
30日メインは3歳・地方競馬全国交流「第25回オパールカップ」。すでにお伝えしたように芝走路の悪化のため芝1700mからダート1600mへ変更して実施される。オパールCがダートで行われるのは2020年、第21回以来のこと。優勝はエイシンアポロン産駒エイシンハルニレ。続いてダート1200m交流・ハヤテスプリントも制し、交流重賞2連勝を飾った。
ダート変更前、GII・ニュージーランドトロフィー0秒5差7着エイムフォーエースの登録があったが、出走を見送り。芝1700mが舞台なら圧倒的な1番人気に支持されるはずだっただけに残念な限り。それでも南関東勢2頭の優位は動かないだろう。
本命はマイベネラブル。昨年9月、芝交流・ジュニアグランプリに参戦して7着からJpnIII・JBC2歳優駿7着。その後、南関東へ移籍して半年ぶりに戦列復帰。2着に0秒4差で完勝し、以降も勝ち続けて目下3連勝中。前走は僅差だったが、競り合いにも強いことを証明した。盛岡芝はジュニアGPで経験済みだったが、7着の評価が微妙。しかしダート戦に替われば素直に快進撃を信じる手。
移籍後、馬体重も10キロほど増えてパワーアップは確実。迎え撃つ岩手勢も有力馬は登録時からスキップして手薄なメンバー構成。距離1600mも不安なしなら、重賞初制覇は目前に迫った。
ルーラーオブダートはデビュー3戦目の門別1200mを勝ち上がり、一戦置いて3着からジュニアグランプリに参戦。マイベネラブルに先着2着を確保した。続いて船橋・平和賞へ挑戦して9着後、南関東へトレード。初戦を3着にまとめた。2戦目・東京ダービーチャレンジは2000mの距離、相手強化がこたえて大差10着に終わったが、自己条件に戻って2着に巻き返した。
芝が舞台ならマイベネラブルより評価が上になった可能性も高いが、ダートなら一枚割り引き。芝ダートを問わずマイル戦は4戦2着2回3着1回。距離適性を前面に逆転をもくろむ。
ラブショックは重賞初挑戦。母ハーツコンセンサスは中央未勝利から岩手入りして通算13勝をマーク後、繁殖入り。ラブショックは4頭目の産駒で母同様、中央未勝利から転入。3勝2着2回3着1回の好成績を収めている。取りこぼしはいずれも前半で位置を取れなかったとき。前走2着も典型だったが、それでもメンバー最速の上がりを披露。まだ底を見せていない。
プリズムスペクトルは2歳時、3戦0勝だったが、今季2勝2着1回。初芝のサファイア賞でも3着に善戦し、成長をアピールした。今度はダートに戻るが、軽い走路なら能力をフルに発揮できる。
コンバットスプーンは南関東から里帰り後、イーハトーブマイル、ウイナーカップで逃げ粘って2着。前走・ハヤテスプリントでは6着ながら岩手最先着を果たした。馬体重が増えないのがきゅう舎サイドの悩みだが、まじめなタイプで全力で走り切るのが持ち味。マーク欠かせない。
ベルベストランナーは中央芝2000m3着、芝2200m3着。4走前はダート1800mで逃げて3着。未勝利だが、このメンバーなら通用する実績と見ていい。
◎⑧マイベネラブル
〇②ルーラーオブダート
▲①ラブショック
△⑪プリズムスペクトル
△⑩コンバットスプーン
△④ベルベストランナー
<お奨めの1頭>
2R ガーデンアイル
前走は7ヵ月ぶりの実戦だったが、1秒3差で逃げ切り圧勝。B1からC2へ降格して地力の違いを見せつけた。目下2連勝中ビスケットとのラインは強力
今週はJRA新潟の薄暮開催に伴い、29日(月)~31日(水)の変則開催。重賞も30日(火)、3歳交流・オパールカップはダート1600mへ変更。31日(水)、今季第一弾の2歳重賞・若鮎賞もダート1600mへ変更となりましたので、お間違えのないようお願いします。
29日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望 未来へ前進」(B1級一組 盛岡ダート1600m)。有力各馬がそれぞれ死角を抱え、波乱の要素もたっぷり。ジョッキーの駆け引きも重要なファクターとなった。
