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今週の見どころ(6/27〜6/29)

 鈴木邦哉調教師が20日(金)の第10レースをヨコハマイサムで制し、通算1000勝に王手をかけました。鈴木調教師は通算2200勝を誇る鈴木勝堤騎手のお兄さんで、自身もかつては騎手として活躍されました。はたして今週、ばんえい史上11人目、現役では7人目の快挙達成となるかご注目ください。

 6月27日(金)のメイン第11レースはエルム特別(400万円未満)
 注目は今季開幕からこの条件で3戦連続連対していたグレートサンデー。2開催前(5月30日)のサクラ草特別(400万円未満)は1番人気を裏切り7着でしたが、もともとムラ駆けなところがある馬で、この敗戦だけでは見限れません。昨季は準オープンで勝利を挙げるなど実績では上位。前開催を回避し立て直された今回は巻き返しに期待できるでしょう。
 前開催の士幌高原特別(400万円未満)を逃げ切ったシンザンウィークも昨季は準オープンで勝利していた実績馬。持ち前の登坂力を生かし、早めの障害クリアからグレートサンデーとの一騎打ちに持ち込みたいところです。
 今季初戦の前走(6月6日)400万円未満を制したスピード馬ハヤテショウリキや、前走(6月15日)の勝入混合500万円未満を押し切ったキングシャープ、士幌高原特別2着のキングファラオも争覇圏。障害さえまともならタケノホウシュウも差はありません。

 6月28日(土)のメイン第11レースはせせらぎ特別(オープン)
 ここは、今季初戦のばんえい十勝オッズパーク杯で4着に健闘したホクショウダイヤに期待します。そのレースはカネサブラック、ナリタボブサップがマッチレースを展開し1、2着で、やや離れた3番手からこの2頭を際どく追い込んだマルミシュンキが3着。ホクショウダイヤはさらに大きく離された4番手から、オープンでも決め手上位のマルミシュンキを2秒差まで追い詰めました。続くシルバーカップ(オープン)では障害で苦戦し7着も、前開催の涼風特別(オープン)では先行策から2着に巻き返しました。今回の相手関係なら障害で多少後手を踏んでも持ち前の末脚でリカバーが可能で、今季初勝利の可能性は十分でしょう。
 相手筆頭は、このメンバーに入れば障害力ではナンバー1のツジノコウフクが有力。展開次第では先行力あるニシキダイジンや、牝馬の強豪トカチプリティーギャンブラークインにもチャンスがありそうです。

 6月29日(日)のメイン第11レースはライラック賞(4歳オープン)。6月1日の4歳重賞・柏林賞のほぼ再戦となりました。そのレースは、先頭で障害を越えたホッカイヒカルが、差なく続いたアローファイターを残り20メートルで突き放して快勝。2着には3番手から差を詰めたプリンセスモモが入り、以下、ミサキスペシャルアローファイターという着順でした。
  注目はプリンセスモモ。多くの馬が柏林賞より10キロ減となっているなか、同馬は据え置きの660キロですが、それでもトップハンデ馬と40キロ差はまだ有利な条件に映ります。
 相手は、ミサキスペシャルアローファイターらが有力。もう1頭の柏林賞不出走馬マルニゼウスも自己条件で4戦連続連対中と好調だけに不気味な存在です。
 ホッカイヒカルは、柏林賞ではいつもは後方に置かれるところを先行させた阿部武臣騎手の好騎乗もあり、重賞初挑戦での制覇でした。ノーマークで臨めた当時と違い、ここは当然他馬の目標となるでしょうが、無様な戦いは見せられません。

 この日の第7レースには2歳A-1戦が組まれています。
 ハンデ差がないのなら、6月15日の2歳優勝馬戦で1、2着のタワノアヤカホクショウバンクによる再度の上位争いが濃厚。2頭ともデビューから一度も連対を外していない安定感が魅力です。
 そのレースで3着だったワタシハスゴイは、先頭のタワノアヤカが残り20メートルに差しかかったときにようやく第2障害を越えましたが、10秒7差まで差を詰めたのは力のある証明。一角崩しを狙うならこの馬でしょう。

