盛岡市の盛岡八幡宮までの約14キロを練り歩いた。
チャグチャグ馬コはかつて馬産地で名を馳せた岩手ならではの伝統行事。田植えが終わった時期に、農作業を手伝った馬に感謝し、無病息災を祈願したことが始まりとされる。年々、参加頭数の減少が深刻さを増していたが、今年は4頭増。関係者が伝統行事を守り、また繁栄させるための努力が一部実った。
チャグチャグとは装束に多くつけられた鈴の音から。みなさんもチャンスがあったら参加してほしい。滝沢市から盛岡八幡宮までをゆっくり行進するだけの祭りだが、間違いなく感動すると思います。
16日メインはC1級特別「種山高原賞」(水沢1400m)。フルゲート12頭で争われ、前走1着馬が5頭、2着馬が4頭。C1級に在籍する好調メンバーが顔をそろえた。
中心はロードディフィート。中央芝2勝から南関東へ移籍。6戦して6着2回が最高に終わり、岩手へ転入。最下級へ格付けされてあっさり4連勝をマークした。盛岡に替わって2戦連続2着に終わったが、今度は4戦4勝の水沢が舞台。2戦2着に敗れたうっ憤を晴らし、首位を奪回するチャンス。
ピヤージュは2歳時に門別から転入。初戦2着から2連勝をマークし、南関東へトレードされたが、2戦10、4着から再転入。スランプ時期が長かったが、昨年11月、B2戦を快勝。以降はコンスタントに上位を確保し、前回完勝。これで上昇ムードに乗った。
グッバイアイザックは中央4戦0勝、園田を経て転入。いきなり3連勝を飾った。B2昇級後は3着が最高だったが、前回快勝。本調子を取り戻した上、今回はC1へ降格。これまで水沢戦は3着1回が最高だが、メンバー緩和。逆転2連勝まで十分。
ヤマニンビローは昨年12月30日のC1戦を快勝。今季初戦はB2級に格付けされて6着に終わったが、以降はC1へ降格。持ち味の決め手を発揮して前々走・新緑賞7着をはさんで2着2回3着3回。勝ち星4勝はすべて水沢戦。コース替わりも味方にする。
サムズアップは大井2勝、門別2勝・A1、園田B1から一昨年転入。格付けがきつく久しく鳴りを潜めていたが、今季は2勝2着3回。前走も0秒1差1着だった。引き続きマーク欠かせない。
ファームフレッシュは前走B2戦でグッバイアイザックの0秒2差2着。相手なりに駆ける堅実さを身上とする。
◎⑪ロードディフィート
〇①ピヤージュ
▲③グッバイアイザック
△⑫ヤマニンビロー
△⑧サムズアップ
△②ファームフレッシュ
<お奨めの1頭>
2R トラネスハープ
B1からC2降格後もなかなか勝てなかったが、前回快勝。待望の岩手初勝利を飾った。同じ850m戦ならもう一丁いける
15日メインは水沢850m重賞「第10回早池峰スーパースプリント」。前身は短距離重賞・早池峰賞だったが、2016年から盛岡1000m、水沢850mへ距離が変更。名称どおりスーパースプリント決戦に様変わりして今年で10回目。過去9回中6回、牝馬(キラットダイヤの3連覇を含み)が優勝。5年連続で牝馬制覇なるかも興味の一つとなった。
ラストバリオンを主軸に推す。中山ダート1200m1勝から南関東へトレード。大井1000mで5勝、川崎900m2勝とスーパースプリントぶりを発揮して転入。初戦の白嶺賞は1400mの距離が長く8着に終わったが、2戦目の水沢850m戦を完勝。改めてスーパースプリンターをアピールした。続く2戦4、5着に終わったが、距離だけではなく最後の盛岡坂がこたえた印象。平坦水沢850mで巻き返しに転じる。
ロードオブザチェコは南関東デビューで浦和800m・2歳新馬戦を6馬身差で圧勝し、2勝2着5回3着4回から中央入り。2勝クラス・中山ダート1200m戦を完勝した。今年4月に岩手入り。初戦の水沢1400mで余裕の逃げ切りを決めた。前走は4着だったが、レース間隔が若干開いてプラス8キロ。太目も影響して4着に終わった。水沢850mは未経験だが、スピードが身上なら問題なし。逆転首位まで十分。
スターシューターは水沢1400m重賞・白嶺賞を快勝。続く栗駒賞は前残りの競馬に泣いて9着。前走は初の左回りにもとまどって6着に終わったが、転入初戦の水沢850m戦で驚異の上がり34秒0の脚でぶっこ抜いた。前走を叩いて最大目標・早池峰SS制覇に燃える。
