8月25日(日)のメインには、3歳三冠の第1弾・ばんえい大賞典が組まれています。帯広単独開催となった07年以降では、昨年こそ、2歳二冠馬ブラックボスが勝ちましたが、それまでは5年連続して重賞初制覇の舞台となっていました。トップハンデの馬は苦戦が続いていますが、今年は例年(牡馬のみだった11年は除く)より各馬の重量差が小さくなり、最大30キロ差と、格付上位馬にとって有利な感もある負担重量となっています。
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8月24日(土)のメイン第10レースは、オーガスト特別(A1・A2級-2組混合・20:05発走予定)。A1級2頭とA2級7頭が争います。
今季未勝利か1勝という馬がほとんどのなか、唯一、2勝を挙げているヒロノドラゴンに注目。出走9頭のうち6頭が使われていた北海道競馬記者クラブ特別(7月22日・A2級-2組混合)で、メンバー中最先着となる2着に入っています。勝ち馬にはちぎられましたが、障害でスムーズさを欠きながらも、確かな足取りで押し上げてきました。前走の葉月特別(A2級-1組混合)では、オレワスゴイ、ウメノタイショウといったA2級の強豪を相手に、ひと腰で障害を越え4着と善戦しています。今回のA2級勢は前走より格段に戦いやすい相手関係で、A1級の2頭も近況が冴えないため、ヒロノドラゴンが一番勝利に近い存在といえます。
コマクインは、北海道競馬記者クラブ特別では4着でしたが、逃げて見せ場は作りました。今季13戦して未勝利ですが、10戦で掲示板を確保と、持ち前の障害力を駆使し善戦を続けています。相手関係を考えても、ここで崩れることは考えにくいものがあります。
ヒロノドラゴン、アグリコトブキ以外の7頭が出走していたA2級-2組混合(8月4日)で一騎打ちを繰り広げたスギノハリアー、ダイリンビューティも有力。そのレースでは1番人気のコマクイン(5着)を破っています。
8月25日(日)のメイン第10レースは、重賞・第38回ばんえい大賞典(3歳・20:05発走予定)。B1、B2級の牡馬が690キロ、B3、B4級の牡馬が680キロ(牝馬は20キロ減)の別定重量戦。最大ハンデ差が30キロしかないことから、690キロの3頭による巴戦が予想されます。
ダイコクパワーは、激しい気性が災いしてか、2歳シーズンでは無冠に終わりましたが、今季はすでに6勝を挙げるなど成長を見せています。2走前の重賞・はまなす賞(3歳・4歳混合)では初の680キロでもしっかり末脚を伸ばして、3歳では最先着となる2着に健闘。ソウクンボーイ(4着)、コウシュハウンカイ(6着)ら今回強敵になりそうな馬には10秒以上の差をつけています。重賞初制覇のチャンスといえそうです。
2歳シーズンのナナカマド賞で2着、イレネー記念では3着だったコウシュハウンカイは、今季も、とかち皐月賞1着、とかちダービーではダイコクパワーの2着など3歳馬同士では崩れがありません。
2歳時にヤングチャンピオンシップを制しているソウクンボーイは、イレネー記念でも僅差2着の実力馬。今季はスランプに陥っていましたが、前走で鮮やかな差し切りを決め、手ごたえをつかんだはず。復調なったとすれば、侮れないところでしょう。
オレノココロ(680キロ)は、はまなす賞では第2障害で態勢を崩しましたが、すぐに立て直し3着と善戦。初の重賞挑戦でこの結果なら、前述3頭に割って入るシーンがあるかもしれません。鈴木恵介騎手起用も買い材料といえます。
8月26日(月)のメイン第10レースは、サッポロばんえい缶発売記念(A1・A2・B1級決勝混合・20:00発走予定)。A1・A2級-1組混合(8月18日第11レース)、B1級-1組(17日第9レース)の両予選上位馬による一戦。A1級のアオノレクサスと、A2級の4頭、B1級の4頭が争います。
B1級と格下ですが、好調なジャングルソングに注目。B1級-1組予選1着を含め、目下9戦連続連対中。逃げてセーフティリードかと思われたアローファイター(出走回避)を、長く使える脚で追いつめると、ゴール線上で捕まえました。前走はB1昇級初戦でしたが、難なく突破したことで、ここも楽しみが広がります。今回は一気に相手が強化されますが、目下の充実度と、最大20キロのハンデ差をもってすれば、勝ち負けが可能と見ます。
A1・A2級-1組混合予選勢では5着ウメノタイショウに注目。5月20日のA1・A2級決勝混合特別でホリセンショウ、インフィニティーといった実力馬を相手に完勝を収めるなど、今季は相手を問わずに好走を続けています。同予選3着アオノレクサスは、ハンデ的には不利なことは否めませんが、実力通りであれば勝ち切るシーンも十分でしょう。