ばんえいジョッキーファイル(5) 折口秀行

2008年6月24日(火)

第5回 静かに燃える二枚目騎手 折口秀行

 今回は、ばんえいの誇るイケメン(?)折口秀行騎手です。

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--- 騎手になられたきっかけを教えてください。出身は岩見沢の隣の栗山町ですよね。

 僕の祖父が、馬主厩務員だったんですよ。昔は馬主と厩務員を兼務できたんです。それで近くに馬がいつもいて。ずっと騎手になりたいと考えてたんだけど、自分は騎手になれんかなーって思って。試験も難しいって言われてたし、何年受けても受からない人は受からないって言われてたし。それでもやるなら騎手になりたかった。
 「消防士募集」って書いてあったのを見て、安定してるかと思って消防士にでもなろうかと思ったんだけど、高校出て厩務員になりました。馬のそばにいたかったから。
 騎手は1回落ちて2回目で受かったね
(騎手は2年以上の厩務員経験が必要)。

--- 勝負服のデザイン、素敵ですよね。

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 これね。この時に中央競馬で強い馬がいたのさ。なんて馬だったっけな、それが緑袖だったのさ。あと(赤、白鋸歯形)は同じ(緑袖の勝負服の馬はジャパンカップなどを制したレガシーワールド)。
 したっけ、同じものにするなって言われて袖も全部赤にしたの。

--- パドック横の騎手控え室に同じ柄のバッグがありますよね。奥様の手作りとか?

 バッグ? あ、あれは同じ。そう、手作り。わかりやすいよね。

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--- 思い出に残る馬はいますか?

 コブラテンリュウ(ばんえい大賞典、北斗賞、旭王冠賞、チャンピオンカップ)。
 馬主さんが自分のいた厩舎に馬預けてて、僕が世話していたんですよ。
 それから僕が他の厩舎行ったので、縁も切れたかなと思ったら、突然電話かかってきて、1回この馬乗ってみれって。
 びびりました。
 道中、気が向かなかったら発火しないの。止まったら気難しいんだ。

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--- 帯広1市になりました。ナイターなど変化もありましたが、いかがですか?

 いろいろな競馬場でレースした方が面白いよね。好きなのは北見かな。得意ではないけど……。プレハブなんですよ。昔ながらの生活っていうか。
 ナイター? 能力(検査)あったりしたら休む暇ないし、飯食うために部屋入ったら同じだし。
 家は栗山から競馬場に住所を移しました。こどもが幼稚園入ったからね。

--- 趣味はありますか? 家族サービスかな?

 たまにゲーセン連れて行ったりするけど…(笑)。
 馬にえさやらんといけないしね。厩務員の仕事全部やってるから。競馬場からどこも出られない。
 3時間くらいあるけどね。あっ、温泉! 温泉ばっか行ってる。おすすめは朋の湯
(西11条南15丁目)。あそこの湯は一番いい。
 十勝川行ったり日高行ったりはしない。競馬場からあまり出ないもん。

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--- これからの目標を教えてください。

 2歳をね、馬主さんが納得するくらい仕上げたいなと。
 調教? 担当馬やってます。他の厩舎も頼まれればやるけど、基本は自厩舎
(田上忠夫厩舎)だね。

--- ばんえいイケメン系として、好みのタイプを(笑)。

 ばんえいイケメン系かい! そりゃ奥さんでしょ。ハハハ。

--- 素晴らしい(笑)。ではファンに一言お願いします。

 一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。
 偉そうなこと言ったって、頑張るしかないものね。

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 終始優しい口調と笑顔で答えてくれました。それがレースになると勝負服のごとく勝負心に火が灯り、精悍な顔つきが険しくなります。
 それにしても、折口騎手はスタイルもいいし素敵! 聞いた話では素晴らしい筋肉をしているとか。
 写真を整理しながら再度見とれてしまいました。

