鈴木圭一郎がGII浜松記念曳馬野賞を制す!
浜松オートで行われていたGII浜松記念曳馬野賞は地元の32期・鈴木圭一郎の優勝で幕を閉じた。重走路で始まった最終日だったが、優勝戦を迎える頃には走路はほぼ良に回復。スピードバトルが展開された。
試走タイムは鈴木圭が一番時計で27。次いで金子大輔が29、浦田信輔と丹村飛竜が30、中村友和と別府敬剛が31、岩科鮮太と鐘ヶ江将平が33。
スタート争いは最内から岩科が先行するかに見えたが、3枠から別府が抑え込んで1コーナーをトップ旋回。別府の逃げでレースは始まった。直後には丹村飛や中村友が続いていったが、鈴木圭が1周目で交わし2番手を奪取。早々と別府を追う展開を作れた。追走を続けていた鈴木圭は、4周目に入るホームストレッチで別府のインに切り込む。そして先頭に立つとそのままハイペースで周回を重ねて1着ゴール。2番手には別府が粘っていたが、道中で金子が交わして準優勝となった。別府は3着入線。後方はそれほど動きがなく、見せ場を作れなかった。
鈴木圭は初日の選抜予選こそ3着だったが、そこからは4連勝で優勝。準決の重走路もしっかりこなしていたし、優勝戦の上がりタイムもこの時期にしては十分。今期から全国ランク1位になるが、それに相応しい総合力を示してみせた。まだまだ20代の鈴木圭。これからもタイトルを積み重ねていくだろうし、ファンを魅了する走りを披露し続けていくだろう。
青山周平がプレミアムカップ貫禄勝ち!
浜松オートで行われていた特別GIプレミアムカップは伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。レース序盤で先頭に立つと、そのまま残りの周回を消化し完璧のレース運び。同大会4度目の優勝となった。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは青山が一番時計で31。次いで黒川京介が33、中村雅人と木村武之と佐藤貴也が34、鈴木宏和が35、有吉辰也が36、佐藤摩弥が39だった。
スタート争いは黒川が先行。2番手に青山と鈴木宏が重なる形で付け、有吉、佐藤貴、木村、中村雅、佐藤摩と出て行った。
まずは黒川の逃げでレースが始まった。1周目で2番手争いをしていた青山と鈴木宏は、青山が勝って2番手を確保。その青山は3周目に入るあたりで黒川を差し込んでいく。その後は追走する黒川を青山が振り切り先頭ゴール。早い段階で先頭を奪取した青山の快勝となった。2着には黒川が入線。3着には鈴木宏を差した佐藤貴が入り、年末のスーパースター出場のポイントを獲得した。他の4車はレース道中で大きな動きがなかった。
今節の青山は初日から3連勝。その勢いのまま準決も勝ち切ると思われたが、中村雅にゴール前でチョイ差しを食らってしまった。これでリズムが多少崩れるかと思われたが、優勝戦ではしっかり気持ちを切り替え、エンジンもきっちりと仕上げてきた。ちょっとやそっとの事では全く同様しない青山。勝利に対する執念は間違いなく全オートレーサーの中で一番。その青山は走力も整備力も兼ね備えているのだから、当分の間、実力ナンバー1であり続けることができる。青山時代はまだまだ続く。どこまでこの高いレベルを維持し続けられるのか、ひとつひとつの競争だけではなく、そちらの面でもオートレースを楽しむことができる。
青山周平がムーンライトチャンピオンカップ連覇!
伊勢崎オートで行われていたGIムーンライトチャンピオンカップは、伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。青山はこの大会、昨年に続き連続での優勝となった。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは青山周平が一番時計で29。早川清太郎が31、石川哲也と若井友和が32、高橋貢が34、木村享平と鈴木清が35、丹村飛竜36だった。
レース展開だが、0ハン単騎の木村はスタートを残して出る。10線からは鈴木清が先行し、大外から青山がカマシ気味に出る。若井も悪くないスタートだった。その後の流れだが、木村は序盤でリズムをつかめず青山が一気の仕掛けを見せる。1周を回る前に青山は先頭を奪取。そこからは悠々と、そして徐々に後続との差を引き離して独走に入っていった。結局はそのまま青山が先頭ゴール。2着には好スタートを決めた鈴木清が粘り込んで入線。3着には若井が入った。
今回の青山は圧勝だった。10線に7車並んだ大外からあれだけのスタートを決められればレース展開はかなり楽。そして、ほとんど人を捌くことなく先頭に立ってしまった。追い込むレースになっても強気に仕掛けていける青山だが、速攻を決めて先頭を走る周回が長くなったらなったで、その時に求められる走りに対応もできる。勝利につながる走りの引き出しがだいぶ多くなっている青山。強烈な走りをファンの脳裏に焼け付けるだけではなく、記念タイトルの数字もこれからどこまで積み重ねていくか。その姿に注目し続けていきたい。
長田稚也が嬉しい記念レース初優勝!
