
青山周平が数々の記録を樹立・更新/佐藤励が躍進の1年を締めた
川口デイレース5日目は午前中の雨により1レースから重走路、5レース以降はブチ走路で実施された。
11レースは「SSシリーズ優勝戦」。1級車に乗り換わってまだ半年程度の佐藤励が1番人気に。発走するとまずは佐藤励が先制攻撃。丹村飛竜に捌かれてしまうが、間もなく丹村飛は2コーナー立ち上がりでコースを外して大きく後退し、佐藤励が先頭を奪還。終盤、今度は中村杏亮に肉薄されたが、しのぎきった。
「G2若獅子杯」「G1スピード王」(ともに山陽)に続く3度目の8周優勝戦1着。今年だけで6度目、通算8度目の優勝となった。
12レースは大一番「SGスーパースター王座決定戦」。準決勝戦を勝った時点で「100点満点」とエンジン完調宣言を放った青山周平が上位人気を占めた。
ところが発走したら黒川京介がトップスタート。青山周の快進撃を止めるか?と場内がどよめいたのも束の間、青山周が1周3コーナーで突っ込んできて先頭へ。レース後半は鈴木圭一郎が追い上げてきたが、接近しては滑って距離が開き...の展開が繰り返され、けっきょく青山周を誰も倒せなかった。
史上最多、5度目の10連勝達成
史上2人目の「SGスーパースター王座決定戦」完全優勝
史上2位タイに並ぶ15度目のSG制覇
自身3度目のSGレース完全優勝
自身5度目の年間賞金王
今節3日目に新記録を樹立した年間最多勝利数の記録を97に延ばした
と青山周は記録ずくめの栄えある優勝になった。
※記録はhttps://autorace.jp/に拠る
文/鈴木
佐藤励がG1初制覇
窓口での車券発売が締め切られた時点では良走路。まさに選手たちが待機ピットから出ようとする時にいたずらな小雨が降ってきて、公式発表はブチ走路に変化した。
重走路~ブチ走路は得意な緒方浩一がスタートダッシュから1周バックストレートで同期の君和田裕二を捲りきると、すぐに後続との車間を作った。試走タイムの数字は劣勢だった丹村飛竜だが、君和田が1周4コーナーで外へ流れると2番手に浮上。しかし、その直後に追いついた佐藤励の足色は明らかに丹村飛より強め。
ここからしばらく佐藤は丹村の抵抗に遭ったが、5周ホームストレッチでインこじ開けると、あとはパワーが違った。6周で緒方を軽々と差して先頭に立ち、独走で1着ゴール。終盤に緒方を捌いた丹村と高橋貢が2・3着に入り、3連単は1番人気で決着した。
誰かが背後に来た気配を察した丹村はコースをガードする走りに。その態勢が続くと先頭の緒方に差を拡げられてしまい、佐藤としては速やかに突破して2番手へ上がることが優勝には必須だった。長年S級をキープしている強豪の丹村の防御はさすがに巧みであり、車を外へ振って冷静に態勢を作って切り返せたのは、佐藤の実力アップを改めて示した格好。今年7月に1級車へ乗り換えてからたったの5ヵ月あまりでこの走りをできたのだから、未来の可能性は計り知れない。
佐藤はこのあと、27日から地元で開催される「スーパースターフェスタ2023」に参戦する。今年は「SSシリーズ」の方を争うが、確実に近い将来、春から秋はSGレースの決勝で上位争いして年末は「スーパースター王座決定戦トライアル」の方へ出場する、という流れが毎年の恒例になるだろう。
文/鈴木
川口ワンツースリーで決着
試走28秒をマークした伊藤信夫とカミソリスタートを武器にする有吉辰也の首位が人気を集めた。
レースは最内枠の森且行が先手を奪ったが、1周2コーナーからの立ち上がりで西原智昭を突っ張ったインへ山田達也がスッと入り逃げる展開。
そこへ追い上げてきたのは加賀谷建明。昨年の11月、療養から復帰した飯塚G1をいきなり優勝。返す刀で浜松G2、続いて12月の川口一般開催と3節連続の優勝。走路の喰い付きが良くなる冬場、1年の時を経て加賀谷建明の豪腕がうなった。
なおも2番手で粘る山田達也を終盤に中村雅人が捌いて2着。川口勢が車券圏内となる掲示板の上位3着までを独占。また、2着~4着は28期が並ぶ結果となった。
抜かれた森且行も粘っていたが、滑って後退してしまい万事休す。伊藤信夫と有吉辰也は後方に置かれて見せ場を作れなかった。
鈴木圭一郎が当大会3度目の優勝!