取材・文・写真/斎藤友香

6/22旭川記念回顧

2008年6月23日(月)

ナリタボブサップが持ち味発揮 

 22日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、ナリタボブサップが勝利。前走の出走取消の影響を微塵も見せず、重賞3勝目を飾りました。

 各馬久々となる700キロ台後半のレースだけに、道中はややゆったりペース。ナリタボブサップやミサイルテンリュウといったあたりが先行しますが、ほぼ一団で第2障害を迎えました。
 その第2障害。真っ先に仕掛けたのはナリタボブサップで、カネサブラックがこれに続く展開。なかでもナリタボブサップがひと腰で一気に登り切り、後続を引き離して障害を下りていきました。ミサイルテンリュウ、マルミシュンキ、カネサブラックなどが遅れてクリア。フクイズミもこれに続きました。
 しかし、ナリタボブサップの逃げ脚は快調。残り10メートル付近でやや脚いろが鈍りましたが、後続も差を詰めるのが精一杯。結局、楽な手ごたえのままゴールラインを通過しました。後続は、残り30メートル付近で2番手に上がっていたマルミシュンキが粘り込むところ、末脚一閃、フクイズミが交わし去って2着入線。マルミシュンキが3着で、以下ミサイルテンリュウ、カネサブラックが掲示板を確保しました。

 ナリタボブサップは前述のとおり、北見記念、帯広記念に続く重賞3勝目。重賞3勝にして、四市冠競走のうち3タイトルを手にしたことになります。今回は持ち味の障害力、先行力を存分に発揮できたのが勝因。以前は終いの粘りを欠く部分もありましたが、本格化を迎えて、その心配もなくなりました。残る1つ、岩見沢記念はもちろんのこと、さらにタイトルを積み重ねていく可能性は十分です。

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藤本匠騎手「出走取消明けでも順調な仕上がりだったし、第1障害を下りて思ったよりいい位置が取れたので、そのまま前々で競馬をしました。重賞だからゴールまでなにがあるかわからないので必死でしたね。
 春先に重賞(ばんえい十勝オッズパーク杯)で悔しい負けかたをしていたのですが、とりあえず借りをひとつ返せてよかったです。これからも活躍していきますよ」

大友栄人調教師「早めの競馬は予想していたとおりでした。今シーズン、調子はずっとよかったのですが、前回の出走取消はほんとにちょっと熱が出ただけで、ここを目標にということで、大事をとって休みました。ナリタボブサップというと、軽い馬場でという印象があるかもしれませんが、調教の感じでは障害力を生かせば馬場が重くてもやれると思います」

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6/22旭川記念予想 山崎エリカ

2008年6月21日(土)

上り調子のミサイルテンリュウ

 今週は古馬重賞の旭川記念。若い時期とは違って、急成長することがめったにない古馬のレースはいくらか得意なので、ここはビシッと当てたいです。大好きなミサイルテンリュウも出走することだしね(*^^)b

 そんなわけで、今年の旭川記念はけっして好きだから◎にするわけではありませんが、休養明けを使われつつ調子を上げて来ている(2)ミサイルテンリュウではないでしょうか? 昨年、前走のオープンでスーパークリントンやカネサブラックに負けておきながら、BG3の旭川記念でコロっと巻き返した時のようなイメージで期待しています。

 前走のグリーンパーク特別は(10)カネサブラック、(7)フクイズミに負けはしたものの、登坂力抜群でよく伸びていましたから、復調していると考えて良さそうです。当日は馬場水分がどれくらいになるのかわかりませんが、牝750キロ牡770〜780キロを背負わされているとなると、それなりの時計が掛かると思われ、そうなればミサイルテンリュウの抜群の登坂力や渋太さが生かせると思います。

