早川清太郎が大会連覇へ向け全力疾走!
シリーズ前半は不安定な天気で行われたGIムーンライトチャンピオンカップだが、準決の4日目は良走路で競争が行われた。第10Rでは軽ハンの木村義明が奮闘し優出。第11Rでは2着入線の森本優佑が反則失格で、3着入線の栗原勝測が繰り上がり優出。第12Rでも0ハンの中野光公が逃げ粘り1着。優勝戦はハンデ戦で行われる。
優勝戦のハンデ構成は0ハン内から栗原勝測、木村義明、中野光公。10線は内から松尾啓史、高橋貢、荒尾聡、早川清太郎。20線に単独で青山周平となった。
スタート争いだが、0ハンは内から順番に発進か。10線も枠ナリが濃厚だが、紛れがあれば高橋貢が飛び出し、荒尾と早川が乗って松尾が遅れる展開。青山は10線を何車か叩きたいが、さすがにそれは厳しいか。
栗原が逃げる展開になると後続は渋滞。木村義と中野は、栗原を攻略するのに時間が掛かりそう。そうこうしている内に、10線勢がやってくる。その一番手は高橋貢とみている。高橋貢が先に0ハンを切り崩すか、それとも攻略中に他の選手が割り込んでくるか。混戦になると差しの切れ味鋭い早川の出番となる。高橋貢が先に抜け出しても、そうでなくても、早川がインから攻め上げていきそう。昨年に続き、この大会連覇を達成するとみた。
対抗は高橋貢。スタート飛び出して、0ハン勢を一気にパスするようなら、その後はペースを上げて後続を振り切るかも。次に青山。スーパーハンデで楽ではないが、GIの優勝戦で8周戦になるのは青山にとって好材料。最後まで諦めない走りで先頭を目指す。そして松尾。外枠勢にスタートで行かれなければ絶好の展開。道中の捌きが巧い松尾にとっても、8周戦は有利に働く。最後に荒尾。全国ランク順にハンデ位置が決まるなら、早川の外枠になってもおかしくない状況だが、優勝戦では早川の一つ内に入った。これはチャンス。更に、準決では上がり一番時計を出しておりエンジンも仕上がった。
◎早川清太郎
○高橋貢
△青山周平
△松尾啓史
▲荒尾聡
好枠の青山周平がトップスタートから逃げ切る!
飯塚オートで行われているGIダイヤモンドレースは優勝戦のメンバーが出揃った。有力どころが苦戦するシーンが多く見られ、大会2連覇中の荒尾聡は準決でまさかの敗退。それでも青山周平や鈴木圭一郎などは順当に準決をクリア。優勝戦は最重ハン勢による戦いになった。
ここまで最も良い成績できているのは中村杏亮。準決は展開的に恵まれた感はあったが、ここまで負けなしの4連勝。鈴木圭はオール連対。青山は2日目に3着があったが、オール車券絡みはできている。
優勝戦のスタート争いは難解だが、2枠に入った青山が飛び出しそう。これに佐藤貴也と鈴木圭が続く形か。今節スタート切れている久門徹は、大外ではさすがに厳しい。最内から松尾啓史がそれなりに踏ん張りそう。中村杏は鈴木圭のスタートに乗って行きたいところ。
青山の逃げでレースは始まりそう。今節の仕上がりを見ていると、完調とは言えない。どこまでペースが上がるのかは疑問。それでも先頭を走ってしまえば、強烈な抑え込みで後続に隙を与えない。これまでにもエンジンが完調でなくても、記念で勝利してきたケースはある。スタートさえ決まれば、最後まで先頭の座を譲らないだろう。
相手は鈴木圭。エンジンの仕上がりだけなら青山より上かもしれない。仮に青山に先行できれば、そのまま押し切っての優勝も十分。そうでなくても、道中で一対一の形に持ち込めば、隙を見てインに車をねじ込むかも。次に松尾啓。最内とは言え、一つ外枠に青山がいるのでスタートで封じ込まれる可能性はあるが、1周バックで好位置に潜り込めれば展開としては十分。道中の追いアシは良い松尾啓なので、8周戦になるのは好材料。そして佐藤貴。今節はここまで白星がなく、エンジンの仕上がりもイマイチだが、3枠なら好スタートもありそうで、レース序盤で主導権を握れれば力を出せる。最後に中村杏。内枠にスタート巧者が多いので、序盤の位置取りがどうなるかは微妙だが、ここまで4連勝できている勢いは無視できない。丹村飛竜、若井友和、久門は枠的に厳しくなりそう。
◎青山周平
○鈴木圭一郎
△松尾啓史
△佐藤貴也
▲中村杏亮
青山周平が完全優勝を達成するか!