マナホクは3歳時、門別から転入初戦で伝統重賞・不来方賞を優勝。混戦に断を下した。その後、南関東、門別と転戦して昨年11月に再転入。重賞・絆カップ4着、トウケイニセイ記念5着入線を果たした。
今季は4月から始動してB2へ降格。地力の違いを見せつけてエイプリルカップを快勝し、幸先のいいスタートを切った。以降も2着4回3着1回と安定度を発揮したが、勝ち切れないレースの連続。加えてスタートで出遅れるようになって前々走4着。前走も出遅れたが、思い切った待機策からメンバー最速の上がり36秒3の上がりを駆使して快勝。これで弾みついたと解釈していい。今回は9頭立て9番枠も強運。仮にスタートで後手を踏んでもさほど不利はないはず。2連勝に王手をかけた。
グレートキャンベラは昨年、中央1勝クラスから転入。最下級C2編入にも恵まれて5勝2着1回の好成績を残した。今季初戦も逃げ切りを決めて好発進かと思ったが、A級7着に終わり、前走も5着。順調さを欠いて今回は1ヵ月はぶりの実戦。当然、割り引きが必要だが、今回はB1へ降格。メンバーが甘くなって反撃態勢が整った。
アダマスミノルは南関東B3級から今年転入し、2着5回3着2回。馬券対象から外れたのが前走4着のみと抜群の安定感を誇っている。ただ勝ち味に遅く昨年4月、浦和1400m・B3級の1勝のみ。岩手でも同様ケースが続いているが、毎回勝ち負けを演じており、上位評価が妥当。
ラブロックは前回快勝。自らハイペースを形成しながら逃げ切りを決めた。気になるのは枠順。前回が2番枠に対し、今回は8番枠。逃げがベストのタイプで逃げを主張するのは確実。そこで脚を使ってしまうと最後が甘くなり、すんなり先行策が好走条件。
ホワイトパスは前々走しんがり人気で快勝。得意の不良馬場で反応が一変した。前走は8着だったが、良馬場では仕方なし。週明けの天気予報は雨。仮に軽い走路になった場合、再現の可能性も十分。
ロワマージュは今シーズン2戦目を快勝し、A級入りを果たしたが、以降は4着最高。ただ前走7着だったが、B1へ降格。先行激化になれば浮上あるかも。
◎⑨マナホク
〇④グレートキャンベラ
▲⑥アダマスミノル
△⑧ラブロック
△③ホワイトパス
△⑤ロワマージュ
<お奨めの1頭>
2R ハコダテメモリー
前走は9ヵ月半ぶりの実戦に加え、スタートで出遅れたのが致命傷。位置を取るために前半で脚を使ったのが敗因。ひと叩きされて首位を奪取する
7月21日に行われた芝の重賞『いしがきマイラーズ』は1番人気に支持されたギャレットが優勝。2歳時の若鮎賞以来となる重賞タイトルを手にしました。
好天、良馬場での芝での戦いとなって激しくなった先行争い、ギャレットはそんな先行集団を前に置いて単独中団と言える位置を追走します。直線に向いても7~8番手あたりだった同馬でしたがそこからレベランスと並んで追い上げ開始。最後まで一進一退の接戦を繰り広げたこの2頭、レベランスが盛り返そうとしたところを再度ギャレットが交わした所がゴール。6月に岩手に再転入してからの初勝利、自身の7勝目は2歳8月の若鮎賞以来の重賞制覇となりました。
7月23日のメインレースは11Rです。オープン級ダート1000mの特別戦『スプリント特別』9頭立て。本命は(1)グットフォーチュンです。
5月から岩手で走り始めて今回が5戦目。二走前の重賞・早池峰スーパースプリントでは9着に敗れたものの前走では直線鋭く抜け出して4馬身差快勝。岩手での初勝利を挙げました。重賞では敗れましたがここまでの4戦では1勝2着1回3着1回、重賞以外では3着以内を確保しており能力の高さは見せていますし、その重賞にしても小回りの850m戦というそれまで経験したことがない条件が合わなかったという見方もできるでしょう。OP特別とはいえ歯ごたえある顔ぶれになっていますが、舞台は力を出し切れるもののはず。勝った勢いは通用と見ます。