カリュウは中山ダート1200m1勝2着1回、福島ダート1150mで1勝2着3回3着1回。中央2勝クラスからいきなり重賞挑戦だが、適性は引けを取らない。いきなり勝ち負けまで。
リュウノメディナは南関東B3から転入。4戦3勝の好成績を収め、目下オープン1200mで2連勝中。メンバーは大幅に強化され、過去最短は船橋1000m2着1回だが、勢い一番。
グットフォーチュンは芝からダート変更した交流・OROターフスプリント2着。水沢2戦とも着外。昨早池峰SSも苦戦とコース克服が課題だが、短距離適性なら上位の存在。
◎⑩ラストバリオン
〇④ロードオブザチェコ
▲⑨スターシューター
△③カリュウ
△⑤リュウノメディナ
△⑥グットフォーチュン
<お奨めの1頭>
3R グロー
南関東C1から転入初戦を快勝。格の違いを見せつけた。今度は水沢へ替わるが、待望の初勝利で弾みがついた
6月8日に行われた3歳馬の頂点の座を競う重賞『東北優駿』は、岩手転入後2戦目となるリケアカプチーノが優勝。自身初の重賞タイトルを"岩手のダービー"制覇で飾りました。
今回もブリスタイムの大逃げで幕を開けた頂点決戦。リケアカプチーノはしかしそれには惑わされずに離れて追走する2番手集団の中で機をうかがいます。「マークしたい馬を意識しての位置取りから、最後は馬の力を出し切る競馬をしたかった」と鞍上の吉原寛人騎手。脚を試す意味もあって、と早めに仕掛けつつ最後まで押し切る形で結果7馬身、鞍上のみならず陣営も納得の強さでタイトルを勝ち取りました。
2着には中団から優勝争いに加わってきたサンロックンロールが入って菅原勲調教師の管理馬のワン・ツー。3着には勝ち馬にマークされる形になったユウユウコラソンが、最後離されながらも粘り切りました。次戦はレース直後は未定とのことでしたが後に一條記念みちのく大賞典挑戦のプランが浮上。久しぶりの3歳馬の挑戦が実現なるか?楽しみです。
今週から水沢競馬場に舞台を移した岩手競馬ですが、早速暑いですね・・・。関東や西日本は先日からこの時期に無い暑さというお話で、でも岩手はまだそれほどでもないし・・・と油断していたら一気に来ました夏の暑さ。気候の急変で体調を崩されないようくれぐれもお気をつけください。
6月10日のメインレースはB2級ダート1600mの『夢・希望 未来へ前進』11頭立て。本命は(6)リュウノハイルを狙います。
春の再転入後の4戦は全て1番人気の支持。それでいて勝ち星が転入初戦のひとつだけなのは少し物足りないようにも感じますが、二走前は1800mが思った以上に長かった可能性がありますし、もしかしたらマイルも少し長いのかもしれません。再度マイルで戦えるのは、距離短縮と見ればプラス材料。転入初戦に勝ったのが水沢マイルだった事も後押しの材料になるでしょう。前走は前にいるほど有利な馬場傾向でもありました。決め手あるこの馬にとっては良馬場が続く割には時計の速い今の水沢も悪くないのでは。
(7)ライルアケカイが対抗。前走は昨年12月2日。それが転入初戦で2着したが、その時の勝ち馬は今季A級でも勝っているサンエイブレーヴ、3着は南関A級から転入してB1を突破しつつあったファルコンビーク・・・などというようにB1の格以上にレベルが高いと思える相手関係の中での結果でした。今回のライバルで昨冬も在籍していた馬の当時のクラスはC1~B2あたりが多いという事と比較すれば力量は一枚上手。あとは休み明けの影響がどうか?という事に。
(3)クラウンハヴィが三番手。前走は盛岡で勝ちましたがそれ以前は水沢が、右回りが良いのかと思う戦績でした。極端な前残りでは無い今の馬場傾向もこの馬の味方に。
以下、(9)ソロムコは10歳馬ながら大崩れせず堅実。(2)ホーリーバジルもやや勝ち味の遅さはありますがこちらも手堅い。いずれもコース替わりも良さそうという所で押さえに。(横川典視)
●12Rの買い目
馬単(6)=(7)、(6)=(3)、(7)=(3)、(6)→(9)、(6)→(2)、
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