伊勢崎オートで行われている第26回SGオートレースグランプリは、優勝戦のメンバーが出揃った。今回は予選4日間と準決の5走を終えてのファイナル進出。長いシリーズの最後に栄冠を掴むのは。
ここまでで最もリズムが良いのは青山周平。初日から5走してオール1着。完全優勝にリーチがかかっている。荒尾聡は2勝を含むオール車券絡み。伊藤信夫もオール車券絡み。永井大介は凡走の日もあったが、ここまで3勝。早川清太郎は4日目の7着以外はオール連対。小林瑞季は白星がないものの、嬉しいSG初優出。準決で追い込みが決まっていた中村雅人はエンジン悪くないし、トップスタートを決めた加賀谷建明も上り調子。
優勝戦のスタート争いだが、ここは好枠に入った青山がトップスタートを決めそうだ。今節は安定して良いスタートが切れているし、枠の利も味方に先行必至。続いて行くのは永井や伊藤、荒尾。早川もスタートで好位置に付ければ勝負になるだけに、張り込んでいきそう。小林と加賀谷はスタートの切れ自体はいいが、このメンバーでこの位置となると枠ナリ以上に出るのは厳しいか。
青山の先行で始まりそうな優勝戦。実際にそうなると、レース展開の想定が必要ない状況に思われる。いきなり独走に入る青山を追っていける選手は不在。以前、一時期あったレース後半にペースが落ちてくる症状も今はなくなっており、最後まで同じスピードで走ることができる。青山の先行ならそのまま押し切りで優勝を決めそうだ。仮に先行できなくても、3~4番手までに出ることができれば、レース道中で追い込んでいくこともできる。どちらにしても本命に挙げられる。2018年、2019年以来の同大会3度目の優勝をパーフェクトVで決めそうだ。
もしも青山が敗れるとしたら...。準決で青山と同じ上がりタイムを出した永井か。今のエンジン状態で永井がトップスタートを決めれば、ハイペースになるのは間違いない。そこで青山が2番手発進できないような状況になると、永井の同大会4度目の優勝の目が出てくる。他にも早川が怖い。準決の上がり時計は優出メンバーの中で1番良かった。スタート争いに不安な点はあるがトップスタート、もしくは2~3番手までに出られれば、好仕上がりのエンジンと地元ファンの声援、SG初優勝への意気込みで激走を見せるかもしれない。
他では伊藤と荒尾。どちらも好スタートを決めることが絶対条件になるが、それが叶った時は試走タイム以上の力走を披露してくる。追撃力ある中村だが、序盤である程度の位置に付けられないと、流石にこのメンバーで何人も捌いていくのは苦しい。小林と加賀谷は、枠の不利を克服できるスタートを切れるかどうかが大きなポイントになる。
◎青山周平
○永井大介
△早川清太郎
△伊藤信夫
▲荒尾聡
鈴木圭一郎の完全優勝濃厚か!