対抗は(7)ダイセンメイト。自他共に認める水沢850mのスペシャリスト、早池峰スーパースプリントで◎を寄せ付けなかったのはこの馬です。一方でそれ以外の距離では不思議と信頼度が下がる馬なのですが、しかし盛岡の1000mではそれほど崩れたことがなく、水沢850mに次ぐ得意条件と言えるでしょう。頭まではどうか?と考えてもしまう分、印は対抗としましたが、勝ち負けに参加して全く不思議なし。
三番手は(5)セイシークエンスでどうでしょうか。1400mよりは1000m、1200m。850mは忙しい。昨秋ほどの勢いではない今季ですが逆に言えば昨秋くらいの走りができればここでも足りていいし、それだけの力は備えていると考えたいところ。
以下、しばらく勝ち星から遠ざかっているものの徐々に上昇してきている(8)アヴェントゥリスト、昇級・相手強化ですが一連の時計は通用している(2)アブシンスを押さえに。
昨日は前半戦の極端な前残り傾向から、後半はハイペースからの差し決着連発に変わっていきました。ここも展開面の非常は大きそうです。(横川典視)
●11Rの買い目
馬単(1)=(7)、(1)=(5)、(7)→(5)、(1)→(8)、(1)→(2)
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22日(月)メインはA級一組「文月特別」(盛岡ダート1600m)。各馬が一長一短のメンバー構成で波乱含みの一戦。人気も思った以上に荒れるに違いない。
ゲンパチプライドは中央ダート1400m1勝、ダート1200m1勝。2勝クラスでも入着実績があり、今年3月に転入。白嶺賞、栗駒賞と水沢1400m重賞で連続2着を確保。地方ダートも問題ないことを証明した。
3戦目は盛岡ダート1600mが舞台。マイル未経験だったが、ハイタイムをマークして完勝。距離を問わずワンターンの盛岡1600mが合った。続く水沢1600m戦は1周競馬にとまどって3着。前走・栗駒賞は最内1番枠に入って出遅れたのが致命傷。位置を挽回するために仕掛けて3角先頭。この戦法が仇となり、直線一杯4着に沈んだ。
これで評価が微妙になったのは否定できないが、今度は大外枠に入って自分の競馬に徹することができるのは確実。3走前にワンターンならマイルも問題ないことを証明済み。メンバーも手ごろになり、首位を奪回する。
ゼットセントラルはいい脚を長く使えるのが武器。シーズン当初は仕上がり途上だったため入着止まりが続いたが、実戦を使われながら徐々に良化。前走はミニアチュールが圧勝したが、ゼットセントラルは後方待機策からメンバー最速の上がりを駆使して2着を確保した。
盛岡マイルは過去3勝2着5回とベストの条件。スローに落とされても自分で動けるのが強味。前走2着で本調子を取り戻したと解釈すれば今季初勝利の局面を迎えた。
ヤマニンエステルは水沢でもそこそこの結果を出すが、本質的にはサウスポー。水沢2勝に対し、盛岡8勝でも裏付けられている。今季も2戦目から水沢で連続2着から4戦目の盛岡戦を完勝。その後は水沢開催をスキップし、盛岡まで待機。2着に0秒4差をつけて逃げ切った。
前走がA級三組だったが、今回はA級一組。相手は骨っぽくなったが、コース適性でカバー。再び好枠を引き当て、逃げ切り3連勝まで十分。
ボウトロイは今季初戦4着、一條記念みちのく大賞典10着以外はすべて馬券対象。今季も抜群の堅実さを発揮している。前走は出遅れがこたえて3着だったが、ゼットセントラルとは0秒1差。巻き返しに転じて不思議はない。
ファルコンビークは一昨年5月、重賞・川崎マイラーズを優勝。その後は苦戦を強いられ、障害2戦を経て転入。3ヵ月半ぶりの実戦がネックだが、地力一目。久々でもアッサリのシーンまで。
マツリダワールドは先行力と強じんな粘りを身上とし、4戦連続で連対を確保。すんなりの流れなら軽視できない。