飯塚オートで行われていたGIダイヤモンドレースは飯塚の34期・長田稚也の優勝で幕を閉じた。GIでの優出は初めてだったが、見事に初優出で初優勝を決めてみせた。ゴール後は喜びを爆発させていた。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは早川清太郎と荒尾聡と青山周平が1番時計タイで32。次いで有吉辰也が33、長田稚也と岩見貴史が35、高林亮と加賀谷建明が36だった。
スタート争いは3枠から岩見が飛び出したかに見えたが、その一つ内の長田が1コーナーで突っ張ってトップ旋回。2番手には岩見が付け、すぐ後ろに有吉、加賀谷、荒尾、青山と続いた。
いきなり逃げに入った長田は、軌道を乱すことなくマイペースの走りを見せていた。2番手の岩見が追走一杯で、やがて3番手に付けていた有吉が交わしていく。今度は有吉が長田を追う展開になったが、周回を重ねても差が詰まることはなかった。結果として長田は、スタート先行からトップを譲ることなく1着ゴール。2着には有吉が入った。青山は最後まで荒尾を攻略できず、荒尾が3着、青山は4着入線となった。
長田はデビューから4年と少々でGI初優勝。2級車時代は正直、そこまで目立つ存在ではなかった。しかし、1級車に乗り換わってからはメキメキと頭角を現していった。その一番の理由は走り方にあると思われる。2級車での走りは、とにかくスピードを落とさないようにグリップを開けて回るのが主流だが、1級車は2級車よりもパワーがあるので、グリップを1回絞ってから再び開けても車が行ってくれる。今回の優勝戦は人を抜く場面はなかったが、長田が人を抜く時は、突っ込みでしっかりと前を走る車の外につけ、立ち上がりでインに切り替えて捌いていく。これは腕がしっかりしていないとできない技。長田は1級車に乗り換わってから早い段階で、この技量を身に付けていた。天才肌の印象がある若い時の浜野淳を思わせる。長田のレーサー人生はまだまだ長い。GI獲得だけでは済まないセンスを感じさせる。次はSG。すぐのSGではなくても、いずれ優勝する日が来ると確信している。
青山周平がオートレースグランプリ連覇達成!
伊勢崎オートで行われていたSGオートレースグランプリは地元の31期・青山周平が制した。昨年に続いての連覇、そして同大会は4度目の優勝となった
良走路で行われた優勝戦。試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で28。次いで青山周平、鈴木宏和、黒川京介が30。中村雅人と金子大輔が32。佐藤貴也が34。篠原睦が35だった。
スタート争いは最内の青山が飛び出し、鈴木宏と黒川も猛ダッシュを決めたが、青山が1コーナーをトップ旋回。直後には鈴木宏、黒川、内で篠原と続く。鈴木圭はそこまで好位置に付けられなかった。
いきなり先頭を走ることになった青山は小さいコース取りを選択。直後に付けた鈴木宏は、青山を射程圏に捕えながら追走し、チャンスをうかがっていた。一度ぐらいは仕掛けるタイミングもありそうだったが、レース中盤からは青山が鈴木宏を引き離していった。結果的に青山は最初から最後まで先頭を譲らずゴール。2番手を走っていた鈴木宏はペースが落ち、黒川が交わしていく。後方から番手を上げていた鈴木圭も、ゴールまでに鈴木宏を交わし3着入線となった。
青山はいつもの勝ちパターンに持っていけた。枠番選択順1番で1枠を選択。スタートは鈴木宏と黒川にかぶされかけたが、しっかりと突っぱねて先頭を奪取。序盤こそペースが上がっていないのかと思うぐらいのインベタ走法だったが、徐々に鈴木宏との差を広げにかかる。ゴールしてみれば3・357の好タイム。序盤からグリップ開け開けの全開走法ではないのに、ペースは上がっている。以前のオートレースの常識を覆す不思議な走り。しかし、それが青山の真骨頂でもある。後続に隙を与えずペースも上げる。これでSGは通算13Vとなったが、この数字はまだまだ増えるだろう。