 ○には休養明けを挟んで2連勝の(10)カネサブラック。▲には、「流れが速いと厳しい」という理由から嫌われているようですが、4走前の大雪賞では1分56秒9で4着に好走していることを考えると、けっしてそんなことはないと思われる(3)シンエイキンカイ(ようするに調子の問題かと?)。同馬は前走6月14日の出走組で、中央競馬で言うところの連闘策というのが不気味なのでここは買っておきたいです。前走の涼風時別で全くレースをしていなかったことが今回に繋がり、よっぽど調子がいいから出走させたんじゃないかと? もともと強い馬だけに、この連闘が不気味でたまりません。

 あとは△に大崩れがない(5)マルミシュンキと、前々走のじゃらんカップで(2)ミサイルテンリュウを破っている(8)スーパークリントン。そして(9)ナリタボブサップと(7)フクイズミは前走で力を出し切っているので、「お疲れさま」ということで軽視。

 ◎ (2)ミサイルテンリュウ
 ○ (10)カネサブラック
 ▲ (3)シンエイキンカイ
 △ (5)マルミシュンキ
 △ (8)スーパークリントン

6/22旭川記念予想 矢野吉彦

好材料が揃ったミサイルテンリュウ

 カーネーションカップ、黒ユリ賞と連続的中! そして、20日に金沢競馬場で開催した場立ち予想会でも、万馬券を含む高額配当をヒットさせた私。われながら「神がかってるなぁ」なんて思ったりもする、きょうこの頃でありますよ。さぁ今週は旭川記念。ここもズバッと当てちゃいましょうか。

 でもここは、最近の各馬の対戦成績と今回のばんえい重量を考えると、なかなか難しい一戦になったと思います。6月8日のグリーンパーク特別で、他の牡馬より5キロ、フクイズミより25キロ重いソリを引いて勝ったカネサブラックにとって、今回はさらに5キロ積まされたことになるわけです。そのレースで3着のミサイルテンリュウにつけた6秒差が一気にひっくり返るかは「?」ですが、2着フクイズミとの1.9秒差は逆転があってもおかしくないはず。ただし、それにはフクイズミがスムーズに障害をクリアした時、という条件が付きます。また、カネサブラックが増量された分、前走のように先行してスンナリ障害を越え、さらに降りてからの末脚を伸ばすことができるのか。他の馬がここはチャンスとばかりにカネサブラックに出し抜けを食らわせたり、ぴったりマークで交わそうとしたり、かき回してくるかもしれません。ナリタボブサップは取り消し明け、マルミシュンキはこの重量で上の世代に太刀打ちできるまで強くなっているかどうか。さらに、天気予報によれば、日曜日の午後にも雨が降りそう、とのことで、馬場状態も微妙。一見堅そうなレースですが、深く考えると悩んじゃいますね。考え過ぎですか?
 悩んでないで、そろそろ結論を。ここはちょっとヒネってミサイルテンリュウを狙ってみます。ここ2戦は、ハナっ速い牝馬に引っ張られて自慢の先行力を生かせませんでしたが、今度はそういう馬がいません。各馬が荷物を積んだここなら、少し息を入れながら、持ち味の前々でのレースができるでしょう。この馬、最近勝っていないので目立ちませんが、毎回しっかり歩いていますよ。まだまだ元気な9歳の古豪。今回、展開や馬場状態、重量と重量差、経験などを考え合わせると、最も好材料が揃ったのはこの馬でしょう。
 馬券は、ミサイルテンリュウからの馬複。この馬にとっての課題はゴール前の詰めですから、馬単の頭というのはちょっと狙いづらいところ。何かに交わされても2着は死守してくれると信じて買います。相手はカネサブラック、フクイズミ、ナリタボブサップ、マルミシュンキ、スーパークリントン、タケタカラニシキまで。もちろん、金額にはオッズ次第でメリハリをつけます。

 ところで、7月6日に福山競馬場でばんえい競馬の場外発売を実施します。当日は昼の福山開催からのリレー発売。私は、園田・姫路競馬の実況で活躍中の竹之上次男アナウンサーとトークショー&場立ち予想会をやります。お近くの方はぜひご来場ください!
 では、今回はこのへんで。

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