11月1日(日)のメインには、3歳重賞・ばんえい菊花賞が組まれています。7月に行われたばんえい大賞典は、牝馬シリウスが制し、このレースの前哨戦・オッズパーク杯秋桜賞も牝馬が勝利していますが、両レースとも不在だった(ばんえい大賞典は競走除外)2歳シーズン三冠馬センゴクエースが今回は出走。同世代との対戦は、3月のイレネー記念以来約8カ月ぶりとなりますが、力を見せつけるのか。それとも、その間に力をつけてきた馬が勢力図を塗り替えるのか。目が離せない一戦です。
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【第15回開催4日目】
10月31日(土)のメイン第10レースは、十勝岳特別(オープン・20:10発走予定)。前週に重賞・北見記念が組まれていたため、やや手薄なメンバーとなりました。
ここに入ればショウチシマシタが主役でしょう。前々走の狩勝賞(オープン-2組)では、逃げ切り勝ちを収めたホクショウユウキには力の違いを見せられたものの、第2障害2番手クリアからそのまま踏ん張り、3着キタノタイショウの追撃を凌いでいます。3走前に今季初勝利を挙げてからリズムが上向いており、これといった強敵不在の今回は逃げ切りが期待できます。
セイコークインは、オッズパーク賞サマーカップ(7月25日・オープン)での、フジダイビクトリー、ホクショウユウキとの追い比べの末2着確保の実績が光ります。障害巧者で、こちらも相手関係を考えれば、上位争い必至といえます。
キサラキクは、前走の紅バラ賞(4歳牝馬オープン)では、最大40キロ差のトップハンデで、障害を離れた7番手で越えながら、あわやの3着と力を示しました。次週に4歳牝馬重賞・クインカップが組まれており、目標はそちらでしょうが、障害さえ無難なら先行勢をまとめて差し切る場面もありそうです。
オープン昇級後は善戦止まりのホクショウマサルも、このメンバーなら、なんとかしたいところでしょう。
【第15回開催5日目】
11月1日(日)のメイン第10レースは、3歳三冠の第二弾・第40回ばんえい菊花賞(20:10発走予定)。重量格による別定重量戦で、2歳シーズン三冠馬でA1級の牡馬センゴクエースが720キロでトップハンデ、B3級の牝馬メムロコマチ、アスリートの670キロまで最大50キロ差がつきました。
前哨戦のオッズパーク杯秋桜賞(10月5日・3歳オープン)は7番人気のメムロコマチが第2障害2番手クリアから抜け出して勝ち、6番人気タキニシサンデーが2着に逃げ粘る波乱となりましたが、そこにはセンゴクエースは不在でした。注目はそのセンゴクエース(720キロ)。一冠目・ばんえい大賞典(7月26日)では無念の競走除外となりましたが、除外明けのA2級-2組混合戦では、あっさり逃げ切って、古馬相手でも力は通用することを示しました。続く近3戦では勝利がありませんが、2歳シーズン三冠を含め、デビュー以来一度も負けていない同世代限定戦であれば、トップハンデでも軸不動といえます。
キンメダル(700キロ)は、2歳シーズン三冠目・イレネー記念2着の実力馬。秋桜賞ではトップハンデを課され、障害では体勢を崩してしまったものの4番手で越えると、末脚を伸ばして3着と格上馬の意地を見せました。当時から負担重量が30~40キロ重いここであれば、流れも落ち着き、この馬の障害力が生かせる舞台となるでしょう。
テンカトウイツ(690キロ)は、ばんえい大賞典では逃げて2着。秋桜賞は6着でしたが、前半の位置取りがうしろになったのが敗因で、障害のキレは文句なしでした。障害巧者だけに、近走成績を度外視して狙ってみる価値がありそうです。
秋桜賞を人気薄で制したメムロコマチ(670キロ)ですが、もともとは2歳シーズン女王決定戦・黒ユリ賞で2着の実績があります。秋桜賞を制した牝馬は過去8年(2007~14年)で5頭おり、ばんえい菊花賞で2勝、3、4着各1回(1頭不出走)と高い確率で好走しています。最軽量を利しての一発があるかもしれません。
バウンティハンター(690キロ)は、ばんえい大賞典、秋桜賞とも5着。高重量では障害がポイントになりそうですが、センゴクエースを除けば実力差の少ないメンバー構成だけに、警戒が必要でしょう。
この日の第9レースには、十勝産駒特別(2歳産地限定・19:30発走予定)が組まれています。12月28日に予定されている重賞・ヤングチャンピオンシップの予選第1弾で、十勝管内産馬の限定戦です。
前開催の重賞・ナナカマド賞組が有力でしょう。2着サクラダイチは、第2障害ほぼ同時先頭クリアのフウジンライデン(南北海道産駒)にゴール前で突き放されたものの、上々のレースぶり。その勝ち馬が不在のここは当然中心です。
キタノリュウキはナナカマド賞が1番人気で6着。末脚の伸びがイマイチでしたが、叩かれて動きが変わってくるかもしれません。
同7着エアーシップは決め手不発に終わりましたが、5キロでも負担重量が軽くなることは歓迎といえそう。対照的に、決め手を発揮し3着に好走したリュウセイイチバンにも引き続き警戒が必要でしょう。
【第15回開催6日目】
11月2日(月)のメイン第10レースは、霜月特別(A2級-2組・20:10発走予定)。
8頭立てだった前開催のA2級-2組戦(10月12日)の8着馬を除く7頭が出走。いずれも勝ち味に遅いですが、3着だったヤマノウンカイをひとまず中心視します。8月23日のオーガスト特別(A2級)で2着に逃げ粘った実績は上位。A1級との混合だった前々走の神無月特別こそ崩れました(7着)が、それを除けば、近走は障害のキレも悪くありません。障害力を生かせる特別戦に替わることで、前進がありそうです。
前走5着テンカムソウも障害巧者。神無月特別(A2級-1・2組決勝混合)では障害をひと腰でまとめ3着に好走し、7着ヤマノウンカイに大きく先着を果たしています。こちらも特別戦での変わり身必至でしょう。
アアモンドヤマトは、前走第2障害2番手クリアから差し切って快勝。障害次第の面があるので特別戦の荷物は歓迎とは言えないものの、前走のほぼ再戦なら軽くは扱えません。
カツオーカンは、神無月特別が5着で、前走では4着。もうひと押しが利けば、馬券圏内に入ってきそうです。