浜松オートで行われているGIIウィナーズカップは優勝戦のメンバーが出揃った。準決までは28期以前のマスターズ、29期以降のライジングの2つに分かれての勝ち上がりで、各部門から4人ずつ優勝戦に名乗りを挙げた。ハンデ構成は10Mオープンで最内から岡松忠、笠木美孝、平田雅崇、佐藤貴也、木村武之、松尾啓史、早川清太郎、鈴木圭一郎となった。
準決を終えて最も調子が良いのは鈴木圭。初日からオール1着で優出。次いで木村武之はオール連対で優出。他は松尾啓がオール車券絡み。平田は3日目に被害があり落車したが、準決では悪影響を感じさせない動きだった。早川はここまで白星がなく、エンジン的には上積みが欲しい現況。
10Mオープンのスタート争いだが、岡松が最内から突っ張っていくか。笠木もこの枠なら枠ナリ発進。後は佐藤貴、鈴木圭が好ダッシュを見せるかも。
先行するとみている岡松の逃げでレースは始まる。岡松のペースだが、3日目から連勝で優出しているようにエンジン状態は良いが、最後まで粘り込めるかは疑問。恐らくインコースをビッシリと抑えて走るので、簡単には抜かれないとは思われるが、タイム面ではどうか。早めに追ってくるのは笠木、佐藤貴、鈴木圭あたり。笠木の仕上がりも悪くないので、岡松を道中でマーク差しの可能性がある。佐藤貴にしても序盤で好位置に付けられれば、早めに首位に躍り出るかも。しかし、総合力では鈴木圭が断トツ。
準決の上がりタイム3・395は驚異の数字。最終12Rでタイムが出やすい状況ではあるが、今の時期の上がりタイムとしては圧倒的だ。優勝戦でも3~4番手発進を決め、岡松や佐藤貴などを道中で冷静に捌いていきそう。先頭に立てば後続の追随を許さないだろう。初日からオール1着の完全優勝を決め、2018年以来の同大会2度目の制覇を目指す。
対抗は佐藤貴。エンジンの仕上がりはもう一つといったところだが、ハンデ位置には大きな魅力を感じる。全国ランク順に並べるとすると6枠に入ってもおかしくないが、この優勝戦では4枠に入っている。スタート力は申し分ないので、好枠を生かして序盤で勝負を仕掛けられる。次に木村武。ここまでオール連対できており、エンジンも乗り手もリズムが良い。スタート争いでどの位置に付けられるかがポイントになるが、大舞台での心得は熟知している。チャンスがあればインに切り込んでいくはずだ。そして松尾啓。スタート争いはそこまで望めないが、レース運びは巧い方なので、8周戦になるのは強い味方。最後に岡松。トップスタートからインコースを締め上げ、笠木がピタリとマークすると後続は相当やりにくくなる。ペースは上がらないとはいえ、そのまま押し切りも一考。
◎鈴木圭一郎
○佐藤貴也
△木村武之
△松尾啓史
▲岡松忠
鈴木圭一郎が異次元の走りを披露する!
山陽オートで行われているGII小林啓二杯は優勝戦のメンバーが出揃った。34期・松尾彩が初日から3連勝。準決でも2着に食い込む活躍を見せ、優勝戦はハンデ戦になった。
ここまで最も成績が良いのは先述の松尾彩と鈴木圭一郎。松尾彩は3連勝からの準決2着。鈴木圭は2日目に2着だったが、それ以外の3走は全て1着。その2着のレースは大きな被害があったものの、怒涛の巻き返しで2着入線だった。この両者が好調と言えるだろう。
優勝戦のスタート争いはまず、0ハンの松尾彩は後ろに叩かれず残して出そう。10線は多少、スタート力に差があるが、10線の並びとなると枠ナリ発進とみている。飛び出しがあれば久門徹、伊藤信夫あたりか。大外から鈴木圭も内枠勢を何車か置いて出るかも。
レース展開としては松尾彩がまず逃げ態勢を築く。このペースだが、今節はよく走れているように簡単には崩れないと思われるが、GII優勝戦で8周戦になると逃げ切るまではあるかどうか。道中で誰かに捕まってしまいそう。長田恭徳や西村龍太郎、大木光は今節のエンジンの仕上がり的に簡単には捕え切れないか。久門や伊藤信が早めに一対一の態勢に持ち込めば、仕掛けて行けるまでの機力がある。しかし、最終的に先頭に立つのは鈴木圭とみた。
鈴木圭の仕上がりはケタ違い。今節、唯一の黒星はレース道中で大きな不利があってのもの。それをものともせず連対を果たしたのは流石のひと言。準決は最終12Rでタイムが出やすい時間帯だったとはいえ、圧倒的な数字を叩き出した。優勝戦はスタートである程度の位置に付ける可能性があるし、そうでなくても8周戦なら最後方からでも追い込んでいける伸びがある。
対抗格としては伊藤信を挙げる。10線から2~3番手発進までは望めそうだし、道中の進み方も良さそう。早めに松尾彩を交わし、大きなリードを作れれば鈴木圭を振り切るシーンもあるか。次に松尾啓史。ハンデ位置やレース展開は楽なものにならなそうだが、レース運びの巧さには定評がある。地元山陽の大将格として、強烈な追い込みを見せてくれそうだ。そして松尾彩。初の8周戦で不安な面はあるが、今節は1走ごとに成長を感じさせる。準決以上の走りをして、後続が激しく競り合うような状況になれば、そのまま押し切りもなくはない。最後に久門徹。スタートで外枠勢を張って出て、先手の攻めが決まれば勝機が近づく。今年は記念での活躍も目立っている。
◎鈴木圭一郎
○伊藤信夫
△松尾啓史
△松尾彩
▲久門徹