◎(10)ゲンパチプライド
〇(5)ゼットセントラル
▲(2)ヤマニンエステル
△(6)ボウトロイ
△(7)ファルコンビーク
△(4)マツリダワールド
<お奨めの1頭>
3R ガイストフォル
南関東B3から転入してB1級4着から最下級C2へ降格。能力の違いを見せつけて1秒7差で圧勝した。出走取り消し後でレース間隔が開いたが、能力の違いが明白
21日メインは「第4回いしがきマイラーズ」(オープン 盛岡芝1600m)。7月7日に行われた地方競馬全国交流「せきれい賞」(盛岡芝2400m)が豪雨のため走路が悪化。芝からダート2000mへ変更され、ディープインパクト産駒ライアンが優勝し、2着マンダリンヒーロー。芝を狙ってきた遠征馬、地元岩手も影響大。今回のいしがきマイラーズにせきれい賞組が5頭がエントリー。各陣営にしてみれば仕切り直しの一戦となった。
主軸にギャレットを指名する。2歳時は芝をメインにローテーションを組み、芝重賞・若鮎賞を優勝。芝交流・ジュニアグランプリでモリデンブラック(北海道)の2着確保などで活躍。冬場は笠松へ移籍して3戦3着から里帰りしたが、そこからスランプが始まった。初戦の芝準重賞・はまなす賞は1番人気3着に敗れ、以降は苦戦の連続。ようやく立ち直ったのは昨年7月、浜木綿賞(B1・芝1600m)。1年9ヵ月ぶりの勝利を飾った。
その後、さらに2勝をマークして南関東へ移籍。浦和2000m(B3級)を快勝して再び岩手入り。初戦を2着にまとめた。前走は伸びを欠いて6着に終わったが、いしがきマイラーズに照準を合わせて調整。万全の態勢で臨む。今回は芝実績の高いメンバーが顔をそろえたが、盛岡芝3勝2着1回3着2回と他をリード。絶好の勝機を迎えた。
ジェットモーションはデビュー4戦目・中京2200mを快勝したが、続くアザレア賞6着後、脚部不安が発生して2年の長期休養を余儀なくされた。復帰戦から2連勝。一戦置いて3勝クラスを快勝し、ついにオープン入りを果たした。
さすがに相手がきつく札幌日経オープン4着が最高で今年3月、高知へトレード。6戦1勝から岩手入りし、初戦に芝・せきれい賞を選んだが、冒頭に記したように芝からダート変更。結果9着だったが、ダートでは仕方なし。当日の天候、馬場が気になるところだが、芝でこそのタイプ。待ちに待った盛岡芝でどのようなパフォーマンスを見せるか注目が集まる。
レベランスは新潟芝1800m・2歳新馬戦1着、東京芝2400m1着、中京芝2200m1着。いずれも左回り芝で白星をあげ、障害2走から岩手入り。2戦目の水沢1600m3着が最高でほかはすべて着外。前走・せきれい賞は待ちに待った一戦だったが、無念のダート変更。それでも上がり38秒1をマークして7着。今回はジェットモーションと同じく仕切り直しの芝で持てる能力をフルに発揮できるか。
アーバンキッドはGIII・毎日杯2着、ラジオNIKKEI賞3着。3勝をあげてオープン入り。その後、障害1勝を経て2021年に転入。初戦のOROカップでロードクエストの2着に突っ込んだ。翌年は順調さを欠いたが、昨年復活。いしがきマイラーズ2着、芝準重賞・桂樹杯で3着。ダートでも好走し、今年も近2走2、3着で健在を誇示した。11歳馬でも軽視できない。
サンデージャックは中央芝で2勝。2勝クラスでも3着2回の実績を誇る。ダート戦では5戦とも大敗を喫しているが、芝で一変の可能性がある。
ブローヴェイスは3歳芝2400m重賞・サファイア賞を優勝。ダート対応も問題なく中央1勝クラスから再転入後も1勝。相手強いが好調キープ。
◎⑩ギャレット
〇④ジェットモーション
▲⑤レベランス
△③アーバンキッド
△⑧サンデージャック
△⑥ブローヴェイス
<お奨めの1頭>
2R エリカフォンテーヌ
函館・新馬戦7着後、2年の長期休養から復帰。初戦を0秒6差で完勝した。パワフルな走法で2連勝をモノにする