飯塚オートで行われていたGI開設記念レースは浜松の32期・鈴木圭一郎が優勝した。鈴木圭はこの大会、2017年、2020年以来3度目の優勝。GIは通算で15度目の優勝となった。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは鈴木圭が一番で27。次いで黒川京介が28、鈴木宏和と荒尾聡と中村雅人が31、丸山智史と久門徹と中村杏亮が33だった。
10Mオープンのスタートは3枠から鈴木宏が飛び出した。これに中村杏と荒尾が乗って出る形。最内の丸山は完全に遅れ、2枠の久門も踏ん張っていたが、黒川と鈴木圭がバックストレッチでは外から浮上。中村雅は苦しい展開になった。
いきなりの逃げ展開で粘っていたのは鈴木宏。中村杏がピタリと追走を続ける。3番手に付けていた荒尾に黒川がアタックする。一度は交わしたが荒尾の差し返しにあってしまった。その直後、鈴木圭が荒尾と黒川をまとめ差し。3番手に浮上した。前では変わらず鈴木宏と中村杏が粘っていたが、鈴木圭は冷静に崩しにかかる。そして、7周目に入るところで中村杏を、7周3コーナーで鈴木宏を差して先頭を奪取。そのままゴールを迎えた。
優勝戦の焦点は2ヶ所。鈴木圭は中盤まで番手を上げられず苦しんでいたが、荒尾と黒川が競り合うところで巧くインを突いていけた。8周回の中で唯一のチャンスをしっかりとモノにしたのが一つ。もう一つは、重なって走っていた鈴木宏と中村杏を1車ずつ捌いたテクニック。ハイスピードで走る2車を抜くのは相当な技術がないとできない。ナンバー1である理由を証明してみせた。
青山周平が見事に日本選手権で連覇達成!
浜松オートで行われていたSG第55回日本選手権オートレースは伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。青山は昨年に続いてこの大会を制覇。SGは通算で14度目の優勝となった。
試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で26。次いで青山と高橋貢が28、長田稚也と有吉辰也が29、永井大介が30、伊藤信夫が31、佐藤摩弥が33だった。
トップスタートを決めたのは3枠の永井。そこに青山と鈴木圭が続いていく。有吉も乗っていき、伊藤信は5番手発進。佐藤摩と高橋貢は並のスタートで、長田稚はスタートが決まらなかった。
いきなり逃げに入った永井だが、1周4コーナーで青山がインをすくっていく。そして、ホームストレッチで先頭に立った。そこから青山は小さいコース取りながらペースを上げていく。永井は追走してチャンスどころを窺っていた。後ろでは有吉が鈴木圭を捲って3番手を奪取。その勢いのまま永井のインに車を向けたが、滑って後退してしまう。再び3番手を取り返したのは鈴木圭。前では青山が丁寧なコース取りを続け、永井は追走が一杯気味になる。結果的に青山はそのまま押し切り、2番手には最終3コーナーで永井を捲った鈴木圭が入り準優勝だった。
青山はいつも通りの走りをやってのけた。コース取りが小さいのでペースが上がっていないのかと思えたが、上がりタイムは3・363。この時期なら十分の数字だし、実際に後続が追ってこれなかったので仕上がりも良かったのだろう。今回の優勝戦はツキもあった。準決2着通過で枠番選択順が5番目だったにも関わらず、1枠が残っていたのだ。当然、青山は1枠に入り、十分なスタートを決めてみせた。巡ってきたチャンスは逃さない。それが青山。今回の優勝で鈴木圭と並びSG14V。これからもこの両者の切磋琢磨が続いていく。
今回の優勝戦では他にも見どころがあった。8番手からの競走になった長田稚だが、10周戦の道中で佐藤摩、伊藤信、有吉、そして高橋貢に競り勝って4着入線。車券には絡めなかったが、SGの大舞台で強豪相手に高い技術と強いハートを見せつけた。今後SGで優勝するシーンもそう遠くはないだろう。